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豊穣の姫と憎しみの王子《運命の子供達の誕生編》
星の神に愛された王妃の希望の雫《2人の聖獣騎士と王妃の守護石》
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地下神殿…正式には【星神の神殿】の地下に存在する聖堂のことである。
【星神の神殿】は3つの広間に分かれている。
地上には宮中催事を司り、神官や巫女が取り仕切る《祈宴の間》
長い螺旋階段を登った最上階には、最初の星の神によって作られた王にしか座れない選定の玉座がある《玉座の間》
長い真っ直ぐな階段を降ると、王と王妃、対星の巫女、8人の公爵と8匹の聖獣のみが入れる《九星の間》
九星の間の奥扉の先にあるのが、王と王妃、対星の巫女のみが入れる《聖室の間》
聖室の間の奥扉にあるのが、星の神の特別な加護を受けた王と王妃のみが入れる《地下聖堂》で構成されている。
地下聖堂には扉が1つしか存在せず、星の神が座る玉座の上に王家の痣と同じ模様のステンドグラスが5cm程の小さな丸い窓に嵌め込まれているのみ…
広間には、星の神の玉座と祭壇があるのみの真っ白な空間が広がる。
普通であれば、侯爵のリンとアスが入れるのは《九星の間》まで、《聖室の間》と《地下聖堂》は入れる場所では無いのだ…
リン、アス、リチオ、グラは《九星の間》の奥にある《聖室の間》の扉の前に立っていた。
リンは不安そうに「アス…ムーン様はあぁ仰っていたけれど…」とアスの顔を伺う。
アスは俯き「ムーン様が加護を託してくださったんだ…開けるぞ」とリンに目配せをする。
2人の聖獣騎士が扉を引いた瞬間
『”汝 王の祝福の加護を受けたりし王の御使哉 我は汝を歓迎する”』と部屋全体が眩く光る。
リン、アス、リチオ、グラが目を開けると…
そこには10歳くらいの女の子2人が跪いていた。
右の女の子は白い絹の礼拝服に紅く細いリボンを身に着け…
左の女の子は白い絹の礼拝服に碧く細いリボンを身に着け…
2人とも人の形は成しているものの、瞳には白眼が無く、珊瑚と瑠璃その物と言っても過言では無く、人と呼ぶには異様な雰囲気を醸し出していた。
女の子は「「お初に御目にかかります」」とリンクして挨拶をする。
右側の紅い瞳の女の子が「対星の巫女コーラルでございます」と頭を下げる。
左側の碧い瞳の女の子が「対星の巫女ラピスでございます」と頭を下げる。
リンとアスは不思議そうに目を合わせる。
目の前の対星の巫女は2人の知っている巫女では無かったのだ…
グラは2人を見て「そなたらが知る巫女は人から選ばれたコーラルとラピスの依代、この2人自身がそこの扉を司る神子なのですわ」と耳打ちする。
対星の巫女はお構いなしに話し始める。
「「こちらへ…」」と言い、立ち上がると部屋の中央に円卓が現れる。
対星の巫女はリン、アス、リチオ、グラを円卓に着かせると〈もうお解りになりますでしょ〉と言わんばかりに首を傾げる。
2人の聖獣騎士と2匹の聖獣はムーンに授けられた腕飾りを着けた手を円卓の魔法陣に触れ、魔力を込めると、守護石と魔法陣が光り…
雷が轟く様な光と音が響き、その場に居た全員が目を開いた時…
対星の巫女が「”女王陛下お帰りなさいませ”」と跪く。
そこはもう《聖室の間》では無く、ムーン王妃の私室に入れ替わっていた。
ベッドの上にはにっこり微笑むムーンの姿があった。
リンは涙目で「ムーン様!」と抱きつく。
ムーンは『あらあら…』と言いながらリンの頭を撫でながら…
『アス…早速で悪いのだけれど、もう…』と苦悶の表情を浮かべている。
「お兄様!間もなく殿下がお産まれになりそうなのです!」とキャスはアスに鋭い眼光を向ける。
ファーがアスの肩に現れ『アス様、私と一緒に闇霧の衣を神殿全体にかけてくださいませ』と言うと、アスは頷き、呪文を唱え出す。
キャスは産気付くムーンに「ムーン様!間もなくですわ!心許ないかもしれませんが、私共にお任せ下さいませ!」と力強く手を握った。
【星神の神殿】は3つの広間に分かれている。
地上には宮中催事を司り、神官や巫女が取り仕切る《祈宴の間》
長い螺旋階段を登った最上階には、最初の星の神によって作られた王にしか座れない選定の玉座がある《玉座の間》
長い真っ直ぐな階段を降ると、王と王妃、対星の巫女、8人の公爵と8匹の聖獣のみが入れる《九星の間》
九星の間の奥扉の先にあるのが、王と王妃、対星の巫女のみが入れる《聖室の間》
聖室の間の奥扉にあるのが、星の神の特別な加護を受けた王と王妃のみが入れる《地下聖堂》で構成されている。
地下聖堂には扉が1つしか存在せず、星の神が座る玉座の上に王家の痣と同じ模様のステンドグラスが5cm程の小さな丸い窓に嵌め込まれているのみ…
広間には、星の神の玉座と祭壇があるのみの真っ白な空間が広がる。
普通であれば、侯爵のリンとアスが入れるのは《九星の間》まで、《聖室の間》と《地下聖堂》は入れる場所では無いのだ…
リン、アス、リチオ、グラは《九星の間》の奥にある《聖室の間》の扉の前に立っていた。
リンは不安そうに「アス…ムーン様はあぁ仰っていたけれど…」とアスの顔を伺う。
アスは俯き「ムーン様が加護を託してくださったんだ…開けるぞ」とリンに目配せをする。
2人の聖獣騎士が扉を引いた瞬間
『”汝 王の祝福の加護を受けたりし王の御使哉 我は汝を歓迎する”』と部屋全体が眩く光る。
リン、アス、リチオ、グラが目を開けると…
そこには10歳くらいの女の子2人が跪いていた。
右の女の子は白い絹の礼拝服に紅く細いリボンを身に着け…
左の女の子は白い絹の礼拝服に碧く細いリボンを身に着け…
2人とも人の形は成しているものの、瞳には白眼が無く、珊瑚と瑠璃その物と言っても過言では無く、人と呼ぶには異様な雰囲気を醸し出していた。
女の子は「「お初に御目にかかります」」とリンクして挨拶をする。
右側の紅い瞳の女の子が「対星の巫女コーラルでございます」と頭を下げる。
左側の碧い瞳の女の子が「対星の巫女ラピスでございます」と頭を下げる。
リンとアスは不思議そうに目を合わせる。
目の前の対星の巫女は2人の知っている巫女では無かったのだ…
グラは2人を見て「そなたらが知る巫女は人から選ばれたコーラルとラピスの依代、この2人自身がそこの扉を司る神子なのですわ」と耳打ちする。
対星の巫女はお構いなしに話し始める。
「「こちらへ…」」と言い、立ち上がると部屋の中央に円卓が現れる。
対星の巫女はリン、アス、リチオ、グラを円卓に着かせると〈もうお解りになりますでしょ〉と言わんばかりに首を傾げる。
2人の聖獣騎士と2匹の聖獣はムーンに授けられた腕飾りを着けた手を円卓の魔法陣に触れ、魔力を込めると、守護石と魔法陣が光り…
雷が轟く様な光と音が響き、その場に居た全員が目を開いた時…
対星の巫女が「”女王陛下お帰りなさいませ”」と跪く。
そこはもう《聖室の間》では無く、ムーン王妃の私室に入れ替わっていた。
ベッドの上にはにっこり微笑むムーンの姿があった。
リンは涙目で「ムーン様!」と抱きつく。
ムーンは『あらあら…』と言いながらリンの頭を撫でながら…
『アス…早速で悪いのだけれど、もう…』と苦悶の表情を浮かべている。
「お兄様!間もなく殿下がお産まれになりそうなのです!」とキャスはアスに鋭い眼光を向ける。
ファーがアスの肩に現れ『アス様、私と一緒に闇霧の衣を神殿全体にかけてくださいませ』と言うと、アスは頷き、呪文を唱え出す。
キャスは産気付くムーンに「ムーン様!間もなくですわ!心許ないかもしれませんが、私共にお任せ下さいませ!」と力強く手を握った。
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