神様の転生のお供に選ばれまして ~異世界転生したら溺愛されるなんて聞いてません~

ものぽりー

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一蓮托生です。

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「では殿下。娘のことをよろしくお願い致します」
「勿論。ありがとうウェヌス子爵。アイルのことは私が守るので安心してほしい」
「………何卒、節度ある見守りを、心より、心よりお願い致します……!」
「勿論。ありがとうウェヌス子爵。アイルのことは私が守るので安心してほしい」
「本当に、お頼み申し上げますよ⁉」
「勿論。ありがとうウェヌス子爵。アイルのことは私が守るので安心してほしい」
「聞いておられますか⁉」


 ディー様はとても楽しそうにお父様を弄り、お父様は弄られているのに気付いているのかいないのか、今にもディー様の足に縋り付いて泣き出しそうな勢いだ。





 お話し合いの後お父様は(私が王宮から出て街の宿屋に宿泊することを非常に嫌がった)ディー様の勧めもあり、大変恐縮しながら王宮に1泊させていただいた。私も同じ部屋に泊まり、ベッドでお父様に抱きしめられながらいろいろ話(なぜか結婚適齢期について真剣に切々と語られ、5分も起きていられなかった)をして、気づいたら朝だった。

 私は王宮に残ることになったので、お父様だけが領地に帰ることとなる。
 今回一緒に王都まで来たリサたちとはこのまま会わずにお別れとなってしまうが、お父様たちが領地に戻り母達に説明してくれた頃を見計らって私も一度帰る予定なので、伝言だけ伝えてもらうことにした。

 そのため、王宮の門近くでお父様をお見送りするために出てきたのだが……ディー様がお父様を揶揄うので、取り乱したお父様に向けられる衛兵さんからの視線が痛い。この人は挙動不審だけど不審者じゃないんです。職務の邪魔をして本当に申し訳ない。強制連行はやめて、せめて任意同行でお願いします。




 …領地を出発する時には、こんなことになるとは思ってもみなかった。
 天帝さんとの再会もまだ先だと思い込んでいたし、天帝さんが王子様になってるとも思わなかったし、まさか王宮に居候することになるとは想像もしてなかったし。

「おとうさま、きをちゅけてかえってくだしゃい」
「……アイル。アイルが今王宮ここで頼れるのは殿下しかいないが、お父様たちはいつでもアイルの味方だ。もしお家に帰ってきたくなったら、いつでも迎えに来るから、すぐにお手紙を書くんだよ」
「聞こえてるよ、ウェヌス子爵」

 私を抱きしめ、耳元でこっそり囁いていたはずなのに、ディー様に聞こえていたらしい。
 何という地獄耳。 神様なのに地獄耳Lv.レベルMAX。


「ではアイル。私はもう行くが、頑張りすぎないようにね」
「あい、おとうさま。……いってきましゅ」
「………ああ、いってらっしゃい。気をつけてな」


 お父様は少し顔をくしゃっと寂しそうに歪めた後、私の頭を撫ぜてから立ち上がり、ディー様にも一礼してから馬車に乗り込み門を出る。


 お父様の乗る馬車が見えなくなるまで……見えなくなっても暫くじっと見つめ続けていた私は、宥める様にずっと手を繋ぎ心配そうにこちらを窺がっていたディー様に笑いかけた。

 

「でぃーさま、わたし、まほーがちゅかいたいでしゅ。おしえてくだしゃい」
「……勿論だよ」
「あんりにおねぇちゃんしゅごいっていってもりゃいたいにょで、おべんきょーもおしえてほしいでしゅ」
「国一番の才女にしてあげる」
「そのりぇべりゅまではえんりょしましゅ。あ、ごれいじょーとしてにょ、まにゃーもおぼえて、おかあさまをびっくりさせりゅのでしゅ」
「そうだね。立派なレディになって、ウェヌス子爵夫人を感動させよう」
「あとはー、………でぃーさま、」
「なぁに?アイル」
「たにょししょうなこと、いっしょに、いっぱいしましょーね!」
「……そうだね。一緒に……ね」



 身分不相応な私がここに居ることで、きっと周りからはいろいろ言われるだろうし、いろいろされちゃうだろうし。
 
 何が待ち構えているのか、正直不安しかない。



 でも、『守る』と約束してくれたディー様を信じて、この人生を楽しむと決めた。

 そして、絶対にディー様にも楽しんでもらうんだ。 



「まじゅは、きにょうていえんでみた、あおいちょーちょ、さがしにいきましょー」
「あれはアイルを探すために僕の魔法で作り出したものだから、庭園に行ってもいないよ」
「わたしにょおともだち、まぼりょしだったんでしゅか⁉」
「いくらでも出せるよ?」
「しょんなにょ、しんにょおともだちじゃないでしゅー!」
「あとね、アイルに見せたいものがあるんだ。このままアイルの部屋に行こうか」
「きいてましゅか⁉」




 一人じゃないんだもん、きっと大丈夫だよね!

 


 
  
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