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第二章
連れて行くわけがないです。
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「わ、私も、連れ…てってほしい……」
は?
「え?何言ってんの?帰れよ。議論する余地すらねーよ」
あ、リーシャの顔が昨日のチェニックと同じ顔になった。
「んで王子様。今から一時間だけ時間を取ります。その間に要件を済ませてください。実力等に関しては諦めてください」
そう言うと渋々という感じで了承してくれた。
連れてけるわけがねえだろうが。
こいつわかってて言ってきたな。
旅装束なのは悪ノリか?
まあどっちでもいいや。
*****
場所を移すのも面倒なので同じ場所で話すことにした。
バイクは側に停めてあります。
出し入れ面倒なんすよ。
「はい昨日の続きをどうぞ。一応言っときますが答えられないものはスルーしますので」
「スルー?」
「あー……答えられないものは答えられないと言います」
「わかったよ」
ちなみにリーシャはニーグンの後ろに座っています。
帰れよ……。
「んじゃ一番気になることから。君は魔力無しのはずだよね。なんで魔法が使えるのかな。それに変わった魔法や魔道具も持ってる。さっきのやつとかね」
ま、そりゃ気になるか。
「魔力無しですよ。それはホントです。そのせいで学費が半分免除なんで」
前に言った学費免除半分の理由はコレだ。
学費免除試験は魔法試験と学科試験の二つがある。
学科試験は問題なかった。
余裕だ。
魔法理論に関してはすこーしキツかったがまあ問題はなかった。
学科試験は前代未聞の全問正解。
もちろん結果はS。
ここまではいいのだが、魔法試験に関してはそうはいかない。
何故なら俺は魔法試験を受けることができなかったのだ。
普通の魔法試験なら受けられる。
だが、学費免除のための魔法試験はある条件があった。
魔力量がB以上無いと魔法試験自体が受けられないのだ。
俺は魔力無し。
よって試験を受けることができなかった。
だが、学科試験は満点。
教師ですらほぼ不可能なことをやってのけた。
そこで俺は特別措置として、半分学費免除となったわけだ。
「でもパストは魔法を使っているよね。なぜできるのか聞いていいかい?」
「努力の賜物です。おかけで風呂を沸かすことができるので旅路でも綺麗なままです」
「むぅ……。質問の意味がわかっててそういう言い方するの?」
「嘘じゃないですよ。ホントに努力の賜物です。なんせそうでもしないと死ぬところだったので」
「というと?」
「五歳児に自分の飯を自分で用意させる親元で生きていくにはそれくらいできませんとね」
いやほんとよく頑張ったよ俺。
別に前世がマタギだったわけでもなければ、田舎暮らしだったわけでもないのにさ。
……今更だけど俺前世で何やってたっけ。
まいっか。
「なるほどね。物凄く大変な生活を送っていたことはわかった。そしてそれをこなせてしまった異常性もね」
まあ確かに異常ではあるな。
前世の記憶にがなければだけど。
「ひどいですね。それで?他にはまだありますか?」
「さっきのバイク…だっけ?アレといい、マジックバックといい、君が持ってる魔道具は自作かい?」
「そうですよ。作成方法は企業秘密です。金をもらっても話しません。ただ、私が作った魔道具は思いつけば誰でも作ることができるであろう物ばかりなので、頑張って考えてくださいとだけ言っておきます」
実際ほとんどパクリだしね。
まあアイテムバックだけは空間魔法を使ってるからオリジナルと言えなくもないかな?
「わかったよ。あ、もし魔道具を作って売ったりしたとき、君にはアイデア料を払ったほうがいいかな?」
「くれるんなら貰いますけど、私からわざわざ言うことはありませんよ」
「あらま。ちょっと意外だな」
「そんなもんですよ。他には?」
「思うんだけどそんな中途半端に慣れない敬語使わなくていいよ?そんなことで不敬な!とかならないし今は僕だけだから問題ないよ」
後ろのリーシャを忘れてませんか?
まあでも敬語じゃなくていいなら楽だな。
実際適当だし。
「そりゃ助かる。正直めんどいからさ」
「そーそー。それに僕としてはそのほうが嬉しいよー。友達みたいでさー」
「そりゃどうも。んで他には?」
「あー……うん。その……ちょっと言いにくいんだけど……」
「なんじゃらほい」
なんだか言いにくそうだな。
急にどうしたし。
「パストってさ……名字はオリガ…だよね?」
「そうだけど?まあ名乗ることはほとんどないがね。それがどうかしたのか?」
「てことは……レティスの兄ってパスト?ほらオリガって珍しい名字だし……。そうかなーって思って……」
こんにちは。
自分の妹の名前をたった今知った兄のパストです。
そっかーレティスって言うのかー。
「う、うんそうだね!確かにそのレティスが俺の妹だよ!妹のレティス!それでそれがなにか?!」
「いや、レティスがね……。なんかパストのことを相当ボロクソに言っててねー。まあ大体はあの魔力無しだとか穀潰しだとか言ってて君のことを家族だとは思ってないみたいなことを言うんだよね」
「そんなに嫌いなら話題に出すなよ……」
だいたい穀潰しってなんだよ。
家の飯食ってねーよ。
自前の飯食って寝床だけ借りてた感じだよ。
まあ途中から寝る場所もなんだかんだ野外が多かったけどさ。
「まあそれで思ったのさ。兄妹は仲がいいほうが絶対に良いはずだって」
「継承権争いしてる王族に言われたくねえんだけど」
「うちは今のところ兄弟姉妹の仲はいいよ?」
「さいですか」
「とにかく!特に友人のであるパストが、妹のと仲が悪いというのは僕としては非常に悲しい。だから仲を取り持ってあげようと思ってね!」
は?
友人?
マジで言ってんの?
冗談じゃなく?
嫌なんだけど……。
まぁ、それはとりあえず置いといて。
「勘弁してください。俺は妹と関わりたくないし向こうも関わりたくないと思っています。それに俺は学園を出たらオリガの性を捨てて完全に縁を切るから。余計なことをしてもらうと困る」
「あらま……こりゃ相当根深そうだね」
「いやだってよ。俺は妹と話したこと、生まれてから一度も無いからな。今さら取り持つもクソもねーよ」
「そうなの?一度も無いの?ホントに?」
「ねーよ!しつこい!」
「そっかぁ……。そりゃ残念」
なんかニヤけて見えるんだけど。
とても残念そうな顔には見えないんだけど。
けどなんか藪蛇になりそうな気配を感じるので触れるのをやめておこう。
「それで?これで終わりですか?」
「うんまあ他にも聞きたいこととか話したいことはあるけどとりあえずは満足かな」
「そりゃよござんした。んじゃお引き取りくださいまし。門までお送りいたしますよ王子様」
ニーグンは苦笑いしていたけど門まで一緒に行ってそこで別れた。
去り際に、帰ってきたらまた話そうね!と言っていたが無視してやった。
さっきの場所に戻ってきた。
あーやっと行けるよ……。
さて今度こそ出発……の前にだ。
「おいこら。リーシャ。何故ついてくる」
「……………………」
「だんまりやめてくんない?ついてきてもここでお別れよ?」
そう言うと涙目で俺を見てきた。
きっとついて行きたいのだろう。
よっぽど連れて行って欲しいのだろう。
普段は気が強くていつも周りに当たり散らしていたリーシャがこんなにも必死になるなんてなにかよっぽどのことがあるのだろう。
だから俺はね。
出しっぱにしといたバイクに跨って颯爽と走り出した。
連れて行くわけがないです。
は?
「え?何言ってんの?帰れよ。議論する余地すらねーよ」
あ、リーシャの顔が昨日のチェニックと同じ顔になった。
「んで王子様。今から一時間だけ時間を取ります。その間に要件を済ませてください。実力等に関しては諦めてください」
そう言うと渋々という感じで了承してくれた。
連れてけるわけがねえだろうが。
こいつわかってて言ってきたな。
旅装束なのは悪ノリか?
まあどっちでもいいや。
*****
場所を移すのも面倒なので同じ場所で話すことにした。
バイクは側に停めてあります。
出し入れ面倒なんすよ。
「はい昨日の続きをどうぞ。一応言っときますが答えられないものはスルーしますので」
「スルー?」
「あー……答えられないものは答えられないと言います」
「わかったよ」
ちなみにリーシャはニーグンの後ろに座っています。
帰れよ……。
「んじゃ一番気になることから。君は魔力無しのはずだよね。なんで魔法が使えるのかな。それに変わった魔法や魔道具も持ってる。さっきのやつとかね」
ま、そりゃ気になるか。
「魔力無しですよ。それはホントです。そのせいで学費が半分免除なんで」
前に言った学費免除半分の理由はコレだ。
学費免除試験は魔法試験と学科試験の二つがある。
学科試験は問題なかった。
余裕だ。
魔法理論に関してはすこーしキツかったがまあ問題はなかった。
学科試験は前代未聞の全問正解。
もちろん結果はS。
ここまではいいのだが、魔法試験に関してはそうはいかない。
何故なら俺は魔法試験を受けることができなかったのだ。
普通の魔法試験なら受けられる。
だが、学費免除のための魔法試験はある条件があった。
魔力量がB以上無いと魔法試験自体が受けられないのだ。
俺は魔力無し。
よって試験を受けることができなかった。
だが、学科試験は満点。
教師ですらほぼ不可能なことをやってのけた。
そこで俺は特別措置として、半分学費免除となったわけだ。
「でもパストは魔法を使っているよね。なぜできるのか聞いていいかい?」
「努力の賜物です。おかけで風呂を沸かすことができるので旅路でも綺麗なままです」
「むぅ……。質問の意味がわかっててそういう言い方するの?」
「嘘じゃないですよ。ホントに努力の賜物です。なんせそうでもしないと死ぬところだったので」
「というと?」
「五歳児に自分の飯を自分で用意させる親元で生きていくにはそれくらいできませんとね」
いやほんとよく頑張ったよ俺。
別に前世がマタギだったわけでもなければ、田舎暮らしだったわけでもないのにさ。
……今更だけど俺前世で何やってたっけ。
まいっか。
「なるほどね。物凄く大変な生活を送っていたことはわかった。そしてそれをこなせてしまった異常性もね」
まあ確かに異常ではあるな。
前世の記憶にがなければだけど。
「ひどいですね。それで?他にはまだありますか?」
「さっきのバイク…だっけ?アレといい、マジックバックといい、君が持ってる魔道具は自作かい?」
「そうですよ。作成方法は企業秘密です。金をもらっても話しません。ただ、私が作った魔道具は思いつけば誰でも作ることができるであろう物ばかりなので、頑張って考えてくださいとだけ言っておきます」
実際ほとんどパクリだしね。
まあアイテムバックだけは空間魔法を使ってるからオリジナルと言えなくもないかな?
「わかったよ。あ、もし魔道具を作って売ったりしたとき、君にはアイデア料を払ったほうがいいかな?」
「くれるんなら貰いますけど、私からわざわざ言うことはありませんよ」
「あらま。ちょっと意外だな」
「そんなもんですよ。他には?」
「思うんだけどそんな中途半端に慣れない敬語使わなくていいよ?そんなことで不敬な!とかならないし今は僕だけだから問題ないよ」
後ろのリーシャを忘れてませんか?
まあでも敬語じゃなくていいなら楽だな。
実際適当だし。
「そりゃ助かる。正直めんどいからさ」
「そーそー。それに僕としてはそのほうが嬉しいよー。友達みたいでさー」
「そりゃどうも。んで他には?」
「あー……うん。その……ちょっと言いにくいんだけど……」
「なんじゃらほい」
なんだか言いにくそうだな。
急にどうしたし。
「パストってさ……名字はオリガ…だよね?」
「そうだけど?まあ名乗ることはほとんどないがね。それがどうかしたのか?」
「てことは……レティスの兄ってパスト?ほらオリガって珍しい名字だし……。そうかなーって思って……」
こんにちは。
自分の妹の名前をたった今知った兄のパストです。
そっかーレティスって言うのかー。
「う、うんそうだね!確かにそのレティスが俺の妹だよ!妹のレティス!それでそれがなにか?!」
「いや、レティスがね……。なんかパストのことを相当ボロクソに言っててねー。まあ大体はあの魔力無しだとか穀潰しだとか言ってて君のことを家族だとは思ってないみたいなことを言うんだよね」
「そんなに嫌いなら話題に出すなよ……」
だいたい穀潰しってなんだよ。
家の飯食ってねーよ。
自前の飯食って寝床だけ借りてた感じだよ。
まあ途中から寝る場所もなんだかんだ野外が多かったけどさ。
「まあそれで思ったのさ。兄妹は仲がいいほうが絶対に良いはずだって」
「継承権争いしてる王族に言われたくねえんだけど」
「うちは今のところ兄弟姉妹の仲はいいよ?」
「さいですか」
「とにかく!特に友人のであるパストが、妹のと仲が悪いというのは僕としては非常に悲しい。だから仲を取り持ってあげようと思ってね!」
は?
友人?
マジで言ってんの?
冗談じゃなく?
嫌なんだけど……。
まぁ、それはとりあえず置いといて。
「勘弁してください。俺は妹と関わりたくないし向こうも関わりたくないと思っています。それに俺は学園を出たらオリガの性を捨てて完全に縁を切るから。余計なことをしてもらうと困る」
「あらま……こりゃ相当根深そうだね」
「いやだってよ。俺は妹と話したこと、生まれてから一度も無いからな。今さら取り持つもクソもねーよ」
「そうなの?一度も無いの?ホントに?」
「ねーよ!しつこい!」
「そっかぁ……。そりゃ残念」
なんかニヤけて見えるんだけど。
とても残念そうな顔には見えないんだけど。
けどなんか藪蛇になりそうな気配を感じるので触れるのをやめておこう。
「それで?これで終わりですか?」
「うんまあ他にも聞きたいこととか話したいことはあるけどとりあえずは満足かな」
「そりゃよござんした。んじゃお引き取りくださいまし。門までお送りいたしますよ王子様」
ニーグンは苦笑いしていたけど門まで一緒に行ってそこで別れた。
去り際に、帰ってきたらまた話そうね!と言っていたが無視してやった。
さっきの場所に戻ってきた。
あーやっと行けるよ……。
さて今度こそ出発……の前にだ。
「おいこら。リーシャ。何故ついてくる」
「……………………」
「だんまりやめてくんない?ついてきてもここでお別れよ?」
そう言うと涙目で俺を見てきた。
きっとついて行きたいのだろう。
よっぽど連れて行って欲しいのだろう。
普段は気が強くていつも周りに当たり散らしていたリーシャがこんなにも必死になるなんてなにかよっぽどのことがあるのだろう。
だから俺はね。
出しっぱにしといたバイクに跨って颯爽と走り出した。
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