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一章
9話
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冒険者ギルドから出て屋敷に帰り父上に依頼の件を報告する。
報酬は交渉してからと言われていたので怒られるかと思ったが
「ギルドマスター権限の指名依頼!?一体お前は何をしたんだ……」
驚愕していた父から指名依頼のことを聞く。何で俺なんかにとも思ったがあのギルドマスターのことだから俺がそれを知ってどう思うかって所まで計算してそうだ。ホントに厄介な人だ。
それからは、ギルドからの連絡が来るまで筋トレして、こんな魔法使いたいなとか妄想…イメージトレーニングしながら過ごし、待ちに待った連絡が数日後にきた。
「お久しぶりですレギル様」
何とウチの屋敷に連絡を届けにきたのはセリナさんだった。
「え~と確か受付嬢のセリナさんでしたよね?」
「はい。覚えていて貰い光栄です。早速ですが講師の方がいらっしゃったのでギルドの方までお越し下さい」
「分かりました。すぐに行きます。父上」
「分かった分かった行ってこい。セリナ殿よろしくお願いする」
「はっ。この命に代えましても」
大げさだな~と思いつつも先を急ぐ。
どんな人かな?怖い人じゃないといいけど……そんな事を考えながら冒険者ギルドの奥の個室に行く。
「ただいまマスターと講師の方を呼んでまいりますので少々お待ち下さい」
「はい」
そして、また待つこと数分扉が開く。
「お待たせしましたレギル様」
ギルドマスターが入ってくる。てか様付けになってる。
「あっいえ、そんなことは……」
「ふ~~ん。その子に私が魔法をね……」
その後に入って来たのは青髪の‘‘耳が尖った‘‘ボンキュボンの物凄い美人だった。
耳が尖ってるってことは……
「あら、耳が気になるの?」
「あっその……失礼ですが貴方はエルフの方ですか?」
そう言うと室温が下がった気がする。
「講師役がエルフでは不満かしら?」
口調こそ丁寧だが、目は冷たく口元もキュッとしまっている。
「いえ!最高です!!」
あっ……素のテンションで答えてしまった。
「そ、そう……」
うわぁ……数歩引かれてしまった……
「ま、まぁともかく紹介しよう彼女はSランク冒険者‘‘絶氷のルミア‘‘君だ」
「どうも初めましてレギル・シュタットです」
「反応が薄いわね」
ルミアさんが苦笑する。常時あのテンションの筈がない。
「あれはその……少し舞い上がってしまっただけで」
ヤベぇ滅茶苦茶恥ずかしい。
「そっちじゃなくてね……」
また苦笑された。
「Sランク冒険者は貴重なんだ。この国にもあと1人しかいない」
ギルドマスターが助け舟を出してくれる。
「えぇ!?そんな凄い人が魔法の講師役なんですか!?」
「良くはないわね。指名依頼だから断りにくいだけで決して断れないわけじゃないわ」
「そうですよね……あっパーティーメンバーの人とかは大丈夫なんですか?」
「いないわ。私は‘‘ソロ‘‘よ。そうね……どうして私が冒険者パーティーを組んでないかあなたが答えられたら講師役を引き受けてもいいわ」
「ルミア君それは……」
まぁ、Sランク冒険者の意味が分からなかった俺に答えられる筈がないと思ってるんだろうな。
「分かりました。もし正解していたら講師役やって下さるんですよね?」
「えぇ。ただし、‘‘1回‘‘だけよ。さすがに制限もなく何回も答えていたらその内答えに行き着く筈だもの」
余裕の笑みを浮かべているな……
「そうですね……答えはルミアさんの魔法の効果範囲が広いからです。他に人がいればその人まで巻き込んでしまうからではないですか?」
「っっ!?それがわかるなら!あなたに魔法の講師役なんて必要ないでしょ!!」
「えぇ!?」
まさか逆切れされるとは……
「はぁ~まぁ良いわ。自分から言い出したことだもの。でも、私は優しくないわよ。良いのね?」
「はい。よろしくお願いします」
「即答か……ギルマスが何で私にこの子の魔法の講師役を頼んだのか何となく分かったわ」
「いいや、その100分の1も分かってないと思うよ」
ギルドマスターが苦笑して言う。
「ふ~~ん。それじゃあレギル、訓練場に行くわよ」
「はい」
ルミアさんの後を追って行く。
「ルミア君のあの質問に答えられるとはね……やっぱり面白くなりそうだよ」
そんなギルドマスターの独白は聞こえていなかった。
報酬は交渉してからと言われていたので怒られるかと思ったが
「ギルドマスター権限の指名依頼!?一体お前は何をしたんだ……」
驚愕していた父から指名依頼のことを聞く。何で俺なんかにとも思ったがあのギルドマスターのことだから俺がそれを知ってどう思うかって所まで計算してそうだ。ホントに厄介な人だ。
それからは、ギルドからの連絡が来るまで筋トレして、こんな魔法使いたいなとか妄想…イメージトレーニングしながら過ごし、待ちに待った連絡が数日後にきた。
「お久しぶりですレギル様」
何とウチの屋敷に連絡を届けにきたのはセリナさんだった。
「え~と確か受付嬢のセリナさんでしたよね?」
「はい。覚えていて貰い光栄です。早速ですが講師の方がいらっしゃったのでギルドの方までお越し下さい」
「分かりました。すぐに行きます。父上」
「分かった分かった行ってこい。セリナ殿よろしくお願いする」
「はっ。この命に代えましても」
大げさだな~と思いつつも先を急ぐ。
どんな人かな?怖い人じゃないといいけど……そんな事を考えながら冒険者ギルドの奥の個室に行く。
「ただいまマスターと講師の方を呼んでまいりますので少々お待ち下さい」
「はい」
そして、また待つこと数分扉が開く。
「お待たせしましたレギル様」
ギルドマスターが入ってくる。てか様付けになってる。
「あっいえ、そんなことは……」
「ふ~~ん。その子に私が魔法をね……」
その後に入って来たのは青髪の‘‘耳が尖った‘‘ボンキュボンの物凄い美人だった。
耳が尖ってるってことは……
「あら、耳が気になるの?」
「あっその……失礼ですが貴方はエルフの方ですか?」
そう言うと室温が下がった気がする。
「講師役がエルフでは不満かしら?」
口調こそ丁寧だが、目は冷たく口元もキュッとしまっている。
「いえ!最高です!!」
あっ……素のテンションで答えてしまった。
「そ、そう……」
うわぁ……数歩引かれてしまった……
「ま、まぁともかく紹介しよう彼女はSランク冒険者‘‘絶氷のルミア‘‘君だ」
「どうも初めましてレギル・シュタットです」
「反応が薄いわね」
ルミアさんが苦笑する。常時あのテンションの筈がない。
「あれはその……少し舞い上がってしまっただけで」
ヤベぇ滅茶苦茶恥ずかしい。
「そっちじゃなくてね……」
また苦笑された。
「Sランク冒険者は貴重なんだ。この国にもあと1人しかいない」
ギルドマスターが助け舟を出してくれる。
「えぇ!?そんな凄い人が魔法の講師役なんですか!?」
「良くはないわね。指名依頼だから断りにくいだけで決して断れないわけじゃないわ」
「そうですよね……あっパーティーメンバーの人とかは大丈夫なんですか?」
「いないわ。私は‘‘ソロ‘‘よ。そうね……どうして私が冒険者パーティーを組んでないかあなたが答えられたら講師役を引き受けてもいいわ」
「ルミア君それは……」
まぁ、Sランク冒険者の意味が分からなかった俺に答えられる筈がないと思ってるんだろうな。
「分かりました。もし正解していたら講師役やって下さるんですよね?」
「えぇ。ただし、‘‘1回‘‘だけよ。さすがに制限もなく何回も答えていたらその内答えに行き着く筈だもの」
余裕の笑みを浮かべているな……
「そうですね……答えはルミアさんの魔法の効果範囲が広いからです。他に人がいればその人まで巻き込んでしまうからではないですか?」
「っっ!?それがわかるなら!あなたに魔法の講師役なんて必要ないでしょ!!」
「えぇ!?」
まさか逆切れされるとは……
「はぁ~まぁ良いわ。自分から言い出したことだもの。でも、私は優しくないわよ。良いのね?」
「はい。よろしくお願いします」
「即答か……ギルマスが何で私にこの子の魔法の講師役を頼んだのか何となく分かったわ」
「いいや、その100分の1も分かってないと思うよ」
ギルドマスターが苦笑して言う。
「ふ~~ん。それじゃあレギル、訓練場に行くわよ」
「はい」
ルミアさんの後を追って行く。
「ルミア君のあの質問に答えられるとはね……やっぱり面白くなりそうだよ」
そんなギルドマスターの独白は聞こえていなかった。
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