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七・小さな騒動とレインのさらなる受難④
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それから数分遅れて担架を携えた男たちが駆けつけ、リオールは近くの病院に運び込まれた。
運がいいのか悪いのか、国家騎士団の実技試験を受けるために着用していた、柔らかく丈夫な革のジャケットやズボンのおかげで、軽い脳震盪と頭部、頬に裂傷を負っただけで済んだようだ。
「…………リオール、ごめんね、大丈夫? 痛いとか、気持ち悪いとかはない?」
「…………ここは?」
「郊外にある病院だよ。崖から滑落したから、念のために入院して様子を見た方がいいって」
こじんまりとした建物と設備だが、街に住んでいたころにレインがよく診てもらった病院でもある。王族御用達の大病院ではないものの腕は確かだ。少々手狭だが個室を借りている。
「…………そうか。グウェンソード、それからリグジェット」
「はいはい、わかってるって。王妃には告げ口するなってことだろ? 俺もリグジェットも言わないって。言ったらどうなるかわかってるしな……」
「話が早くて助かる」
レインが甲斐甲斐しくリオールの世話を焼いているうちに、リグジェットは城に一旦戻り、上司であるアキに経緯を説明して、入院に必要なものを準備してくれた。リオールが城に戻らないことを、王妃にどう伝えたのかレインは知らないが、外泊は珍しくないので咎められなかったようだ。
非番だったグウェンソード、それにリグジェットが護衛として付き添うことになった。グウェンソードは椅子に腰かけ呑気に紅茶を飲んでいる。
けれど、二人の取り決めにレインは納得できるはずがなかった。
「二人には申し訳ないけど、王妃にはおれからきちんと伝えるから」
「いや、伝えなくていい。もしもあのとき、レインだけが落ちていれば、確実に命を落としていた。それに比べたらこのくらい、どうってことない」
しかし、王位継承権第一位のリオールにケガをさせてしまったことは、どんな事情があるにしろ許されることではない。義理とはいえ、兄だとしても、だ。例外はない。だから王妃には黙っていろと言うリオールと、包み隠さず話したいと言うレインの意見がぶつかる。
「おまえらが話し合うのはかまわないんだが、一応二人とも転落したんだし、少しは病人らしく大人しくしてくれないと、ここから追い出されるぞ?」
そう指摘されてしまったので、納得はいかないが今日のところは引き下がることにした。
看病目的での宿泊付き添いを許可してもらったので、額のタオルを冷たいものと取り換えたり、熱が出て汗が噴き出る身体を丁寧に拭いたりする。
食事は、グウェンソードが調達してくれたが、口にする気にはなれなかった。一歩間違えれば大惨事になりかねない事態だ。今回は二人とも軽傷で済んだからよかったものの、打ち所が悪ければどうなっていたかわからない。
献身的に看病しながら、レインは何度も何度も心の中で謝っていた。謝っても気持ちは晴れることはなく、あの場所で大切なものの命が脅かされてしまったことにゾッとした。
少しは休めとグウェンソードやリグジェットに気を使われるも、一睡もしないままリオールの寝顔を眺めていた。
***
「――リオールと一緒に崖から滑落したですって!?」
翌朝。朝食を取らずにリオールを連れて帰ると、大広間でベーコンエッグとマフィンを味わっていた王妃に包み隠さず昨日のことを説明した。腕を引っ張られて止められるも、額に巻かれた包帯と頬の傷を隠し通すには限度がある。
レインの報告に瞬時に怒りを現した王妃は、食事中にも関わらず立ち上がるとレインの前まで詰め寄る。覚悟を決めて両目を閉じると、一発頬を叩かれた。リグジェットにされたときよりも衝撃が強く、夜通し起きていた身体はよろけそうになったが耐えた。
「母上! やめてください!」
「いいえ、あなたは黙っていなさい。レインは当面、外出禁止です! 次期国王である王子を危険に晒すことなど、許されるはずがないわ! わかったなら退散して頂戴!」
国家騎士団にて三か月の謹慎。レイン・グランケットとしても当面の外出禁止。わずか数時間のうちにレインを取り巻く環境が変わってしまった。
リオールは王妃に抗議しようとするも、レインが止めたので押し黙った。その場に残るように言われた弟を残し、ひとまず心配しているグウェンソードらに報告することにした。
「……プッ、ラザでも謹慎、レインでも謹慎って、なんか響きが面白いな。しかし、今回は優等生としてやってきたのに不運が重なったな。いや、弟がらみだったけれど、解雇にはなってないから不幸中の幸いが正しいか」
笑い飛ばされてしまい思わず苦笑していると、傍で聞いていた二人から即座に突っ込まれた。
「大人気ないわよ、兄さん」
「そうだよ。レインが抜けた分を一人で補ってくれるんだよね? 助かるなー、僕も休んじゃおうかな~」
「…………ちょっとアキさん。いや、そのつもりだけどっ!」
落ち込むようなことがあっても、こうして励ましてもらえるのでくすくす笑っていると、リグジェットからとある提案をされた。
「そうそう私、ジンジャ―ブレッドが食べたいの。この際だからリクエストしていいかしら?」
「うん、もちろん」
「材料費は兄さんのポケットマネーだから心配しないで。ね? 兄さん」
「…………おまえ、アキさんに感化されてきたな。我が妹ながら恐ろしい…………」
有言実行とばかりに半休を取らされたグウェンソードは、ひとっ走り市場まで買い出しに向かった。その間に、調理場を借りたレインは、卵や粉の計量を済ませる。ほどなくして、大量の荷物を抱えて戻ってきた。
リクエスト通りにジンジャーブレットにドーナツ、プディングなど次から次へと完成させてゆく。時間は余っている。手を動かしていれば気分転換になる。三か月の謹慎と外出禁止は気がかりだが、嘆いても解決しない。考えないことが一番だ。
「すごい大量だな。食べていいか?」
「いいよ。でもリオールの分もあるから、全部は食べないでね」
「わかってるって」
竈で焼いたものを冷ませるために並べていると、グウェンソードが顔を出す。みんなレインを気にかけ、十分置きに調理場に立ち寄るので、一人のような気がしなかった。単にサボりたいだけかも知れないが。
出来立てを届けてもらおうと、ドーナツやプディングをバスケットに詰めていたところで、もう一人、仏頂面の人物がやってきた。
「落ち込んでいるだろうと覗きに来たら、二人とも随分楽しそうだな?」
足を踏み入れるなり眉間にしわを寄せ、怒気を含んだ物言いのリオールを、グウェンソードは普段の調子で揶揄した。
「なぁに怒ってるんだよ、リオール。別におまえの兄ちゃんは取らないって。でもまあ、レインは美人だしタイプじゃないわけではないから、抱いてくれって泣いて懇願されたら、わからないけどな?」
「グウェンソード、表に出ろッ!」
アキにからかわれた分、リオールをいじって発散しているように最近は思えてきたが、それを告げてしまうと激怒しかねないのでレインは口を噤む。毎度のことながらよくやるなと感心していた。
「だから、冗談を真に受けるな。それより、ここには用事があって来たんだろ?」
ハアと大きな溜め息を吐きだしてから、リオールはようやく本題を切り出した。
「……ああ、国王が帰還した。レインを呼んでいる」
「わかった。おれが戻るまでの間、グウェンソードにここを任せてもいい? 食べてていいから」
「任せろ! ほら、さっさと行って来い!」
養子ゆえに城内での肩身は狭いが、国王は王妃とは異なり、感情論で判断を下すことはない。これ以上、置かれた立場が悪化するようなことはないだろう。リオールと急いで向かった。
二階にある王座には、いつもいるはずの王妃の姿はなく、側近が少し離れた位置で待機しているだけだった。腹を割って話せるようにと配慮してくれたようだ。緊張しながらも、一つ低い位置から会釈をして目の前で跪くなり、立ちなさいと注意されてしまった。
「帰着早々、リオールからすべて報告は受けている」
「…………はい」
「ラザとしての謹慎処分は本日づけで解除。レインとしての外出禁止も同様」
「…………え?」
咎められることを覚悟していたので、国王の見解に驚いた。思わず茫然としてしまう。すぐ隣で跪いているリオールは、国王の眼前だというのに罰が悪そうに視線を逸らした。
国王は、レインがラザとして国家騎士団で働いていることは知っている。入団試験を受ける前に、弟たちのために自分のできることがしたいと打ち明けたのだ。
「元を正せば、私に先に相談したレインとは違い、独断で国家騎士団の試験を受けたリオールの落ち度だ。ラザに罪はない。それから、崖から落下した件だが、互いに責任があるものの秘密裏に実技試験を受ける際に、普段よりも丈夫な防具を着込んでいたと聞いている。我が息子ながら、運がいいやら悪いやら……」
国王は飽きれてはいるが、レインに非がないことを認めてもらえたことに、なぜかリオールは誇らしげだ。その態度に「反省しているのか?」と叱咤されたので笑った。
温情によりペナルティがなくなったレインは、調理場に戻ってグウェンソードに報告したのち、焼き立てのジンジャーブレッドやドーナツ、プティングを持参して国家騎士団の本部を訪れた。
「復帰おめでとう。予想通りだったけど、ラザ隊長にとっては短い休暇だったね」
「そうですね。おれはびっくりしましたけど」
職場復帰と差し入れの両方を喜んでもらえたので、また粉骨砕身勤めようと決意した。
運がいいのか悪いのか、国家騎士団の実技試験を受けるために着用していた、柔らかく丈夫な革のジャケットやズボンのおかげで、軽い脳震盪と頭部、頬に裂傷を負っただけで済んだようだ。
「…………リオール、ごめんね、大丈夫? 痛いとか、気持ち悪いとかはない?」
「…………ここは?」
「郊外にある病院だよ。崖から滑落したから、念のために入院して様子を見た方がいいって」
こじんまりとした建物と設備だが、街に住んでいたころにレインがよく診てもらった病院でもある。王族御用達の大病院ではないものの腕は確かだ。少々手狭だが個室を借りている。
「…………そうか。グウェンソード、それからリグジェット」
「はいはい、わかってるって。王妃には告げ口するなってことだろ? 俺もリグジェットも言わないって。言ったらどうなるかわかってるしな……」
「話が早くて助かる」
レインが甲斐甲斐しくリオールの世話を焼いているうちに、リグジェットは城に一旦戻り、上司であるアキに経緯を説明して、入院に必要なものを準備してくれた。リオールが城に戻らないことを、王妃にどう伝えたのかレインは知らないが、外泊は珍しくないので咎められなかったようだ。
非番だったグウェンソード、それにリグジェットが護衛として付き添うことになった。グウェンソードは椅子に腰かけ呑気に紅茶を飲んでいる。
けれど、二人の取り決めにレインは納得できるはずがなかった。
「二人には申し訳ないけど、王妃にはおれからきちんと伝えるから」
「いや、伝えなくていい。もしもあのとき、レインだけが落ちていれば、確実に命を落としていた。それに比べたらこのくらい、どうってことない」
しかし、王位継承権第一位のリオールにケガをさせてしまったことは、どんな事情があるにしろ許されることではない。義理とはいえ、兄だとしても、だ。例外はない。だから王妃には黙っていろと言うリオールと、包み隠さず話したいと言うレインの意見がぶつかる。
「おまえらが話し合うのはかまわないんだが、一応二人とも転落したんだし、少しは病人らしく大人しくしてくれないと、ここから追い出されるぞ?」
そう指摘されてしまったので、納得はいかないが今日のところは引き下がることにした。
看病目的での宿泊付き添いを許可してもらったので、額のタオルを冷たいものと取り換えたり、熱が出て汗が噴き出る身体を丁寧に拭いたりする。
食事は、グウェンソードが調達してくれたが、口にする気にはなれなかった。一歩間違えれば大惨事になりかねない事態だ。今回は二人とも軽傷で済んだからよかったものの、打ち所が悪ければどうなっていたかわからない。
献身的に看病しながら、レインは何度も何度も心の中で謝っていた。謝っても気持ちは晴れることはなく、あの場所で大切なものの命が脅かされてしまったことにゾッとした。
少しは休めとグウェンソードやリグジェットに気を使われるも、一睡もしないままリオールの寝顔を眺めていた。
***
「――リオールと一緒に崖から滑落したですって!?」
翌朝。朝食を取らずにリオールを連れて帰ると、大広間でベーコンエッグとマフィンを味わっていた王妃に包み隠さず昨日のことを説明した。腕を引っ張られて止められるも、額に巻かれた包帯と頬の傷を隠し通すには限度がある。
レインの報告に瞬時に怒りを現した王妃は、食事中にも関わらず立ち上がるとレインの前まで詰め寄る。覚悟を決めて両目を閉じると、一発頬を叩かれた。リグジェットにされたときよりも衝撃が強く、夜通し起きていた身体はよろけそうになったが耐えた。
「母上! やめてください!」
「いいえ、あなたは黙っていなさい。レインは当面、外出禁止です! 次期国王である王子を危険に晒すことなど、許されるはずがないわ! わかったなら退散して頂戴!」
国家騎士団にて三か月の謹慎。レイン・グランケットとしても当面の外出禁止。わずか数時間のうちにレインを取り巻く環境が変わってしまった。
リオールは王妃に抗議しようとするも、レインが止めたので押し黙った。その場に残るように言われた弟を残し、ひとまず心配しているグウェンソードらに報告することにした。
「……プッ、ラザでも謹慎、レインでも謹慎って、なんか響きが面白いな。しかし、今回は優等生としてやってきたのに不運が重なったな。いや、弟がらみだったけれど、解雇にはなってないから不幸中の幸いが正しいか」
笑い飛ばされてしまい思わず苦笑していると、傍で聞いていた二人から即座に突っ込まれた。
「大人気ないわよ、兄さん」
「そうだよ。レインが抜けた分を一人で補ってくれるんだよね? 助かるなー、僕も休んじゃおうかな~」
「…………ちょっとアキさん。いや、そのつもりだけどっ!」
落ち込むようなことがあっても、こうして励ましてもらえるのでくすくす笑っていると、リグジェットからとある提案をされた。
「そうそう私、ジンジャ―ブレッドが食べたいの。この際だからリクエストしていいかしら?」
「うん、もちろん」
「材料費は兄さんのポケットマネーだから心配しないで。ね? 兄さん」
「…………おまえ、アキさんに感化されてきたな。我が妹ながら恐ろしい…………」
有言実行とばかりに半休を取らされたグウェンソードは、ひとっ走り市場まで買い出しに向かった。その間に、調理場を借りたレインは、卵や粉の計量を済ませる。ほどなくして、大量の荷物を抱えて戻ってきた。
リクエスト通りにジンジャーブレットにドーナツ、プディングなど次から次へと完成させてゆく。時間は余っている。手を動かしていれば気分転換になる。三か月の謹慎と外出禁止は気がかりだが、嘆いても解決しない。考えないことが一番だ。
「すごい大量だな。食べていいか?」
「いいよ。でもリオールの分もあるから、全部は食べないでね」
「わかってるって」
竈で焼いたものを冷ませるために並べていると、グウェンソードが顔を出す。みんなレインを気にかけ、十分置きに調理場に立ち寄るので、一人のような気がしなかった。単にサボりたいだけかも知れないが。
出来立てを届けてもらおうと、ドーナツやプディングをバスケットに詰めていたところで、もう一人、仏頂面の人物がやってきた。
「落ち込んでいるだろうと覗きに来たら、二人とも随分楽しそうだな?」
足を踏み入れるなり眉間にしわを寄せ、怒気を含んだ物言いのリオールを、グウェンソードは普段の調子で揶揄した。
「なぁに怒ってるんだよ、リオール。別におまえの兄ちゃんは取らないって。でもまあ、レインは美人だしタイプじゃないわけではないから、抱いてくれって泣いて懇願されたら、わからないけどな?」
「グウェンソード、表に出ろッ!」
アキにからかわれた分、リオールをいじって発散しているように最近は思えてきたが、それを告げてしまうと激怒しかねないのでレインは口を噤む。毎度のことながらよくやるなと感心していた。
「だから、冗談を真に受けるな。それより、ここには用事があって来たんだろ?」
ハアと大きな溜め息を吐きだしてから、リオールはようやく本題を切り出した。
「……ああ、国王が帰還した。レインを呼んでいる」
「わかった。おれが戻るまでの間、グウェンソードにここを任せてもいい? 食べてていいから」
「任せろ! ほら、さっさと行って来い!」
養子ゆえに城内での肩身は狭いが、国王は王妃とは異なり、感情論で判断を下すことはない。これ以上、置かれた立場が悪化するようなことはないだろう。リオールと急いで向かった。
二階にある王座には、いつもいるはずの王妃の姿はなく、側近が少し離れた位置で待機しているだけだった。腹を割って話せるようにと配慮してくれたようだ。緊張しながらも、一つ低い位置から会釈をして目の前で跪くなり、立ちなさいと注意されてしまった。
「帰着早々、リオールからすべて報告は受けている」
「…………はい」
「ラザとしての謹慎処分は本日づけで解除。レインとしての外出禁止も同様」
「…………え?」
咎められることを覚悟していたので、国王の見解に驚いた。思わず茫然としてしまう。すぐ隣で跪いているリオールは、国王の眼前だというのに罰が悪そうに視線を逸らした。
国王は、レインがラザとして国家騎士団で働いていることは知っている。入団試験を受ける前に、弟たちのために自分のできることがしたいと打ち明けたのだ。
「元を正せば、私に先に相談したレインとは違い、独断で国家騎士団の試験を受けたリオールの落ち度だ。ラザに罪はない。それから、崖から落下した件だが、互いに責任があるものの秘密裏に実技試験を受ける際に、普段よりも丈夫な防具を着込んでいたと聞いている。我が息子ながら、運がいいやら悪いやら……」
国王は飽きれてはいるが、レインに非がないことを認めてもらえたことに、なぜかリオールは誇らしげだ。その態度に「反省しているのか?」と叱咤されたので笑った。
温情によりペナルティがなくなったレインは、調理場に戻ってグウェンソードに報告したのち、焼き立てのジンジャーブレッドやドーナツ、プティングを持参して国家騎士団の本部を訪れた。
「復帰おめでとう。予想通りだったけど、ラザ隊長にとっては短い休暇だったね」
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