ヤンデレに殺されたら神の使いになったので、とっとと良い成績出して引退しましょう

るみみ

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すてっぷいち 神の使いになりましょう

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 「えーと…どちら様ですか?」
「強いて言うなら、神かな?」
「ええええええええええ!?」
「う、急に大声出さないで…。」
「あ、すみません!」
「って、なんで僕が神って事にそんなに驚くの?」
「だって、神と言うよりは、テレビに出てる俳優みたいな見た目ですから。」
だって神って爺さんか美少女のイメージだろ…。
「俳優かぁ、ありがとうね。日本人の外見を色々と調べた甲斐があった。そして悪いね、美少女じゃなくて。」
バレてる…。
「それより、生前の事覚えてないの?出南礼央くん?」
「あ…。」
様々な記憶、そして俺のとんでもない最期の事を思い出す。
「その様子だと、思い出したようだね。そう、君は石手留愛ちゃんに殺された。その後、留愛ちゃんも自殺したけどね。」
まったく、クリスマス直前に彼女に殺されるなんて、ツイてないなぁ。最悪。あ、留愛も死んだのか。これが俗に言うヤンデレか。
「ちょっと、彼女を放っておいた君にも非はあるんだよ、出南礼央くん。」
この流れは、厄介ごとを押し付けられるパターンだ…。
「お、頭の回転が早いね。」
「え、という事は…」
「出南礼央くん、君に僕の使い、つまり雑用係になってほしいんだ。」
うわぁ。
「ちなみに、拒否権はないよ。」
鬼だ。
「僕は鬼じゃなく、神だよ。」
…もう埒があかない。
「ああもう、わかりました、やりますよ。」
俺がやけくそで言うと、神は急に笑顔になって、
「ありがとう、助かるよ。じゃあ今日から、常に僕の傍にいてもらうよ。よろしく、礼央くん。僕は『神』と呼んでくれ。」
畜生。にしても、なんか腐女子の喜びそうな展開だな。
「礼央くん、くだらない上にふしだらな事を考えているようだが?」
急に神の目つきが怖くなった。下ネタ苦手か?
「礼央くん?」
「はい?」
「これから、しっかり、がっつり働いてもらうからね?」
「は、はい…。」
そこで俺は、もう1つ気になる事を聞いてみた。
「ところで、何年位働けば良いんですか?まさか100年とか…。」
「ないない!」
良かった。
「短すぎるよ。せめて、500年はやってもらわないと。」
え…。
ええい、もう言ってしまった物は仕方ない。バリバリ働いて、とっとと天国に行ってやろうじゃないか。
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