俺たちの共同学園生活

雪風 セツナ

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1学期編 ~期末試験~

第44話

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 それから月曜日、火曜日、水曜日と蒼雪たちは平常授業を受けて試験範囲を一通り終えていた。放課後は正悟や響真たちと一緒に勉強をすることもあれば、帰宅をして千春と勉強をすることもあったが、基本的にはいつものメンバーで試験勉強をしていた。


 ときどきクラスメイトから質問をされることもあり、その程度ならば構わないと試験問題に関することでなければ時間があるときは答えていた。蒼雪も多くのクラスメイトと仲良くする必要性は感じていないにしても、仲を悪くする必要性も感じていないので聞かれれば答えるのだ。


 千春も蒼雪と一緒に勉強をしていないときは舞依たちと一緒に勉強をしていた。教え合うことで自分の理解度が確かめられることは学んでおり、その人に合わせて教えることで自分もその内容に対して別角度からアプローチするということができるようになっていた。


 水曜日の放課後、蒼雪は千春と一緒に帰り試験範囲から出題される可能性が高い問題を重点的に復習した。また、ここで疲れ切ってしまうのもいけないのでこの日は早めに休むことにしていた。


「明日は試験だから早めに今日は終えようと思うが構わないか?」
「ええ、もちろんよ。私もこれで終わりにするつもり。1学期の総復習といえる試験で躓くわけにはいかないわ。」
「そうか。意気込みもしっかりとしているな。俺はいつも通りやらせてもらおうか。1つ1つの試験でわざわざ気負うつもりはない。すべて通過点だ。」
「あなたはいつも通りブレないのね。それでこそ蒼雪君らしいわ。」

 互いにモチベーションは問題なく、これならば翌日の試験でも問題なくやっていけるだろうと2人は確認できた。



 ―――――7月25日(木) 試験1日目


 

 蒼雪は朝からトレーニングをこなしいつも通りの朝を迎えた。試験だからといって朝から勉強をして必死に詰め込むということはせずに、いつも通りのルーチンワークをこなすことで変に気負うことなく力を出し切れるようにしていた。

 蒼雪とは打って変わって千春は朝から最終確認に余念がなく、自身のメモや必要なことを読み込んでいた。蒼雪は1人でもどんどんと先に行ってしまうので、その彼から突き放されないように、彼の隣に立ち続けるのにふさわしい自分であろうと頑張っていた。



「おかえりなさい。朝食の用意はできているわ。」
「ただいま。ありがとう。千春は勉強で大変そうなのに用意を任せてすまない。」
「いいのよ。息抜きは必要よ。朝からずっとやっていて集中力も切れてしまったし。」
「試験までは時間もあるから少しは休んだらどうだ? ここで疲れて試験でベストを出せないのでは意味がないぞ。」
「…わかっているわ。少し焦っていたわ。」
「いつも通りやれば十分にできるはずだ。確かにいろいろな思惑のある試験だが、筆記試験であることに変わりはない。」

 蒼雪は千春にそう声を変えてから、肩を軽くたたくとそのままシャワーを浴びに移動をした。


 朝食を食べるときには千春も多少肩の力が抜けており、蒼雪の言ったことを理解してくれた様子だった。それから家を出るまでは一緒にいることはなく互いに自分の部屋で時間を潰していたが、家を出るころにはコンディションを整えることはできていたようだった。


「おはよう!」
「おはよう、朝から元気だな。試験だが大丈夫なのか?」
「おう! それにこの試験が終われば来週からは夏休みだし、今回はかなり早くから対策もできていていける気しかしないぜ!」

 正悟は朝からテンションが高く試験だというのに余裕そうにしていた。問題を作成するということで協力を頼んでいたことが功を奏したのか、試験が始まる3週間前から試験勉強をしていたので前回よりも好成績を狙える自信があるようだった。


「……おはよう。」
「おはよう。舞依は眠そうだけれど大丈夫かしら?」
「……早乙女に昨日の夜に追い込みをかけていて疲れた…。…自分の勉強はこまめにしていたから大丈夫。」
「そう、それならよかったわ。お互いに頑張りましょう。」


 4人でいつものように学園に登校をすると、教室には既にほかの人たちも来ており試験日の朝はやはりほとんどの人が早く来て相互に確認をしあっているようだった。


「おはよう、蒼!」
「詩音か、おはよう。今日は早いんだな。」
「うん、やっぱり早く来て確認をしておきたくって。」
「そうか。頑張ろうな。」


 蒼雪はそういうと自分の机のところに行き荷物の整理を始めた。机の中には試験のため、物を入れておくことはできないので机の上に必要なものを並べるだけなのだが、詩音はそれを終えるのを待っているようだった。

 どうやら詩音は蒼雪に教えてもらいたいところがあるようで、蒼雪の準備が終わるのを待っていた。


「ここのところを聞きたいんだけど、いいかな?」

 詩音が指をさしてきたのは古文の内容だった。蒼雪は古文のノートとメモを取れる紙を用意して聞かれた内容について説明をした。

 詩音に対して教えていると、一と正悟も蒼雪の机のところに来て居て詩音への説明を一緒に聞いていた。秀人と響真も来ていたが、2人は少し離れたところで確認をしあっていた。蒼雪のところへ行こうとしていた2人だったが、あまり人が集まっても蒼雪に迷惑かもしれないと思い自重してくれていた。


「ありがとう、時間とらせてごめんね。」
「いや、これぐらいなら大丈夫だ。俺も復習をしておきたいのだが、他に聞いておきたいことはないか?」
「うん、大丈夫だよ。」

 詩音はそうせつにお礼を言って響真たちのところへ行き、一緒に復習をしていた。正悟と一も蒼雪が復習をすると言ったので机から離れて自分たちで試験勉強を始めた。



「さて、今日は試験だが全員そろっているか?」

ホームルームの時間になり、月宮先生は教室に入り全員が出席しているのか確認をしていた。欠席者がいると後日に追試をするので、先生としてもそのための時間を取られて面倒だと思っている。幸いにしてこのクラスには欠席者はいなかった。

「全員来ているな。今日は先ほども言ったが試験1日目だ。長々と話すとお前たちからの不興を買うだろう。何か聞いておきたいことがあるのであれば今聞いてくれ。以前説明したように今回の試験は先に提出してもらった各クラスの試験問題を採用することとなっている。それ以外は通常の試験だと考えてもらって構わない。」

 月宮先生はそれだけ説明すると、教室を見渡し何か質問がある人はいないかを確認をして、


「誰も質問がある者はいないようだな。それでは、各自試験に向けて頑張るように。それと、新庄、お前は試験開始5分前になったら廊下に来い。問題作成者に試験問題を代表として受け取ってもらうこととなった。それ以外のものは教室に入るように。以上だ。」


 月宮先生は最後にそれだけ言うと、教室を出ていった。

 蒼雪は自分が問題を受け取ることになったので、どのクラスの問題を受け取ることになるのか、という意味では責任重大だった。どのクラスの問題を引くことが最上の結果となるのかはわからないが自分の作成した問題を引くことができれば楽そうだと考えていた。


 ホームルームが早めに終わったので、試験のために勉強をしている人もいれば蒼雪に対して簡単なクラスの問題を引いて来いと言ってくる人もいたのだが、蒼雪としてはどのクラスの問題を引けばほかのクラスメイトにとっての当たりになるのかはわからなかった。

 そして、試験開始10分前になると試験監督を務める先生がやってきて、


「試験開始10分前となりましたので席について机の上のものを片付けてください。代表の生徒は廊下に出て担当の先生から問題をもらってきてください。」

 教室内の生徒たちに指示を出し始めたので、各自その指示に従い始めた。蒼雪も机の上を筆記用具だけにすると、廊下に出て問題を受け取りに行った。
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