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1章 この世界を生き抜くためには
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しおりを挟む「ふぅ…」
やっと少し緊張が解けた。
あと少し頑張ったらとりあえず護衛は手に入るかな…とか考えてたらリュセさんが戻ってきた。
「お待たせいたしました。こちらが奴隷の売買契約書になります。内容をご確認ください」
「はい」
売買契約書だからじっくりと目を通していく。
主人が完全に私になること。
奴隷の待遇などの決定権は私。
奴隷の解放は私の合意がないと出来ない。
などなど細かに書かれている。
特に不備も無さそうで安心した。
「はい、これで大丈夫です」
「では、こちらにサインをお願いします」
とペンを渡されたのでサラサラっとサインする。
「では奴隷契約の主の変更を行いましょう。こちらに血を1滴頂けますか??」
と針と何か機械を差し出される。
痛そう…
でもこれやらないとダメなんだよね…
「はい…」
思い切って刺したらボタボタっと血が落ちてしまって少し焦ってるとリュセさんが何か液体をかけてくれた。
え?と思って指先をみると綺麗に傷が塞がっていてびっくりしてしまった。
「あ、ありがとうございます」
「いえ、こちらは毎回お出しするポーションなのでお気になさらず」
そう言って今度は奴隷の方に行き、同じように血を機械に垂らしていく。
最後にリュセさんが何か唱えると機械が淡く光った。
「はい、これで主の変更も終わりました」
ちなみに奴隷には腕輪が付いていてそれで主の命令には逆らえないようになっているらしい。
不思議道具だ。
「ありがとうございます。ではお代はここに…」
「はい、確認させていただきますね…はい確かに金貨550枚いただきました。あとご案内が遅くなってしまったのですが、今回お買い上げ頂いた奴隷の私物はいかがなさいますか?主に奴隷になる前の装備品なのですが…買取になってしまいますがご用意しております」
「あるなら全て買い取ります。いくらになりますか?」
「3人分で金貨10枚でいかがでしょうか?それぞれ良い装備品を使用しておりましたので少々お高くなっております」
金貨10枚か…
でも慣れてる方が良いよね。
「それで買いますので、3人にちょっとした衣服も用意してもらうことは可能ですか??あと足元も…」
「そちらは当店からサービスさせていただきますね。準備して参りますので少々お待ちください」
これで買い物に位はいけるかな。
「という事であなた方の主になりました。よろしくお願いします」
今まで放置してしまっていた3人に声を掛ける。
「…こちらこそよろしく頼む」
「よろしく、お願いします」
「よろしくな」
龍人さんはクスクスと笑ってる。
「んー色んな話はあとでにして、リュセさんが荷物用意してくれたら買い物に行こう」
「お待たせいたしました。こちらが装備品と簡単な衣服になります。着替えさせますか??」
「衣服だけお願いします。装備品は私が預かります」
「大丈夫ですか?重いですよ?」
「大丈夫です。マジックバックがあるので」
「それなら大丈夫ですね」
そんな話をしながら装備品をカバン経由でインベントリに収納すると3人の着替えも終わっていた。
「じゃあ行こうか。リュセさん今日はありがとうございました」
「いえ、こちらこそお買い上げありがとうございました。またのご来店お待ちしております」
リュセさんに見送られ店を後にする。
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