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第二章
金髪金髪また金髪。俺も金髪。
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リーシャは一時間くらいすると、また来ると言って帰っていった。
また、来るの?
来なくていいのよ?
やっと帰ってくれたはいいけど、もう仕事の時間やな。
サクッと終わらせて帰ろ帰ろ。
なんて思ってたんだが、
「パスト様に指名依頼が来ております」
「はぁ?」
いつものように受付嬢のとこに行くと、なんと俺に指名依頼が来ていた。
「誰からですか?俺に指名なんてありえねえと思うんだが」
「それが……、とりあえず依頼書を見てください。あ、別に胡散臭い依頼ではない…わけでもないですが、依頼主の身元は保証できます」
「なにそれー……」
と言いつつ依頼書を受け取って見る。
なんと依頼主はこの国の王子様でした。
なんで王子から?!
そんで、依頼内容を見てみたんだが……。
まあとりあえず、
「お断りしますので、突っ返しておいてください」
「へ?待ってください!嘘ですよね?流石に王族からの依頼を断るなんてことは……」
「お断りしますので、突っ返しておいてください」
「まさか同じことを言うとは思いませんでしたよ。いやまあ確かにね?断ることはできますよ。規定ではね。でも王族ですよ?王子ですよ?しかも報酬もとんでもないんですよ?」
「お断りしますので、突っ返し「わかりましたわかりました!」
しつこい受付嬢さんだ。
つか王族からの依頼でしかも報酬がバカ高いとか怖すぎるでしょ。
しかも内容が内容なだけに余計にな。
大体時間がない。
もっと強い方に依頼してくれってんだ。
大方あの王女になんか言われたんだろうな。
面倒な……。
別に王族にこねを作りたくないとか、実力を隠していたいとかではない。
ただ、下手に絡んでいてもし戦争とかになった時、逃げ出したいから、出来るだけ下っ端でいたいのだ。
上に行けばそれだけ責任も重くなる。
人の命なんて背負えるかってんだ。
自分で精一杯なのよん。
とか思いつつ、肉屋の肉の補充の仕事をして帰った。
血抜きが出来ていると少し報酬が上がる。あと、たまに肉の余りを分けてくれたりするので、非常に嬉しい依頼なのだ。
そんなこんなで飯を食って帰宅中なのだが、珍しく我が妹様が歩いていた。
なんか隣にすげぇイケメンを連れて。
少し長めの金髪に一八〇はありそうな高身長。
妹様との身長差がありすぎて笑える。
妹様の身長は一六〇ほどかな。ちなみに妹様も金髪です。
この世界って金髪多いな。銀髪おらんかな。
にしてもついに彼氏ができたか。
服装的にも相当な家柄だろうな。
変なことしないでほしいなぁ。
とばっちりはゴメンだ。
*****
今日は休日。
なので、一日お仕事の日でござーい。
そして、休日は草むしり仕事です。
俺がやると綺麗に草がなくなると評判です。
魔法使えば早いんすわ。
十軒の草むしりが終わったので今は広場でお昼休憩中。
俺は新しい魔法を開発すっかなーとか考えながらサンドウィッチを食べていた。
このサンドウィッチは俺のお手製である。
マヨネーズと辛口のタレで味付けしたチキンのみを挟んだやつである。葉っぱなぞいらぬ。
ムシャコラムシャコラ食っていると、いつの間にか傍に金髪ストレートのロリッ娘が立っていた。
その目線は俺の手元にあるサンドウィッチ。
ふむ……。
「これ欲しいか?」
っと聞くと、首を何度も縦に振ってきた。
ホントはからかってやろうと思ったんだが、なんか可愛いからあげよかな。
「ほれっ」とサンドを目の前に持ってってやると、すぐさま奪い取って何も言わずに食べようとした。
俺は口に入れる寸前でサンドを取り上げ、ロリッ娘の届かない位置まで腕を上げてやった。
涙目でこっちをみているが、
「おいコラ。物を貰ったら『ありがとうございます』だろうが。言えたら食わせてやるよ」
そう言うと少し考えるようなそぶりを見せたあと、
「ありがとうございます!」っと元気よく言ったので、サンドをあげた。
めっちゃ嬉しそうに、小さな口を使って必死に食ってる。
可愛いな……。
こんな妹がいたらなあ……。
なんて考えてるといつの間にか食い終わっていた。
口の周りとか手がベタベタになっていたので、魔法で水球を出して洗わせた。
そして温風で乾燥させてやる。
今度は自分から「ありがとうございます!」っと言ってきたので、思わず頭を撫でてしまった。
超可愛い……。
ロリッ娘はその後、休日で人が多くなっている商店街の方に走っていった。
さて、俺もそろそろ午後の草むしりに行きますかな。
また、来るの?
来なくていいのよ?
やっと帰ってくれたはいいけど、もう仕事の時間やな。
サクッと終わらせて帰ろ帰ろ。
なんて思ってたんだが、
「パスト様に指名依頼が来ております」
「はぁ?」
いつものように受付嬢のとこに行くと、なんと俺に指名依頼が来ていた。
「誰からですか?俺に指名なんてありえねえと思うんだが」
「それが……、とりあえず依頼書を見てください。あ、別に胡散臭い依頼ではない…わけでもないですが、依頼主の身元は保証できます」
「なにそれー……」
と言いつつ依頼書を受け取って見る。
なんと依頼主はこの国の王子様でした。
なんで王子から?!
そんで、依頼内容を見てみたんだが……。
まあとりあえず、
「お断りしますので、突っ返しておいてください」
「へ?待ってください!嘘ですよね?流石に王族からの依頼を断るなんてことは……」
「お断りしますので、突っ返しておいてください」
「まさか同じことを言うとは思いませんでしたよ。いやまあ確かにね?断ることはできますよ。規定ではね。でも王族ですよ?王子ですよ?しかも報酬もとんでもないんですよ?」
「お断りしますので、突っ返し「わかりましたわかりました!」
しつこい受付嬢さんだ。
つか王族からの依頼でしかも報酬がバカ高いとか怖すぎるでしょ。
しかも内容が内容なだけに余計にな。
大体時間がない。
もっと強い方に依頼してくれってんだ。
大方あの王女になんか言われたんだろうな。
面倒な……。
別に王族にこねを作りたくないとか、実力を隠していたいとかではない。
ただ、下手に絡んでいてもし戦争とかになった時、逃げ出したいから、出来るだけ下っ端でいたいのだ。
上に行けばそれだけ責任も重くなる。
人の命なんて背負えるかってんだ。
自分で精一杯なのよん。
とか思いつつ、肉屋の肉の補充の仕事をして帰った。
血抜きが出来ていると少し報酬が上がる。あと、たまに肉の余りを分けてくれたりするので、非常に嬉しい依頼なのだ。
そんなこんなで飯を食って帰宅中なのだが、珍しく我が妹様が歩いていた。
なんか隣にすげぇイケメンを連れて。
少し長めの金髪に一八〇はありそうな高身長。
妹様との身長差がありすぎて笑える。
妹様の身長は一六〇ほどかな。ちなみに妹様も金髪です。
この世界って金髪多いな。銀髪おらんかな。
にしてもついに彼氏ができたか。
服装的にも相当な家柄だろうな。
変なことしないでほしいなぁ。
とばっちりはゴメンだ。
*****
今日は休日。
なので、一日お仕事の日でござーい。
そして、休日は草むしり仕事です。
俺がやると綺麗に草がなくなると評判です。
魔法使えば早いんすわ。
十軒の草むしりが終わったので今は広場でお昼休憩中。
俺は新しい魔法を開発すっかなーとか考えながらサンドウィッチを食べていた。
このサンドウィッチは俺のお手製である。
マヨネーズと辛口のタレで味付けしたチキンのみを挟んだやつである。葉っぱなぞいらぬ。
ムシャコラムシャコラ食っていると、いつの間にか傍に金髪ストレートのロリッ娘が立っていた。
その目線は俺の手元にあるサンドウィッチ。
ふむ……。
「これ欲しいか?」
っと聞くと、首を何度も縦に振ってきた。
ホントはからかってやろうと思ったんだが、なんか可愛いからあげよかな。
「ほれっ」とサンドを目の前に持ってってやると、すぐさま奪い取って何も言わずに食べようとした。
俺は口に入れる寸前でサンドを取り上げ、ロリッ娘の届かない位置まで腕を上げてやった。
涙目でこっちをみているが、
「おいコラ。物を貰ったら『ありがとうございます』だろうが。言えたら食わせてやるよ」
そう言うと少し考えるようなそぶりを見せたあと、
「ありがとうございます!」っと元気よく言ったので、サンドをあげた。
めっちゃ嬉しそうに、小さな口を使って必死に食ってる。
可愛いな……。
こんな妹がいたらなあ……。
なんて考えてるといつの間にか食い終わっていた。
口の周りとか手がベタベタになっていたので、魔法で水球を出して洗わせた。
そして温風で乾燥させてやる。
今度は自分から「ありがとうございます!」っと言ってきたので、思わず頭を撫でてしまった。
超可愛い……。
ロリッ娘はその後、休日で人が多くなっている商店街の方に走っていった。
さて、俺もそろそろ午後の草むしりに行きますかな。
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