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51話 認めて貰うまで諦められません
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その後のレッスンも、ベッケンシュタイン公爵夫人の人の道を見踏み外しかけそうな根性論に等しいレッスンが続き、終わる頃には肩で呼吸をしていました。
「ギリギリだけどよくついてこれたね。君が初めてかもしれない。またこの僕が見てあげよう!」
「えぇ? あー、そのー、よ、よろしくお願いしまぁすぅ」
本当は結構ですと大きな声で叫びたいところでしたが、今の私にはそんな気力もありません。例え元気だったとしても、ベッケンシュタイン公爵夫人に対してそんなこと言えませんと思います。
ミシェーラ様とルアさんが私達を見ながら楽しそうに笑っているように見えますが、こうなるってわかっていたのなら、助けて欲しかったです。
なんとか平常心に戻ってきたところで、何者かの視線を感じました。
視線を感じた方に振り向きましたが、そこに私を見ている人はいなく、しいていうならギルのお母様であるバルツァー公爵夫人が廊下に向かっている最中でした。
もしかして先ほどまで見られていたのでしょうか。ギルの家の馬車は何度も我が家に来ていますし、ギルも私も互いの屋敷に出入りしています。
つまり、バルツァー家の使用人経由で、バルツァー公爵夫人が私の名前を知っていても、おかしくありませんよね。
もしかして見定められていたのでしょうか。お話に行くべきでしょうか。挨拶くらいしておいた方がいいのでしょうか。
バルツァー公爵夫人の方からこちらに近づいてくる様子はありません。しかし、間違いなくこちらを見ていました。
ふと皆様の方を見ると、ベッケンシュタイン公爵夫人にミシェーラ様が捕まって厳しいレッスンを受けている最中です。今でしたら、行っても大丈夫ですよね。
私はレッスンルームから出ていったバルツァー公爵夫人を追いかけました。扉を開けてすぐに彼女はいらっしゃいました。
まるで誰かが出てくるのを待っていたかのように。
「気付きましたか」
「……昔から視線には敏感なもので」
しばらく互いが見つめ合い、沈黙が続きます。これは喋ってしまっても良いのでしょうか。それともお返事を待つべきでしょうか。
「貴女、最近うちの息子と仲が良いそうね。それも友人関係を超えるくらいには」
やはりバレていますよね。ということはギルのお父さんにもバレているのでしょうか。
怖くて仕方ないですが、ここで逃げ出してしまえば、今思い描いてる幸せなんて一生あり得ません。
この人に認められないとダメですよね。ちょっと怖いですけど、ちゃんとぶつからないと。
「はい! その、お付き合いをさせて頂いております」
なるべくはっきりと、怯えていることを表に出さない様に返事をすると、バルツァー公爵夫人は眉一つ動かさずに「そう」と返事をしました。
今度は私から質問をしても宜しいのでしょうか。
「あの、バルツァー公爵夫人は、私のことを認めてくださいますか?」
「…………」
返事が返ってこない。待っても、沈黙を続けてもバルツァー公爵夫人は黙ったままでした。
やっぱりダメだというのでしょうか。プルプルと震え始めると、そっと肩に手を置かれます。
今、ここには私とバルツァー公爵夫人だけ。つまりこの手は彼女のもの。
「残念だけど、私が決めていいというのなら、貴女は不合格よ」
「え…………」
それは一体、どういうことなのでしょうか。私はギルと婚約できないということでしょうか。
私が完全に固まってしまったところで、バルツァー公爵夫人はレッスンルームに戻られてしまいました。頑張らないと。あの人に認めて貰わないと。
私はまだ疲れが取れていない身体でベッケンシュタイン公爵夫人のところに戻り、レッスンを再開しました。
そんな私の様子を見て、バルツァー公爵夫人がため息を吐いていたことに、私は気付けないまま。
「ギリギリだけどよくついてこれたね。君が初めてかもしれない。またこの僕が見てあげよう!」
「えぇ? あー、そのー、よ、よろしくお願いしまぁすぅ」
本当は結構ですと大きな声で叫びたいところでしたが、今の私にはそんな気力もありません。例え元気だったとしても、ベッケンシュタイン公爵夫人に対してそんなこと言えませんと思います。
ミシェーラ様とルアさんが私達を見ながら楽しそうに笑っているように見えますが、こうなるってわかっていたのなら、助けて欲しかったです。
なんとか平常心に戻ってきたところで、何者かの視線を感じました。
視線を感じた方に振り向きましたが、そこに私を見ている人はいなく、しいていうならギルのお母様であるバルツァー公爵夫人が廊下に向かっている最中でした。
もしかして先ほどまで見られていたのでしょうか。ギルの家の馬車は何度も我が家に来ていますし、ギルも私も互いの屋敷に出入りしています。
つまり、バルツァー家の使用人経由で、バルツァー公爵夫人が私の名前を知っていても、おかしくありませんよね。
もしかして見定められていたのでしょうか。お話に行くべきでしょうか。挨拶くらいしておいた方がいいのでしょうか。
バルツァー公爵夫人の方からこちらに近づいてくる様子はありません。しかし、間違いなくこちらを見ていました。
ふと皆様の方を見ると、ベッケンシュタイン公爵夫人にミシェーラ様が捕まって厳しいレッスンを受けている最中です。今でしたら、行っても大丈夫ですよね。
私はレッスンルームから出ていったバルツァー公爵夫人を追いかけました。扉を開けてすぐに彼女はいらっしゃいました。
まるで誰かが出てくるのを待っていたかのように。
「気付きましたか」
「……昔から視線には敏感なもので」
しばらく互いが見つめ合い、沈黙が続きます。これは喋ってしまっても良いのでしょうか。それともお返事を待つべきでしょうか。
「貴女、最近うちの息子と仲が良いそうね。それも友人関係を超えるくらいには」
やはりバレていますよね。ということはギルのお父さんにもバレているのでしょうか。
怖くて仕方ないですが、ここで逃げ出してしまえば、今思い描いてる幸せなんて一生あり得ません。
この人に認められないとダメですよね。ちょっと怖いですけど、ちゃんとぶつからないと。
「はい! その、お付き合いをさせて頂いております」
なるべくはっきりと、怯えていることを表に出さない様に返事をすると、バルツァー公爵夫人は眉一つ動かさずに「そう」と返事をしました。
今度は私から質問をしても宜しいのでしょうか。
「あの、バルツァー公爵夫人は、私のことを認めてくださいますか?」
「…………」
返事が返ってこない。待っても、沈黙を続けてもバルツァー公爵夫人は黙ったままでした。
やっぱりダメだというのでしょうか。プルプルと震え始めると、そっと肩に手を置かれます。
今、ここには私とバルツァー公爵夫人だけ。つまりこの手は彼女のもの。
「残念だけど、私が決めていいというのなら、貴女は不合格よ」
「え…………」
それは一体、どういうことなのでしょうか。私はギルと婚約できないということでしょうか。
私が完全に固まってしまったところで、バルツァー公爵夫人はレッスンルームに戻られてしまいました。頑張らないと。あの人に認めて貰わないと。
私はまだ疲れが取れていない身体でベッケンシュタイン公爵夫人のところに戻り、レッスンを再開しました。
そんな私の様子を見て、バルツァー公爵夫人がため息を吐いていたことに、私は気付けないまま。
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