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三章 魔神の過去世界『傲慢』
القصة النهائية(よっつめの物語)
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「どこぞの姫君を間違えて幽閉してしまったのだろう、申し訳なかった。」
「そうや!そのとおりこのこはとある国の姫様や!そんで俺はおひいさんの従者!おひいさんだけでなく、俺も出せや!」
ファントム様と女神さまは、看守たちにつれていかれる。その様子を見おくり、監視の目を確認する。
(1、2……2人か。)
これくらいならば、なんとかできそうだ。
「お前たち、いまからなにも話すなよ。」
「はぁ!?なんで……むぐっ!?」
「よくやった、ナー。」
カーミルの口を塞いでくれたことに感謝する。そして、看守の一人に声をかけた。
「すまない……腹が減ったのだが。」
「お前たちにやる飯はない!」
「しかしそれではせっかくの奴隷が使い物にならなくなるだろう……もう三日も食べていないんだ、持ってきてくれないか?」
真っ赤な嘘である。しかも、精霊である俺は、ご飯を食べなくとも生きていける。
比較的細身だが筋肉のある俺は、床の砂などで顔などを汚せば、みすぼらしくみえ、そこまで紺肉質ではないようにみえる。
疑わしそうに近寄ってきた看守の懐の鍵を、さりげなくスる。なにも知らない看守は、仕方がない、といい出ていった。
(さて、あと一人……。)
どうしたものか、と思っていれば、騒ぎ立てそうなカーミルが目にはいる。ここに来ることになったのはこいつのせいだから、と内心言い訳し、思い切り殴る。見事気絶した。ナーは、突然片割れを殴った俺に驚いて声がでないようだ。
「すまない!助けてくれないか!一人倒れたんだ!!」
「……だからなんだ?」
思いの外この看守は冷淡らしい。冷めた目でチラリとこちらを見たが、そのまま目をそらした。
「血を吐いている!」
本当は鼻血だが、まぁ誇張させてもらおう。
「どうか助けてくれ!!まだ子供だ!どうか……!」
「ギャーギャー喚くな、煩わしい……仕方ない、見てやる、どういうのだ?」
牢屋に近づいた男の喉を手で打つ。俺たちは先ほどすった鍵で牢屋からでて、気絶した男を牢屋に閉じ込めた。
「よし、なんとか脱出できたな。もう一人の看守が料理を持ってくる前にここから逃げるぞ。」
カーミルを担ぎ、ナーを連れて部屋からでる。そこは広い廊下で、右へ行けば、彼女とファントム様がいる。つまり、出口は左側だ。
予想があたり出口の大きな門の前まで来た。
しかし、なんだか大きな荷物がつまれた荷台が並んでいる。カーテン?の隙間からよく見れば、中には檻に入れられたライオンや衣装などが置かれている。
「どうしたのオニーサン?俺のサーカス団の仕掛け気になるの?」
「っ……アーサー……!」
いままでなんの気配もしなかったというのに、真後ろから声が聞こえ振り返る。
カラフルで珍妙な柄の服を着ており、顔には涙のようなペイントを施され、白い手袋をはめた手でいくつものナイフをもつ男。前にあったときの印象とはまったく違うその格好に圧倒される。そのまま、彼はナイフを荷台に投げつけた。
「This place is full of wonders!
(ここは不思議に溢れてる!)
Everything on the right and left is wonderful
(右も左もすべてが素敵だ)
Even the king cannot hide his surprise
(王でさえ驚きを隠せないよ)
Because it's full of wonder!
(なぜなら不思議に満ちているから!)」
歌い出したと共に、ナイフで破れたカーテンの隙間からライオンやら火の玉やらが激しく動く。それはさながら踊っているようだ。いつのまにか、荷台の上に立っているアーサー。
「Everyone takes center stage on this cheerful stage!
(陽気なステージではみんなが主役さ!)
Don't let me tell you I'm crazy
(狂ってるなんて言わせない)
Isn't it decent? It's top notch!
(まともじゃない?一流なんだよ!)
It's a loss if you don't enjoy life
(人生楽しまなきゃ損さ)
It only happens once!
(一度きりなんだから!)」
歌が終わり拍手を送れば、
お楽しみいただけたようで何よりです、とお辞儀される。
「素晴らしかったぞ、アーサー。いつそんな特技を?」
「……?はじめましてだよね?」
「……そうか、お前もか。」
どうやら、やっと現れた三人目の新たな登場人物も、記憶がないらしい。
「そうや!そのとおりこのこはとある国の姫様や!そんで俺はおひいさんの従者!おひいさんだけでなく、俺も出せや!」
ファントム様と女神さまは、看守たちにつれていかれる。その様子を見おくり、監視の目を確認する。
(1、2……2人か。)
これくらいならば、なんとかできそうだ。
「お前たち、いまからなにも話すなよ。」
「はぁ!?なんで……むぐっ!?」
「よくやった、ナー。」
カーミルの口を塞いでくれたことに感謝する。そして、看守の一人に声をかけた。
「すまない……腹が減ったのだが。」
「お前たちにやる飯はない!」
「しかしそれではせっかくの奴隷が使い物にならなくなるだろう……もう三日も食べていないんだ、持ってきてくれないか?」
真っ赤な嘘である。しかも、精霊である俺は、ご飯を食べなくとも生きていける。
比較的細身だが筋肉のある俺は、床の砂などで顔などを汚せば、みすぼらしくみえ、そこまで紺肉質ではないようにみえる。
疑わしそうに近寄ってきた看守の懐の鍵を、さりげなくスる。なにも知らない看守は、仕方がない、といい出ていった。
(さて、あと一人……。)
どうしたものか、と思っていれば、騒ぎ立てそうなカーミルが目にはいる。ここに来ることになったのはこいつのせいだから、と内心言い訳し、思い切り殴る。見事気絶した。ナーは、突然片割れを殴った俺に驚いて声がでないようだ。
「すまない!助けてくれないか!一人倒れたんだ!!」
「……だからなんだ?」
思いの外この看守は冷淡らしい。冷めた目でチラリとこちらを見たが、そのまま目をそらした。
「血を吐いている!」
本当は鼻血だが、まぁ誇張させてもらおう。
「どうか助けてくれ!!まだ子供だ!どうか……!」
「ギャーギャー喚くな、煩わしい……仕方ない、見てやる、どういうのだ?」
牢屋に近づいた男の喉を手で打つ。俺たちは先ほどすった鍵で牢屋からでて、気絶した男を牢屋に閉じ込めた。
「よし、なんとか脱出できたな。もう一人の看守が料理を持ってくる前にここから逃げるぞ。」
カーミルを担ぎ、ナーを連れて部屋からでる。そこは広い廊下で、右へ行けば、彼女とファントム様がいる。つまり、出口は左側だ。
予想があたり出口の大きな門の前まで来た。
しかし、なんだか大きな荷物がつまれた荷台が並んでいる。カーテン?の隙間からよく見れば、中には檻に入れられたライオンや衣装などが置かれている。
「どうしたのオニーサン?俺のサーカス団の仕掛け気になるの?」
「っ……アーサー……!」
いままでなんの気配もしなかったというのに、真後ろから声が聞こえ振り返る。
カラフルで珍妙な柄の服を着ており、顔には涙のようなペイントを施され、白い手袋をはめた手でいくつものナイフをもつ男。前にあったときの印象とはまったく違うその格好に圧倒される。そのまま、彼はナイフを荷台に投げつけた。
「This place is full of wonders!
(ここは不思議に溢れてる!)
Everything on the right and left is wonderful
(右も左もすべてが素敵だ)
Even the king cannot hide his surprise
(王でさえ驚きを隠せないよ)
Because it's full of wonder!
(なぜなら不思議に満ちているから!)」
歌い出したと共に、ナイフで破れたカーテンの隙間からライオンやら火の玉やらが激しく動く。それはさながら踊っているようだ。いつのまにか、荷台の上に立っているアーサー。
「Everyone takes center stage on this cheerful stage!
(陽気なステージではみんなが主役さ!)
Don't let me tell you I'm crazy
(狂ってるなんて言わせない)
Isn't it decent? It's top notch!
(まともじゃない?一流なんだよ!)
It's a loss if you don't enjoy life
(人生楽しまなきゃ損さ)
It only happens once!
(一度きりなんだから!)」
歌が終わり拍手を送れば、
お楽しみいただけたようで何よりです、とお辞儀される。
「素晴らしかったぞ、アーサー。いつそんな特技を?」
「……?はじめましてだよね?」
「……そうか、お前もか。」
どうやら、やっと現れた三人目の新たな登場人物も、記憶がないらしい。
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