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第一章:突然の気持ち
第6話 見られちゃった
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「ありがと。……ふぅ、やっと落ち着いたわ」
小さく微笑む早紀は、倖輔の掌に重ねていた自分の手を、今度は吸い付くようにそっと握り返した。
その細い指先がかすかに震えているのを、倖輔は見逃さなかった。
余裕たっぷりな「大人の女性」が見せる、初めての綻び。
「……立てますか?」
心配して手を貸そうとした倖輔だったが、早紀はその手をやんわりと押し戻した。
「あら、ありがとぅ……でも、もうちょっとだけ、こうしてて……」
その声は、甘く熱を帯び、どこか鼻にかかったような媚びを含んでいた。
聴いているだけで鼓膜から脳が蕩けてしまいそうな、無防備なトーン。
倖輔はかつて経験したことのない、ゾクゾクとするような甘美な感覚に襲われる。
「…着替えなきゃね。…風邪、ひいちゃうもの」
もう一度深く息をつくと、早紀は決意したように立ち上がった。
そして――信じられないことに、彼女はためらいもなくスカートのファスナーに手をかけた。
「えっ……!?」
シュルリ、という絹の擦れるような音と共に、水色の生地が床に滑り落ちる。
露わになったのは、眩いほどに白い肌と、可憐なレースのショーツ。
人生で一度も直視したことのない「女性の神秘」に、倖輔の思考回路は完全に焼き切れた。
「あら、倖輔くんも。脱いじゃって?」
促されるまま、操り人形のようにズボンを脱ぎ捨てる倖輔。
一瞬、彼女の視線が彼の股間に留まったような気がしたが、早紀はすぐに二人の衣類を抱え、脱衣所へと向かった。
狭い脱衣所。
洗濯機の振動が伝わるほどの至近距離で、二人の体はほぼ密着していた。
肩と肩が触れ合い、腕が擦れ合うたび、倖輔の心臓はドラムを叩くような爆音を奏でる。
石鹸の香りと、彼女の体温が混ざり合った濃密な空気が、狭い空間に充満していく。
「お洗濯、回しちゃうわね……」
早紀は濡れた服を放り込み、振り返った。
笑顔の中のその瞳は、先ほどまでの「お母さん」の光を失い、代わりに獲物を狙う雌豹のような、妖しく危険な輝きを宿している。
「ねえ、倖輔くん……シャワー、浴びていっちゃって? 風邪ひかれちゃうと、私……困るわ」
「あ、いえ……だいじょうぶ……ですから……」
必死に絞り出した言葉も、情けないほどに震えていた。
逃げ場のない密室。
すぐ目の前には、Tシャツ一枚になった年上の美女。
早紀さんの瞳が、逃げようとする倖輔の視線を絡め取り、決して離さない。
もはやこれは「おつかいクエスト」などではない。
倖輔は、自らの純潔を懸けた、人生最大の『サバイバル・イベント』の渦中にいた。
小さく微笑む早紀は、倖輔の掌に重ねていた自分の手を、今度は吸い付くようにそっと握り返した。
その細い指先がかすかに震えているのを、倖輔は見逃さなかった。
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「……立てますか?」
心配して手を貸そうとした倖輔だったが、早紀はその手をやんわりと押し戻した。
「あら、ありがとぅ……でも、もうちょっとだけ、こうしてて……」
その声は、甘く熱を帯び、どこか鼻にかかったような媚びを含んでいた。
聴いているだけで鼓膜から脳が蕩けてしまいそうな、無防備なトーン。
倖輔はかつて経験したことのない、ゾクゾクとするような甘美な感覚に襲われる。
「…着替えなきゃね。…風邪、ひいちゃうもの」
もう一度深く息をつくと、早紀は決意したように立ち上がった。
そして――信じられないことに、彼女はためらいもなくスカートのファスナーに手をかけた。
「えっ……!?」
シュルリ、という絹の擦れるような音と共に、水色の生地が床に滑り落ちる。
露わになったのは、眩いほどに白い肌と、可憐なレースのショーツ。
人生で一度も直視したことのない「女性の神秘」に、倖輔の思考回路は完全に焼き切れた。
「あら、倖輔くんも。脱いじゃって?」
促されるまま、操り人形のようにズボンを脱ぎ捨てる倖輔。
一瞬、彼女の視線が彼の股間に留まったような気がしたが、早紀はすぐに二人の衣類を抱え、脱衣所へと向かった。
狭い脱衣所。
洗濯機の振動が伝わるほどの至近距離で、二人の体はほぼ密着していた。
肩と肩が触れ合い、腕が擦れ合うたび、倖輔の心臓はドラムを叩くような爆音を奏でる。
石鹸の香りと、彼女の体温が混ざり合った濃密な空気が、狭い空間に充満していく。
「お洗濯、回しちゃうわね……」
早紀は濡れた服を放り込み、振り返った。
笑顔の中のその瞳は、先ほどまでの「お母さん」の光を失い、代わりに獲物を狙う雌豹のような、妖しく危険な輝きを宿している。
「ねえ、倖輔くん……シャワー、浴びていっちゃって? 風邪ひかれちゃうと、私……困るわ」
「あ、いえ……だいじょうぶ……ですから……」
必死に絞り出した言葉も、情けないほどに震えていた。
逃げ場のない密室。
すぐ目の前には、Tシャツ一枚になった年上の美女。
早紀さんの瞳が、逃げようとする倖輔の視線を絡め取り、決して離さない。
もはやこれは「おつかいクエスト」などではない。
倖輔は、自らの純潔を懸けた、人生最大の『サバイバル・イベント』の渦中にいた。
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