エロゲ世界に転生したが、俺は平凡な青春を過ごしたい。

蜜りんご

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2部:2年生

第9話

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上がった息も落ち着いてきた俺らを待っていたのは、人攫いの現場だった。

「俺らが助けに来たので、もう大丈夫ですよ」

そう言って、人質達の腕や足に繋がれた縄を解いていく。人質の口枷を外すと状況を小声であるが、力強く伝えてきてくれた。こちらが、味方というのはすぐにわかってくれたみたいだ。

「あいつら…俺らを調教して密偵のようなことをさせようとしてるんです。俺らは役不足だからってあとは死を待つだけなんです!」

これで、人攫いの理由もわかったし、政府の重要人物が亡くなる理由も分かった。それに、人質の確保もできた。そんな中。

「ぐはっ、」

そんな衝撃とともに、晃成が背後から襲ってきた敵を咄嗟に避けて肩を斬られ、吹っ飛ばされる。

「狼狽えるな!こちらから増援を送る!お前達は人質の保護を最優先しろ!!」

すみれちゃんからの命令を聞き、相手方はこちらが政府の者だと気付き刀を構える手に力が入る。

「政府の犬どもめ。塵にしてやる」

ここからは、メインの殺陣役同士の戦いだ。もちろん、すでに殺陣をやっている俺ら6人は息が上がっていることもあって臨場感増し増しだ。

「我らの目的は…お前らのような奴から民を守ることだ!」

雄叫びと共に、最後の1人を斬り終わる。

「こちら、第二偵察部隊。敵の殲滅を確認。応答せよ」

そして、すみれちゃんが登場する。俺らは片膝をつき、すみれちゃんに対して跪く。

「第二偵察部隊、任務遂行ご苦労であった。これにて任務完了を言い渡す」

「お褒めのお言葉有り難く頂戴致す」

「今日は、事件解決に伴い宴だ。そのつもりでいるように」

そして劇が幕を閉じ、拍手の嵐をもらう。初日の舞台公演は無事成功したみたいで、安心した。一回幕が開き、俺達2年3組全員で礼をして、終わりだ。殺陣をする時は緊張でよく見えて無かったけど、立ち見の生徒とかがいてなんだか嬉しくなってしまった。

(こんだけ、期待されてる中特にミスもせずできて良かった…)

1日目が終わった後になんで立ち見がいたのか聞いたら、上映券が売り切れて立ち見が発生したぽい。

「イケメン効果かな」

笑いながら晃成に聞いてみた。

「んなわけねーだろ。俺目当てでこんなに来ねーよ。俺彼女ちゃんできてから非モテになったもんね」

「全非モテを敵にする発言だぞ、それ。俺だからいいけどさ」

晃成が言ってることは、本当ではないとは思うからやっぱりイケメン効果だと思う。この調子で明日も上手くいくといいな。


===================================


2日目の演技後も拍手喝采の嵐を受けた。本当にありがたい限りだ。ちなみに、この舞台をやるにあたってすみれちゃんは命令形の文章が多くて、やりにくいって言ってたのは余談だ。俺からしたらご褒美です。

2日目の文化祭も終わり、後夜祭だ。後夜祭で、今回の順位とかが発表されるから皆待ち望んでいた。それだけ今回の文化祭には力を入れてた証だと思う。順位は、学年ごとと全学年通した順位が発表される。1年の発表が終わり、2年の発表に移る。

「2年生の発表に移ります!3位!!2年…1組!!『桃太郎~もし主人公が桃から産まれなかったら~』」

2年1組の歓声が轟き、2位の発表へと移る。呼ばれろ、と思いながらも呼ばれてほしくないっていう矛盾した思いに巻き込まれる。

「2位の発表です!!2年…4組!!『レ・ミゼラブル』」

2年4組の歓声が鳴り響き、1位の発表へと移る。ドキドキと動悸が止まらなくなる。周りを見渡すと両手を握りしめているクラスメイトが目に入る。

「1位!!1位はなんとー2年…3組!!『乱舞』です!おめでとうございます!!」

周りからは悲鳴が起こり、阿鼻叫喚だ。

「晃成!やったな!!」

「それな!!でも今回のキーパーソンは西野ちゃんでしょ!!」

猛烈に共感したので、頭をぶんぶん振っといた。今回のキーパーソンは間違いなく、すみれちゃんだ。声だけで演技をする、っていう声優みたいなことしたのはすみれちゃんだけだ。ともかく、俺達の努力が報われて皆大喜びだ。また打ち上げやるんだろうなぁ、楽しみだ。
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