エロゲ世界に転生したが、俺は平凡な青春を過ごしたい。

蜜りんご

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2部:2年生

第11話

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文化祭の影に埋もれながら色々練習をしてきたけど、今日は体育祭だ。快晴じゃなく、曇天なのでちょっと雨が降りそうで心配だ。けど、曇天って応援に力が入る感じがあってそれはそれで好きなんだよなってちょっと思う。

一応降水確率は0%だったけど、大丈夫かな。雨降って途中延期とかが一番嫌だ。2年男子のメイン種目は騎馬戦で、俺は上に乗って戦う役になった。これは身長的な問題からなので、微妙な気持ちだ。

俺の身長は171cmなので、女子にしては長身の山下さんと同じくらいという悲しい現実もある。確かに男子の中じゃ小さい方かもしれないけど、さすがに上はないだろって思ってた。それに、俺に戦えるほどの能力はないって練習するまで思ってた。

だがしかし、俺は気づけば総大将になっていた。

殺陣で習得した瞬発力を活かして、相手の背後や下からはちまきを取りまくっていた。ちなみに俺の下は、ラグビー部なので瞬発力もあり抜群の安定感で拮抗した時も上からガッとはちまきを取ることができる。今年も奇数組の5クラスが白組、偶数組の5クラスが赤組になった。

そのなかでも俺は、まず3組の大将として選ばれまさかだったけど、白組の総大将に大抜擢された。全学年合同の騎馬戦練習で俺が一番瞬発力と、攻めぎ合いが得意ということで選抜された。つまり5クラスの期待を一気に背負うのだ。無理すぎる。

白組の総大将は、青色の法被を着て騎馬戦に挑むから赤組の総大将と共に超目立ってちょっと恥ずい。けど、大将戦だけの一騎打ち同士の戦いもあるし、ここでいいところを見せたらすみれちゃんにも好かれるかなって思って頑張る。

大将戦は1騎馬あたり5点だから最低でも白組が3騎馬以上勝ってる方がいい。

「まずは大将同士による一騎打ちです!!」

アナウンスと共に、一騎打ちが始まる。この間も騎馬は作った状態だから、ほんとに下役に申し訳なくなってくる。

1戦目、はちまきを取れた赤組の勝ち。
2戦目、押し合いに勝った赤組の勝ち。
3戦目、長身を生かし上から取った赤組の勝ち。
4戦目、白組が押し合いでバランスを崩したため赤組の勝ち。
5戦目、ついに俺の番がやってきた。

相手は練習では、7割がた負けてるけどここで、負けたら白組は完全に得点源を失う。

(俺が点を取らねば…!!)

俺は殺陣で体力もついたと思うし、瞬発力も上がったと思う。それに今日はなんか、調子が良い。すみれちゃんが見てるからかなぁ。相手に近づくにつれてアドレナリンが出てるのを感じる。俺は、瞬きをする間もない間に相手からはちまきをとることができた。

「っしゃあ!」

白組から歓声がわっと上がり、俺はホッとする。そして次は、白組対赤組で戦う。

「っ!取った!次は右だ!!」

「了解!大将!!」

右往左往と校庭を走り回り、俺のはちまきは取られないまま時間となってしまった。白組は20点を巻き返さなきゃいけない状況で、割といい結果だったと思う。立ち位置に戻り、体育委員が残っている騎馬の数を数えて、点数を発表する。

「騎馬赤組7騎、白組13騎、大将騎馬赤組1騎、白組4騎で点数を集計いたします!少々お待ちください!!」

ドキドキしながら点数の集計待ちをする。

「両組とも30点だったため、総大将による一騎打ちによって結果を決めたいと思います!騎馬を組んでください!!」

ホイッスルが鳴り、目を合わせながら距離を詰めていく。気迫でも負けるわけにはいかない。もともとの相手の攻め方は押し合いに持ちこんで、力でねじ伏せるタイプだ。俺が主に負ける理由は体力不足だ。だからこそ、この体力をほぼ使い切った状態では相手に好都合なはずだ。相手もそう思っているのか若干にやけているのがムカつく。

試合が始まって瞬きも許さない瞬間に俺は、相手のはちまきに触れることができた。だがしかし、相手だって総大将。それにさっきと同じように、簡単に取ることはできない。相手の手を交わし、今度こそ奪いにかかる。

(マウントを取ることができた!攻めればいける!!)

バッていう音と共に、赤組の総大将のはちまきをとることができた。白組から歓声が上がる。しかし取れたとしても、ここで気は抜けない。騎馬が崩れたら点がもらえないからだ。

「両者騎馬を解いてください。…総大将同士の対戦によって、白組に5点追加により35対30で白組の勝利です!!」

白組全体から歓声があがる。超盛り上がった試合になったと思う。クラス席に戻って、皆から祝福を受けた。

「田中―!お前めっちゃつえーじゃん!!おめっとー!!!」

「和樹!お前のおかげで白組勝ったんだからもっと誇れよ」

と晃成や男子からも褒められ、女子からもめっちゃよかったーって褒められた。なんかめっちゃ嬉しい。注目を浴びたけど頑張ったからなのかアドレナリンの過剰放出なのかあんまり恥ずかしいっていう思いはなかった。

「田中君。文化部のわりには結構動きもよかったし、総大将戦でも2勝してるしよかったんじゃない?」

と山下さんから言われるし、そしてなぜか赤組の上谷さんも3組のところにいた。

「田中君、めっちゃかっこよかったよ!おかげで濡れちゃった」

上谷さんにそう言われて、思わず固まってしまった。すみれちゃんからは何もなかったけど、隣にいた池崎さんと田中君かっこよかったねーっていう会話に頷いているのを見れたので満足だ。
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