7 / 34
第一章:愛してるからこそ守り抜く。
変わる愛し方と初めての感動。
しおりを挟む
かけられた毛布に私は包まりながら…
涙を止めようとする。
なかなか止まらない。
でも同時に判った。
私は銀に『全部、守られていた』のだと。
ずっと長く…
誰よりも先に、『守ってくれてた』のだと。
私は銀に、何も知らずに…
どれだけ『困らせた』のだろう。
どれだけ『無理をさせてた』のだろうと。
後悔ばかりする。
この部屋に来てからも、『ずっと』だろう。
銀が私を『守り続けて』くれてんだ。
それを私は何も判ってなかった…
最初の銀を思い出す、あの瞳。
『繁殖に使われる』って意味。
それを『したくない』って言っていた言葉。
まだ、ここに来たばかりの銀を思い出す。
今も結局、中に出さないで…
結局は止めてくれたんだ。
『判らせる為だけ』に…
銀にさせたのは…
私だ。
それで、ずっと…
銀が『妖狐の長』だから。
『1番で居る』からこそ。
私は、こうして居られるのに…
恐い…
あんな力に私は何も…
抵抗すら出来なかった。
かと言って他に…
何も私は出来ない。
判らない。
だからこそ、また恐い。
銀だから…
今まで…
『初めての時』も、きっと。
あれぐらいで済んでいたのだろう。
他にも、たくさん…
『配慮してくれていた』のだろう。
私が何も『知らない』から。
銀が全部、『守ってくれていた』のだろう。
でも『今回の事』で尚更、私は気付いた。
あぁ…
銀以外は。
嫌だ…
私が『子を産める』としても…
銀以外とは嫌だと。
気付いた。
私は…
やっぱり…
『銀だけが』良い…
**************************
銀楊も同時に。
ベッドに腰をかけて考えていた。
結局『最後は止めて』しまったが…
あんな泣き顔は…
もう見たくはないものだな。
だが…
『賭け』とは判っていても…
これは…
やはり嫌われたかもしれないな。
仕方がない事にもなる。
『初めての恐怖』だ。
確かに、『賭け』だが。
光希の思考は…
『真逆にもなる可能性』すらある。
完全に拒否をされるか。
また最初に戻るか。
どうなるかも、『判断』が上手くいかない。
光希は時に。
私でも想定してない答えを返すのだから。
既に『予測は不可能』にも近い。
だが、少なくとも。
私のせいでもある結果であり。
また他の『誰か』にされたら『終わり』でもある。
賭けだと私に言いながら…
それでも『最悪な状態』は変わってない。
私のせいなのだから。
そこは私でするしかない。
そこだけは判っている。
だが…
そんな気分ではあるが。
せめて、私が出来る事はしよう。
毛布に包まってる光希に極力。
静かに『言葉』を選びながらも言う。
「恐かっただろう?
でも、『知っていない』と。
いけない事は、あるから…
特に今は『危ない』んだ。
あんな不防備に…
簡単に出ていたら。
側近達すらも…
『我慢出来なくなる』かもしれないだろう?」
銀楊の場合。
それも、かなり含まれていた。
いくら私が居ようと隙があれば狙いたい。
だが『私の力を恐れて』近付かない。
それだけだ。
妖狐族は、そもそも。
過激な攻撃すらする戦闘種族だ。
光希には言えない事でもあるが…
『姫』でなくとも、『人間の女』を拐かし。
場合によっては犯す。
また時には他の種族と。
攻撃する事すら躊躇わない。
そんな面もある『攻撃的な部分のある種族』だ。
だからこそ。
他の部族との抗争も多いのだが…
光希には相当、痛かっただろうな…
身体もだろうが。
今は『心が』だろう。
だが…
『嘘には』ならないよう…
私が、もし嫌われても出来る事を考えながら。
言葉を選ぶ。
そう考えて、また優しめに言葉を続けた。
「すまない。
『恐かった』だろう。
もう今のような事はしない。
出来れば、許して欲しい…」
そんな銀の声を聞きながら…
ようやく私は涙を止めて…
顔を出して銀の方を向いた。
やはり、傷付けたか…
そう思いながら銀楊は続けて言う。
「私が側に居て、結界も張り。
更に『私が愛している者』を。
奪おうとする者は殆ど居ないが…
私が愛している事を。
『光希も受け入れている』と。
思わせておけば…
側近達も含めて誰も手を出そうと。
しないだけなんだ。
光希が、そうしていれば…
私に挑もうとする者すら。
隠れて手も出しにくくもなる。
私は光希が思っている程。
弱くもないから。
無謀な者ぐらいは退けられる…」
まだ、少し潤む目で私は言う。
「ごめんなさぃ…」
素直に謝るけど、まだ恐い…
でも、どうしてか…
銀も何だか、少し『辛そう』に見える…
「いや、私も…
すまなかったな。
痛かったろう?
だが、どうしても光希。
『判って』欲しかったんだよ。
光希は…
余りにも、『純粋過ぎる』から…
男に対しても、この世界で生きるにも。
純粋過ぎる…」
そう言って銀は少し、ゆっくりと。
今度は手を伸ばして頬に触れてきた。
あぁ…
いつもの銀だ。
その手が、優しい。
私が『悪かった』んだ。
『何度も教えてくれていた』のに…
判っていなかった。
銀が常に優しいのが…
いや、『優しくしてくれていた』のも。
今なら判る。
その時。
私は動いていた。
**************************
私は、そのまま銀の触れた手の方へ。
擦り寄りスッと動いて自分から…
『初めて』キスをした。
銀みたいには出来ないけれど。
何も言わず。
キスをして舌を絡めようとする。
きっと銀も、したくはなかっただろう。
それなのに、したのは…
『私の為』だろう。
だったら良い…
私は銀が良い…
私は銀となら、もう良いんだよ…
何にも出来ないけど…
ずっと、ただ『守ってくれて』いた。
そんな銀が。
私は、やっぱり『好き』なんだよ…
言葉には全てを出来なくて…
でも伝えたい。
だから私からキスをしよう。
全部は今、上手く言えないから…
でも伝えたいから、キスをしよう…
銀は少しだけ驚く様子をしたけれど。
すぐ受け取るように私の舌を絡め取る。
「んっ。
ふぁ…
っんん。」
銀の腕が抱き締めてくる。
優しく唇が離れて、でも…
私は、もっと銀を感じたい…
離れる唇に、またキスをする。
頑張って舌を使う。
言葉では判らない。
上手く言えないの。
ごめんね。
いつも、でも銀なら良い。
銀に、もっと伝えたいの。
私は銀なら全部、良いんだよ…
**************************
銀楊は内心、本当に驚いていた。
だが…
この『伝え方の答え』は…
まさか…
銀楊は光希に合わせていく。
光希の拙い舌が離れても…
また『自ら』絡もうと、してきている。
銀楊は、すぐ気付いた。
この身体で伝えてくる仕草は…
『妖狐の愛し方』だ。
銀楊は、それに合わせていく。
これは『私を許す』という事か。
私ならば『良い』という仕草…
銀楊は、さっきまで考えが…
あった事で余計に嬉しく感じた。
あの光希が…
自ら…
『妖狐の愛し方』で伝えてくるなど…
銀楊にとって…
感激にも近いぐらいに嬉しくもある事だった。
あの光希が…
言葉より『妖狐の愛し方』で…
一生懸命に伝えようと。
そのまま少しずつ、ゆっくりと手も動かす。
それに合わせるように…
受け入れようと、また光希から…
動きを合わせてくる。
これは明らかに『私を許す』と。
『信じる』と。
『大丈夫』だと言う意味だ。
さっきまで許しては、くれないだろうと。
考えていた銀楊からしたら…
今までも…
自分を受け入れてくれていた事も。
勿論、嬉しいが…
今は『それ以上の喜び』にも近い。
あの時は確かに『賭け』でも…
ほぼ嫌われた可能性の方を考えていた。
銀楊には、こんな形で伝えてくる。
光希は『想定外』だった。
だからこそ『感激』にも近い嬉しさがあった。
光希から『求める』ように…
言葉より行動、身体を動かしてくる。
それだけは銀楊すら『初めて』だった。
『言葉なんて要らない』と。
『愛してる』と。
これは本当に…
光希の方から『妖狐の愛し方』をして。
『伝えよう』としてきている。
それに応えるように舌を絡め取る。
「んっふぁっ。
ぁあっ…」
銀楊が動けば反応して…
また、もっとと。
光希自身が身体を…
動かしてながら寄ってくる。
こんな『想定外』の嬉しい事はなかった。
銀楊は勿論、今まででも愛してる。
受け入れてくれるだけでも充分、嬉しかった。
それでも正直、『想像以上』だった。
光希から『妖狐の愛し方』でこられて…
それ以上にも何か『違う気持ち』がだった。
沸き上がってくるのを感じる。
こんな事は『初めて』だ。
尚更、光希が愛しくなる。
上手く出来ずに…
それでも一生懸命。
伝えようとしてくる光希が。
尚更、可愛らしくもあり。
一気に気持ちが湧き上がる感覚だった。
銀楊は手を使いながら…
的確に弱いところを優しく責めると。
光希も、それに応える。
あぁ…
銀の、その優しさが好きだよ。
ずっと守ってくれていたのも…
だがら銀になら、どんなでも構わないから。
もっと触れて、もっと愛して。
そう伝えようと私も自ら動く。
銀楊は妖狐だからこそ。
それだけで判ってしまう。
こんなにも求めてくる光希は…
『初めて』だからこそ。
もっと味わいたくもなる。
でも…
私も愛してるのを伝えたいから。
光希を良くしたい。
「ふぁっあぁっ!!
んあっぁあっ…」
銀楊は優しくも的確に…
光希の身体を。
更に弱い部分へと刺激する。
手や尾を使い出すと。
光希は可愛くも声音を出しながら…
言ってきた。
「銀…
私はやっぱり…
銀が好き。
銀だけが好き。
銀だけが、愛して欲しい…」
銀楊は…
それだけ伝えられると。
我慢が出来なくなった。
駄目だ!!
もう中に入れたい!!
もっと光希を!!
そのまま身体を開かせながらも。
光希は既に濡れてるのも判る。
もう銀楊を受け入れるように…
身体すら反応して全て、また抵抗もせず。
光希からもキスをしてくる。
「んっ、んん…
ふぁあっ!?
あぁっん…
んっぁあっ!!」
銀楊は、もう…
抑えきれなかった。
そのまま光希の中へと…
一気に肉棒を深く入れて動き出す。
「ふぁぁっ!?
んぁっ!!
あぁあ…
んんっ…
ふぁっ!?」
他の愛撫も続けながら。
肉棒を激しく動かすが。
銀楊の頭の中では…
もう光希の事ばかりを考えていた。
あぁ…
こんなに可愛くもあり、綺麗で…
私にだけと一生懸命に愛を。
伝えてくる光希が堪らなく愛しい。
もっと奥まで、全部。
光希の中に入れたい。
ただ、可愛らしく、愛おしい光希だけを。
「んっぁあっ!!
ふぁっ!?
んんっ、ふぁあ…」
銀なら良い。
私は銀以外は嫌なの。
それが判ったから…
銀なら私は嬉しい。
「ふぁっぁ!!
っあぁ…
ぎん!?
ぅあぁん!!」
光希が締め付けてくるのが判る。
銀楊は既に、もう…
光希ばかりが欲しくなる。
気持ち良いなら、もっとしたいが…
こんなのは私が保たない!!
そのまま初めて銀楊は『理性』も失う。
光希の身体を味わうように動き。
唇を奪いながらも、舌を絡め、そのまま動かす。
「っんっあ!!
っぅあっ…
ふっ、あっあぁん!!
あぁあっ!!」
銀楊は何も考えられず。
ただ光希だけを感じるだけだった。
全て味わうようにと中へ出した。
私は銀の勢いに思わずビクビクしてしまう。
もう激しいのもあるけれど。
中に出された事も感じて、同時に思う。
あぁ、私は…
私は、銀の子なら、何人でも産みたい。
それで、銀も喜ぶなら、私は…
身体が熱くなる。
そして中で集まっていくような感覚。
銀が抜いた時。
それが、また熱のように抜けていく。
「っん、あっふ…
あぁっ!!」
中に出した時。
銀楊は、ようやく『理性』を取り戻す。
自分が『理性を失った』のにも驚くが。
内心、焦りを隠そうとしても無理だった。
私が夢中になり光希ばかりを!?
様子を見ながらも銀楊は、ゆっくりと身体から抜く。
「んっぁ、あ、あつぃ。」
そして子を産む光希の姿は…
堪らなく妖艶さも混じり合い。
美しいのだ。
新たな命をソッと受け止めながらも。
光希に目を向けると…
やはり、かなり息の荒さもあった。
すぐ気付く。
身体の消耗すら、まだ治まってない!?
側にあるデスクの方へ命を一旦、置いた。
すぐ光希へと。
咄嗟に銀楊も高位治癒術を使う。
徐々に息も整い出すと。
薄く光希が目を開ける。
銀楊は正直、動揺しながらも。
息の整った光希に少し声をかけた。
「光希…
無理を、させたか?
大丈夫か?」
ボンヤリとしながらも。
光希は少し笑って言う。
「大丈夫。
銀も、気持ち良くなってて、くれたら…
良いけれど…」
それに対して思わず。
正直に言わずには、いられなかった。
「あぁ…
気持ち良過ぎたぐらいだ。」
本当に、そうなら良いな。
でも…
なんだか、温かくされると。
眠くなるんだよね…
「ん、なら…
私も、良い…」
そうしてスッと光希は眠った。
その後。
一応、波動を軽く合わせ、銀楊も再度。
光希の『身体を確認』する。
術は効いてるが。
だが、若干…
これは、やはり無理はさせたかもしれないなと。
反省しながらも…
そのまま光希に毛布をかけ…
側にあるローブを羽織り、『子』も確認してから。
側近に渡す為に簡単に合図を出し、渡しに動く。
**************************
銀楊は子を渡してから。
光希の元に戻って眺めながら…
安心してるのも判る。
そのまま光希の髪を撫でる。
そして苦笑する。
そう…
実は銀楊は完全に『理性』を。
失う事など今まで一度も無かった。
更に行動も間違えていた。
まさか、私がな…
と、やはり苦笑しながらも思う。
本来、子の側で『高位治癒術』を使うのは。
『危ない』だけで使用すらしない事。
それでも子よりも先に『光希』を。
真っ先に優先して高位治癒術を使った。
でも、その後。
確認した『子』の光、波動も強かったから。
大丈夫だっただけの話でもある。
簡単な術なら、まだ術の波動は少ない為。
良いとしても高位治癒術に限らない。
高度に組み上げられた上位系の術は…
その分、余波も強くなる。
だから『子』の側で使用すれば余波すら…
『子へも影響』を与え、使用は『危ない』だけ。
にも関わらず、焦り…
咄嗟に『光希』へするなど。
本来、妖狐族内では違反にも近い行為だった。
だが…
銀楊は使ってしまった。
だからこそ、苦笑した。
今まで、どれだけ長く生きても…
私すら初めてだろう?
理性を失い、更に重大なミスもするとは…
もっと気を引きしめなければなと。
改めて思う銀楊だが。
それでも湧き上がる…
この気持ちは何だろうか。
光希を眺めながら…
思わず呟いた。
「私の方が…
光希に『溺れそう』だよ。」
そんな状態にも関わらず。
やはり嬉しく思ってしまうのだから。
私は既に溺れているのかもしれないなとも思う。
**************************
それから、また冷静に思考する。
『次期長候補』は、きっと。
全てが光希の子になるだろう。
予測も簡単に出来る。
それも考えながら法律や議案も含めてか。
上手く議会にも、かけていかねば…
そもそも。
妖狐の今があり方が間違っているのを。
知っているのは私だけだ。
銀楊は敢えて光希には一切、話さず。
また触れずにきている面は多い。
種族の特性も、そう。
そして仕事関係も『全て』をだった。
銀楊の立場は『歴代の長』とも若干、違うのだ。
現在も含め過去でも少ない程に…
『長く座に居る事が出来る妖狐』の銀楊。
実力は勿論であり、『組織の統制や決定』に大きく関わり。
妖狐一族、その妖狐世界を全て『統治』する立場。
単純に誰も『姫』に手が出せないだけの事だった。
そもそも過激な戦闘種族。
攻撃的な者達が多い上に、常に『長を狙う者』は多い。
その為、長の座になっても『長く統治』は難しい。
その点で言えば…
銀楊は『かなり長く、その座』を一切、譲らず。
常に『統治』して生きてきた。
他の妖狐が手を出し難い。
余計な刺激すらも、避ける程の存在を持ってた。
銀楊は光希の前では何も言わない。
そして、何も見せていないだけ…
だが…
それも、また逆かもしれないのもある。
こんな環境の中に居続けたからこそ。
光希の心に惹かれ、誰にも見せないような姿も…
銀楊は光希にだけは見せれる。
安心して、側に居ると、なぜか『心が落ち着く』のだ。
周囲からは既に『最強』とも。
『冷徹』とさえ、言われる程にまで。
『銀楊の強さ』をだった。
妖狐一族で知らない者すら誰も居ないのが現状。
妖狐の一族間にも派閥も多い。
また全てを可決させたりとする。
重要な仕事も『常に長も含めて運営し統治する』事を。
『長く座に居る事が出来る妖狐』は圧倒的に少ない。
特に今は『姫』の存在がある為。
普通ならば皆が長になろうと狙うが…
その相手が『銀楊』だと知る者達は躊躇う。
妖狐族内でも『銀楊の強さ』は既に示されている。
だからこそ、誰も手が出せない。
だが、それで良い。
銀楊は、そう思うのだ。
光希の安心した寝顔を眺めながらも。
それで良いと…
銀楊は今までの努力も、判断も。
『全て無駄』にはなっていないと、『確信』も出来る。
ただ、そんな銀楊にも実は仕事の時。
つまり光希が寝ている時だが。
顔には出さないが、驚くような情報を聞いた。
光希の産んだ子は『特殊能力』持ちだったと。
若干、話題になってるらしいと。
確かに『どの子』も放つ光、力、鼓動も強いのを。
感じているが、その中でも更に『特殊能力』か。
簡単には産まれないからこその話題なのだが。
それを光希が産んだか。
子が優秀なり、強いのは良いことだ。
今は、まだ子も少ない。
どんな力を産まれ持っていても所詮は子供。
銀楊は既に『500年以上』も…
常に強くと登り続けてきた。
長になってからも更に続けた。
どんなに比較しても力量を埋めるにも…
100年、いや200年以上。
それで、ようやくか?
それすら全く銀楊に取っては大した事もない。
銀楊からしたら何も問題はないが。
だが…
余り話題を広めないようにさせないと。
今後に影響がくるだろうか?
同時にだろうな。
これだと『光希の話題』を増やす事は困るか?
いや、子よりも先にだ…
全情報をまずは『極秘事項』にし直す必要がある。
それらは銀楊にとっては簡単。
少なくても、1度…
この部屋に居る光希は『狙われた』のだぞ!?
逃す気もない。
情報が、これ以上、漏れる前にも先手を。
今、『設計図の家』ならば遠隔すら不可になる。
今後も含め、造っている。
『絶対に誰にも届かない』場所。
計算して更に構築しながら進めた。
目を閉じ、思考を巡らせる。
銀楊は何か見落としはないかと。
やはり『問題』には、ならない。
だが、僅かに何か残るものがある。
それに思考するが…
どれだけ銀楊すら予測しても判らなかった。
涙を止めようとする。
なかなか止まらない。
でも同時に判った。
私は銀に『全部、守られていた』のだと。
ずっと長く…
誰よりも先に、『守ってくれてた』のだと。
私は銀に、何も知らずに…
どれだけ『困らせた』のだろう。
どれだけ『無理をさせてた』のだろうと。
後悔ばかりする。
この部屋に来てからも、『ずっと』だろう。
銀が私を『守り続けて』くれてんだ。
それを私は何も判ってなかった…
最初の銀を思い出す、あの瞳。
『繁殖に使われる』って意味。
それを『したくない』って言っていた言葉。
まだ、ここに来たばかりの銀を思い出す。
今も結局、中に出さないで…
結局は止めてくれたんだ。
『判らせる為だけ』に…
銀にさせたのは…
私だ。
それで、ずっと…
銀が『妖狐の長』だから。
『1番で居る』からこそ。
私は、こうして居られるのに…
恐い…
あんな力に私は何も…
抵抗すら出来なかった。
かと言って他に…
何も私は出来ない。
判らない。
だからこそ、また恐い。
銀だから…
今まで…
『初めての時』も、きっと。
あれぐらいで済んでいたのだろう。
他にも、たくさん…
『配慮してくれていた』のだろう。
私が何も『知らない』から。
銀が全部、『守ってくれていた』のだろう。
でも『今回の事』で尚更、私は気付いた。
あぁ…
銀以外は。
嫌だ…
私が『子を産める』としても…
銀以外とは嫌だと。
気付いた。
私は…
やっぱり…
『銀だけが』良い…
**************************
銀楊も同時に。
ベッドに腰をかけて考えていた。
結局『最後は止めて』しまったが…
あんな泣き顔は…
もう見たくはないものだな。
だが…
『賭け』とは判っていても…
これは…
やはり嫌われたかもしれないな。
仕方がない事にもなる。
『初めての恐怖』だ。
確かに、『賭け』だが。
光希の思考は…
『真逆にもなる可能性』すらある。
完全に拒否をされるか。
また最初に戻るか。
どうなるかも、『判断』が上手くいかない。
光希は時に。
私でも想定してない答えを返すのだから。
既に『予測は不可能』にも近い。
だが、少なくとも。
私のせいでもある結果であり。
また他の『誰か』にされたら『終わり』でもある。
賭けだと私に言いながら…
それでも『最悪な状態』は変わってない。
私のせいなのだから。
そこは私でするしかない。
そこだけは判っている。
だが…
そんな気分ではあるが。
せめて、私が出来る事はしよう。
毛布に包まってる光希に極力。
静かに『言葉』を選びながらも言う。
「恐かっただろう?
でも、『知っていない』と。
いけない事は、あるから…
特に今は『危ない』んだ。
あんな不防備に…
簡単に出ていたら。
側近達すらも…
『我慢出来なくなる』かもしれないだろう?」
銀楊の場合。
それも、かなり含まれていた。
いくら私が居ようと隙があれば狙いたい。
だが『私の力を恐れて』近付かない。
それだけだ。
妖狐族は、そもそも。
過激な攻撃すらする戦闘種族だ。
光希には言えない事でもあるが…
『姫』でなくとも、『人間の女』を拐かし。
場合によっては犯す。
また時には他の種族と。
攻撃する事すら躊躇わない。
そんな面もある『攻撃的な部分のある種族』だ。
だからこそ。
他の部族との抗争も多いのだが…
光希には相当、痛かっただろうな…
身体もだろうが。
今は『心が』だろう。
だが…
『嘘には』ならないよう…
私が、もし嫌われても出来る事を考えながら。
言葉を選ぶ。
そう考えて、また優しめに言葉を続けた。
「すまない。
『恐かった』だろう。
もう今のような事はしない。
出来れば、許して欲しい…」
そんな銀の声を聞きながら…
ようやく私は涙を止めて…
顔を出して銀の方を向いた。
やはり、傷付けたか…
そう思いながら銀楊は続けて言う。
「私が側に居て、結界も張り。
更に『私が愛している者』を。
奪おうとする者は殆ど居ないが…
私が愛している事を。
『光希も受け入れている』と。
思わせておけば…
側近達も含めて誰も手を出そうと。
しないだけなんだ。
光希が、そうしていれば…
私に挑もうとする者すら。
隠れて手も出しにくくもなる。
私は光希が思っている程。
弱くもないから。
無謀な者ぐらいは退けられる…」
まだ、少し潤む目で私は言う。
「ごめんなさぃ…」
素直に謝るけど、まだ恐い…
でも、どうしてか…
銀も何だか、少し『辛そう』に見える…
「いや、私も…
すまなかったな。
痛かったろう?
だが、どうしても光希。
『判って』欲しかったんだよ。
光希は…
余りにも、『純粋過ぎる』から…
男に対しても、この世界で生きるにも。
純粋過ぎる…」
そう言って銀は少し、ゆっくりと。
今度は手を伸ばして頬に触れてきた。
あぁ…
いつもの銀だ。
その手が、優しい。
私が『悪かった』んだ。
『何度も教えてくれていた』のに…
判っていなかった。
銀が常に優しいのが…
いや、『優しくしてくれていた』のも。
今なら判る。
その時。
私は動いていた。
**************************
私は、そのまま銀の触れた手の方へ。
擦り寄りスッと動いて自分から…
『初めて』キスをした。
銀みたいには出来ないけれど。
何も言わず。
キスをして舌を絡めようとする。
きっと銀も、したくはなかっただろう。
それなのに、したのは…
『私の為』だろう。
だったら良い…
私は銀が良い…
私は銀となら、もう良いんだよ…
何にも出来ないけど…
ずっと、ただ『守ってくれて』いた。
そんな銀が。
私は、やっぱり『好き』なんだよ…
言葉には全てを出来なくて…
でも伝えたい。
だから私からキスをしよう。
全部は今、上手く言えないから…
でも伝えたいから、キスをしよう…
銀は少しだけ驚く様子をしたけれど。
すぐ受け取るように私の舌を絡め取る。
「んっ。
ふぁ…
っんん。」
銀の腕が抱き締めてくる。
優しく唇が離れて、でも…
私は、もっと銀を感じたい…
離れる唇に、またキスをする。
頑張って舌を使う。
言葉では判らない。
上手く言えないの。
ごめんね。
いつも、でも銀なら良い。
銀に、もっと伝えたいの。
私は銀なら全部、良いんだよ…
**************************
銀楊は内心、本当に驚いていた。
だが…
この『伝え方の答え』は…
まさか…
銀楊は光希に合わせていく。
光希の拙い舌が離れても…
また『自ら』絡もうと、してきている。
銀楊は、すぐ気付いた。
この身体で伝えてくる仕草は…
『妖狐の愛し方』だ。
銀楊は、それに合わせていく。
これは『私を許す』という事か。
私ならば『良い』という仕草…
銀楊は、さっきまで考えが…
あった事で余計に嬉しく感じた。
あの光希が…
自ら…
『妖狐の愛し方』で伝えてくるなど…
銀楊にとって…
感激にも近いぐらいに嬉しくもある事だった。
あの光希が…
言葉より『妖狐の愛し方』で…
一生懸命に伝えようと。
そのまま少しずつ、ゆっくりと手も動かす。
それに合わせるように…
受け入れようと、また光希から…
動きを合わせてくる。
これは明らかに『私を許す』と。
『信じる』と。
『大丈夫』だと言う意味だ。
さっきまで許しては、くれないだろうと。
考えていた銀楊からしたら…
今までも…
自分を受け入れてくれていた事も。
勿論、嬉しいが…
今は『それ以上の喜び』にも近い。
あの時は確かに『賭け』でも…
ほぼ嫌われた可能性の方を考えていた。
銀楊には、こんな形で伝えてくる。
光希は『想定外』だった。
だからこそ『感激』にも近い嬉しさがあった。
光希から『求める』ように…
言葉より行動、身体を動かしてくる。
それだけは銀楊すら『初めて』だった。
『言葉なんて要らない』と。
『愛してる』と。
これは本当に…
光希の方から『妖狐の愛し方』をして。
『伝えよう』としてきている。
それに応えるように舌を絡め取る。
「んっふぁっ。
ぁあっ…」
銀楊が動けば反応して…
また、もっとと。
光希自身が身体を…
動かしてながら寄ってくる。
こんな『想定外』の嬉しい事はなかった。
銀楊は勿論、今まででも愛してる。
受け入れてくれるだけでも充分、嬉しかった。
それでも正直、『想像以上』だった。
光希から『妖狐の愛し方』でこられて…
それ以上にも何か『違う気持ち』がだった。
沸き上がってくるのを感じる。
こんな事は『初めて』だ。
尚更、光希が愛しくなる。
上手く出来ずに…
それでも一生懸命。
伝えようとしてくる光希が。
尚更、可愛らしくもあり。
一気に気持ちが湧き上がる感覚だった。
銀楊は手を使いながら…
的確に弱いところを優しく責めると。
光希も、それに応える。
あぁ…
銀の、その優しさが好きだよ。
ずっと守ってくれていたのも…
だがら銀になら、どんなでも構わないから。
もっと触れて、もっと愛して。
そう伝えようと私も自ら動く。
銀楊は妖狐だからこそ。
それだけで判ってしまう。
こんなにも求めてくる光希は…
『初めて』だからこそ。
もっと味わいたくもなる。
でも…
私も愛してるのを伝えたいから。
光希を良くしたい。
「ふぁっあぁっ!!
んあっぁあっ…」
銀楊は優しくも的確に…
光希の身体を。
更に弱い部分へと刺激する。
手や尾を使い出すと。
光希は可愛くも声音を出しながら…
言ってきた。
「銀…
私はやっぱり…
銀が好き。
銀だけが好き。
銀だけが、愛して欲しい…」
銀楊は…
それだけ伝えられると。
我慢が出来なくなった。
駄目だ!!
もう中に入れたい!!
もっと光希を!!
そのまま身体を開かせながらも。
光希は既に濡れてるのも判る。
もう銀楊を受け入れるように…
身体すら反応して全て、また抵抗もせず。
光希からもキスをしてくる。
「んっ、んん…
ふぁあっ!?
あぁっん…
んっぁあっ!!」
銀楊は、もう…
抑えきれなかった。
そのまま光希の中へと…
一気に肉棒を深く入れて動き出す。
「ふぁぁっ!?
んぁっ!!
あぁあ…
んんっ…
ふぁっ!?」
他の愛撫も続けながら。
肉棒を激しく動かすが。
銀楊の頭の中では…
もう光希の事ばかりを考えていた。
あぁ…
こんなに可愛くもあり、綺麗で…
私にだけと一生懸命に愛を。
伝えてくる光希が堪らなく愛しい。
もっと奥まで、全部。
光希の中に入れたい。
ただ、可愛らしく、愛おしい光希だけを。
「んっぁあっ!!
ふぁっ!?
んんっ、ふぁあ…」
銀なら良い。
私は銀以外は嫌なの。
それが判ったから…
銀なら私は嬉しい。
「ふぁっぁ!!
っあぁ…
ぎん!?
ぅあぁん!!」
光希が締め付けてくるのが判る。
銀楊は既に、もう…
光希ばかりが欲しくなる。
気持ち良いなら、もっとしたいが…
こんなのは私が保たない!!
そのまま初めて銀楊は『理性』も失う。
光希の身体を味わうように動き。
唇を奪いながらも、舌を絡め、そのまま動かす。
「っんっあ!!
っぅあっ…
ふっ、あっあぁん!!
あぁあっ!!」
銀楊は何も考えられず。
ただ光希だけを感じるだけだった。
全て味わうようにと中へ出した。
私は銀の勢いに思わずビクビクしてしまう。
もう激しいのもあるけれど。
中に出された事も感じて、同時に思う。
あぁ、私は…
私は、銀の子なら、何人でも産みたい。
それで、銀も喜ぶなら、私は…
身体が熱くなる。
そして中で集まっていくような感覚。
銀が抜いた時。
それが、また熱のように抜けていく。
「っん、あっふ…
あぁっ!!」
中に出した時。
銀楊は、ようやく『理性』を取り戻す。
自分が『理性を失った』のにも驚くが。
内心、焦りを隠そうとしても無理だった。
私が夢中になり光希ばかりを!?
様子を見ながらも銀楊は、ゆっくりと身体から抜く。
「んっぁ、あ、あつぃ。」
そして子を産む光希の姿は…
堪らなく妖艶さも混じり合い。
美しいのだ。
新たな命をソッと受け止めながらも。
光希に目を向けると…
やはり、かなり息の荒さもあった。
すぐ気付く。
身体の消耗すら、まだ治まってない!?
側にあるデスクの方へ命を一旦、置いた。
すぐ光希へと。
咄嗟に銀楊も高位治癒術を使う。
徐々に息も整い出すと。
薄く光希が目を開ける。
銀楊は正直、動揺しながらも。
息の整った光希に少し声をかけた。
「光希…
無理を、させたか?
大丈夫か?」
ボンヤリとしながらも。
光希は少し笑って言う。
「大丈夫。
銀も、気持ち良くなってて、くれたら…
良いけれど…」
それに対して思わず。
正直に言わずには、いられなかった。
「あぁ…
気持ち良過ぎたぐらいだ。」
本当に、そうなら良いな。
でも…
なんだか、温かくされると。
眠くなるんだよね…
「ん、なら…
私も、良い…」
そうしてスッと光希は眠った。
その後。
一応、波動を軽く合わせ、銀楊も再度。
光希の『身体を確認』する。
術は効いてるが。
だが、若干…
これは、やはり無理はさせたかもしれないなと。
反省しながらも…
そのまま光希に毛布をかけ…
側にあるローブを羽織り、『子』も確認してから。
側近に渡す為に簡単に合図を出し、渡しに動く。
**************************
銀楊は子を渡してから。
光希の元に戻って眺めながら…
安心してるのも判る。
そのまま光希の髪を撫でる。
そして苦笑する。
そう…
実は銀楊は完全に『理性』を。
失う事など今まで一度も無かった。
更に行動も間違えていた。
まさか、私がな…
と、やはり苦笑しながらも思う。
本来、子の側で『高位治癒術』を使うのは。
『危ない』だけで使用すらしない事。
それでも子よりも先に『光希』を。
真っ先に優先して高位治癒術を使った。
でも、その後。
確認した『子』の光、波動も強かったから。
大丈夫だっただけの話でもある。
簡単な術なら、まだ術の波動は少ない為。
良いとしても高位治癒術に限らない。
高度に組み上げられた上位系の術は…
その分、余波も強くなる。
だから『子』の側で使用すれば余波すら…
『子へも影響』を与え、使用は『危ない』だけ。
にも関わらず、焦り…
咄嗟に『光希』へするなど。
本来、妖狐族内では違反にも近い行為だった。
だが…
銀楊は使ってしまった。
だからこそ、苦笑した。
今まで、どれだけ長く生きても…
私すら初めてだろう?
理性を失い、更に重大なミスもするとは…
もっと気を引きしめなければなと。
改めて思う銀楊だが。
それでも湧き上がる…
この気持ちは何だろうか。
光希を眺めながら…
思わず呟いた。
「私の方が…
光希に『溺れそう』だよ。」
そんな状態にも関わらず。
やはり嬉しく思ってしまうのだから。
私は既に溺れているのかもしれないなとも思う。
**************************
それから、また冷静に思考する。
『次期長候補』は、きっと。
全てが光希の子になるだろう。
予測も簡単に出来る。
それも考えながら法律や議案も含めてか。
上手く議会にも、かけていかねば…
そもそも。
妖狐の今があり方が間違っているのを。
知っているのは私だけだ。
銀楊は敢えて光希には一切、話さず。
また触れずにきている面は多い。
種族の特性も、そう。
そして仕事関係も『全て』をだった。
銀楊の立場は『歴代の長』とも若干、違うのだ。
現在も含め過去でも少ない程に…
『長く座に居る事が出来る妖狐』の銀楊。
実力は勿論であり、『組織の統制や決定』に大きく関わり。
妖狐一族、その妖狐世界を全て『統治』する立場。
単純に誰も『姫』に手が出せないだけの事だった。
そもそも過激な戦闘種族。
攻撃的な者達が多い上に、常に『長を狙う者』は多い。
その為、長の座になっても『長く統治』は難しい。
その点で言えば…
銀楊は『かなり長く、その座』を一切、譲らず。
常に『統治』して生きてきた。
他の妖狐が手を出し難い。
余計な刺激すらも、避ける程の存在を持ってた。
銀楊は光希の前では何も言わない。
そして、何も見せていないだけ…
だが…
それも、また逆かもしれないのもある。
こんな環境の中に居続けたからこそ。
光希の心に惹かれ、誰にも見せないような姿も…
銀楊は光希にだけは見せれる。
安心して、側に居ると、なぜか『心が落ち着く』のだ。
周囲からは既に『最強』とも。
『冷徹』とさえ、言われる程にまで。
『銀楊の強さ』をだった。
妖狐一族で知らない者すら誰も居ないのが現状。
妖狐の一族間にも派閥も多い。
また全てを可決させたりとする。
重要な仕事も『常に長も含めて運営し統治する』事を。
『長く座に居る事が出来る妖狐』は圧倒的に少ない。
特に今は『姫』の存在がある為。
普通ならば皆が長になろうと狙うが…
その相手が『銀楊』だと知る者達は躊躇う。
妖狐族内でも『銀楊の強さ』は既に示されている。
だからこそ、誰も手が出せない。
だが、それで良い。
銀楊は、そう思うのだ。
光希の安心した寝顔を眺めながらも。
それで良いと…
銀楊は今までの努力も、判断も。
『全て無駄』にはなっていないと、『確信』も出来る。
ただ、そんな銀楊にも実は仕事の時。
つまり光希が寝ている時だが。
顔には出さないが、驚くような情報を聞いた。
光希の産んだ子は『特殊能力』持ちだったと。
若干、話題になってるらしいと。
確かに『どの子』も放つ光、力、鼓動も強いのを。
感じているが、その中でも更に『特殊能力』か。
簡単には産まれないからこその話題なのだが。
それを光希が産んだか。
子が優秀なり、強いのは良いことだ。
今は、まだ子も少ない。
どんな力を産まれ持っていても所詮は子供。
銀楊は既に『500年以上』も…
常に強くと登り続けてきた。
長になってからも更に続けた。
どんなに比較しても力量を埋めるにも…
100年、いや200年以上。
それで、ようやくか?
それすら全く銀楊に取っては大した事もない。
銀楊からしたら何も問題はないが。
だが…
余り話題を広めないようにさせないと。
今後に影響がくるだろうか?
同時にだろうな。
これだと『光希の話題』を増やす事は困るか?
いや、子よりも先にだ…
全情報をまずは『極秘事項』にし直す必要がある。
それらは銀楊にとっては簡単。
少なくても、1度…
この部屋に居る光希は『狙われた』のだぞ!?
逃す気もない。
情報が、これ以上、漏れる前にも先手を。
今、『設計図の家』ならば遠隔すら不可になる。
今後も含め、造っている。
『絶対に誰にも届かない』場所。
計算して更に構築しながら進めた。
目を閉じ、思考を巡らせる。
銀楊は何か見落としはないかと。
やはり『問題』には、ならない。
だが、僅かに何か残るものがある。
それに思考するが…
どれだけ銀楊すら予測しても判らなかった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
肉食御曹司の独占愛で極甘懐妊しそうです
沖田弥子
恋愛
過去のトラウマから恋愛と結婚を避けて生きている、二十六歳のさやか。そんなある日、飲み会の帰り際、イケメン上司で会社の御曹司でもある久我凌河に二人きりの二次会に誘われる。ホテルの最上階にある豪華なバーで呑むことになったさやか。お酒の勢いもあって、さやかが強く抱いている『とある願望』を彼に話したところ、なんと彼と一夜を過ごすことになり、しかも恋人になってしまった!? 彼は自分を女除けとして使っているだけだ、と考えるさやかだったが、少しずつ彼に恋心を覚えるようになっていき……。肉食でイケメンな彼にとろとろに蕩かされる、極甘濃密ラブ・ロマンス!
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
あなたがいなくなった後 〜シングルマザーになった途端、義弟から愛され始めました〜
瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの二十七歳の専業主婦。三歳歳上の大輝とは大学時代のサークルの先輩後輩で、卒業後に再会したのがキッカケで付き合い始めて結婚した。
まだ生後一か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。二歳年上で公認会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。
息子の為にと自立を考えた優香は、働きに出ることを考える。それを知った宏樹は自分の経営する会計事務所に勤めることを勧めてくれる。陽太が保育園に入れることができる月齢になって義弟のオフィスで働き始めてしばらく、宏樹の不在時に彼の元カノだと名乗る女性が訪れて来、宏樹へと復縁を迫ってくる。宏樹から断られて逆切れした元カノによって、彼が優香のことをずっと想い続けていたことを暴露されてしまう。
あっさりと認めた宏樹は、「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願った。
夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで……
夫のことを想い続けるも、義弟のことも完全には拒絶することができない優香。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
押しつけられた身代わり婚のはずが、最上級の溺愛生活が待っていました
cheeery
恋愛
名家・御堂家の次女・澪は、一卵性双生の双子の姉・零と常に比較され、冷遇されて育った。社交界で華やかに振る舞う姉とは対照的に、澪は人前に出されることもなく、ひっそりと生きてきた。
そんなある日、姉の零のもとに日本有数の財閥・凰条一真との縁談が舞い込む。しかし凰条一真の悪いウワサを聞きつけた零は、「ブサイクとの結婚なんて嫌」と当日に逃亡。
双子の妹、澪に縁談を押し付ける。
両親はこんな機会を逃すわけにはいかないと、顔が同じ澪に姉の代わりになるよう言って送り出す。
「はじめまして」
そうして出会った凰条一真は、冷徹で金に汚いという噂とは異なり、端正な顔立ちで品位のある落ち着いた物腰の男性だった。
なんてカッコイイ人なの……。
戸惑いながらも、澪は姉の零として振る舞うが……澪は一真を好きになってしまって──。
「澪、キミを探していたんだ」
「キミ以外はいらない」
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる