BAD END STORY ~父はメインヒーローで母は悪役令嬢。そしてヒロインは最悪の魔女!?~

大鳳葵生

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76話 次の目標

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 無事に【藍】のワンダーオーブを手に入れた私は、早速その夜部屋でブランクを呼び出しました。

「ブランク? どうせいるのでしょう?」

 私の呼びかけに答えるように、黒い靄が具現化して人型になり、それはいつものようにブランクを象りました。

「ああ、君がワンダーオーブを手に入れたみたいだからね」

「がう!」

「ん?」

 ブランクは足元を見ると、そこには魔狼ウィルフリードがブランクに向かって吠え続けていました。賢い子ねウィルフリード。主人の部屋に現れた知らない人にちゃんと吠えるなんて。

「魔狼? 連れてきたのか?」

「あら? それはわからなかったの?」

「消えている時はほとんど眠っている。気持ち悪いもんが近づいたら強制的に目が覚めるがな」

 寝ている割には私に憑きまわっているのね。守護霊か何かかしら。

「お前の両親は魔狼を見て何も言わなかったのか?」

「父も母もちゃんと面倒見れるかどうかしか気にしてなかったわ。魔狼より私の方が強いから大丈夫だろうって判断されたみたい」

 実際、私の波動魔法と時空魔法は幼い頃からの研鑽の末に魔狼の子供程度で後れを取ることはない。それに、この子の懐き具合を見て、エリザベートは頭を抱えていましたが、渋々了承してくれました。

「それよりこれよこれ」

 私はすり寄ってくるウィルフリードを膝に乗せながら、左手の手のひらに【藍】のワンダーオーブを乗せてブランクに差し出す。

「貴方が欲しがってたワンダーオーブはこれかしら?」

「…………」

 ブランクはワンダーオーブを手に取ると、それをじーっと眺めたり指でつついたりします。

「違うな。これじゃない」

「…………じゃあ、返して」

 そういいながら私は左手を出しだす。

「ほら」

 私の差し出した手に、ブランクはワンダーオーブを投げ渡す。私は慌ててもう片方の手を差し出して両手でワンダーオーブを受け取り、ブランクを睨みつけた。

 普通、人の物は投げたりしないでしょ? ああ、ブランクに普通ってどこまで適応するのかしら。

「次のワンダーオーブは?」

 そんな簡単に入手できるなら、とっとと私も修行して少しでも強くなってますわよ。でもそろそろ次のワンダーオーブを手に入れることを考えるべきよね。

 残るワンダーオーブは、【橙】、【黄】、【緑】、【青】、【紫】そのうちの一つである【緑】のワンダーオーブの入手先は実は調査済み。森の奥にある旧校舎の廃図書館。実は場所に目星は憑いていましたが、旧校舎の位置に自信がなく、行くべきかどうか迷っていたのよね。

 あとはそこにリビオを誘い出すだけ。……そして今回、【藍】のワンダーオーブを手に入れる上で、もう一人協力者ができた。

 その協力者はジョアサン。彼の目的は悪魔祓いであり、悪魔祓いの成就としてブランクの目的を達成させることの為に協力してもらえるはず。

「ウィルフリード、そろそろ眠りましょう?」

「がう」

 私は【藍】のワンダーオーブを失くさないように、ブランクから頂いた香料の入っていた小瓶に入れようとしました。

「そこにしまうのか?」

「ええ、でも小さいわね」

「…………大きくすればいいんだな?」

 ブランクが小瓶を指さすと、小瓶は少しだけ大きくなり、ワンダーオーブくらいの大きさの物なら余裕で複数個入りそうなサイズになりました。

「本当に便利ね」

 この小瓶の中なら、ブランクが死なない限り私とブランクしか見ることができませんね。

 さて、お次は【緑】のワンダーオーブ。待っていなさいよ。
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