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Waning Moon 21
しおりを挟むその時、ぱっとオレンジ色の照明がついた。
朱羽だ。
彼はがばっと起き上がり、盛大なため息をつく。
「俺、やっぱり向こうで……」
あたしは朱羽の身体に抱きつきながら、そのまま押し倒すようにして敷き布団に沈んだ。
「ちょ、陽菜!?」
「駄目? こうやって寝るの」
「え?」
「朱羽に触って寝たい」
視線が絡んだ。
朱羽の瞳が動揺に大きく揺れている。
「本当にあなたってひとは……こっちの気もしらずに」
「駄目?」
「………。後ろ向いてくれたら、抱きしめてあげる」
あたしは喜んで、自分の布団の上で朱羽に背中を見せた。
「はい、いいよ?」
「……はぁ、なんで俺にこんなに無防備に。きっと、俺ほど意識していないからだろうけど、だったらなおさら俺、大丈夫かな……」
ぶちぶちとなにやら独り言が聞こえる。
「なにか言った?」
「なんでもない」
ごそごそと音がして身体の上にかけられた布団の下、朱羽の身体に包まれたあたしの背中が熱くなる。
あたしの頭の上に朱羽の呼吸が聞こえ、無性にドキドキが止まらない。
ふわりと漂う朱羽の匂いに、気がへんになりそう。
胸が苦しいけど幸せな気分になって、あたしは満足げに手を伸ばして電気を消した。
「おやすみ朱羽」
「……おやすみ」
暗闇に響く低い艶やかな声に、心臓がバクバクする。
「………」
「………」
静まり返っている。
あたしのお腹に回された朱羽の手に、そっと指を絡ませてみる。
朱羽の反応がないということは、寝ちゃったのかな。
こんなに密着していて、寝れるのが凄いと思う。
あたしなんて、ドキドキしすぎて体中の感度が上がっていると思う。指を絡ませただけでも、変な呼吸をしてしまったほどだから。
寝れるわけない。
好きなひとにこうやって抱かれているのなら。
朱羽から快楽を与えられたあたしの身体は、甘く疼いてくる。いつでもなにかされたくて、ひたすらお預けを食らっているように渇望して待っている。
「………」
「………」
「朱羽、寝た?」
朱羽から返事はない。
なんだ、寝ちゃったのか。
そう思ったら、残念感と緊張の疲れが襲ってくる。
つまらないから、独りごちた。
「ああ、何回も抜いちゃったから疲れたのか。若いっていいね。九年前も最初は暴発ばかりしてたけど、最後はあたしを連続でイカせるくらい凄かったものね。今でも元気だよ、抜いても抜いてもはち切れんばかりって奴だし、凄いなあ」
その時、ぴくりと朱羽の手が動いた気がしたが、気のせいだったらしい。
あたしは無性に、自分のいやらしさを懺悔したくなった。
「朱羽あたしね……、また朱羽にえっちなことをされるの期待しちゃったの。ごめんね……。いつもこんなにえっちじゃないのに、朱羽だと違うみたい。今でも、寝ている朱羽に身体が疼くの。触って貰いたくて」
またぴくりと手が動いた気がした。が、それで終わり。きっと夢の中の反応なのだろう。
「ねぇ、朱羽。あたしね、浴衣の下……こうしてきたの」
朱羽の手を掴んで、襟の中に入れた途端。
ばっとオレンジ色の灯がつき、朱羽が叫んだ。
「なんで、下着をつけてないんだよ!?」
「お、起きてたの!?」
すると朱羽は布団を剥いで起き上がったようで、上擦った声で怒った。
「寝れるわけないだろう!? 俺だって男なんだよ!! それじゃなくてもあなたに少し近づけたかもと嬉しくて舞い上がって、あなたに無理をさせるほど、あなたの身体を愛しすぎたから、今夜はもう調子に乗らないで冷静になろうとしていたのに、あなたはなにを言ってなにをやってるんだよ!? 寝れないのは俺だけでいいから、あなたはさっさと寝ろよ!!」
「朱羽、そんなに怒らないでよ……」
振り返ると、朱羽の目があたしのはだけた襟元に注がれる。
下着をつけていない乳房が見えそうだ。
「ああ、くそっ!!」
朱羽が、睨み付けるように天井を仰ぎ見た。
「そんなに嫌だった? でも朱羽、言ったじゃない。朱羽と居る時は素直に惑って、求めていいって。だから……」
するとあたしの身体が布団にドンと押し倒され、顔の横に両手をつかれた。
「頼むから、俺の理性をぶっ壊さないでくれ」
項垂れた顔から覗くその目は、ぎらぎらと滾っていて。
「頼む、俺必死に抑えているんだよ、あなたに手を出したくなるのを」
「なんで我慢するの?」
「……っ、ブルームーンって言ってるだろ!? あなたが約束したんじゃないか!! あなたも我慢しろよ!!」
「ん……。わかった。じゃあ下着つけてくる。すぅすぅするから。上も下も」
すると朱羽が声を上げた。
「はああああ!? 下ってなんだよ、下もつけてないのか!?」
「うん。いらなくなるかなと思って……」
朱羽はなにかを言いたげに、そして顔を真っ赤にさせて、掛け布団にぼすっと倒れてしまう。
「朱羽! 大丈夫?」
あたしを見る朱羽の目は潤みきって涙が零れそうだ。
「大丈夫じゃない」
「え?」
「煽られ過ぎて、死にそう」
「やだ、死なないでよ」
朱羽はあたしの腕を引いて、さっきとは違うあたしがする床ドン。
両手の間に朱羽の顔がある。
「じゃあ、キスをして」
「え?」
「おねだりして、俺をその気にさせて」
朱羽の潤んだ瞳に情欲の炎が揺れ、しっとりと濡れている。
男の目で、あたしを挑発してくる。
あたしの影を映しながらも、オレンジの光が照らす朱羽の顔は、淫猥さを漂わせながら、なんと艶っぽく思うことか。
見ているだけで吸い込まれそうなほどの美しさに妖艶さが織り交ぜると、ここまでの美貌になるらしい。
はだけた襟元から覗く朱羽の首筋から胸もオレンジ色に染まり、その肉体まで魅惑的な色香をまき散らす。男の姿で生唾飲んだのは初めてだ。
あたしの両腕の間にいる朱羽は、無防備にあたしを見上げている。
形いい口元をふっと綻ばせると、意識的なのか無意識的なのか、唇を薄く開いてあたしを誘ってくる。
思わず声が漏れそうになるほど、ぞくぞくがとまらない。
なんなのこのひと。なんでこんなにえっちな姿を見せるの。
手込めにされそうな町娘のような無防備さを見せながら、手を出してくれと言わんばかりの妖艶さ。しかもそれが下品ではなく、匂いまで香しく思えるから最強すぎる。
「どうしたの? おいで?」
ああ、あたしも朱羽みたいな、こんな色気を持って生まれたかった。
今のあたしでは、まるで朱羽を惑わせるものはない。
もっと頑張らないと、朱羽はあたしに囚われてはくれない――。
「それとも、おとなしく寝る?」
細められて笑いを作った茶色の瞳が、キスをする時のような男の艶を見せてゆらゆらとなにかを揺らしている。
この視線のように、身体も強く絡みたいたのに。
あたしみたいに、朱羽もあたしを求めて欲しいのに。
朱羽を渇望するこの心は、朱羽に溺れているから?
それとも、満月の影響?
いつものように魅縛で止まらず、否が応でも惹きつけられてこれほどまでに求めてしまうのが、病的とまで思える冷静な自分がいる。
まるで、ふたりでこうしていられる時が、今しかないような切迫感――。
あたしが秘密を打ち明ける前の時のような性急さが、いまだあたしの中にあるのだ。それは不安となり、不安を隠すために、我武者羅に求めているような。
朱羽は満月のあたしを受け入れようとしてくれているんだ。
朱羽を信頼する心はあるのに、ブルームーンは朱羽と過ごしたいと堅く誓っているのに、それがいずれ簡単に覆されてしまうような……そんな不安感。
まるで許容出来ないほど大きな、嵐の到来を感じているような――。
だから余計、朱羽に安心させて貰いたいのかもしれない。
この謎の不安が、ただの不安で終われるよう、朱羽の確かな温もりであたしを傍で守って貰いたいのかもしれない。
だから、朱羽からして貰えないことが、こんなにもあたしを急く。
言葉を用いない朱羽の確かさを、どこに求めていいかわからなくて、余計に朱羽と触れあいたくて仕方がないのだ。
あたしに触れて。
あたしだけを見つめて。
狂うほど、あたしを求めて――。
あたしは唇を近づけていく。
朱羽はとろりとした目であたしを見つめたまま、抵抗しない。
両肘と両膝をついて馬乗りになり、乱れた呼吸を落としながら顔を傾け……そっと触れた瞬間、甘い痺れが身体に走り、思わず鼻にかかった声を出して、離してしまった。
キスなんて何回もしたのに、あたしからだって朱羽の唇を奪い舌を絡めたのに、それでも下から見つめられたままのキスというのに緊張して。
悩ましい顔の中のあの唇に触れるだけなのに、どうしてこんなに距離を遠く感じるのか。30cmもない距離だというのに。
涙目になりながら、顔を近づける。
じぃっと熱い目で見つめられ、恥ずかしくて目を閉じると朱羽が言う。
「駄目。最後まで目をちゃんと開いて、俺を見て」
「……っ」
「それとも、俺とキスするの嫌? だったら……」
「嫌じゃない。朱羽とキスしたい。したいの」
肘をついた手で朱羽の頭に添える。
そして目を開けたまま、朱羽の唇に顔を寄せる。
ああ、朱羽の長い睫が近づいてくる――。
そっと、軽く唇が触れる。
「ぅ…ん……」
それだけで息をこぼすあたしは、熱を帯びた朱羽の瞳に射竦まれたように、身体をぶるりと震わせた。
まるでその目が、あたしの深い弱いところを突き刺すような刺激で愛撫しているような……そんな錯覚に、身体が疼いてたまらない。
何度か触れるだけの軽いキスをして、朱羽の瞳の愛撫に身体を濡らすあたしは、おずおずと舌を伸ばして朱羽の唇を舐めた。
朱羽の目が切なげに細められ、短いけれど悩ましい声が聞こえ、もう我慢出来なくなったあたしは朱羽の頭を抱えるようにして、舌を深く差し込んでいく。
「しゅ……ぅんっ、んんっ、は……んっ」
仕掛けているのに、気持ちよくてたまらない。
舌を絡めるだけで秘部を疼かせるあたしは、無意識に尻を上げて振っている。太股からたらりと蜜が零れたのがわかる。
どういうおねだりが朱羽を動かすのか、どうすれば朱羽がその気になってくれるのかわからない。あたしにそんな経験値あるように思うんだろうか。
キスだけでこんなになっちゃうあたしに、朱羽の意志で触って貰えるためにはどうすればいいんだろう。
もうこうなったら、恥ずかしいけど捨て身だ。あたしだってキスだけで火がついちゃったんだもの。このまま終わりは嫌だ。
おねだり……。
朱羽の手を取り、あたしの襟の内側に滑り込ませ、乳房に朱羽の手のひらをあてた。朱羽の切れ長の目が苦しげに細められたのを見て、彼の手の上から強く揉み込み、あたしは朱羽に喘いで見せた。
「ねぇ、朱羽……触って? こうやって強く愛して?」
乱れたあたしの浴衣は肩甲骨あたりまで襟が落ち、あたしの片方の乳房に宛がわれた朱羽の手とあたしの手が、もぞもぞ動いてなにか卑猥で全身が熱い。
「朱羽……ねぇ」
恥ずかしいのを我慢してせがんでみたけど、朱羽は目を細めたまま動こうとしない。朱羽の手はあたしの乳房にあるのに、自分で動いてくれない。
彼の手を無理矢理動かして挑発してみても、彼の手の熱さを乳房の柔肉に感じて吐息を零すあたしは、まるで自慰をしているようで、虚しいのともどかしいのと。
あたしに魅力ないのかな。
こんなにはしたない格好で、誘っているのに。
だけど、朱羽に触られたいの。火が着いた身体を、気持ちよくして貰いたい。
「朱羽……切ない……のっ、触って……朱羽に触られたい……」
朱羽の手ごと胸を揉みながら、もうひとつの手をあたしの太股に触らせる。筋となって蜜が垂れたところを、朱羽の手の甲になすりつけると、朱羽の長い睫が小刻みに震撼した。
「こんなになっちゃったの。えっちなあたしを愛して?」
あたしがどんな状態かわかっているだろうに、朱羽が絡み合わせるのは熱い目だけ。はしたないあたしを映しているその目がさらに強い熱が滾り、それを見たあたしは火傷したように身体が焦げ付いた感覚に、一気に身体を貫かれたようで、思わず仰け反って声を上げた。
「朱羽……、朱羽の目でちょっとイッちゃった。ねぇ、駄目? こんなにえっちだったら、朱羽嫌いになっちゃう?」
「……なよ」
「え?」
朱羽が口を開いた。
「全力で誘惑してくるなよ!」
そしてぼっと一気に朱羽の顔が沸騰して、あたしの身体から退けた手でその顔を覆ってあたしの視界から隠した。
「だ、だって。朱羽をその気にさせるおねだりをしろって……」
あたしは恥ずかしい格好で、朱羽の上に跨がっている。
失敗だったのか。うわ……めちゃくちゃこれ、恥ずかしい。
「可愛く言えばいいだろ!? 言葉で!!」
「え、可愛くなかったということ?」
「違うよっ!! なんであなたはいちいちエロいんだよ!! エロく迫れなんて俺言ってないだろ!? それじゃなくてもあなたに煽られて、なけなしになってしまった理性を崩壊させるようなこと、俺があなたに望むと思うか!? 俺、そこまで自虐的な男に思うのか!?」
「ご、ごめ……」
「ああくそっ! 本当にあなたは俺の想定しているものより斜め上をいってる。どうしたってこんな結果になるとは、俺、考えてもいなかった」
「ごめんね。もうこんな恥ずかしいこと、しないから。だから許して?」
「……まさか、いつもこんな風に男を誘ってないよな!?」
突然朱羽は、怒ったような顔をあたしに向けてくる。
「……満月の時はわからない。無我夢中で誘うから。だけどそれ以外は意識あるんだから、こんな小っ恥ずかしいことするはずないじゃない。ごめんね、降り……ちょ」
降りようとしたあたしの足首を朱羽が掴んだ。
どうやら降りるなという意思表示らしい。あたしは、ささっと浴衣を正した。だけど……秘部から垂れた蜜、朱羽の腹部にあたる浴衣地を濡らしちゃった気がする。せっかく、しわしわではない浴衣を借りたのに。
「……満月のあなたに嫉妬する。そうやって、結城さんも誘われているんだと思うと」
手を外した顔はむくれている。
「いや、結城は誘惑する必要がないから……」
「そんなこと言わなくてもいいよ!! 余計苛つくじゃないか!」
「あ、ごめん……」
「だけど、わかった。やっぱり、満月だろうとこんないやらしい誘惑をするなら、ちょっとあなたにお仕置きが必要だね」
「え、お仕置き……?」
びくりとして、思わず腰が引ける。
「そう。男心と理性をもてあそんだ罰」
「待って、それは……」
朱羽があたしを腹に乗せたまま、足をぷるぷるさせずに優雅な動きで、上体を起こした。
わお、すごい腹筋……なんて感心している場合ではなくて。
「俺のせいって? 俺、あんなにいやらしいことをしろって言ったっけ?」
「……っ」
「自分の胸を揉ませて、あまつさえ……自分のいやらしい蜜を俺の手につけるなんて。ねぇ、それ俺が頼んだ?」
あたしはなにも言えなくなる。そんなあたしに、意地悪げな顔をして朱羽は、手のひらを見せた。
「ねぇ、見える? 俺の親指濡れてるだろ? なんで濡れたと思う?」
それは……。
朱羽は赤くなるあたしに見せつけるようにして、なんと口に含んだのだ。
艶めいた流し目をくれながら、わざとくねらせた舌を見せて、根元から指先まで何度も舐め上げる。
いやらしい。
どこの蜜かわかっていて、あたしの反応を窺うようなそんな目であたしを見ないでよ。
ああ、とってもいやらしいよ。
そんな朱羽を見ているだけで、蜜の源は新たな蜜を零して疼く。
「本当にあなたはいやらしいね。こうやって俺の舌で舐めてほしかったの?」
「違……っ」
「本当に? あなたは好きだものね。俺に舐められるの」
「っ!!!」
「ははは、正直。真っ赤になっちゃって。……そうなんだ、好きなのか」
悔しい悔しい悔しい。
「本当にいやらしい、鹿沼さん。会社でこんなあなたを、誰が想像するかな。ああ、結城さんは除いて、だけど」
「あ、あたしだって」
素直に認めたくないあたしの女心。
「朱羽の目がなかったらこんなこと!」
「俺の目?」
「見られてると思ったら、その……」
社会人の心得。
自分に非があったら、素直に認めましょう。
なにかのせいにしたら、必ず報いが返ります……わかってはいるけど、素直に認められないのは、あたしのいじっぱりのせい。
「……ふぅん? あんな大胆なことをしたのは、俺の目のせいにするんだ」
朱羽があたしのお腹あたりを、手でまさぐる。
「だったら、俺の目がなければ、あなたは大胆にならずにいやらしくもならないというんだね?」
しゅるしゅるしゅる~。
帯が解かれ、腹部に風が入った……と同時に、あたしの視界が暗くなる。
「ふふふ、視界を遮ったよ。だったら、あなたの言い訳が正しいか、試そうね」
あたしは、自分が巻いていた帯で目隠しをされたのだった。
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