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冒険者編
4.駆け出し冒険者
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俺がダンジョンの外に出て最初にした事は魔導書を読むことだった。
この本は俺の意思を確認して色々してくれるから何か教えてくれると思ったからだ。
取り敢えず目の前の町について聞いてみた。
「この町はどんな町だ?」
~名称:パジェクノミコン
国名:エイドス公国
説明:エイドス公国の西端にある町。ハイツ帝国と戦う為の城塞都市として建造されており大陸屈指の防衛力を持 つ。その力は一年以上の籠城戦を軽くこなせるほど。
使用されている言語:世界共通語、エイドス語、ハイツ語~
大体わかった。でも言葉が読み書きできんし話もできん。どうしたもんかな?
~所有者の意思を確認。ユニークスキル「他言語理解」を作成···成功しました。ユニークスキル「他言語理解」を取得しました~
···なんだかな~。ありがたみが無いよな。まあいいけど。
一人だと寂しいから話し相手兼ナビゲーターとか無い?
~所有者の意思を確認。ユニークスキル「終焉の魔導師」の「魔法改造」を使用し、「念話」に自己会話機能、
単純演算機能、特殊演算機能、思考加速機能、クロノス·ノートとのリンク機能を追加。ユニークスキル「クロノス· ノート」を作成。所有者が取得しました~
···何か思ってたよりやばそう。
<そんなことはありません>
うおっ、びっくりした!誰だ、お前!?
<失礼しました。私はユニークスキル「クロノス·ノート」により作られた疑似人格です>
ああ、そういうことか。
お前は何が出来るんだ?
<スキルの統括、効率の良い運用、マスターへの支援、戦闘補助等が主な仕事です。細かいものを含めると24695個の仕事があります>
多っ!!俺、なんにもしなくても生きていけそう···
取り敢えず、町にいったら何をすればいい?
<まずは入るための資金を確保するべきかと。町の外にいる商人に魔石を売る事が最良でしょう>
わかった。まずは商人を探そう。
俺は町に向かって歩き出した。
30分後···
「遠すぎだろ········」
もっと近いと思ったのだが···
<ダンジョンから出た直後の場所からここまでの距離、凡そ12kmです>
そんなにあったの!?
早速、商人っぽい人を探す。
すぐに見つかり、俺はその男に話しかけた。
「ちょっといいですか?」
男は少し驚いた顔をしたがすぐに営業スマイルになる。
「はい、何でしょうか」
「この町に入りたいのですがお金がなくて···魔石をいくつか買い取ってもらえないでしょうか」
「すみません、今はちょっと持ち合わせが···」
「そうですか···」
仕方がない、他を当たるか、そう思った矢先、男がこんな提案をして来た。
「それでしたら、私と一緒に入りますか?料金は魔石をいくつか譲ってもらうと言うことで」
「いいんですか?ありがとうございます!」
「いえいえ、困ったときはお互い様ですから」
ありがたい、また苦労して商人を探すはめに鳴るところだった。
「魔石はいくつほどでしょう?」
「う~ん、小魔石十個でどうでしょうか」
····高いのかどうかが分からん。
<通常より少し高いです>
そうか··でもわざわざ入れてくれるんだからいいかな。
「では、それでお願いします」
俺は空間収納から十個の小魔石を取り出した。
商人の男の方を向くと口をあんぐりと開けていた。
「どうかしましたか?」
「い、いいえ、何でもございません···」
「?そうですか···」
俺、なんかしたかなぁ。
<···空間収納はこの世界では失われた魔法です。いきなり人の前で使えばそうなるに決まっています>
そう言うことか。だったら口止めしなきゃ。
「この魔法が使えることは誰にも言わないでください。」
「は、はい!命にかえましても!」
···まあ、漏洩の心配はなさそうだ。
こんな感じでどたばたとしながら俺は町へと入っていった。
===========================================================================
今回は珍しく敵殲滅回ではなく、レベルが上がっていないのでステータスは割愛します。
気になる人は前回を見直そう!
この本は俺の意思を確認して色々してくれるから何か教えてくれると思ったからだ。
取り敢えず目の前の町について聞いてみた。
「この町はどんな町だ?」
~名称:パジェクノミコン
国名:エイドス公国
説明:エイドス公国の西端にある町。ハイツ帝国と戦う為の城塞都市として建造されており大陸屈指の防衛力を持 つ。その力は一年以上の籠城戦を軽くこなせるほど。
使用されている言語:世界共通語、エイドス語、ハイツ語~
大体わかった。でも言葉が読み書きできんし話もできん。どうしたもんかな?
~所有者の意思を確認。ユニークスキル「他言語理解」を作成···成功しました。ユニークスキル「他言語理解」を取得しました~
···なんだかな~。ありがたみが無いよな。まあいいけど。
一人だと寂しいから話し相手兼ナビゲーターとか無い?
~所有者の意思を確認。ユニークスキル「終焉の魔導師」の「魔法改造」を使用し、「念話」に自己会話機能、
単純演算機能、特殊演算機能、思考加速機能、クロノス·ノートとのリンク機能を追加。ユニークスキル「クロノス· ノート」を作成。所有者が取得しました~
···何か思ってたよりやばそう。
<そんなことはありません>
うおっ、びっくりした!誰だ、お前!?
<失礼しました。私はユニークスキル「クロノス·ノート」により作られた疑似人格です>
ああ、そういうことか。
お前は何が出来るんだ?
<スキルの統括、効率の良い運用、マスターへの支援、戦闘補助等が主な仕事です。細かいものを含めると24695個の仕事があります>
多っ!!俺、なんにもしなくても生きていけそう···
取り敢えず、町にいったら何をすればいい?
<まずは入るための資金を確保するべきかと。町の外にいる商人に魔石を売る事が最良でしょう>
わかった。まずは商人を探そう。
俺は町に向かって歩き出した。
30分後···
「遠すぎだろ········」
もっと近いと思ったのだが···
<ダンジョンから出た直後の場所からここまでの距離、凡そ12kmです>
そんなにあったの!?
早速、商人っぽい人を探す。
すぐに見つかり、俺はその男に話しかけた。
「ちょっといいですか?」
男は少し驚いた顔をしたがすぐに営業スマイルになる。
「はい、何でしょうか」
「この町に入りたいのですがお金がなくて···魔石をいくつか買い取ってもらえないでしょうか」
「すみません、今はちょっと持ち合わせが···」
「そうですか···」
仕方がない、他を当たるか、そう思った矢先、男がこんな提案をして来た。
「それでしたら、私と一緒に入りますか?料金は魔石をいくつか譲ってもらうと言うことで」
「いいんですか?ありがとうございます!」
「いえいえ、困ったときはお互い様ですから」
ありがたい、また苦労して商人を探すはめに鳴るところだった。
「魔石はいくつほどでしょう?」
「う~ん、小魔石十個でどうでしょうか」
····高いのかどうかが分からん。
<通常より少し高いです>
そうか··でもわざわざ入れてくれるんだからいいかな。
「では、それでお願いします」
俺は空間収納から十個の小魔石を取り出した。
商人の男の方を向くと口をあんぐりと開けていた。
「どうかしましたか?」
「い、いいえ、何でもございません···」
「?そうですか···」
俺、なんかしたかなぁ。
<···空間収納はこの世界では失われた魔法です。いきなり人の前で使えばそうなるに決まっています>
そう言うことか。だったら口止めしなきゃ。
「この魔法が使えることは誰にも言わないでください。」
「は、はい!命にかえましても!」
···まあ、漏洩の心配はなさそうだ。
こんな感じでどたばたとしながら俺は町へと入っていった。
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今回は珍しく敵殲滅回ではなく、レベルが上がっていないのでステータスは割愛します。
気になる人は前回を見直そう!
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