魔法の華~転移した魔女は勘違いされていても気づかないわよ?~

マカロン

文字の大きさ
86 / 128
四章 天女を我が物に 『嫉妬』

二十五輪の蓮

しおりを挟む

……そういえば、虎さんおトイレに置いてきちゃってたんだわ。


「ねぇイスハーク!!?ファルーク!!あとレンブラント……まってなんでジェイたちいないのっ⁉
アーサーとヴィンスは廊下でダニエルとなぜか戦ってたし……⁉喧嘩っぽかったから近づかなかったけど!!喧嘩するほど仲がいいっていうし!」

イスハークくんたちに文句をいう虎さん。長々と話す虎に嫌気がさしたのか、雲嵐さんの額に青筋がたったのが見えた。

「……俺らを気にしないなんて余裕だね。牛鬼、いけ。」

雲嵐さんがそういうと、日本の妖怪、牛鬼に見た目も名前もそっくりな生き物が彼らに襲いかかる。

「ちょっと黙ってて!!俺はいまこの子達に文句言ってるの!!……誰ぇ!!?」
「……っは?なんで、手から炎出てくるのあの人……⁉」

虎さんと雲嵐さんの叫び声とともに、牛鬼の断末魔が聞こえる。一気に室温が上がったように感じ雲嵐さんの背からちらりと顔を覗かせれば、牛鬼の全身が炎に包まれ燃え盛っていたのだった。すぐさま窓を確認する。よし、ジェイさんのお陰で割れてる、一酸化炭素中毒の心配はないわね。指差し確認がすんだあと、ファルークさんの声が聞こえた。

「……なるほど、一気に怪物の全身に攻撃すれば、修復する場所も余裕もなくなるのか。それに、火は広がりやすい……。」

なにか策を講じることができたのだろう余裕のある笑みを浮かべるファルークさんのいう通り牛鬼は修復せず黒こげとなった。牛肉を焼いたような、芳しい香りが鼻を擽る。

「……ステーキ。」
「俺の式神を嫌らしい目でみないでくれる、レンくんっ!!?……っ、一反木綿!!あいつらを倒して!あっ、でも燃やされないように気をつけてね!あの人たち焼いた布も食べるかもだから!!」

一反木綿が、彼らに襲いかかる。
しかし、彼らは悪役のようなにたりとした笑みを浮かべそれが私と雲嵐さんに冷や汗をかかせた。いや、私被害者なのよ?だけれど、どうにも今はあっちが加害者に見えたというか……。あとさすがに布は食べないと思うわ……。

「虎殿!その不思議な炎、この銃の玉に付与することはできるだろうか!」
「……言っておくけど、魔人の魔法だから、人間の体に適応はしてない。1発目だけ暴発の危険性はなくはないけど、銃に魔法をかけられるよ。
だけど、死ぬかは生命力と運次第。その1発さえ越えれば、もう体が勝手にその銃に慣れて、暴発の危険はないけどね。」

虎さんは、静かにそう言った。イスハークくんの避難する声が聞こえる。

「……っ!?おい、そんな危険性があるならやめろよ、万が一死んだらどうするんだよ兄上……っ!」
「私は虎殿と、己を信じているからな。」
「でも……っ!ー」

ファルークさんの言葉に、虎さんは押し黙る。そのあと、虎さんは口の端を上げ、銃に手を翳した。

「そう言われたら、俺も……ファルークを信じるしかなくなるじゃんか。うまく扱えることを祈ってる。」
「はぁ!!?」

イスハークくんの信じられない、という声が
部屋に響く。虎さんが手を光らせると、銀色だった銃は、赤い光沢に塗り替えられ、玉の出るところから、打ってもいないのに煙が立っていた。

「っ、こんなに熱いのか……っ。」
「おいっ、兄上!手が赤くなってきてる、このままじゃ火傷するぞ!
……なんでさっきより強くしっかり握るんだよ!?僕の声ちゃんと聞こえてる!?聞こえてるよな!?真横にいんだもんな!?」
「……私は、彼女とお前が無事に生きられるためなら、死ぬ覚悟くらいできている。それに……お前も、お前の兄くらい信じろ。」

バンッ、と乾いた音が鳴る。
銃は……暴発しなかった。玉は炎をまとい、一反木綿の体に火をつける。

「!!一反木綿!!?」

雲嵐さんが眉を寄せ声を上げる間にも、一反木綿の体に火は広がっていく。全身が炎に包まれ、灰になるまでに時間は掛からなかった。

「きみたちサイコパスなの……?」

一反木綿の、残酷な最後を見届けた雲嵐さんの、呆然とした声が漏れる。しかしすぐに首をふり、彼はイスハークくんたちに向かって、最終手段の餓者髑髏をけしかけた。

 一応、全身が骨で大きいので、なかなかに全身を燃やすのが大変らしく、イスハークくんたちは手間取り、雲嵐さんはほっとしていた。

「……桃姫ちゃん。あいつらといるのはよくないよ。捨て身で殺しにいくなんて正気じゃない。しかも可愛がってるペットみたいな式神を飼い主の前で嬉々として燃やすのも頭おかしい。」

遠い目で彼らを見つめている。そのあと、げんなりとした顔つきのまま首をふった。心なしかファルークさんたちをみる瞳に羨ましげな気持ちが混じっている気がしないでもない。
正当防衛では、と思ったがどうやら彼もそれは思ったらしくすぐさま訂正した。しかし不満は潰えない。

「いや正当防衛なんだろうけどさぁ……それにしてもやりすぎだって。
ねぇ切実に……この国に永住して、俺の傍にいて。あいつらから離れた方がいい。君が望むなら、なんだって、どんな手を使ってでも手に入れて上げるから……。だからさ……。」

県尉……って、たしか警察のようなものだったはず。警察がその発言はなかなかグレーだわ……と思いつつ、話しに耳を傾ける。しかし、だから……のあとに言葉は続かなかった。

「……なにか、辛いことでもありましたか?」
「……出会ったばかりなのに、そんなこと言うなんて大胆だね。あはは、はは……。」

から笑いをした彼の笑みは、長くは続かなかった。彼の目から涙がホロリ、とこぼれた。気のせいではない。彼はいま、このとき、泣いていた。

「……あれ、なんで。どうしてわかるのかなぁ。」

ホロリホロリと、彼の涙はだんだんと止まらなくなっていく。

「……俺はね、アーサーくんやヴィンスくんくん、世界……は言いすぎかもだけど、それみたいにさ、嫉妬されても、恨まれても、仕方がない。覚悟はある。恨まれなくちゃいけない。」

彼はそう言った。しかし私に聞こえないように小さく。ただ、なかなか近いのでばっちり聞こえてしまった。すぐあとに、彼ははっきりと喋りだす。今度は、私に聞こえるように。

「……レンくんってさ、話があって、本についての議論もたのしくて。でも、どうしても、きみのことになると目の色が変わるんだ。俺といるときより、真剣で、楽しそうで。

……それが例え、暗殺対象だからだとしても。

だからとても興味をそそられた。並みの暗殺者よりも腕がいいレンくんが興味が湧いてこそこそ調べてるのは誰なんだーーー、って。

彼の部屋に忍び込んで水晶で君をみたとき、納得したよ。こんなにきれいな人、たしかにハマるな、って。
それに、俺のドンピシャの好みだった。この人が俺の奥さんだったら楽しいだろうな、って思った。
……でも同時に、レンくんとの友情が壊れるのが、とっても怖かった。きみを好きな男なんていくらでもいる。俺とレンくんがその一人になって、いつか他の男を蹴落とそうとするときに……お互いに矛先をむけるかもしれない。楽しかった日々が、思い出が壊れてしまうかもしれない。どうして水晶に操られてると思う?……俺はね、君に嫉妬してるんだ。君が恨めしい。」

彼の紫に染まった目が、彼を嘲笑うようだった。
どうにも、彼が私に嫉妬し、恨んでいるなど信じられなかった。
自惚れだろうと構わない。雲嵐さんが私を見つめる目は、恨みの仮面を被ってはいるけれど、暖かさと自責が垣間見えるのだ。

「嘘つきね……。」

口から滑り落ちたその言葉。ピクリと彼の耳が動き、じっと私をみている。彼の大きく角張った手が、私の首を撫で通り、頬に触れた。私のつけているイヤリングが揺れる。目が、合う。

「……そうだよ。なんでわかるのかな。そんな目やめてよ。憐れまないで。ちゃんと話すからさ。…………知ってたんだ。レンくんの暗殺リストに……俺の兄弟が乗ってることを。まだあのこたちは、幼いんだよ?どうしても、俺は見過ごせなかった。だからわざとレンくんに近づいて、傍に置いて監視した。そのときに、君のことを知ったんだ。

レンくんは、無意識だろうが意識的だろうが、君にご執心なのは事実なんだ。

もし君が死んだら?殺し終えてしまったら?

……楽しみを失って、仕事人間に戻るだろうね。リストに乗っている者を……俺の兄弟をすぐ殺してしまうかもしれない。そんなこと、俺は阻止したい。……彼に君を暗殺させるわけにはいかない。でも、思ったんだ。

いっそのこと、彼自身が死んでくれたら……。

いい案でしょ?きみを利用するようなことをする必要はないし、彼を監視する必要もなくなる。

だから、そのためには、どんな犠牲も厭わない…厭えない。どんなに周りを巻き込んだとしても、俺は家族を守りたい。

……君の仲間を巻き添えで死なせようとしているのは、謝っても謝りきれないことだと思う。でも、どうしても理解してほしい。彼らの意思をくんで、彼らが一番大切な……君だけは危険に晒さないから。」

真剣な瞳で彼は私をみる。

「おいっ!なんでそんなちけぇんだよ!」

イスハークくんの声が耳にはいった。いつしか、彼らがこちらをみている。話しは聞こえていないだろうが、なぜそんなに近いのかと糺弾された。

「……ごめんね。」


瞳が揺れる。腰を捕まれる。……顔が近づく。

(ああ……今にも、キスされそうだわ。)

だけれど、逃げられない。どうにも、この人を突き放せなかった。この人も、苦しんでいる。そう知ってしまったから。

彼は、私にキスをすることでレンブラントさんを挑発することにしたらしい。なぜかなんて、誰にでもわかる。さっきの話が本当なら……私に執着しているレンブラントさんを、怒りで、嫉妬で狂わせるためだ。

唇が近づくそのとき、彼は捨て台詞のように言った。

「……愛してる。」
「なぁぁぁにが愛してる、やぁぁ!!」

その言葉は本当に捨て台詞になった。ジェイさんと戦っていたはずのファントムさんが、雲嵐さんを飛び蹴りし、キスを防いだのだ。

ふとみれば、ひもで縛られたジェイさんを抱えているシアンさんが見える。

「なんやこの体たらくは、イスハーク!!」

ファントムさんが、振り返りイスハークくんに、文句をいう。イスハークくんは、呆気にとられているようだった。

「そうだそうだ~魔女さんの唇奪われそうになるなんてまだまだだなぁ~。」

アーサーさんとヴィンスさんも、不思議そうなダニエルさんを引き連れ戻ってきた。

「な、ナンデスカこれ……っ!?えっ、そもそもなんでワタシもマシンガンを手ニ……!?」
「まぁ……あまり気にするな、ダニエル。共にあの化物を倒し、雲嵐殿を捕らえる、それだけわかっていればいい。」
「いやどういうことデスカ!?」
「細かいことは気にするな。」

ヴィンスさんが、ダニエルさんにろくな説明もせず武器を構えた。

各々、部屋へと戻ってきた。倒れた雲嵐さんはそれをみて唖然としながら起き上がった。そして、私をみて……腕をつかみ、自分の胸へと引き込んだ。

「っ!!?いまの蹴り食らってまだ起き上がれるんか!?弱すぎたか……?それよかその子を離せや!」

今度は、ファントムさんがビックリしていた。しかしそれをものともせず、彼は強く私を抱き締める。

「さっきの……君への気持ちだけは、正真正銘本物だから。ドンピシャの好みなのも、奥さんにしたいって思ったのも……本当。
本当はね、彼らの意思をくんで、彼らが一番大切な君だけは危険に晒さなかったんじゃないんだ。俺が……きみを危険に晒したくなかったんだよね。だから……下がってて。」

耳元で彼はそう囁く。そして……。

「召還。【鬼】。」

鬼を、呼んだ。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

蔑ろにされましたが実は聖女でした ー できない、やめておけ、あなたには無理という言葉は全て覆させていただきます! ー

みーしゃ
ファンタジー
生まれつきMPが1しかないカテリーナは、義母や義妹たちからイジメられ、ないがしろにされた生活を送っていた。しかし、本をきっかけに女神への信仰と勉強を始め、イケメンで優秀な兄の力も借りて、宮廷大学への入学を目指す。 魔法が使えなくても、何かできる事はあるはず。 人生を変え、自分にできることを探すため、カテリーナの挑戦が始まる。 そして、カテリーナの行動により、周囲の認識は彼女を聖女へと変えていくのだった。 物語は、後期ビザンツ帝国時代に似た、魔物や魔法が存在する異世界です。だんだんと逆ハーレムな展開になっていきます。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

最強スライムはぺットであって従魔ではない。ご主人様に仇なす奴は万死に値する。

棚から現ナマ
ファンタジー
スーはペットとして飼われているレベル2のスライムだ。この世界のスライムはレベル2までしか存在しない。それなのにスーは偶然にもワイバーンを食べてレベルアップをしてしまう。スーはこの世界で唯一のレベル2を超えた存在となり、スライムではあり得ない能力を身に付けてしまう。体力や攻撃力は勿論、知能も高くなった。だから自我やプライドも出てきたのだが、自分がペットだということを嫌がるどころか誇りとしている。なんならご主人様LOVEが加速してしまった。そんなスーを飼っているティナは、ひょんなことから王立魔法学園に入学することになってしまう。『違いますっ。私は学園に入学するために来たんじゃありません。下働きとして働くために来たんです!』『はぁ? 俺が従魔だってぇ、馬鹿にするなっ! 俺はご主人様に愛されているペットなんだっ。そこいらの野良と一緒にするんじゃねぇ!』最高レベルのテイマーだと勘違いされてしまうティナと、自分の持てる全ての能力をもって、大好きなご主人様のために頑張る最強スライムスーの物語。他サイトにも投稿しています。

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした

月神世一
ファンタジー
​「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」 ​ ​ブラック企業で過労死した日本人、カイト。 彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。 ​女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。 ​孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった! ​しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。 ​ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!? ​ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!? ​世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる! ​「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。 これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!

オネエ伯爵、幼女を拾う。~実はこの子、逃げてきた聖女らしい~

雪丸
ファンタジー
アタシ、アドルディ・レッドフォード伯爵。 突然だけど今の状況を説明するわ。幼女を拾ったの。 多分年齢は6~8歳くらいの子。屋敷の前にボロ雑巾が落ちてると思ったらびっくり!人だったの。 死んでる?と思ってその辺りに落ちている木で突いたら、息をしていたから屋敷に運んで手当てをしたのよ。 「道端で倒れていた私を助け、手当を施したその所業。賞賛に値します。(盛大なキャラ作り中)」 んま~~~尊大だし図々しいし可愛くないわ~~~!! でも聖女様だから変な扱いもできないわ~~~!! これからアタシ、どうなっちゃうのかしら…。 な、ラブコメ&ファンタジーです。恋の進展はスローペースです。 小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。(敬称略)

拾われ子のスイ

蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】 記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。 幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。 老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。 ――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。 スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。 出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。 清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。 これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。 ※週2回(木・日)更新。 ※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。 ※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載) ※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。 ※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

処理中です...