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豊穣の姫と憎しみの王子《運命の子供達の誕生編》
星の神に愛された王妃の希望の雫《女神が捧げた愛〜前編〜》
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『ビー様』
『ムーどうした?』
『あの子達に事情を話すのをお願いしたのは私ですが…』
ムーンは拗ねたような仕草をしながらモゴモゴと俯いた。
「ムーン様!陛下は鈍いのですからちゃんとお話にならないと分かりませんわよ!」
ファーは大きなレモンイエローの目でビスマスを睨みつける。
『ビー様…あの日封印したこの子の名前を…開放してあげて下さい』
ムーンは潤んだ瞳でビスマスを見上げた。
『あぁ~そうだったな…』
ビスマスは柔らか表情をムーンと愛し子に向け、愛し子の頬にそっと触れた。
*****
運命に翻弄された愛し子
永きに渡り眠りし愛しい眠り姫に祝福の名を解放する。
【シトリン】
憂いに負けること無く、民草まで明るく導く運命の指針となる一等星なる輝きを持つ者。
どんな憂い、どんな闇、どんな怒りにも穢すことの出来ない輝きを持って、導き、見届ける宿命を与える我を許せ…
*****
【シトリン】と名付けられた王女の左胸元が光り、金色の王家の痣が発現した。
ムーンは微笑み…
『シトリン…ごめんなさいね。愛しているわ』
『キャス。こちらへいらっしゃい』
ムーンはそれまで無言を貫いていたキャスを玉座の足元まで呼び寄せる。
「ムーン様…」
『何も言わないで…この子を頼んだわよ』
キャスはムーンを見て一瞬顔を曇らせたが、長年仕えた主の決意を組み
「命に代えても…」
シトリンを抱き、玉座を後にする。
『ビー様…ごめんなさい。』
ビスマスは首を横に振るも、ムーンは微笑み
『ビー様の元でも私の守護聖石は持ちそうに無いわ…お願い…1/4はビー様と共に、1/4シトリンへ、2/4は星神の神殿に…ビー様…運命に翻弄されるシトリンにしてあげたいの』
ムーンは息苦しそうに潤んだ瞳でビスマスに訴える。
ビスマスは苦悶の表情を浮かべながらも…
『…わかった…』と頷き、膝の上のムーンを、玉座へ座らせた。
『ビー様愛していますわ』
『ムー我も愛している』
お互い微笑み合う。
ビスマスはムーンの左胸の王家の痣の中から守護聖石を取り出し1/4のみムーンの痣の中に戻す。
『ビー様!何を…』
ムーンの言葉を遮る様に口付けをし、ムーンの口へ何かを入れる。
『ムー私の9つある守護聖石の1つを貴方へ…全てが終わった時に必ず我の元へ戻っておいで』
ビスマスは微笑む。
『ビー様…ありがとう…必ず』
ムーンは囁くと玉座の上で石化し、星神の神殿の守護神となった。
『この地に穢れがある内は神殿はアレの好きにはさせん!』
ビスマスは強い眼差しで守護神になったムーンに誓った。
『ムーどうした?』
『あの子達に事情を話すのをお願いしたのは私ですが…』
ムーンは拗ねたような仕草をしながらモゴモゴと俯いた。
「ムーン様!陛下は鈍いのですからちゃんとお話にならないと分かりませんわよ!」
ファーは大きなレモンイエローの目でビスマスを睨みつける。
『ビー様…あの日封印したこの子の名前を…開放してあげて下さい』
ムーンは潤んだ瞳でビスマスを見上げた。
『あぁ~そうだったな…』
ビスマスは柔らか表情をムーンと愛し子に向け、愛し子の頬にそっと触れた。
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運命に翻弄された愛し子
永きに渡り眠りし愛しい眠り姫に祝福の名を解放する。
【シトリン】
憂いに負けること無く、民草まで明るく導く運命の指針となる一等星なる輝きを持つ者。
どんな憂い、どんな闇、どんな怒りにも穢すことの出来ない輝きを持って、導き、見届ける宿命を与える我を許せ…
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【シトリン】と名付けられた王女の左胸元が光り、金色の王家の痣が発現した。
ムーンは微笑み…
『シトリン…ごめんなさいね。愛しているわ』
『キャス。こちらへいらっしゃい』
ムーンはそれまで無言を貫いていたキャスを玉座の足元まで呼び寄せる。
「ムーン様…」
『何も言わないで…この子を頼んだわよ』
キャスはムーンを見て一瞬顔を曇らせたが、長年仕えた主の決意を組み
「命に代えても…」
シトリンを抱き、玉座を後にする。
『ビー様…ごめんなさい。』
ビスマスは首を横に振るも、ムーンは微笑み
『ビー様の元でも私の守護聖石は持ちそうに無いわ…お願い…1/4はビー様と共に、1/4シトリンへ、2/4は星神の神殿に…ビー様…運命に翻弄されるシトリンにしてあげたいの』
ムーンは息苦しそうに潤んだ瞳でビスマスに訴える。
ビスマスは苦悶の表情を浮かべながらも…
『…わかった…』と頷き、膝の上のムーンを、玉座へ座らせた。
『ビー様愛していますわ』
『ムー我も愛している』
お互い微笑み合う。
ビスマスはムーンの左胸の王家の痣の中から守護聖石を取り出し1/4のみムーンの痣の中に戻す。
『ビー様!何を…』
ムーンの言葉を遮る様に口付けをし、ムーンの口へ何かを入れる。
『ムー私の9つある守護聖石の1つを貴方へ…全てが終わった時に必ず我の元へ戻っておいで』
ビスマスは微笑む。
『ビー様…ありがとう…必ず』
ムーンは囁くと玉座の上で石化し、星神の神殿の守護神となった。
『この地に穢れがある内は神殿はアレの好きにはさせん!』
ビスマスは強い眼差しで守護神になったムーンに誓った。
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