45 / 228
45話 いつの間にか笑いあえていて
しおりを挟む
同年代の子供たちと遊ぶようになったり、レイモン先生から魔法の上手な使い方を改めて学んだりと忙しい日々が続きました。
そしてある日、エリザベートと両親の部屋でカラーハントという幻惑魔法が使える人しかできないボードゲームで遊んでいると、そこにジェラールが帰ってきました。
「何をしているんだ?」
「これはカラーハントって言って、盤面のマスをより多く自分の色で染めるのです!」
そういいながら指先でお互いに相手のマスの色を塗り替えていきます。
盤面は無色の白の領域がなくなり、相手の魔法がかかっているマスに上書きすることになります。赤いマスと青いマスが人知を奪い合い始めました。
「ほう? 幻惑魔法はこういうこともできるのか。どっちが赤でどっちが青なんだ?」
ジェラールが不意にその質問をした時、エリザベートの顔が紅くなる。これはチャンスだと思った私は嬉々としてジェラールに伝える。
「お母様の瞳の色が私で、お父様の瞳の色がお母様です!! 大好きですので!」
「クリスティーン!!!!」
今まで手加減をしていたエリザベートの魔力が、照れ隠しの叫びと呼応し、盤面が一瞬で青く染まります。
それを見たジェラールは数秒見つめた後に、エリザベートに向けて呟きます。
「そんなに大好きか?」
「ええ! 青くて! 綺麗ですよね!! 私達の娘の瞳は!!!!!!! 私は部屋に戻ります!!!!」
「…………気が動転しているところ悪いが、ここが俺とお前の部屋だぞ」
更に真っ赤になるエリザベートに対して、ジェラールがからかっている。ナニコレ。
私、二人がこんなに仲良くなっているなんて知らない。でも、この二人が仲良くしているってなんだか嬉しいな。
だって家族は仲良くあるべきだから。そう、家族は仲良くあるべきだから。
顔を真っ赤にしてプルプル震えているエリザベートを見たジェラールは、急に私を抱きかかえ、エリザベートに押し付けた。
私はプレゼントかな?
「な!? 何ですか?」
「どうした? 青い瞳が大好きなんだろう? 抱きしめてやると良い」
「言われなくても!!」
エリザベートはジェラールから奪い取るように私を抱きしめます。
その時、少しだけ強くぎゅっとされて、思いました。この人は照れていると力加減が雑になる。だからさっきも一瞬で盤面を青くした。
エリザベートに抱きかかえられている私を見つめるジェラール。そうしたのでしょうか?
「そろそろ頃合いか。クリスティーンも魔法を日中ずっと使っていたのだろうが、疲れてはいないみたいだな」
「は、はい」
「よし、今度の視察はクリスティーンも連れていこう」
それってもしかして外出許可? 視察? どこかの視察かしら?
そういえばゲームでは王都から一切でないから国の概要が全く分からないのよね。
一応、転生して地図を見せて貰ったことがあります。
何故かゲームのマップはすぐ覚えるのに、日本地図は行く場所と有名なところしか頭に入らないタイプでして、この世界の地図もどちらか言えば日本地図と同じ扱いで全然頭に入らなかったのよね。
「次回の視察? それってまさかクレメンティエフ領ですか」
「そうだ」
クレメンティエフ領ってもしかして、お母様のご実家?
そういえば未だに行ったことなかったですね。ちょっと楽しみかも。
ご健在ですが、顔もみたことがない祖父母もいらっしゃいますし、ひぇちょっと緊張します。
それでクレメンティエフ領ってどっちかしら。南? 北? 西か東かもわかりません。とにかく、初の外出許可。
私は高揚感を隠せず、ジェラールとエリザベートに笑われてしまいました。
そしてある日、エリザベートと両親の部屋でカラーハントという幻惑魔法が使える人しかできないボードゲームで遊んでいると、そこにジェラールが帰ってきました。
「何をしているんだ?」
「これはカラーハントって言って、盤面のマスをより多く自分の色で染めるのです!」
そういいながら指先でお互いに相手のマスの色を塗り替えていきます。
盤面は無色の白の領域がなくなり、相手の魔法がかかっているマスに上書きすることになります。赤いマスと青いマスが人知を奪い合い始めました。
「ほう? 幻惑魔法はこういうこともできるのか。どっちが赤でどっちが青なんだ?」
ジェラールが不意にその質問をした時、エリザベートの顔が紅くなる。これはチャンスだと思った私は嬉々としてジェラールに伝える。
「お母様の瞳の色が私で、お父様の瞳の色がお母様です!! 大好きですので!」
「クリスティーン!!!!」
今まで手加減をしていたエリザベートの魔力が、照れ隠しの叫びと呼応し、盤面が一瞬で青く染まります。
それを見たジェラールは数秒見つめた後に、エリザベートに向けて呟きます。
「そんなに大好きか?」
「ええ! 青くて! 綺麗ですよね!! 私達の娘の瞳は!!!!!!! 私は部屋に戻ります!!!!」
「…………気が動転しているところ悪いが、ここが俺とお前の部屋だぞ」
更に真っ赤になるエリザベートに対して、ジェラールがからかっている。ナニコレ。
私、二人がこんなに仲良くなっているなんて知らない。でも、この二人が仲良くしているってなんだか嬉しいな。
だって家族は仲良くあるべきだから。そう、家族は仲良くあるべきだから。
顔を真っ赤にしてプルプル震えているエリザベートを見たジェラールは、急に私を抱きかかえ、エリザベートに押し付けた。
私はプレゼントかな?
「な!? 何ですか?」
「どうした? 青い瞳が大好きなんだろう? 抱きしめてやると良い」
「言われなくても!!」
エリザベートはジェラールから奪い取るように私を抱きしめます。
その時、少しだけ強くぎゅっとされて、思いました。この人は照れていると力加減が雑になる。だからさっきも一瞬で盤面を青くした。
エリザベートに抱きかかえられている私を見つめるジェラール。そうしたのでしょうか?
「そろそろ頃合いか。クリスティーンも魔法を日中ずっと使っていたのだろうが、疲れてはいないみたいだな」
「は、はい」
「よし、今度の視察はクリスティーンも連れていこう」
それってもしかして外出許可? 視察? どこかの視察かしら?
そういえばゲームでは王都から一切でないから国の概要が全く分からないのよね。
一応、転生して地図を見せて貰ったことがあります。
何故かゲームのマップはすぐ覚えるのに、日本地図は行く場所と有名なところしか頭に入らないタイプでして、この世界の地図もどちらか言えば日本地図と同じ扱いで全然頭に入らなかったのよね。
「次回の視察? それってまさかクレメンティエフ領ですか」
「そうだ」
クレメンティエフ領ってもしかして、お母様のご実家?
そういえば未だに行ったことなかったですね。ちょっと楽しみかも。
ご健在ですが、顔もみたことがない祖父母もいらっしゃいますし、ひぇちょっと緊張します。
それでクレメンティエフ領ってどっちかしら。南? 北? 西か東かもわかりません。とにかく、初の外出許可。
私は高揚感を隠せず、ジェラールとエリザベートに笑われてしまいました。
0
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
悪役令嬢の心変わり
ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。
7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。
そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス!
カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
転生したら悪役令嬢だった婚約者様の溺愛に気づいたようですが、実は私も無関心でした
ハリネズミの肉球
恋愛
気づけば私は、“悪役令嬢”として断罪寸前――しかも、乙女ゲームのクライマックス目前!?
容赦ないヒロインと取り巻きたちに追いつめられ、開き直った私はこう言い放った。
「……まぁ、別に婚約者様にも未練ないし?」
ところが。
ずっと私に冷たかった“婚約者様”こと第一王子アレクシスが、まさかの豹変。
無関心だったはずの彼が、なぜか私にだけやたらと優しい。甘い。距離が近い……って、え、なにこれ、溺愛モード突入!?今さらどういうつもり!?
でも、よく考えたら――
私だって最初からアレクシスに興味なんてなかったんですけど?(ほんとに)
お互いに「どうでもいい」と思っていたはずの関係が、“転生”という非常識な出来事をきっかけに、静かに、でも確実に動き始める。
これは、すれ違いと誤解の果てに生まれる、ちょっとズレたふたりの再恋(?)物語。
じれじれで不器用な“無自覚すれ違いラブ”、ここに開幕――!
本作は、アルファポリス様、小説家になろう様、カクヨム様にて掲載させていただいております。
アイデア提供者:ゆう(YuFidi)
URL:https://note.com/yufidi88/n/n8caa44812464
わがままな婚約者はお嫌いらしいので婚約解消を提案してあげたのに、反応が思っていたのと違うんですが
水谷繭
恋愛
公爵令嬢のリリアーヌは、婚約者のジェラール王子を追いかけてはいつも冷たくあしらわれていた。
王子の態度に落ち込んだリリアーヌが公園を散策していると、転んで頭を打ってしまう。
数日間寝込むはめになったリリアーヌ。眠っている間に前世の記憶が流れ込み、リリアーヌは今自分がいるのは前世で読んでいたWeb漫画の世界だったことに気づく。
記憶を思い出してみると冷静になり、あれだけ執着していた王子をどうしてそこまで好きだったのかわからなくなる。
リリアーヌは王子と婚約解消して、新しい人生を歩むことを決意するが……
◆表紙はGirly Drop様からお借りしました
◇小説家になろうにも掲載しています
悪役令嬢になりたくないので、攻略対象をヒロインに捧げます
久乃り
恋愛
乙女ゲームの世界に転生していた。
その記憶は突然降りてきて、記憶と現実のすり合わせに毎日苦労する羽目になる元日本の女子高校生佐藤美和。
1周回ったばかりで、2週目のターゲットを考えていたところだったため、乙女ゲームの世界に入り込んで嬉しい!とは思ったものの、自分はヒロインではなく、ライバルキャラ。ルート次第では悪役令嬢にもなってしまう公爵令嬢アンネローゼだった。
しかも、もう学校に通っているので、ゲームは進行中!ヒロインがどのルートに進んでいるのか確認しなくては、自分の立ち位置が分からない。いわゆる破滅エンドを回避するべきか?それとも、、勝手に動いて自分がヒロインになってしまうか?
自分の死に方からいって、他にも転生者がいる気がする。そのひとを探し出さないと!
自分の運命は、悪役令嬢か?破滅エンドか?ヒロインか?それともモブ?
ゲーム修正が入らないことを祈りつつ、転生仲間を探し出し、この乙女ゲームの世界を生き抜くのだ!
他サイトにて別名義で掲載していた作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる