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五章 王道学園にてマリモ在中『怠惰』
放課後、逃走中(図書館編)
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「ええ、こちらの本はあちらの棚までお願いします、僕はこちらを……おや?」
「はぁっ、はぁっ、はぁっ!レンブラントさん!」
「?ぼくの運命、そんなに息切れしてどうしました?」
雲嵐さんに言われた通り図書館に向かうこと一時間、無駄に広い学園内にある大きな図書館にようやくたどり着いた。
この間追ってと一度もエンカウントしなかったのは奇跡と言っても過言ではない。
やっと会えたレンブラントさんに、息を整えながら話をする。
「ねらっ、われッてて…!このままじゃ、調教されてっ、しまいますっ!」
「狙われている?貴女が?しかも調教?へぇ、どこの命知らずですか?」
青筋をたてながら、彼は拳を握った。見た目インテリ系なのに、武力に頼るらしい。
「あの、クラスの……最近話しかけてきてくれる……門までたどり着いたら、鬼ごっこは終わりらしいです。」
「……ああ、あの恋愛狂いのキース・クラインですか。諦めは悪くないらしいですね。なるほど、それで誰かに助けを求めたけれどその人のもとから離れる必要がありぼくのもとへ、ということですか。ぼくがここにいるのを知ってるのは雲嵐様くらいですし、十中八九彼でしょうね。彼死にました?」
「生きてますよ!?」
(というかそう言う名前だったのね腐男子くん!?)
「それはよかった。後始末たいへんですから。」
にっこりと笑われた。人によっては胡散臭いと感じる笑みである。
「事情はわかりました。ぼくが貴女を門までつれていきます。」
「ありがとうございます!」
「無事門までたどり着いたら、帰る前にぼくとパフェを食べに行きましょうね。」
「えっ。」
(まって、それフラグじゃ……⁉)
「たのもーー!!!こっちで見かけたって情報聞こえたよー!!」
案の定腐男子くんことクラインくんが駆けつけた。先ほど雲嵐さんのときは来なかったというのに、今回はご登場のようだ。
「へっへっへぇ~?僕と気持ちいいことしようよぉ?」
「どこの変態親父ですかっ!若いというのに嘆かわしいっ!」
「嘆かわしいって……いや、なんとでもいえぇぇ!!僕にはあのこを捕まえる使命があるっ!…だから先生、どーいてっ⭐」
「お断りします。」
「うーん、じゃあ仕方ないね。」
「変態親父って聞こえましたが不審者はどこデスカッ!?アチョーッ!!」
「えっ、あのホストパーティーで美女と踊ってた美男!?なんでここに…⁉」
「ダニエルさん!?」
「オヤ……不審者はまさかアナタに手を出そうトッ!?この身朽ち果てようとも、アナタはワタシが守ります。」
「ダニエルさん……」
「きゃー!!……いやまてまて自分。ときめいてる場合じゃないでしょ。」
司書の格好をしたダニエルさんが来た。どうやら最後の仕事ということで任されたらしい。レンブラントさんはこれを手伝ってたのだと教えてくれた。
「けほん、ごほん…ちょっと恋の香りに興奮しちゃったけど……逃がさないよ!お行きッ!チワワちゃんたちィ!!」
それを掛け声にクラインくんの背後から10人ほどの男子生徒がバク転やらバク宙やらしながら入ってくる。
「うふふっ❤」
パチンッ
ウィンクをしながら笑ったあと、彼は指を鳴らす。その後すぐに音が鳴り始めた。
「捕まえろ!倒せ!あのこを!あいつを!
わかってるな!」
『サーイエッサー!』
「あのこをこの手に!」
『貴女の手に!』
「は?なにが…?」
歌い出す彼らには警戒しながらレンブラントさんは腰のポケットから入らないであろう太く長い鎖を引きずり出す。ダニエルさんも懐から銃のようなものを取り出した。
2人は構える。
しかし、多勢に無勢のうえ彼らは貴族で、まだ成人にも満たない子供である。
さすがに傷つけるのは忍びない。
同じ考えなのか、2人とも冷や汗をかいていた。
それに、事態に頭が追い付かない。
急に歌い出す意味もわからない。
だって、歌う理由は必ずあって、私なら魔法を強力にするために。
それに、この学園で歌ったのなんて誰一人いままで…………………あ。
「怜先生……。」
「そういうことですか…!」
やはりレンブラントさんも思い立ったようだ。私が溢した言葉に反応するように顔を上げた。
「いままで見逃していました、貴女は気がついていたのですね。やはり貴女は明哲(めいてつ)だ……!」
(めい…ん?め…??え??なんて??)
なんだか褒められたような気がするわ。
よくわからないけど。よくわからないけどね??
「やっと気がついた? そうだよその通り!
僕はあの方の側近、
この世の支配者に使える者。
あの方の魔力 微かに残っているのは
この学園のみ 外にでられたら
おしまいだ!
ここで捕まえ、献上する!
体を、場所を、環境を 用意する!
すべてはあの方のために!!」
口を大きく開けて笑う彼は、腕についた腕輪に手をかざす。いつから操られていたのかしら。
じっと見つめて気がついた。
彼の瞳は紫ではない。装飾品に紫のものなどついていない。当然宝石らしきものもひとつもない。操られて、ない。
「っ、あの生徒は……純粋に狂っているようデスネ……。」
「なんて厄介な…それでは、彼は、そして彼の親衛隊たちは自分の意思でぼくの運命を捕まえようとしているんですか!?
……しかもよくみれば副会長が操られていたときに一緒に弓矢をかざしていた取り巻きの生徒たちではありませんか!
なんです、いつから心身掌握という授業が必須項目になったんです!?覚えがありませんが!?」
気がついた時点ですでに顔から血の気が引いている。私を献上してどうしようというのだろう。
「くっ……どう、すれば……あ。」
「なにか思い付いたんデスカッ!?」
なにかを耳打ちするレンブラントさん。真剣な顔でうなずくダニエルさん。2人はさりげなく武器をしまった。それに気づかず2人の耳打ちに驚き二度見し顔を赤くするクラインくん。
「えっ!?ま、まさかそっちができてるの…⁉」
「えっ!?」
私もつい二度見してしまった。2人は青ざめ直ぐ様離れ首を降っている。
「ぼくが愛してるのはこっちですよ!!
ねぇ、ぼくの運命……甥だろうと、血が繋がっていようと、愛する心は誤魔化せません。」
レンブラントさんの演技がかった愛の告白に彼らの歌と動きが止まる。
ガン見しながらクラインくんが指を鳴らすと、キラキラエフェクトでもつきそうな雰囲気のいい音楽が流れ始める。
「この戦いで、僕が負けようとも……貴女を愛する心は、変わらないと信じてくれますか。」
「レ、レンブラントさ…先生⁉なにいって…!」
彼は私の手をとり、自らの頬に添える。滑らかな肌が私の手に吸い付いた。毛穴が見えない。何て綺麗なお肌……なんていってる場合じゃないわね!?
(え、なにこれ!?)
「叔父と甥……その上、今では教師と生徒。どうして僕の担当教室に通うことになったと思いますか?僕は、しがらみが多くても貴女といたかった。めんどくさくて、重い男だと失望したでしょう?」
自分を嘲るように笑われる。
そして、唇を噛んだ。
「それでも、僕は…好き、なんです…っ。愛しているんです……愛して、しまったんですっ……。」
流れ落ちる彼の雫で私の手が濡れる。生ぬるい雫は、ポロポロと止めどなく流れ落ちる。そして、唇がゆっくりと私に近づく。その瞬間クラインくんが叫んだ。
「ああああ!!まってこれ僕めっちゃ好きな状況だ…。逃がしてあげたいっ!!
そして幸せな結婚生活送ってほしいぃぃ!!くぅっ、でもっ!あのこ、渡したくないし……うぅん!!でもぉ…!!」
「隙ありデスっ!」
「好きあり!?……え、ちょ、まって!?!なにこの網!?」
私たちに気を取られている彼らに対し、背後に回ったダニエルさんが銃を売った。
弾丸が込められてると思いきや、中身はどうやら網が込められていたらしい。
それで一網打尽に閉じ込めた。クラインくんたちは反応が遅れ、おとなしく捕まった。
恋愛ドラマのようなBGMはもう止んでいる。
「そこまでは許しまセン。」
そしてダニエルさんはレンブラントさんに回し蹴りをしようとしたが、反射神経のよいレンブラントさんは腕でガードしていた。もう先ほどの切ない雰囲気はない。
「……それにしても、よくあの方法でこの方たちを捕まえられるとわかりましたネ。」
「キース・クラインとその親衛隊は人様の恋愛を覗き見するような悪趣味があるとの噂を聞いたことがありまして。」
「ちがうよ!?覗き見じゃなくて見守ってるんだしぃ!!あー!!なんで捕まっちゃったんだぼくー!!」
あの網は頑丈で貴重な素材を使っているためよほど強引なやり方をしなければなかなかほどいたり引きちぎったりできないとダニエルさんは教えてくれた。この隙に私たちは門へ向かうことにする。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ!レンブラントさん!」
「?ぼくの運命、そんなに息切れしてどうしました?」
雲嵐さんに言われた通り図書館に向かうこと一時間、無駄に広い学園内にある大きな図書館にようやくたどり着いた。
この間追ってと一度もエンカウントしなかったのは奇跡と言っても過言ではない。
やっと会えたレンブラントさんに、息を整えながら話をする。
「ねらっ、われッてて…!このままじゃ、調教されてっ、しまいますっ!」
「狙われている?貴女が?しかも調教?へぇ、どこの命知らずですか?」
青筋をたてながら、彼は拳を握った。見た目インテリ系なのに、武力に頼るらしい。
「あの、クラスの……最近話しかけてきてくれる……門までたどり着いたら、鬼ごっこは終わりらしいです。」
「……ああ、あの恋愛狂いのキース・クラインですか。諦めは悪くないらしいですね。なるほど、それで誰かに助けを求めたけれどその人のもとから離れる必要がありぼくのもとへ、ということですか。ぼくがここにいるのを知ってるのは雲嵐様くらいですし、十中八九彼でしょうね。彼死にました?」
「生きてますよ!?」
(というかそう言う名前だったのね腐男子くん!?)
「それはよかった。後始末たいへんですから。」
にっこりと笑われた。人によっては胡散臭いと感じる笑みである。
「事情はわかりました。ぼくが貴女を門までつれていきます。」
「ありがとうございます!」
「無事門までたどり着いたら、帰る前にぼくとパフェを食べに行きましょうね。」
「えっ。」
(まって、それフラグじゃ……⁉)
「たのもーー!!!こっちで見かけたって情報聞こえたよー!!」
案の定腐男子くんことクラインくんが駆けつけた。先ほど雲嵐さんのときは来なかったというのに、今回はご登場のようだ。
「へっへっへぇ~?僕と気持ちいいことしようよぉ?」
「どこの変態親父ですかっ!若いというのに嘆かわしいっ!」
「嘆かわしいって……いや、なんとでもいえぇぇ!!僕にはあのこを捕まえる使命があるっ!…だから先生、どーいてっ⭐」
「お断りします。」
「うーん、じゃあ仕方ないね。」
「変態親父って聞こえましたが不審者はどこデスカッ!?アチョーッ!!」
「えっ、あのホストパーティーで美女と踊ってた美男!?なんでここに…⁉」
「ダニエルさん!?」
「オヤ……不審者はまさかアナタに手を出そうトッ!?この身朽ち果てようとも、アナタはワタシが守ります。」
「ダニエルさん……」
「きゃー!!……いやまてまて自分。ときめいてる場合じゃないでしょ。」
司書の格好をしたダニエルさんが来た。どうやら最後の仕事ということで任されたらしい。レンブラントさんはこれを手伝ってたのだと教えてくれた。
「けほん、ごほん…ちょっと恋の香りに興奮しちゃったけど……逃がさないよ!お行きッ!チワワちゃんたちィ!!」
それを掛け声にクラインくんの背後から10人ほどの男子生徒がバク転やらバク宙やらしながら入ってくる。
「うふふっ❤」
パチンッ
ウィンクをしながら笑ったあと、彼は指を鳴らす。その後すぐに音が鳴り始めた。
「捕まえろ!倒せ!あのこを!あいつを!
わかってるな!」
『サーイエッサー!』
「あのこをこの手に!」
『貴女の手に!』
「は?なにが…?」
歌い出す彼らには警戒しながらレンブラントさんは腰のポケットから入らないであろう太く長い鎖を引きずり出す。ダニエルさんも懐から銃のようなものを取り出した。
2人は構える。
しかし、多勢に無勢のうえ彼らは貴族で、まだ成人にも満たない子供である。
さすがに傷つけるのは忍びない。
同じ考えなのか、2人とも冷や汗をかいていた。
それに、事態に頭が追い付かない。
急に歌い出す意味もわからない。
だって、歌う理由は必ずあって、私なら魔法を強力にするために。
それに、この学園で歌ったのなんて誰一人いままで…………………あ。
「怜先生……。」
「そういうことですか…!」
やはりレンブラントさんも思い立ったようだ。私が溢した言葉に反応するように顔を上げた。
「いままで見逃していました、貴女は気がついていたのですね。やはり貴女は明哲(めいてつ)だ……!」
(めい…ん?め…??え??なんて??)
なんだか褒められたような気がするわ。
よくわからないけど。よくわからないけどね??
「やっと気がついた? そうだよその通り!
僕はあの方の側近、
この世の支配者に使える者。
あの方の魔力 微かに残っているのは
この学園のみ 外にでられたら
おしまいだ!
ここで捕まえ、献上する!
体を、場所を、環境を 用意する!
すべてはあの方のために!!」
口を大きく開けて笑う彼は、腕についた腕輪に手をかざす。いつから操られていたのかしら。
じっと見つめて気がついた。
彼の瞳は紫ではない。装飾品に紫のものなどついていない。当然宝石らしきものもひとつもない。操られて、ない。
「っ、あの生徒は……純粋に狂っているようデスネ……。」
「なんて厄介な…それでは、彼は、そして彼の親衛隊たちは自分の意思でぼくの運命を捕まえようとしているんですか!?
……しかもよくみれば副会長が操られていたときに一緒に弓矢をかざしていた取り巻きの生徒たちではありませんか!
なんです、いつから心身掌握という授業が必須項目になったんです!?覚えがありませんが!?」
気がついた時点ですでに顔から血の気が引いている。私を献上してどうしようというのだろう。
「くっ……どう、すれば……あ。」
「なにか思い付いたんデスカッ!?」
なにかを耳打ちするレンブラントさん。真剣な顔でうなずくダニエルさん。2人はさりげなく武器をしまった。それに気づかず2人の耳打ちに驚き二度見し顔を赤くするクラインくん。
「えっ!?ま、まさかそっちができてるの…⁉」
「えっ!?」
私もつい二度見してしまった。2人は青ざめ直ぐ様離れ首を降っている。
「ぼくが愛してるのはこっちですよ!!
ねぇ、ぼくの運命……甥だろうと、血が繋がっていようと、愛する心は誤魔化せません。」
レンブラントさんの演技がかった愛の告白に彼らの歌と動きが止まる。
ガン見しながらクラインくんが指を鳴らすと、キラキラエフェクトでもつきそうな雰囲気のいい音楽が流れ始める。
「この戦いで、僕が負けようとも……貴女を愛する心は、変わらないと信じてくれますか。」
「レ、レンブラントさ…先生⁉なにいって…!」
彼は私の手をとり、自らの頬に添える。滑らかな肌が私の手に吸い付いた。毛穴が見えない。何て綺麗なお肌……なんていってる場合じゃないわね!?
(え、なにこれ!?)
「叔父と甥……その上、今では教師と生徒。どうして僕の担当教室に通うことになったと思いますか?僕は、しがらみが多くても貴女といたかった。めんどくさくて、重い男だと失望したでしょう?」
自分を嘲るように笑われる。
そして、唇を噛んだ。
「それでも、僕は…好き、なんです…っ。愛しているんです……愛して、しまったんですっ……。」
流れ落ちる彼の雫で私の手が濡れる。生ぬるい雫は、ポロポロと止めどなく流れ落ちる。そして、唇がゆっくりと私に近づく。その瞬間クラインくんが叫んだ。
「ああああ!!まってこれ僕めっちゃ好きな状況だ…。逃がしてあげたいっ!!
そして幸せな結婚生活送ってほしいぃぃ!!くぅっ、でもっ!あのこ、渡したくないし……うぅん!!でもぉ…!!」
「隙ありデスっ!」
「好きあり!?……え、ちょ、まって!?!なにこの網!?」
私たちに気を取られている彼らに対し、背後に回ったダニエルさんが銃を売った。
弾丸が込められてると思いきや、中身はどうやら網が込められていたらしい。
それで一網打尽に閉じ込めた。クラインくんたちは反応が遅れ、おとなしく捕まった。
恋愛ドラマのようなBGMはもう止んでいる。
「そこまでは許しまセン。」
そしてダニエルさんはレンブラントさんに回し蹴りをしようとしたが、反射神経のよいレンブラントさんは腕でガードしていた。もう先ほどの切ない雰囲気はない。
「……それにしても、よくあの方法でこの方たちを捕まえられるとわかりましたネ。」
「キース・クラインとその親衛隊は人様の恋愛を覗き見するような悪趣味があるとの噂を聞いたことがありまして。」
「ちがうよ!?覗き見じゃなくて見守ってるんだしぃ!!あー!!なんで捕まっちゃったんだぼくー!!」
あの網は頑丈で貴重な素材を使っているためよほど強引なやり方をしなければなかなかほどいたり引きちぎったりできないとダニエルさんは教えてくれた。この隙に私たちは門へ向かうことにする。
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