転生しました。

さきくさゆり

文字の大きさ
22 / 103
第二章

金髪金髪また金髪。俺も金髪。

しおりを挟む
 リーシャは一時間くらいすると、また来ると言って帰っていった。
 また、来るの?
 来なくていいのよ?

 やっと帰ってくれたはいいけど、もう仕事の時間やな。
 サクッと終わらせて帰ろ帰ろ。

 なんて思ってたんだが、

「パスト様に指名依頼が来ております」
「はぁ?」

 いつものように受付嬢のとこに行くと、なんと俺に指名依頼が来ていた。

「誰からですか?俺に指名なんてありえねえと思うんだが」
「それが……、とりあえず依頼書を見てください。あ、別に胡散臭い依頼ではない…わけでもないですが、依頼主の身元は保証できます」
「なにそれー……」

 と言いつつ依頼書を受け取って見る。

 なんと依頼主はこの国の王子様でした。
 なんで王子から?!
 そんで、依頼内容を見てみたんだが……。

 まあとりあえず、

「お断りしますので、突っ返しておいてください」
「へ?待ってください!嘘ですよね?流石に王族からの依頼を断るなんてことは……」
「お断りしますので、突っ返しておいてください」
「まさか同じことを言うとは思いませんでしたよ。いやまあ確かにね?断ることはできますよ。規定ではね。でも王族ですよ?王子ですよ?しかも報酬もとんでもないんですよ?」
「お断りしますので、突っ返し「わかりましたわかりました!」

 しつこい受付嬢さんだ。
 つか王族からの依頼でしかも報酬がバカ高いとか怖すぎるでしょ。
 しかも内容が内容なだけに余計にな。
 大体時間がない。
 もっと強い方に依頼してくれってんだ。
 大方あの王女になんか言われたんだろうな。
 面倒な……。

 別に王族にこねを作りたくないとか、実力を隠していたいとかではない。
 ただ、下手に絡んでいてもし戦争とかになった時、逃げ出したいから、出来るだけ下っ端でいたいのだ。
 上に行けばそれだけ責任も重くなる。
 人の命なんて背負えるかってんだ。
 自分で精一杯なのよん。

 とか思いつつ、肉屋の肉の補充の仕事をして帰った。
 血抜きが出来ていると少し報酬が上がる。あと、たまに肉の余りを分けてくれたりするので、非常に嬉しい依頼なのだ。


 そんなこんなで飯を食って帰宅中なのだが、珍しく我が妹様が歩いていた。
 なんか隣にすげぇイケメンを連れて。
 少し長めの金髪に一八〇はありそうな高身長。
 妹様との身長差がありすぎて笑える。
 妹様の身長は一六〇ほどかな。ちなみに妹様も金髪です。
 この世界って金髪多いな。銀髪おらんかな。

 にしてもついに彼氏ができたか。
 服装的にも相当な家柄だろうな。
 変なことしないでほしいなぁ。
 とばっちりはゴメンだ。


 *****


 今日は休日。
 なので、一日お仕事の日でござーい。
 そして、休日は草むしり仕事です。

 俺がやると綺麗に草がなくなると評判です。
 魔法使えば早いんすわ。


 十軒の草むしりが終わったので今は広場でお昼休憩中。
 俺は新しい魔法を開発すっかなーとか考えながらサンドウィッチを食べていた。
 このサンドウィッチは俺のお手製である。
 マヨネーズと辛口のタレで味付けしたチキンのみを挟んだやつである。葉っぱなぞいらぬ。

 ムシャコラムシャコラ食っていると、いつの間にか傍に金髪ストレートのロリッ娘が立っていた。
 その目線は俺の手元にあるサンドウィッチ。
 ふむ……。

「これ欲しいか?」

 っと聞くと、首を何度も縦に振ってきた。
 ホントはからかってやろうと思ったんだが、なんか可愛いからあげよかな。

 「ほれっ」とサンドを目の前に持ってってやると、すぐさま奪い取って何も言わずに食べようとした。
 俺は口に入れる寸前でサンドを取り上げ、ロリッ娘の届かない位置まで腕を上げてやった。
 涙目でこっちをみているが、

「おいコラ。物を貰ったら『ありがとうございます』だろうが。言えたら食わせてやるよ」

 そう言うと少し考えるようなそぶりを見せたあと、

「ありがとうございます!」っと元気よく言ったので、サンドをあげた。
 めっちゃ嬉しそうに、小さな口を使って必死に食ってる。
 可愛いな……。
 こんな妹がいたらなあ……。
 なんて考えてるといつの間にか食い終わっていた。
 口の周りとか手がベタベタになっていたので、魔法で水球を出して洗わせた。
 そして温風で乾燥させてやる。
 今度は自分から「ありがとうございます!」っと言ってきたので、思わず頭を撫でてしまった。
 超可愛い……。
 ロリッ娘はその後、休日で人が多くなっている商店街の方に走っていった。

 さて、俺もそろそろ午後の草むしりに行きますかな。

 
しおりを挟む
感想 31

あなたにおすすめの小説

前世は厳しい家族とお茶を極めたから、今世は優しい家族とお茶魔法極めます

初昔 茶ノ介
ファンタジー
 代々続くお茶の名家、香坂家。そこに生まれ、小さな時から名家にふさわしくなるように厳しく指導を受けてきた香坂千景。  常にお茶のことを優先し、名家に恥じぬ実力を身につけた彼女は齢六十で人間国宝とまで言われる茶人となった。  しかし、身体は病魔に侵され、家族もおらず、また家の定める人にしか茶を入れてはならない生活に嫌気がさしていた。  そして、ある要人を持て成す席で、病状が悪化し命を落としてしまう。  そのまま消えるのかと思った千景は、目が覚めた時、自分の小さくなった手や見たことのない部屋、見たことのない人たちに囲まれて驚きを隠せなかった。  そこで周りの人達から公爵家の次女リーリフィアと呼ばれて……。  これは、前世で名家として厳しく指導を受けお茶を極めた千景が、異世界で公爵家次女リーリフィアとしてお茶魔法を極め優しい家族と幸せになるお話……。   ーーーーーーーー  のんびりと書いていきます。  よかったら楽しんでいただけると嬉しいです。

御家騒動なんて真っ平ごめんです〜捨てられた双子の片割れは平凡な人生を歩みたい〜

伽羅
ファンタジー
【幼少期】 双子の弟に殺された…と思ったら、何故か赤ん坊に生まれ変わっていた。 ここはもしかして異世界か?  だが、そこでも双子だったため、後継者争いを懸念する親に孤児院の前に捨てられてしまう。 ようやく里親が見つかり、平和に暮らせると思っていたが…。 【学院期】 学院に通い出すとそこには双子の片割れのエドワード王子も通っていた。 周りに双子だとバレないように学院生活を送っていたが、何故かエドワード王子の影武者をする事になり…。  

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―

ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」 前世、15歳で人生を終えたぼく。 目が覚めたら異世界の、5歳の王子様! けど、人質として大国に送られた危ない身分。 そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。 「ぼく、このお話知ってる!!」 生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!? このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!! 「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」 生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。 とにかく周りに気を使いまくって! 王子様たちは全力尊重! 侍女さんたちには迷惑かけない! ひたすら頑張れ、ぼく! ――猶予は後10年。 原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない! お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。 それでも、ぼくは諦めない。 だって、絶対の絶対に死にたくないからっ! 原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。 健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。 どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。 (全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)

ヒロインですが、舞台にも上がれなかったので田舎暮らしをします

未羊
ファンタジー
レイチェル・ウィルソンは公爵令嬢 十二歳の時に王都にある魔法学園の入学試験を受けたものの、なんと不合格になってしまう 好きなヒロインとの交流を進める恋愛ゲームのヒロインの一人なのに、なんとその舞台に上がれることもできずに退場となってしまったのだ 傷つきはしたものの、公爵の治める領地へと移り住むことになったことをきっかけに、レイチェルは前世の夢を叶えることを計画する 今日もレイチェルは、公爵領の片隅で畑を耕したり、お店をしたりと気ままに暮らすのだった

乙女ゲームの悪役令嬢、ですか

碧井 汐桜香
ファンタジー
王子様って、本当に平民のヒロインに惚れるのだろうか?

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

処理中です...