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36話 壊れたマグロ 2
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【マグロ・フォルクス公爵視点】
「こ、こんなことって……あんまりだよ……」
誰も僕はレミーラから言われたあまりに酷い言葉に、思わず涙を流さざるを得なかった。こんなに酷い仕打ちが他にあるだろうか? 僕はこう見えても、フォルクス家の当主……公爵の立場だというのに。
「レミーラ……」
「マグロ様……申し訳ありません」
僕は弱々しく彼女の名前を呼んでみた。しかし、手の差し伸べてくれる様子はない。では、思い切って地べたに座り込んでしまえば、手を差し伸べてもらえるのだろうか? いや、それも難しいだろう。レミーラは完全にシグレ王子殿下に意識が向いているようだし、他の連中は全員、僕の敵と言っても過言ではない存在だ。
婚約者であるはずのシエナですら手を差し伸べないんだから……ここで僕が地べたに座り込んでも意味はないだろう。もしかしたら、婚約をOKしてくれたネルファ王女殿下が救いの手を出してくれるかもしれないけれど……あまり期待出来るものではなかった。
「マグロ殿……これからは、しっかりと自分の立場を弁え生きて行くのだな。そうすれば自ずと付いて来る者も増えるだろう」
「シグレ王子殿下……」
何を言っているんだろう、このお方は……もしかして、馬鹿なんじゃないのか? レミーラを手に入れられなかった時点で全ては無意味だというのに。
どうして、こんなに酷いことが出来るのだろうか……あり得ない。僕が一体、何をしたと言うんだ? これは僕の行いへの罰なのか……? この誕生日パーティーに招待したのも、僕を精神的に追い詰める為だろうし……そんなことが出来るなんて、同じ人間だとは思いたくなかった。
「マグロ……もう、諦めましょう? 私達はやり過ぎてしまったのよ……しばらく、一線からは退いた方が良いわ」
「シエナ……?」
シエナもすっかり場の雰囲気に流されてしまっている……元々はお前が言い出したことだろう? レミーラは僕のことが好きだなんて、こいつが言い出さなければ、僕はここまでの醜態を晒すこともなかったはずだ。
しかも、ネルファ王女殿下とは婚約をしなければならない雰囲気にもなっているし……彼女を通して、フォルクス公爵家の是正は進められていくのだろうな。
もう何でもいいや……考えることすら、面倒になってきた。
こうして、僕の心は壊れていったのだ……これも全て、レミーラやシエナのせいだけどね……死ねよ、まったく。
「こ、こんなことって……あんまりだよ……」
誰も僕はレミーラから言われたあまりに酷い言葉に、思わず涙を流さざるを得なかった。こんなに酷い仕打ちが他にあるだろうか? 僕はこう見えても、フォルクス家の当主……公爵の立場だというのに。
「レミーラ……」
「マグロ様……申し訳ありません」
僕は弱々しく彼女の名前を呼んでみた。しかし、手の差し伸べてくれる様子はない。では、思い切って地べたに座り込んでしまえば、手を差し伸べてもらえるのだろうか? いや、それも難しいだろう。レミーラは完全にシグレ王子殿下に意識が向いているようだし、他の連中は全員、僕の敵と言っても過言ではない存在だ。
婚約者であるはずのシエナですら手を差し伸べないんだから……ここで僕が地べたに座り込んでも意味はないだろう。もしかしたら、婚約をOKしてくれたネルファ王女殿下が救いの手を出してくれるかもしれないけれど……あまり期待出来るものではなかった。
「マグロ殿……これからは、しっかりと自分の立場を弁え生きて行くのだな。そうすれば自ずと付いて来る者も増えるだろう」
「シグレ王子殿下……」
何を言っているんだろう、このお方は……もしかして、馬鹿なんじゃないのか? レミーラを手に入れられなかった時点で全ては無意味だというのに。
どうして、こんなに酷いことが出来るのだろうか……あり得ない。僕が一体、何をしたと言うんだ? これは僕の行いへの罰なのか……? この誕生日パーティーに招待したのも、僕を精神的に追い詰める為だろうし……そんなことが出来るなんて、同じ人間だとは思いたくなかった。
「マグロ……もう、諦めましょう? 私達はやり過ぎてしまったのよ……しばらく、一線からは退いた方が良いわ」
「シエナ……?」
シエナもすっかり場の雰囲気に流されてしまっている……元々はお前が言い出したことだろう? レミーラは僕のことが好きだなんて、こいつが言い出さなければ、僕はここまでの醜態を晒すこともなかったはずだ。
しかも、ネルファ王女殿下とは婚約をしなければならない雰囲気にもなっているし……彼女を通して、フォルクス公爵家の是正は進められていくのだろうな。
もう何でもいいや……考えることすら、面倒になってきた。
こうして、僕の心は壊れていったのだ……これも全て、レミーラやシエナのせいだけどね……死ねよ、まったく。
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