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第四章 視据える。
第二話 広い部屋③
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退院。からの雑誌の取材。からのバラエティ番組の収録。からのラジオの収録。からの──と救急搬送される以前から決まっていた仕事をすべて片付けた錆殻光臣は、一旦自宅に戻って仮眠を取り、翌朝早く、甥にも菅原にも何も言わずに外出した。菅原は気付いていただろうが、声をかけてはこなかった。ただ、菅原が──化け物である時特有の視線が、光臣の背中を突き刺していた。
昨日のように急に水に襲われるようなことになっては困るので、電車で移動した。行き先は、政岡涼子と秋元慎也が自死した例のマンションだ。303号室のオーナーである吉井一葉には既に連絡を入れてある。
「お久しぶりです、錆殻さん! ……と、それに、そちらの方は?」
刑事さんではないんですね? と小首を傾げる吉井に傍らに立つ黒いTシャツに膝丈のデニム姿の女性の肩を軽く叩き、
「本日の助手です。……そうだな?」
「……木蓮、と申します。よろしくお願いします」
ペコリと頭を下げる助手──木蓮に対し、吉井は対して興味を抱かなかったようだ。そんなことよりも。
「いやあ、まさかまた錆殻さんにおいでいただけるなんて……実は、私の方からもご連絡しようと思っていたんですよ」
「水が腐りましたか」
「えっ!」
先回りしての台詞に、吉井は文字通り飛び上がって驚く。ふたりのやり取りを冷えた目で眺めながら、木蓮が癖の強い黒髪を掻き回しているのが分かる。
「ど、ど、どうして……」
「まあ、蛇の道は蛇とでも申しますか」
「そのう……錆殻さんの仰る通りなんです。この部屋に新しく入居したいという方が会社の方を訪ねてらっしゃって……事故物件に住むのをお仕事にしている芸人さんだったんですが……」
「トミーですか?」
「えっ! どうして!」
「一緒に仕事をしたことがあるので」
「じ、じゃあ今日は、そのトミー雪見さんからお話を聞いて……?」
「いえ」
相変わらず奇妙に幅広く長い廊下をスタスタと進みながら、光臣は即答する。べったりとへばりついてくる吉井から少し距離を取るようにして、木蓮が後を追ってくるのが分かる。
目的地は浴室だ。奇妙に広い浴室。「木蓮」と声をかけると、無言で足を踏み出した女が白いタイルの上にしゃがみ込み、無造作な手付きで蛇口を捻る。
この部屋の水は腐っている。
「政岡さんと秋元さんが亡くなった直後は……こんなことはなかった?」
光臣の問いかけに、吉井がカクカクと首を縦に振る。「木蓮?」と再び声をかける。流れ続ける腐った水を指先で払った木蓮が、
「追われてる。アンタが」
「俺か」
「少なくともアタシじゃない」
「だからおまえを連れてきたんだ」
「フン」
鼻を鳴らす木蓮と光臣を交互に見詰めた吉井が、
「おふたりは、いったいどういう御関係で……?」
「そんなことはどうでもよろしい。それよりも吉井一葉さん。あなた、俺にも刑事にも伝えていないことがあるでしょう」
「え」
隠し事の下手な女だと思った。立腹する気にもならない。
木蓮の首根っこを掴んで立ち上がらせ、
「次は寝室。正確には廊下か」
「アンタ、人使いが荒い」
「金は払うと言ったろう」
「はあ……」
嘆息する木蓮と、そして目を白黒させる吉井とともに──政岡涼子が首を吊って死んだ寝室の前へ。ドアノブに荒縄を巻いて、政岡涼子は縊死したのだ。
「あの……錆殻さん? 今日は本当に、どういった御用で……」
「もともともう一度この部屋を訪問するつもりではありました。ですが、来月放送の心霊ドキュメンタリー番組の収録で、事故物件芸人のトミー雪見からこの部屋を借りようとしたが無理になってしまった、という話を聞きましてね。手を打つなら早い方が良いかな、と」
「……ですが。錆殻さん」
吉井の目付きが、そうと分かるほどに変わる。睨め付ける強い視線。錆殻光臣が本物ではないということを、確信している目。
吉井一葉は所詮、タレント霊能者・錆殻光臣のファンでしかないのだ。
舌打ちを飲み込んだ光臣は廊下に膝を付いてドアノブをじっと見詰める木蓮に、
「どうだ」
「……本命は水」
「ということはやはり、政岡は巻き込まれたのか」
「というか、マサオカさん? にノウリョクがあったから、水も悪化した」
「蛍か」
「アンタ、あの川にインネンあるんだっけ。やめといたら? 死ぬよ」
「あの! おふたりとも!!」
出て行っていただけませんか──スマートフォンを片手に、吉井一葉が喚いた。
「つ、通報、しますよ。不法侵入で……」
「……」
「……」
光臣と木蓮は黙って視線を交わす。木蓮は今にも帰りたそうな顔をしている、が。
「あのですね吉井さん。まあ通報したければしてくださればよろしい。俺は困らない。ただね。ちょっと言っておきたいことがありまして」
「や……! 近付かないで! 錆殻光臣さん、あなた、本物の霊能者じゃないでしょう!? 知ってるんですよ、ただのタレントだって、みんな!」
「みんな──ね。そのみんなにいったいどの程度の人間が含まれるのか聞いてみたい気もするが、今日の本題はそこじゃない。政岡と秋元が亡くなる少し前に、引っ越して行った一家がいたでしょう。このマンションの同じフロア……301号室に住んでいた、父親、母親、それに小学生の娘の三人家族」
スマートフォンを持ったまま後退りをする吉井が、ふるふると顔を横に振る。真っ青になっている。──まったく、自業自得だ。
「今は隣県で生活しているそうなので、訪ねて、話を聞いてきました。あの家のお嬢さんは、見ることができる。まあ──年を重ねれば消える程度の能力ですがね。小さな子どもには、そういう力を持っている期間があるものだから」
「アンタ」
ドアノブをトントンと拳で打って、木蓮が急に口を挟んでくる。
「コレは、終わった」
「そうかい。浴室の方は」
「あっちはアタシひとりじゃ難しい。根っこを絶たないと」
「なるほど。よろしい」
「な──何の話──……!!」
悲鳴を上げる吉井一葉の目を真っ直ぐに見据え、光臣は言った。
「この建物には、憑いてますよね。特に三階と最上階が酷い」
「何を……!!」
「それなりの条件が揃った状態でエレベーターに乗り、最上階まで行くととんでもない場所に連れていかれる。それがひとつ」
木蓮の首根っこをぎゅっと掴み、だらりと弛緩した体を引っ張り上げながら光臣は言う。
「もうひとつはここ……三階の各部屋に響き渡るノックの音。いや、首吊り死体が揺れる音とでも言えば良いかな」
「出て行って!! イカサマ霊能者のくせに、知ったような口を……!!」
スマートフォンを翳し、ヤケクソになった様子で体当たりをしてくる吉井を受け止めたのは木蓮だった。小さな体で成人女性を軽々と受け止め、
「浄化、制限、破壊」
囁かれた瞬間、吉井は白目を剥いて昏倒した。
「見事なもんだ……林檎」
「そのナマエ、キライ」
「俺は別にどっちでもいい。いやあ、やはり果樹園出身の本物は違う」
「全部終わり?」
「いや。──寝室の向こう側……ここから見ると壁しかないが、敢えて窓を作らなかったのだろう。壁の向こうに死体がぶら下がっている。そいつをどうにかしないと、この件は終わらない」
「ハア……」
聞こえよがしに嘆息する林檎──ではなく木蓮の肩を軽く叩き、
「報酬は一本という約束だったな。もう半分追加しよう」
「ん~……二本にならないわけ?」
「今回はすべて俺の持ち出しなんだ。半分で勘弁してくれ」
「ああ……」
うんざりした様子で再度溜め息を吐く木蓮が、おもむろに自身の右足で左足の靴下を剥ぎ始める。
紺色の靴下を脱ぎ剥き出しになった左足、足首から先は──金属製の義足だ。
「蹴り落としてくれば、良いってこと?」
「おまえが堕とせば消えるだろ。政岡涼子の件はそれで解決する」
「もうひとりの腹切りオニーサンは?」
「そっちは完全に別件だ」
「ああ……」
行ってくる。と言い置いて木蓮が303号室を出て行く。卒倒したままの吉井一葉の体を廊下の片隅に寄せ、光臣は自身のスマートフォンで小燕向葵に連絡を入れる。
事件が一部片付いた。そう言い終えるより先に、「今すぐ行く、どこにいる!?」と小燕の喚き声が聞こえてくる。
303号室の寝室の壁の向こう側──木蓮に蹴りを入れられた何かが地面に落下する音がする。
その何かは、この世のものではない。
昨日のように急に水に襲われるようなことになっては困るので、電車で移動した。行き先は、政岡涼子と秋元慎也が自死した例のマンションだ。303号室のオーナーである吉井一葉には既に連絡を入れてある。
「お久しぶりです、錆殻さん! ……と、それに、そちらの方は?」
刑事さんではないんですね? と小首を傾げる吉井に傍らに立つ黒いTシャツに膝丈のデニム姿の女性の肩を軽く叩き、
「本日の助手です。……そうだな?」
「……木蓮、と申します。よろしくお願いします」
ペコリと頭を下げる助手──木蓮に対し、吉井は対して興味を抱かなかったようだ。そんなことよりも。
「いやあ、まさかまた錆殻さんにおいでいただけるなんて……実は、私の方からもご連絡しようと思っていたんですよ」
「水が腐りましたか」
「えっ!」
先回りしての台詞に、吉井は文字通り飛び上がって驚く。ふたりのやり取りを冷えた目で眺めながら、木蓮が癖の強い黒髪を掻き回しているのが分かる。
「ど、ど、どうして……」
「まあ、蛇の道は蛇とでも申しますか」
「そのう……錆殻さんの仰る通りなんです。この部屋に新しく入居したいという方が会社の方を訪ねてらっしゃって……事故物件に住むのをお仕事にしている芸人さんだったんですが……」
「トミーですか?」
「えっ! どうして!」
「一緒に仕事をしたことがあるので」
「じ、じゃあ今日は、そのトミー雪見さんからお話を聞いて……?」
「いえ」
相変わらず奇妙に幅広く長い廊下をスタスタと進みながら、光臣は即答する。べったりとへばりついてくる吉井から少し距離を取るようにして、木蓮が後を追ってくるのが分かる。
目的地は浴室だ。奇妙に広い浴室。「木蓮」と声をかけると、無言で足を踏み出した女が白いタイルの上にしゃがみ込み、無造作な手付きで蛇口を捻る。
この部屋の水は腐っている。
「政岡さんと秋元さんが亡くなった直後は……こんなことはなかった?」
光臣の問いかけに、吉井がカクカクと首を縦に振る。「木蓮?」と再び声をかける。流れ続ける腐った水を指先で払った木蓮が、
「追われてる。アンタが」
「俺か」
「少なくともアタシじゃない」
「だからおまえを連れてきたんだ」
「フン」
鼻を鳴らす木蓮と光臣を交互に見詰めた吉井が、
「おふたりは、いったいどういう御関係で……?」
「そんなことはどうでもよろしい。それよりも吉井一葉さん。あなた、俺にも刑事にも伝えていないことがあるでしょう」
「え」
隠し事の下手な女だと思った。立腹する気にもならない。
木蓮の首根っこを掴んで立ち上がらせ、
「次は寝室。正確には廊下か」
「アンタ、人使いが荒い」
「金は払うと言ったろう」
「はあ……」
嘆息する木蓮と、そして目を白黒させる吉井とともに──政岡涼子が首を吊って死んだ寝室の前へ。ドアノブに荒縄を巻いて、政岡涼子は縊死したのだ。
「あの……錆殻さん? 今日は本当に、どういった御用で……」
「もともともう一度この部屋を訪問するつもりではありました。ですが、来月放送の心霊ドキュメンタリー番組の収録で、事故物件芸人のトミー雪見からこの部屋を借りようとしたが無理になってしまった、という話を聞きましてね。手を打つなら早い方が良いかな、と」
「……ですが。錆殻さん」
吉井の目付きが、そうと分かるほどに変わる。睨め付ける強い視線。錆殻光臣が本物ではないということを、確信している目。
吉井一葉は所詮、タレント霊能者・錆殻光臣のファンでしかないのだ。
舌打ちを飲み込んだ光臣は廊下に膝を付いてドアノブをじっと見詰める木蓮に、
「どうだ」
「……本命は水」
「ということはやはり、政岡は巻き込まれたのか」
「というか、マサオカさん? にノウリョクがあったから、水も悪化した」
「蛍か」
「アンタ、あの川にインネンあるんだっけ。やめといたら? 死ぬよ」
「あの! おふたりとも!!」
出て行っていただけませんか──スマートフォンを片手に、吉井一葉が喚いた。
「つ、通報、しますよ。不法侵入で……」
「……」
「……」
光臣と木蓮は黙って視線を交わす。木蓮は今にも帰りたそうな顔をしている、が。
「あのですね吉井さん。まあ通報したければしてくださればよろしい。俺は困らない。ただね。ちょっと言っておきたいことがありまして」
「や……! 近付かないで! 錆殻光臣さん、あなた、本物の霊能者じゃないでしょう!? 知ってるんですよ、ただのタレントだって、みんな!」
「みんな──ね。そのみんなにいったいどの程度の人間が含まれるのか聞いてみたい気もするが、今日の本題はそこじゃない。政岡と秋元が亡くなる少し前に、引っ越して行った一家がいたでしょう。このマンションの同じフロア……301号室に住んでいた、父親、母親、それに小学生の娘の三人家族」
スマートフォンを持ったまま後退りをする吉井が、ふるふると顔を横に振る。真っ青になっている。──まったく、自業自得だ。
「今は隣県で生活しているそうなので、訪ねて、話を聞いてきました。あの家のお嬢さんは、見ることができる。まあ──年を重ねれば消える程度の能力ですがね。小さな子どもには、そういう力を持っている期間があるものだから」
「アンタ」
ドアノブをトントンと拳で打って、木蓮が急に口を挟んでくる。
「コレは、終わった」
「そうかい。浴室の方は」
「あっちはアタシひとりじゃ難しい。根っこを絶たないと」
「なるほど。よろしい」
「な──何の話──……!!」
悲鳴を上げる吉井一葉の目を真っ直ぐに見据え、光臣は言った。
「この建物には、憑いてますよね。特に三階と最上階が酷い」
「何を……!!」
「それなりの条件が揃った状態でエレベーターに乗り、最上階まで行くととんでもない場所に連れていかれる。それがひとつ」
木蓮の首根っこをぎゅっと掴み、だらりと弛緩した体を引っ張り上げながら光臣は言う。
「もうひとつはここ……三階の各部屋に響き渡るノックの音。いや、首吊り死体が揺れる音とでも言えば良いかな」
「出て行って!! イカサマ霊能者のくせに、知ったような口を……!!」
スマートフォンを翳し、ヤケクソになった様子で体当たりをしてくる吉井を受け止めたのは木蓮だった。小さな体で成人女性を軽々と受け止め、
「浄化、制限、破壊」
囁かれた瞬間、吉井は白目を剥いて昏倒した。
「見事なもんだ……林檎」
「そのナマエ、キライ」
「俺は別にどっちでもいい。いやあ、やはり果樹園出身の本物は違う」
「全部終わり?」
「いや。──寝室の向こう側……ここから見ると壁しかないが、敢えて窓を作らなかったのだろう。壁の向こうに死体がぶら下がっている。そいつをどうにかしないと、この件は終わらない」
「ハア……」
聞こえよがしに嘆息する林檎──ではなく木蓮の肩を軽く叩き、
「報酬は一本という約束だったな。もう半分追加しよう」
「ん~……二本にならないわけ?」
「今回はすべて俺の持ち出しなんだ。半分で勘弁してくれ」
「ああ……」
うんざりした様子で再度溜め息を吐く木蓮が、おもむろに自身の右足で左足の靴下を剥ぎ始める。
紺色の靴下を脱ぎ剥き出しになった左足、足首から先は──金属製の義足だ。
「蹴り落としてくれば、良いってこと?」
「おまえが堕とせば消えるだろ。政岡涼子の件はそれで解決する」
「もうひとりの腹切りオニーサンは?」
「そっちは完全に別件だ」
「ああ……」
行ってくる。と言い置いて木蓮が303号室を出て行く。卒倒したままの吉井一葉の体を廊下の片隅に寄せ、光臣は自身のスマートフォンで小燕向葵に連絡を入れる。
事件が一部片付いた。そう言い終えるより先に、「今すぐ行く、どこにいる!?」と小燕の喚き声が聞こえてくる。
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