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#クレイジー注意報!
Ep.8 本当に起こった!
しおりを挟む「お待たせしましたぁ♡用事ってなんですかー?」
翌日の昼休み、今回は久々に本当の愛の告白を受けに校舎裏にいた。
この私を呼び出した人物――目の前にいる気弱そうなモヤシは、もじもじと恥ずかしそうに下を向いて口元をまごつかせている。
……言いたいことあるなら言ってよね、早く旧校舎に行って金髪に一発食らわせなきゃなんだから。
心の中でタンタンタンと片足で地面を叩く。もちろん表面上は立てば芍薬の佇まいだ。
「あの、どうかしまし……」
「姫ちゃんはッ!H2Oの誰かと交際してるんですか!?」
勢い良く顔を上げたかと思えば私の言葉に被せて、こんな近距離なのに馬鹿でかい声で問いかけられた。
すぐハッとしてまた俯いてもごもごやりだしたけど。なんなんだ。
「え……、と?私がH2Oの誰かと交際してるか、って?交際、交…際……」
ん?
「ばっ……!」
………っかじゃないのアンタ!!!
危うく声を荒げそうになったのをなんとか喉で食い止める。
爪先立ちになるほど前のめりになった体も振り上げた拳も光の速さで引っ込めた。
いやいやいや、ないから!
絶ッッッ対ないから!あんな冷血漢とヘラヘラと各所が低いやつなんか、お断りですけども!!!
はっ、待てよ?
ここで私は冷静になる。頭脳派姫さま誕生の瞬間であった。
奴らあまりに失礼でうっかり素で接してるけど、私が奴らといる意味って奴らを落として女に復讐することだったよね?
今ここで否定して噂になったら敵を喜ばせるだけ…!それならば!
「ん、と……なんだか恥ずかしいな………。
だから、ヒミツ♡」
口元に手を添えて眉尻を垂らし、困った顔で上目遣い。
完璧、完璧なまでの照れてるフリです!
奴らと付き合ってるなんて口が裂けても言いたくないから、「え、まさかほんとに付き合ってんの?」と含みを持たせる作戦です!
「そ、そっか……そうだよね、姫ちゃんは可愛いから……」
ほら、勘違いした。
額を抑えてしょげるモヤシを前に私は満足げに笑う。
さあ、存分に拡散してよねモヤシく…
「!?」
ゴッと風を切る音がして、何かが私の頭上スレスレの真横をすごい勢いで通り過ぎていく。
瞬間、ガシャンと足元で何かが大きな音を立てて砕ける音がした。
足元を見るとそこにあったのは粉々になった植木鉢。
はるか頭上ではバタバタと誰かが走り去る音が聞こえた。
「………。」
つうっとこめかみに冷や汗が伝う。
目の前のモヤシもなんだかおたおたとしている。
く、………
クレイジー………
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