備蓄勇者は旅をする

カラスギル

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第4話 備蓄勇者とアーチャー

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 驚く暇もなく木の矢が数本オオカミもどきの体に刺さっていた。

 射られたオオカミもどきも何が起こったのか理解が出来ないままバタリと倒れる。

 倒れたと同時に矢を放った者たちが姿を現す。

 「こんなところで何をしている」

 三人のアーチャーのなかでリーダーとおもわれる者が弓に矢をつがえ、距離を保ちながら質問を繰り出して来た。他の2人も同様に弓の構えを崩さずいる。

 どう答えたものかと思案しながらも、言葉が聞き取れていることに安堵した。素直に答えるのが吉かもしれない。

 「ここがどこかわかりません。どうやったのかわかりませんが飛ばされて来たのです。手荷物もなく困り果てていました。出来れば水と食料を少しばかり分けていただけないでしょうか」

 ありのまま答えてみた。ちゃんと相手に理解できる言葉になっているだろうか。

 緊張し額に汗をかいていた。

 アーチャーたちは視線をこちらからはなすことなく小声で相談している。

 言葉が通じているようで安心した。

 「わかった。困っている時はお互い様だ。我々についてこい」

 アーチャーたちは、弓を下ろし先ほど村が見えた方向へ歩き始める。

 オレも返事をして短剣を腰に吊るし歩き始める。

 先ほどアーチャーに倒されたオオカミもどきの横を通ったところで、腰袋の口を近づけてみた。死んだものを入れるのに躊躇したが、どのくらいものが入るのか好奇心の方が勝って行動を起こしていた。

 オオカミもどきは、吸い込まれるように袋の中に収納されてしまう。重みもやはり感じることはない。

 アーチャーたちに遅れを取ってはいけないと少し足早になってついていく。そこら辺にあるものを拾いながら。

 未知の体験と腰袋に対する興味に心も体もワクワクしているのが実感できていた。

 ここはどこなのだろうか。
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