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1章 この世界を生き抜くためには

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「おまたせいたしました」


そういってリュセさんが帰ってきた。


リュセさんの後ろから体格のいい男の人達が数人入ってくる。



「では、1人ずつご紹介させていただきます」


「お願いします」


「まず1人目は25歳の人族の借金奴隷です。扱う武器は大剣、魔法は生活魔法くらいです。元Aランクの冒険者ですが、ご覧のとおり左手が欠損しておりますのでそこそこの魔物にしか対応できません。欠損がありますので金貨100枚となっております。」



リュセさんの紹介に合わせてゆっくりと鑑定していく。



1人目のステータスはこんな感じ。



名前:ヴィルフレッド
年齢:25歳
職業:奴隷(冒険者)
レベル:52
HP:588
MP:210

スキル:剣術Lv65、体術Lv40、短剣術Lv38、火魔法Lv20、大工Lv13、料理Lv10


かなりムキムキで短髪が良く似合う体育会系のイケメンさん。


「何かご質問がありますでしょうか?」


「質問はあとでまとめて聞きます。残りの人の紹介をお願いします」


「かしこまりました」


部屋にいる奴隷は残り4人。
見た感じ種族はバラバラなのかな?


「では2人目はこちらの奴隷になります。種族はエレフ、230歳ですがエルフの寿命は600歳程なので人族で言うと20代前半くらいになります。魔法が得意なので武器は弓くらいしか扱いません。元Bランクの冒険者になりますので戦闘も問題ありません。こちらの奴隷は金貨250枚になります」


やっぱり普通の奴隷は高いなぁ。


エルフのステータスはこんな感じ。


名前:ノア
年齢:231歳
職業:奴隷(冒険者)
レベル:48
HP:398
MP:652

スキル:風魔法Lv58、水魔法Lv49、雷魔法Lv26、火魔法Lv22、弓術Lv20、鑑定Lv18、算術Lv15



さすが魔法が得意なだけあるステータスだね。
エルフっぽい長い耳を持つ儚げな美人さんです。




「続いて3人目はこちらの奴隷になります。こちらは67歳、獣人族の奴隷になります。こちらも人族で言うと20代半ば頃の年齢です。戦闘法は基本的に体術となりますがこちらの奴隷は右足の指を欠損しておりまして従来の3分の1程しか戦えません。元はAランクの冒険者ですが欠損がある為、金貨95枚となっております」




名前:ギルバート
年齢:67歳
職業:奴隷(冒険者)
レベル:63
HP:659
MP:195

スキル:体術Lv79、水魔法Lv59、鑑定Lv32、獣化



爽やかそうなイケメンの頭にケモミミが…!!!
獣化ってモフモフになれるのかな?
魅力的…っ!!
思わず獣人族の人を凝視してしまった。



「くすっ」


リュセさんに笑われてしまった。



「4人目は巨人族になります。78歳の奴隷です。ご覧のとおり体が大きいので腕力等はぴか一でございます。元Bランクの冒険者で、武器は斧を使用し特に欠損などもございません。こちらの奴隷は金貨260枚となります」


ワイルドなイケメンさん。
ただし大きすぎて見上げないと顔が見えない。
斧とかピッタリすぎる武器だね。



名前:アルグラット
年齢:78歳
職業:奴隷(冒険者)
レベル:45
HP:467
MP:180

スキル:斧術Lv49、体術Lv31、土魔法Lv20、大工Lv13





「最後の奴隷は龍人族です。滅多に入らない種族の奴隷ですが、戦闘力は群を抜いております。武器ら剣を使用しておりまして魔法も全属性使用可能です。左眼を欠損しておりますが日常生活、旅の護衛程度であれば支障はありません。こちらの奴隷はなかなか出会えない種族ですので欠損があってもお高くなっておりまして金貨400枚となります」


こちらもワイルドなイケメンさん。
巨人族よりは小柄だけど人族の剣士さんよりは大きい。


名前:スイレン
年齢:596歳
職業:奴隷(冒険者)
レベル:138
HP:1690
MP:1750

スキル:全属性魔法、剣術Lv95、鑑定Lv80、インベントリ


「こちらで以上になります」


「ありがとうございます。みんな魅力的な人ばかりで悩みますね」



「ゆっくりとご検討ください」



そんな会話をしていると龍人族の人と目が合ってしまう。

龍人族の人はフッと笑ってすっと目を逸らした。

その顔がなんかとても優しげで忘れられなくなってしまった。




「もう買いたい人は決まってるんですがちょっと金額で悩んでまして…」


「どちらの奴隷をご検討ですか?」


「人族と獣人族と龍人族です。3人まとめて買うので…金貨550枚くらいになりませんか?」



これからの生活費を考えるとお金はできるだけ残しておきたい。

生活用品も揃えなきゃいけないし、2人のつもりが3人になったら食費もバカにならなさそうだ。



「550枚ですか…」


リュセさんもムムッと考え込んでしまった。


「まぁ、良いてしょう。3人で金貨550枚で契約致しましょう。契約書を持ってまいります。少々お待ちください」



そう行って買わなかった2人を連れて出ていった。
















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