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45話 いつの間にか笑いあえていて
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同年代の子供たちと遊ぶようになったり、レイモン先生から魔法の上手な使い方を改めて学んだりと忙しい日々が続きました。
そしてある日、エリザベートと両親の部屋でカラーハントという幻惑魔法が使える人しかできないボードゲームで遊んでいると、そこにジェラールが帰ってきました。
「何をしているんだ?」
「これはカラーハントって言って、盤面のマスをより多く自分の色で染めるのです!」
そういいながら指先でお互いに相手のマスの色を塗り替えていきます。
盤面は無色の白の領域がなくなり、相手の魔法がかかっているマスに上書きすることになります。赤いマスと青いマスが人知を奪い合い始めました。
「ほう? 幻惑魔法はこういうこともできるのか。どっちが赤でどっちが青なんだ?」
ジェラールが不意にその質問をした時、エリザベートの顔が紅くなる。これはチャンスだと思った私は嬉々としてジェラールに伝える。
「お母様の瞳の色が私で、お父様の瞳の色がお母様です!! 大好きですので!」
「クリスティーン!!!!」
今まで手加減をしていたエリザベートの魔力が、照れ隠しの叫びと呼応し、盤面が一瞬で青く染まります。
それを見たジェラールは数秒見つめた後に、エリザベートに向けて呟きます。
「そんなに大好きか?」
「ええ! 青くて! 綺麗ですよね!! 私達の娘の瞳は!!!!!!! 私は部屋に戻ります!!!!」
「…………気が動転しているところ悪いが、ここが俺とお前の部屋だぞ」
更に真っ赤になるエリザベートに対して、ジェラールがからかっている。ナニコレ。
私、二人がこんなに仲良くなっているなんて知らない。でも、この二人が仲良くしているってなんだか嬉しいな。
だって家族は仲良くあるべきだから。そう、家族は仲良くあるべきだから。
顔を真っ赤にしてプルプル震えているエリザベートを見たジェラールは、急に私を抱きかかえ、エリザベートに押し付けた。
私はプレゼントかな?
「な!? 何ですか?」
「どうした? 青い瞳が大好きなんだろう? 抱きしめてやると良い」
「言われなくても!!」
エリザベートはジェラールから奪い取るように私を抱きしめます。
その時、少しだけ強くぎゅっとされて、思いました。この人は照れていると力加減が雑になる。だからさっきも一瞬で盤面を青くした。
エリザベートに抱きかかえられている私を見つめるジェラール。そうしたのでしょうか?
「そろそろ頃合いか。クリスティーンも魔法を日中ずっと使っていたのだろうが、疲れてはいないみたいだな」
「は、はい」
「よし、今度の視察はクリスティーンも連れていこう」
それってもしかして外出許可? 視察? どこかの視察かしら?
そういえばゲームでは王都から一切でないから国の概要が全く分からないのよね。
一応、転生して地図を見せて貰ったことがあります。
何故かゲームのマップはすぐ覚えるのに、日本地図は行く場所と有名なところしか頭に入らないタイプでして、この世界の地図もどちらか言えば日本地図と同じ扱いで全然頭に入らなかったのよね。
「次回の視察? それってまさかクレメンティエフ領ですか」
「そうだ」
クレメンティエフ領ってもしかして、お母様のご実家?
そういえば未だに行ったことなかったですね。ちょっと楽しみかも。
ご健在ですが、顔もみたことがない祖父母もいらっしゃいますし、ひぇちょっと緊張します。
それでクレメンティエフ領ってどっちかしら。南? 北? 西か東かもわかりません。とにかく、初の外出許可。
私は高揚感を隠せず、ジェラールとエリザベートに笑われてしまいました。
そしてある日、エリザベートと両親の部屋でカラーハントという幻惑魔法が使える人しかできないボードゲームで遊んでいると、そこにジェラールが帰ってきました。
「何をしているんだ?」
「これはカラーハントって言って、盤面のマスをより多く自分の色で染めるのです!」
そういいながら指先でお互いに相手のマスの色を塗り替えていきます。
盤面は無色の白の領域がなくなり、相手の魔法がかかっているマスに上書きすることになります。赤いマスと青いマスが人知を奪い合い始めました。
「ほう? 幻惑魔法はこういうこともできるのか。どっちが赤でどっちが青なんだ?」
ジェラールが不意にその質問をした時、エリザベートの顔が紅くなる。これはチャンスだと思った私は嬉々としてジェラールに伝える。
「お母様の瞳の色が私で、お父様の瞳の色がお母様です!! 大好きですので!」
「クリスティーン!!!!」
今まで手加減をしていたエリザベートの魔力が、照れ隠しの叫びと呼応し、盤面が一瞬で青く染まります。
それを見たジェラールは数秒見つめた後に、エリザベートに向けて呟きます。
「そんなに大好きか?」
「ええ! 青くて! 綺麗ですよね!! 私達の娘の瞳は!!!!!!! 私は部屋に戻ります!!!!」
「…………気が動転しているところ悪いが、ここが俺とお前の部屋だぞ」
更に真っ赤になるエリザベートに対して、ジェラールがからかっている。ナニコレ。
私、二人がこんなに仲良くなっているなんて知らない。でも、この二人が仲良くしているってなんだか嬉しいな。
だって家族は仲良くあるべきだから。そう、家族は仲良くあるべきだから。
顔を真っ赤にしてプルプル震えているエリザベートを見たジェラールは、急に私を抱きかかえ、エリザベートに押し付けた。
私はプレゼントかな?
「な!? 何ですか?」
「どうした? 青い瞳が大好きなんだろう? 抱きしめてやると良い」
「言われなくても!!」
エリザベートはジェラールから奪い取るように私を抱きしめます。
その時、少しだけ強くぎゅっとされて、思いました。この人は照れていると力加減が雑になる。だからさっきも一瞬で盤面を青くした。
エリザベートに抱きかかえられている私を見つめるジェラール。そうしたのでしょうか?
「そろそろ頃合いか。クリスティーンも魔法を日中ずっと使っていたのだろうが、疲れてはいないみたいだな」
「は、はい」
「よし、今度の視察はクリスティーンも連れていこう」
それってもしかして外出許可? 視察? どこかの視察かしら?
そういえばゲームでは王都から一切でないから国の概要が全く分からないのよね。
一応、転生して地図を見せて貰ったことがあります。
何故かゲームのマップはすぐ覚えるのに、日本地図は行く場所と有名なところしか頭に入らないタイプでして、この世界の地図もどちらか言えば日本地図と同じ扱いで全然頭に入らなかったのよね。
「次回の視察? それってまさかクレメンティエフ領ですか」
「そうだ」
クレメンティエフ領ってもしかして、お母様のご実家?
そういえば未だに行ったことなかったですね。ちょっと楽しみかも。
ご健在ですが、顔もみたことがない祖父母もいらっしゃいますし、ひぇちょっと緊張します。
それでクレメンティエフ領ってどっちかしら。南? 北? 西か東かもわかりません。とにかく、初の外出許可。
私は高揚感を隠せず、ジェラールとエリザベートに笑われてしまいました。
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