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第一章:馬鹿神のミスから始まる生活。

初めての出会いと提案。

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結局。
住み始めてからも誰も来ないのも、そうだけど。

逆に人間は、もう居ないと。
友達になった動物にと話した…

既に動物達で、もう話は広まってたらしい。

そして私が居るならと。
私も動物達が居るならと。
皆と普通に過ごしてた。

そんな日々が続いてた中でだった…

**************************

そんな、ある日。
私は初めて『獣人』と出会った。

それは人間でもない…
そして動物でもない…

私は一番、驚くのもだけど。
初めて見たのもある。

特に『目』だった…

どうしても…
今まで、なかった。

そう、判らない事にだった…

**************************

私はベッドから何のアラームなどもない。
自然と起きてから背伸びをする。

相変わらず、帝国王城にと一人でも…
私は何にも問題すらなく生活もしてた。

時々会う動物達なら、もう私は仲良しだ。
それに皆もだった。

私だけは、ちゃんと見てくれるし。
人間とは全然、違う。

話して居ても楽しい。

困ってるのを、私が助けると…
その後、お礼まで持って来る時すらある。
私も自然と笑えた。

人間が居ない方が平和だと。
凄く感じるぐらいだ。

私は少し指輪に触れてから言う。

「IQOSのヒートスティック。」

普通に吸いながら考える。

他にも…
外の動物達とは話せるかなぁ。

散歩とかで会えるかも?
少しは王城の外も…
動物なら良いし?

そう思って私は動き出す。
簡単に外の門へと向かった。

でも私は人影に気付いた。
確認の為にと見てから凄く驚いた。

あの耳は!?

それに…
明らかに…

人間じゃない!?

すぐ思い出して言う。

『シフト』

そこで私に気付いたのか…
他種族らしい方も驚く様子をした。

でも…
私には何も見えない。
なら異能は使ってない…

そう判断して彼に言う。

「貴方は…
異能を、使ってないね。
初めて見るけど…
他種族なの?」

その男性みたいだけど、明らかに、そう…

黒い犬の様な…
不思議な耳をしてた。
他に尻尾も、あるぐらいかなぁ。

人間にも、かなり似てるけど…
これが他種族?

私が不思議に見てると、彼も驚く様に言ってきた。

「俺は、少し違う。
『獣人』だ。」

私は首を傾げる。

また少し考える。

会話が出来るなら人間みたいだしなぁ。
でも違うし…
そのまま私は聞いた。

「獣人?
それは…
人間でもない、よね?
何に、なるの?」

彼は少し、また驚く様に言った。

「狼と人間になるが。
そんな事も知らないのか?
普通だ。」

私も考える。

それに彼の目は…
初めて見る!!

更に判らない!?

茶色みたいに見えるけど…
あんな目は、明らかに…
人間でも、ないよね?

でも動物達とも…

私は、どうにか言う。

「それは…
えっと?
ハーフみたいな事?
半分は人間で、半分は狼なの?
私は知らない…」

今度は彼が不思議そうな様子をした。

「知らないだと?
それより、なぜ…
お前だけが…
この王城内部で生き残ってるんだ?
それの方が疑問だ。
何があったかまでは、判らないがな…
他には誰も居ないのに。」

すぐ私は、また目を見るけど。

その複雑な目を初めて見る。
また私も考える。

人間でもないと。
動物でもないと。
だから、どちらでもない?
いや、逆かなぁ。
どちらも入ってるよね?

だからなの?

その『目』が…

読めない?
判らないなんて…
今までなかったのに!?

判らないのもある。
取り敢えず、思った事を聞いた。

「私が居るのが、変なの?」

「それは当たり前だろう?
この王城内部の皆もだが…
あちこちで今は行方不明も多い。
誰かに殺されてるからだぞ?」

あぁ。
それが疑問だったのかぁ?

もう私は笑うしかなかった。

「あはははっ。
なんだ、それかぁ!!
あんな人間達なんて要らないし。
別に?
何も気にしなくて良い事でしょう?」

 「待て!?
今…
要らないと言ったな!?」

彼を見ると、凄く驚いてるぐらいは判った。
だから私は普通に言った。

「言ったよ?
それが、どうしたの?」

急に睨み付ける様になると…

「お前が殺してたのか!!
あれだけの人間すらも!?」

彼が怒鳴ってきた事に…
一応、私も首を傾げて考える。

殺した?
まぁ、消してるから…
そうとも取れる?

私は笑いながら言う。

「一応、そうなるのかも?
しれないのかな。
殺すとも少し違うけど似てるかも。
貴方は人間みたいだけど…
違う事は判る。
貴方は…
だって会話も出来るみたい。
だから私は何もしないよ。」

「お前…
あれだけ多くを殺してか!!
どうして笑ってるんだぁ!!」

また彼に怒鳴られた。
少し私も驚いたのもあるけど。

でも…

私は彼に大きく言う。

「動物達にはしてない!!
人間だけだし!?
そんなの当たり前だ!!」

でも彼は、また怒鳴ってきた。

「何を…
人間だって、動物だって、同じ『命』なんだぞ!!」

同じ!?
人間と!?

全く違うのに…

私は苛立つ。
だから彼を睨み付けた。

でも…
彼は人間じゃない。

だったら…
私は首を横に振って言う。

「貴方は半分、動物だから…
私は何も、しない。
それに貴方は異能も使ってない。
なら私は…
貴方を害する必要もない!!」

また彼は僅かに驚く顔はしたけど…

もう私は彼と話したくない。
すぐ、その場から離れる為にと動いた。

人間じゃないなら…
私は、したくない。

「待て!?
お前に聞きたい!!
どうして皆を。
殺したんだ?
何か理由があったんじゃないのか!?」

私は振り返る。

さっきとも目が、少し違う?

疑問が浮かぶけど。
目を見ても判らないし…
だから私は、そのまま彼へ一応、言う。

「理由なら簡単だよ。
会話すら成り立たなかった。
いきなり武器を突きつけられた。
それに…
私は前から人間なんて嫌いだ。
勝手に私を決め付けてくる。
しかも私の話を、聞こうともしない。
そんな馬鹿馬鹿しい人間なんか、要らない。
私は元々、この世界には居なかった。
だから私は、何も判らないのに…
それすら言っても人間には、通じない。
前の世界で居た人間も、同じだった。
やっぱり人間は、人間だと思ったし。
どの世界でも同じ。
下らない。
馬鹿馬鹿しい。
そんな人間とは、もう話したくもない。」

彼は驚く様な仕草をしたけど。
さっきとは違う感じで、でも強く言ってきた。

「だが、それならば!!
お前だって人間だろう!!
どうしてお前は生きてる!?」

私は不思議に思いながら考える。

まぁ、確かに…
私も人間だからなぁ。

でも彼の目は…

「貴方は…
私を殺したいの?」

彼は凄く驚いた顔になる様子で、すぐ言った。

「何だと!?
俺は人殺しになど、ならない!!」

また私は首を傾げる。

私は別に…
でも、明らかに怒ってる様子も?
したよね?
嘘を付いてもいない様子だし?
判らないけど…

私が人間だからかなぁ。

「だって、貴方は…
私が嫌いでしょう?
だったら別に?
私を殺して良いよ?
だけど…
私は貴方を殺さない。
それは…
貴方は半分、狼みたいだから。
それに貴方は…
嘘も付いてない様に見える。
でも、その目は…
私へ怒りも、あるように見えるから?
ただの人間だったら…
私には貴方なんて要らないけど。
でも…
貴方は違う様だし?
それに、やっぱり…
私は人間なんて嫌いだ!!
自分が人間である事すら大嫌いだ!!
私は動物に殺されるなら死んでも良い。
だから貴方が殺したいと思うなら。
私を殺せば良い。」

彼は慌てた様に言ってきた。

「いや、それも、おかしいだろう!?
だったら俺は…
どちらでも、ないんだぞ?
お前の言葉は…
明らかに矛盾してるぞ?」

そこで私も少し考える。

でもなぁ…
理由は、そのままだし?

「だけど…
貴方は人間でもない。
だから私は貴方へ何も、しない。
私の世界には居なかったからなぁ。
初めて見たけど。
だから…
判断が難しい。
動物は裏切らない。
嘘も付かない。
だから私も動物達を害さない。」

「だったら俺を知れば!!
お前も人間の良さが判る!!
全てを同じにする時点で間違えてるぞ!!」

急に、また彼が強く言ってきた。
少し怒ってる様にも見えるけど…
判らないし、それに…

私は、まただった。
その言葉にも苛立つ。
どうしても睨み付ける。

「貴方も…
やっぱり『半分は人間』だからなの?
他の動物達だったら…
貴方みたいな事は言わない!!
私は人間が嫌いなだけだし。
でも貴方は…
人間でもない。
だから良く、貴方は判らないけど…
半分人間だからなの?
もう私は貴方と話してたくない。」

彼は考える様子をした。

「なぜ…
そんなに人間を嫌う?
理由が、ありそうだが…」

すぐ私は思い出して言う。

「あぁ、それは簡単かも?
私は結局、産まれてからだけど…
誰からも人間に、愛された事なんてない。
皆は私の容姿ばかりだった。
それに親も同じで、お金しかくれない。
結局は誰も同じだった。
私なんか見てなかったよ。
私が演じれば、その場は簡単に済むだけ。
でも、それすら気付かない。
馬鹿な人間ばかりだった。
だから私も、そう。
誰も愛した事すらない。
人間の中に居ても、ずっと同じで変わらない。
誰が死んだって私は悲しくもない。」

また彼は考えながら言う様子には見えた。

「ならば…
なぜ、動物は?」

その言葉を私も考える。

やっぱり、それは…
そのまま彼には言う。

「動物達は違う。
動物達は私が愛せば、同じになる。
私が大切にすれば…
それと同じ事をと返してくれる。
私が信じれば、動物達も信じてくれる。
私が危害をしなければ、動物達も危害しない。
だけど…
人間だけは違う!!
簡単に裏切る!!
嘘ばかり、更に自分勝手だ。
それすら何も変わらない。
嘘ばかり並べて所詮、皆が金に群がるだけ。
強い時には弱い者を。
簡単に虐めるくせに…
自分が逆になれば、すぐだ。
態度すら変える。
そんな私も人間なんて嫌気がする。
私には生きる理由もない。
そして死ぬ理由もない。
結局、私も人間だけど…
何を言っても理解しない!!
更に理解しようとも、しない!!
でも私も人間だから…
私自身すら愛する気にもならない!!
貴方が私を殺したいなら殺せば良い。
貴方も半分は動物…
私からは貴方には何もしたくない。
でも貴方も半分、人間なら…
私を裏切る事も普通にする!!
私には、それが判らないけど。
でも…
貴方は人間じゃない。
だから別に私を殺しても構わない。」

また彼は複雑な顔もした。

「誰も、お前を愛してなかったと?
それに、お前も…
誰も愛してなかったと?
産まれてから…
今でも、ずっとだと言うのか?」

私は少し考える。
でも答えも簡単だった。

「そうなるよ。
だって今でも別に?
誰も私を?
愛してないでしょう?
私も人間を愛した事もない。
それに今更、私は愛して欲しいとも。
全く思ってない。
私も愛する気にも、なれない。
当たり前でしょう?」

「少し待て!?
俺は、お前に言いたい事もある!!」

私は更に苛立つ。

うるさいなぁ…

私は彼に手を向けた。
そんな彼も少し驚く顔にと気付いた。

彼を傷付けるのは…
彼は…
人間じゃない!!

私は手を下げた。
どうにか首を横に振ってから言う。

「私は…
したくない。
動物達には…
したくない!!
もう私のとこに来ないで!!
やっぱり半分は人間だ。
だから私は貴方が嫌いだ。
でも…
半分が動物なら…
私は…
貴方を傷付けたくない。」

また彼は複雑な顔で言った。

「俺が裏切らないと言ったら…
お前も裏切らないのか?」

私は首を傾げる。

「何を急に言うの?
私には判らない答えにしかならない。
貴方は…
半分は人間だし?
だったら裏切る。
でも…
半分は動物だし?
だから判らない…
その判断は出来ない。
それに、したくもない。
そして裏切らない保証もない!!」

また彼は考える様子をした。

「お前…
今は、いくつだ?」

私は彼が全く判らない。

でも半分は動物…
そう思って、一応は睨みながら言う。

「21歳だけど…
何で聞くの?
貴方には関係すらない。
私も貴方は関係ないのに…」

「21年も、ずっと…
それで判らないからと。
してるのか?
人間を嫌うのも…」

また彼は複雑な顔もする。
でも私は睨みながら、そのまま言う。

「貴方は…
良く判らない。
何を言ってるかもだけど。
でも私は…
貴方が人間じゃないなら…
だから私は…
何もしたくない。
でも、やっぱり人間みたいにも話す…
だから、もう来るなぁ!!
私は貴方が判らない。
人間みたいな動物なんか、私は知らない。
私は貴方みたいなのは、嫌いだ…
でも…
しない…」

彼は口調は変わったけど。
複雑な顔のまま言ってきた。

「お前…
それだけ、ずっとだから…
人間を嫌う理由なんだろうが。
命は、同じだと思わないのか?
俺も、お前も、命は同じ筈だぞ?」

「違う!!」

私は瞬時に怒鳴った。

「な、何を…」

彼が凄く驚いたのは判る。
でも私は完全に怒鳴った。

「人間なんか最低な生き物だ!!
あんなものとかぁ!!
他の動物達を一緒に、するなぁ!!
人間なんか絶滅した方が一番、良いんだ!!
あんなのと皆を!!
動物達を同じ扱いにするなぁ!!」

私は怒りが湧くだけだった。
睨み付ける。

「あんな人間なんかと皆を比べるなぁ!!」

また彼は複雑な顔をした。

「それだと…
お前も人間だし、俺だって。
お前に例えるなら…
半分は人間だぞ?
俺も同じに、なる筈だろ?
お前が死ぬなら。
その話なら、俺も死ぬんだぞ?」

私は首を横に振る。

「だから貴方は…
判らない。
それに、さっきも言った。
貴方が私を殺すなら、殺しても良いと!!
私も結局、人間だぁ。
だから生きるのも、死ぬのも、関係ない。
でも、ただの人間にだけ…
殺されるぐらいなら。
あんな人間なんか要らない!!」

急にまた彼は大きく言った。

「だったら!!
俺から『提案』したい!!」

提案…?

私は首を傾げる。

「俺からの提案だ!!
俺はお前に、もう誰かを。
傷付けたり、殺して欲しくない!!
それに判らないなら尚更だ!!
その提案内容は…
お前が『誰かを愛せるまで、俺と一緒に居る事』だ!!
俺は、お前を裏切らないと約束もする。
もし、お前が俺に裏切られたと思うなら。
その時は俺をだ。
殺せば良いだけになるだろう!?」

私は驚く。

『誰かを愛せるまで一緒に居る事』を?
それを、提案と?

「でも…
私は誰かを愛せるとは…
思えない。
貴方も半分は動物…
裏切らないかもしれない。
でも、その内容が?
『誰かを愛せるまで一緒に居る事』と?
それも判らない。
私も貴方を。
裏切りたくはない。
だから…
判らないし…
したくは…」

「さっきも俺が言ったぞ!!
判らないなら、尚更だと。
俺は絶対に裏切らない!!
それが判らないのは…
お前が俺をだ!!
どちらにも入れないからだろ?
人間にも、動物にも、入れないから。
判らないんだ!!」

私の言葉を遮り、彼は大きく言った事。
その内容にもだった。
驚くしかなかった。

確かに、そう…

「それは、でも…
だって貴方は両方。
どっちか、判らない…
でも、人間みたいに話す。
でも、動物でも、あるらしい。
人間なんかと?
話したくもないけど…
その提案を?
どうして、するの?
私は人間なら要らないのに。
貴方は…
どうして、あんな人間を?
要る理由すら判らない。
なんで、あんな人間なんて…
私は要らないのに?」

「それを判る為にもと。
俺は提案したんだ!!
お前が人間を嫌う理由なら俺にも判った。
それに、お前がだぞ!?
さっき俺にとしようとしたが…
それも止めただろう!?」

何を言ってる!?
彼は判らない事ばかりを!?

「それは…
だって貴方は…
半分は…
動物だから…
でも…」

私は目を閉じて首を横に振る。

判らない!!

「や…
嫌だ!!
私は、もう人間なんて…
絶対に信じない!!」

「なぁ?
俺には、お前が…
痛そうに見えるからだ。
だから、もう誰も殺さないで欲しいだけだ。
それに…
泣かないでくれ…」

私は、もう嫌だ!!
人間なんて嫌いだ!!

私は蹲る。
もう何も聞きたくない!!

「貴方は…
痛い事もする。
他の動物達は、しない。
なのに、半分だからなの?
もう私に…
近付かないで!!
嫌だ!!
でも動物達は傷付けたくない!!」

その時だった。
急に抱き寄せられた。
そのまま彼が抱き締めてくる。

私は咄嗟に逃げようとするけど。

「なっ、離れて!?
やっ!!
来るなぁ!!
人間は嫌いだ!!」

「もう…
傷付くな。
俺は人間でもない。
傷も付けない…」

人間でもない!?

その言葉で私は抵抗を止めて言う。

「人間でもない?
貴方は…
判らない…
でも…
半分は…
どうして…」

彼の顔は見えないけど声は聞いてた。

「判らないならだ。
だからする『提案』なんだ。
今、お前がしてる事は…
自分で自分すらも更に傷付けてるのも。
気付いてない…」

「私が?
傷なんて…」

「だったら…
どうしてだ。
俺になら殺されても良いと言うんだ。
それすら…
もう、判らないんだろう?」

「それは…
貴方は…
人間じゃない…
だから…」

「お前は…
誰からも愛されてないからと。
言った…
だったら答えも、本当は簡単なんだ。
なのに、それすら…
判らない理由でもあるんだ。
お前が『誰かを愛せる』までだ。
俺が一緒に居る事で、お前も判る筈なんだ。
俺は絶対に裏切らない。」

私は考える。

それに半分は動物なら…

「判ると?
その『提案』を受ければ?」

「そうだ。
俺がだ。
お前が『誰かを愛せるまで一緒に居る事』を。
約束する。
もう自分も、周りすら、傷付けないでくれ。」

何で…
でも彼は…

「判ったよ…
その『提案』を、受ける。」

そう言うと抱き締めてたのを、緩めて私を見てくる。
さっきとは、また違う目だった。

でも、そんな目を私は知らない…
だから私は何も言えなくなる。

判らない…

首だけを横に振る。
でも私の頬に触れながら優しく言われた。

「もう、俺すら…
見てられない。
傷だらけで、泣いてるのをだ。」

私は判らない、だから視線だけは外した。

「泣いてない…
今までも、今でも、一人でも出来てる。」

「もう一人にはしない。
俺が一緒に居るだろ?
それに、お前が『誰かを愛せる』時だ。
そうなれば、『お前が愛した誰か』が居るぞ?
だから、もう一人には、ならないだろ?」

私は驚いて彼を見る。
少し笑ってた。

私は首を傾げて考える。

別に一人で出来るのに…
どうして二人でする必要が?

やっぱり、判らない…

それに私も、やっぱり…
愛せる気にもならない…
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