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(私の)お友達紹介です。
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なかなか王宮と実家以外で外に行くことができないのと、前世の業により対人スキルが壊滅的な私には、友達が少ない。
ボッチじゃないよ。ディー様がいるし。シャーロット様とも仲いいし。何度でも言う、今はボッチじゃないよ!
そんな私が王宮に初めて来たあの日、奇跡が起こって『おれたち、友達だろ?』みたいな青春ドラマ的会話を繰り広げたお相手、レオン君。
そのレオン君と、先日7年ぶりに再会したのだ!
手紙でのやり取りは続けていた。
何故か初めて届いたお返事で『殺されたくない。手紙は3ヵ月に1度にしよう』とレオン君に言われた(書かれた)ので、決して頻度は多くないけど。文通ってそんな命がけの危険な行為だっけ?
とにかくそんな感じで細々と繋がっていたレオン君だが、彼は将来騎士になりたいらしい。その為の訓練は相当厳しいらしく、今まで剣を握るどころか長距離を走ったこともなかったレオン君は相当頑張らないと訓練についていけない、でも絶対諦めない。と決意を綴っていた。
これはもう立派な騎士の誓いだよね、かっこいい!って手紙読みながら賞賛してたら、次のお手紙で『殺されたくない。一生のお願いだからアイルは殿下以外の人間を一切褒めるな』ってレオン君に言われた。私『応援してるね』としか書いた覚えないんだけど、何故褒めたことを知ってるのか。恥ずかしい。あとディー様にはこれ以上の伸びしろはないはず。もし褒めて伸びるタイプだったとして、これ以上変な方向に伸びていったら手に負えないのでむしろ褒めずに現状維持の方が、手遅れながらもまだ辛うじて平和…な気がする。
私がレオン君の為にしてあげられることは少ないけど、あまり怪我をしてほしくないのでお守りを作って手紙と一緒に送った。こちらの世界ではお守りの中に何入れたらいいのかわからなかったので、マーサさんに相談して、魔石に光魔法を込めたものを入れておいた。
でも、レオン君はそのお守りを持ちだしてから怪我が増え、地味な不幸も急激に増えたらしい。私に悪いと思いつつお守りを開けてみたら、1本の金髪が入っていた。アイルが入れたものか?って聞かれた。私の髪は金じゃない。金髪と言えばディー様だ。気を付けてたけど、もしかしたら入っちゃったのかも…、と謝罪をした。手作りのお守りに人の髪の毛が入れられてたら怖いよね。控えめに言って目的は呪殺だと思っちゃうよね。申し訳ない。
後日、例の金髪が、とても丁寧かつ厳重に包装された状態で送られてきた。『アイルの元ならきっと無害だと思う』って添え書きと共に。後ろからディー様の舌打ちが聞こえた気がしたが、とりあえず不幸が私に降りかかったら嫌なのでお焚き上げをしておいた。自分で燃やすのは怖いので、ディー様の火魔法で。仮にも皇子殿下に雑用頼むなよって思う人もいるかもだけど、もし他の人に頼んでその人が呪われでもしたら嫌だ。何よりディー様相手なら不幸の方が泣いて逃げ出すのがこの世の理だと思う。
ちなみに金髪を取り除いてからは傷の治りも早くなり、大きな怪我もないそう。あと地味な不幸もなくなったらしい。とても素晴らしいものをありがとう。とお礼を言われたけど………あの1本の髪の毛に、どれ程の怨念が込められていたのか……と身の毛がよだつ思いだった。
*レオン君登場させられなかった…!
あ、レオン君の元には、アイルからの手紙と一緒に、差出人不明の不幸の手紙が定期的に届くそうです。
ボッチじゃないよ。ディー様がいるし。シャーロット様とも仲いいし。何度でも言う、今はボッチじゃないよ!
そんな私が王宮に初めて来たあの日、奇跡が起こって『おれたち、友達だろ?』みたいな青春ドラマ的会話を繰り広げたお相手、レオン君。
そのレオン君と、先日7年ぶりに再会したのだ!
手紙でのやり取りは続けていた。
何故か初めて届いたお返事で『殺されたくない。手紙は3ヵ月に1度にしよう』とレオン君に言われた(書かれた)ので、決して頻度は多くないけど。文通ってそんな命がけの危険な行為だっけ?
とにかくそんな感じで細々と繋がっていたレオン君だが、彼は将来騎士になりたいらしい。その為の訓練は相当厳しいらしく、今まで剣を握るどころか長距離を走ったこともなかったレオン君は相当頑張らないと訓練についていけない、でも絶対諦めない。と決意を綴っていた。
これはもう立派な騎士の誓いだよね、かっこいい!って手紙読みながら賞賛してたら、次のお手紙で『殺されたくない。一生のお願いだからアイルは殿下以外の人間を一切褒めるな』ってレオン君に言われた。私『応援してるね』としか書いた覚えないんだけど、何故褒めたことを知ってるのか。恥ずかしい。あとディー様にはこれ以上の伸びしろはないはず。もし褒めて伸びるタイプだったとして、これ以上変な方向に伸びていったら手に負えないのでむしろ褒めずに現状維持の方が、手遅れながらもまだ辛うじて平和…な気がする。
私がレオン君の為にしてあげられることは少ないけど、あまり怪我をしてほしくないのでお守りを作って手紙と一緒に送った。こちらの世界ではお守りの中に何入れたらいいのかわからなかったので、マーサさんに相談して、魔石に光魔法を込めたものを入れておいた。
でも、レオン君はそのお守りを持ちだしてから怪我が増え、地味な不幸も急激に増えたらしい。私に悪いと思いつつお守りを開けてみたら、1本の金髪が入っていた。アイルが入れたものか?って聞かれた。私の髪は金じゃない。金髪と言えばディー様だ。気を付けてたけど、もしかしたら入っちゃったのかも…、と謝罪をした。手作りのお守りに人の髪の毛が入れられてたら怖いよね。控えめに言って目的は呪殺だと思っちゃうよね。申し訳ない。
後日、例の金髪が、とても丁寧かつ厳重に包装された状態で送られてきた。『アイルの元ならきっと無害だと思う』って添え書きと共に。後ろからディー様の舌打ちが聞こえた気がしたが、とりあえず不幸が私に降りかかったら嫌なのでお焚き上げをしておいた。自分で燃やすのは怖いので、ディー様の火魔法で。仮にも皇子殿下に雑用頼むなよって思う人もいるかもだけど、もし他の人に頼んでその人が呪われでもしたら嫌だ。何よりディー様相手なら不幸の方が泣いて逃げ出すのがこの世の理だと思う。
ちなみに金髪を取り除いてからは傷の治りも早くなり、大きな怪我もないそう。あと地味な不幸もなくなったらしい。とても素晴らしいものをありがとう。とお礼を言われたけど………あの1本の髪の毛に、どれ程の怨念が込められていたのか……と身の毛がよだつ思いだった。
*レオン君登場させられなかった…!
あ、レオン君の元には、アイルからの手紙と一緒に、差出人不明の不幸の手紙が定期的に届くそうです。
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