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第4章 : 責務
陽光と月光
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◇◇◇
──真っ白な神殿、玉座
黒衣の少女は、拳を強く握った。南側の鎖を任せていたバケモノが死んだ為である。
同時に、己の力が未だ戻らない事への怒りでもある。玉座に座って片膝を立て、日の巫女に選ばれた男をどう始末しようかと思案を続けた。
「あのユウキとか言う奴はもう、ジュアンの手には負えないよねぇ……」
過去に己を封じたのと同じ存在なのであれば、遣いでの処理には期待できない。バケモノを使役したとて同じ事で、現に、鎖の守護者は次々に破られている。
「日長石……はぁ、ほんとウザい」
太古の記憶が何度もよみがえる。
——それは所詮……紛い物
——貴様が石を使っただけの偽物で
——俺が巫女様に選ばれた本物だからだ
己の指を見る。かつて月長石の飾りがついていたリングは、もう無い。
「……そっか。また、アレをやれば良いんだ」
結果的に封じられはしたものの、一気に力を手に入れる手段は把握している。
ユウキは未だ、選ばれし者の力を自在に操れていない。敵が覚醒する前に。真の力を手に入れる前に。
「小石くらいで、あんなに力が出せるなら……。あ~あ、最初っから私がやっとけばよかった」
鎖など作らず。人形など作らず。バケモノになど頼らず。ただ自分だけを信じていれば、ここまで拗れることはなかったのかもしれない。
選ばれし者の再臨など、なかったのかもしれない。今頃はもう、世界の破壊は完遂されていたかもしれない。
握った拳に、彼女の後悔が滲む。
「なんで、いつも気付いた時には遅いのかな、私」
鎖は三本も破壊された。そんな物の為に使った月長石があれば、力はとうに戻っていたであろう。
「失ったものはもう、戻らない……。どれだけ力をつけても、神に近づいても、それだけは、どうにもならない……腹立つ」
もう片脚も立て、両膝を抱える。こうして何度、袖を濡らしたか分からない。
「セレーネ様」
「……どうしたの? あ、入っていいよ」
部屋の外より、声が聞こえた。半覚醒したユウキとの戦闘で瀕死の重傷を負い、療養中のジュアンである。泣いていたことを悟られぬよう、セレーネは目をこすった。
「セレーネ様が癒して下さった体ですが、もうじき元通りに動くようになりそうです」
「ほんと? 良かった。じゃあまた、私のためにお仕事してくれる?」
「はい、もちろんでございます」
まだ全身を包帯で覆っている。そんな状態でも、セレーネを見上げる瞳は真っすぐで力強い。
——ちょうどいいや、持って来させよ
やる気と忠誠心に満ちたジュアン。片膝をつく彼に、次の任務を告げる。
「鎖はもう、三本壊されちゃったね」
「申し訳ございません、ボクが不甲斐ないばかりに」
「残りは西側の一本と、憎たらしい集落の一本だけ。次は、この西側に行ってほしいの」
「かしこまりました。次こそはユウキを殺して——」
「違うよ」
「……え?」
揣摩臆測を冷ややかなトーンで否定する。彼に戦わせたところで、また重傷で帰るだけ。そうとわかっているが故だ。
「戦わないで、鎖から月長石の回収をするだけ」
「回収……ですか?」
「そ。お願いね、ジュアン」
わざとらしく、脚を組む動作を彼に見せる。少し前かがみになった。己に向けられた欲を煽って利用する。もはや信者に近い彼を、さらに己へ依存させる目的だ。
「……っ! セレーネ様の仰せのままに!」
「うんうん、いい子だね~」
何かに感謝し、深々と頭を下げるジュアン。数秒間その体勢を維持したのち、誇らしげな表情でもって部屋を後にした。
自分に対して怖いほどに従順な存在。これではまるで、飼いならした犬ではないかと、セレーネは内心でため息をついた。
「……違う」
——私が欲しいのは、こんなのじゃない
——もっと近くに居てくれる人
——それなのに、ねえ、君はどうして
遣いの気配が完全に離れたのを確認し、再度、両膝を抱え込んだ。
——どうして、死んでしまったの?
何年たっても忘れない顔。寂しさから救ってくれた顔。二度と拝めぬ顔。
脳裏にその顔を浮かべながら、セレーネは眠る。その寝顔は、世界を混乱させた存在とは到底思えない、ただ一人の少女のようであった。
◇◇◇
──トリシュヴェア国
鎖を破壊した翌日、ユウキらは次の目的地へ向けて出発する。来た時よりも同行者が一人増えている。
タヂカラは、岩石を運搬する用の大きな馬を使ってついて行くことになった。
「んじゃ、行ってくる。トリシュヴェアの事、任せたぞ」
「行ってらっしゃい、兄さん。うん、任せてよ」
弟の言葉に無言で頷き、目線を進行方向に向ける。その先には馬車があって、ユウキやアインズ、ポリアに桜華が乗っている。
生まれてから一度も国を出たことがなかったタヂカラは、これから旅に出る事を少し不安に感じた。
「では、出発しますよ」
「おう」
アインズが馬を操り、進み始めた。それに数秒遅れてタヂカラも前へ。
──あれは……
車窓から景色を眺めていたユウキ。ふと市街地の方面を見ると、住人たちが集まっているのを発見した。
旅立つ馬車を見送っている。手を振ったり挨拶を叫んだりはしていない。しかし、暗い顔の者は一人も居なかった。
「あの女の人」
見覚えのある女性を見つけたユウキ。幾分か明るくなった彼女を見たのち、彼は少し天を仰ぐ。
「君も、こんな風に信頼を取り戻せたら……」
あの時。大雨が降り注ぐクライヤマの社にて、日の巫女が信頼を取り戻す道はあったのだろうか。
「いや、無い物ねだりしても仕方ないか……」
「……どしたの?」
ぶつぶつと独り言を吐いていたところを桜華に見られ、少し恥じながら口を閉じる。
「い、いえ……なんでもないです」
馬車の車輪が岩場を走る音。重い馬の蹄が岩を叩く音。周期的に聴こえるそれらを、ユウキは心地よく思った。
疲れからか、瞼が落ちる。しかし、閉じきる前に彼の目を閃光が刺激した。胸元にある石が太陽光を反射した為である。
──リオ
日長石を手に取り、陽光にかざす。相も変わらず美しい輝きを放つ。内部で複雑に光を反射している為、まるで石そのものが光源であるかのように見えた。
「あれ……?」
ふと、石の手触りに違和感を覚えた。リオの形見である首飾りには、何度も何度も触れた。その記憶が、確かに告げていた。
──日長石が、縮んでる!?
─────────────
第4章 責務 完
日本神話
〇高皇産霊神 タカミムスビノカミ
造化三神のうちの一柱
〇天手力雄神 アメノタヂカラオノカミ
岩戸に引きこもった天照大神に出てきてもらうのに一役買った神様
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過去に己を封じたのと同じ存在なのであれば、遣いでの処理には期待できない。バケモノを使役したとて同じ事で、現に、鎖の守護者は次々に破られている。
「日長石……はぁ、ほんとウザい」
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——それは所詮……紛い物
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——俺が巫女様に選ばれた本物だからだ
己の指を見る。かつて月長石の飾りがついていたリングは、もう無い。
「……そっか。また、アレをやれば良いんだ」
結果的に封じられはしたものの、一気に力を手に入れる手段は把握している。
ユウキは未だ、選ばれし者の力を自在に操れていない。敵が覚醒する前に。真の力を手に入れる前に。
「小石くらいで、あんなに力が出せるなら……。あ~あ、最初っから私がやっとけばよかった」
鎖など作らず。人形など作らず。バケモノになど頼らず。ただ自分だけを信じていれば、ここまで拗れることはなかったのかもしれない。
選ばれし者の再臨など、なかったのかもしれない。今頃はもう、世界の破壊は完遂されていたかもしれない。
握った拳に、彼女の後悔が滲む。
「なんで、いつも気付いた時には遅いのかな、私」
鎖は三本も破壊された。そんな物の為に使った月長石があれば、力はとうに戻っていたであろう。
「失ったものはもう、戻らない……。どれだけ力をつけても、神に近づいても、それだけは、どうにもならない……腹立つ」
もう片脚も立て、両膝を抱える。こうして何度、袖を濡らしたか分からない。
「セレーネ様」
「……どうしたの? あ、入っていいよ」
部屋の外より、声が聞こえた。半覚醒したユウキとの戦闘で瀕死の重傷を負い、療養中のジュアンである。泣いていたことを悟られぬよう、セレーネは目をこすった。
「セレーネ様が癒して下さった体ですが、もうじき元通りに動くようになりそうです」
「ほんと? 良かった。じゃあまた、私のためにお仕事してくれる?」
「はい、もちろんでございます」
まだ全身を包帯で覆っている。そんな状態でも、セレーネを見上げる瞳は真っすぐで力強い。
——ちょうどいいや、持って来させよ
やる気と忠誠心に満ちたジュアン。片膝をつく彼に、次の任務を告げる。
「鎖はもう、三本壊されちゃったね」
「申し訳ございません、ボクが不甲斐ないばかりに」
「残りは西側の一本と、憎たらしい集落の一本だけ。次は、この西側に行ってほしいの」
「かしこまりました。次こそはユウキを殺して——」
「違うよ」
「……え?」
揣摩臆測を冷ややかなトーンで否定する。彼に戦わせたところで、また重傷で帰るだけ。そうとわかっているが故だ。
「戦わないで、鎖から月長石の回収をするだけ」
「回収……ですか?」
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「……っ! セレーネ様の仰せのままに!」
「うんうん、いい子だね~」
何かに感謝し、深々と頭を下げるジュアン。数秒間その体勢を維持したのち、誇らしげな表情でもって部屋を後にした。
自分に対して怖いほどに従順な存在。これではまるで、飼いならした犬ではないかと、セレーネは内心でため息をついた。
「……違う」
——私が欲しいのは、こんなのじゃない
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——それなのに、ねえ、君はどうして
遣いの気配が完全に離れたのを確認し、再度、両膝を抱え込んだ。
——どうして、死んでしまったの?
何年たっても忘れない顔。寂しさから救ってくれた顔。二度と拝めぬ顔。
脳裏にその顔を浮かべながら、セレーネは眠る。その寝顔は、世界を混乱させた存在とは到底思えない、ただ一人の少女のようであった。
◇◇◇
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鎖を破壊した翌日、ユウキらは次の目的地へ向けて出発する。来た時よりも同行者が一人増えている。
タヂカラは、岩石を運搬する用の大きな馬を使ってついて行くことになった。
「んじゃ、行ってくる。トリシュヴェアの事、任せたぞ」
「行ってらっしゃい、兄さん。うん、任せてよ」
弟の言葉に無言で頷き、目線を進行方向に向ける。その先には馬車があって、ユウキやアインズ、ポリアに桜華が乗っている。
生まれてから一度も国を出たことがなかったタヂカラは、これから旅に出る事を少し不安に感じた。
「では、出発しますよ」
「おう」
アインズが馬を操り、進み始めた。それに数秒遅れてタヂカラも前へ。
──あれは……
車窓から景色を眺めていたユウキ。ふと市街地の方面を見ると、住人たちが集まっているのを発見した。
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あの時。大雨が降り注ぐクライヤマの社にて、日の巫女が信頼を取り戻す道はあったのだろうか。
「いや、無い物ねだりしても仕方ないか……」
「……どしたの?」
ぶつぶつと独り言を吐いていたところを桜華に見られ、少し恥じながら口を閉じる。
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馬車の車輪が岩場を走る音。重い馬の蹄が岩を叩く音。周期的に聴こえるそれらを、ユウキは心地よく思った。
疲れからか、瞼が落ちる。しかし、閉じきる前に彼の目を閃光が刺激した。胸元にある石が太陽光を反射した為である。
──リオ
日長石を手に取り、陽光にかざす。相も変わらず美しい輝きを放つ。内部で複雑に光を反射している為、まるで石そのものが光源であるかのように見えた。
「あれ……?」
ふと、石の手触りに違和感を覚えた。リオの形見である首飾りには、何度も何度も触れた。その記憶が、確かに告げていた。
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私はこの日月神示(ひつきしんじ)に出会い、研究し始めてもう25年になります。
日月神示が降ろされた場所は麻賀多神社(まかたじんじゃ)です。日月神示の最初の第一帖と第二帖は第二次世界大戦中の昭和19年6月10日に、この神社の社務所で岡本天明が神憑りに合い自動書記さされたのです。
殆どが漢数字、独特の記号、若干のかな文字が混じった文体で構成され、抽象的な絵のみで書記されている「巻」もあります。
本巻38巻と補巻1巻の計39巻が既に発表されているが、他にも、神霊より発表を禁じられている「巻」が13巻あり、天明はこの未発表のものについて昭和36年に「或る時期が来れば発表を許されるものか、許されないのか、現在の所では不明であります」と語っています。
日月神示は、その難解さから、書記した天明自身も当初は、ほとんど読むことが出来なかったが、仲間の神典研究家や霊能者達の協力などで少しずつ解読が進み、天明亡き後も妻である岡本三典(1917年〈大正6年〉11月9日 ~2009年〈平成21年〉6月23日)の努力により、現在では一部を除きかなりの部分が解読されたと言われているます。しかし、一方では神示の中に「この筆示は8通りに読めるのであるぞ」と書かれていることもあり、解読法の一つに成功したという認識が関係者の間では一般的です。
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