107 / 128
六章 豪華客船、カジノとディーラー
FirstBet
しおりを挟む
食事を終え、私たちはカジノへと向かう。
人生で一度は、行ってみたかったのだ。前世では行けなかったけれど、まさかこっちでマカオ?ラスベガス?みたいな設備のあるところに行けるなんて。
仮面をつけ、カジノへと足を踏み入れれば、煌びやかな世界が広がった。
「なにからがいいだろうか。狙いはあるか?特になければ…あれなんか、いいと思うが。」
そう言ってファルークさんはひとつのテーブルを指差す。
行けば、テーブルを囲んでいた他のプレイヤーがあっ、と声を上げた。
「て、転校生くん…?」
「は⁉なぜあなたがここに……⁉」
大人っぽい、金持のどら息子のような格好をした男性たちが困惑と驚愕の表情をみせる。
「……知り合いだろうか。見たところ、貴族のようだが。」
「その……。」
学園へいったときに出会った生徒会長さんと会計さんだと言えば、眉を寄せた。
あちらもファルークさんに首をかしげているので、商人のファルークさんです、と紹介すれば息を飲み、マジかよと言われた。
反応を見るに、なかなか有名な商人さんらしい。
「ダニエル殿と甘殿から、協会の手の者だと聞いているが。」
警戒しているらしい。
どうやら、協会にいい思いはないようだ。
私も命を狙われてるそうなので、協会にいい思いはない。
そういえば、学園の時は私を殺す余裕なんてなかったようだけど、学園の外で再開してしまった場合は普通に殺しにくるのかしら。
それとも、そもそも私を狙って……?
「協会には女神殿の殺害使令がでていると聞いたが……さて、御前たちは愚かにも忠実な使徒なのか聞かせてはくれないか?」
私の心を代弁し睨みを効かせてくれるファルークさんに怖じ気づいたのか、彼らは半歩下がった。
が、少し震えた声で誤解だ、と言う。
「これは完全に別件だ!」
「お客様、邪魔なのですが…。」
「すまねぇ!!」
そういえばテーブルを占領しながら話していた。
少しテーブルから離れた場所で、話し合う。どうやら、レンブラントさんからここの招待状をもらったらしい。
以前雲嵐さんと乗った際に、違和感があったそうで、その違和感がただの気のせいなのかそうでないのかを確かめるため派遣したそう。
学園をいつのまにか休学にされ何事かと驚いていれば、使令を告げられたと。
肝心のレンブラントさんは仕事で忙しく、仕事ついでに旅行を楽しもうとして計画して手に入れた招待状を、泣く泣く彼らに渡してきたそうだ。
「その顔といったらもう……呪い殺されるんじゃないかって思ったよね。またはこの招待状は冥途への片道切符かと。」
「ああ……。だが、ご覧の通り楽しませてもらっている。」
そう言って生徒会長さんが出したのは、大量のチップ。
大分儲けたらしい。
そして、いま目を付けているのは、さきほどのテーブルのゲームのようだ。
そこは、ディーラーがコップ?のような黒い筒のなかでサイコロを降り、サイコロの目の合計に近い数字を、ディーラーとプレイヤーで予想し、近い方が勝つというゲームだそう。
「こういうゲームは大体ディーラーの癖に影響されるから、別のプレイヤーとの対決を様子見をしていたんだが……。」
「ずっとディーラーがなかなか近い数当てて勝ってて、客も俺たちのもひとっつも予想当たんないんだよねぇ…。たまーにぴったり当てる人いるけど、僅差だし……。
それで、タネがわからないからそろそろ別のテーブルに移動しようかなって思ってたところに、君たちが来たってわけ⭐あ、そうだ、一枚だけかけてやってみる?当たらなすぎて面白いよ~?」
そういって生徒会長さんのコインを勝手に手に取り渡してくる会計さん。
「か、会計さん…でも、生徒会長さんのですし……。」
「……はぁ、こいつの物盗り癖は慣れたもんだぜ。だけどよ、夜の魔女、あなたはもう学園の生徒ではないだろ?名前で呼んでくれて構わねぇ。こちらも、名前で呼ぶのは……夫君が許さねぇだろうから、夜の魔女って呼ばせてもらうぜ。」
オットギミ、とはなにかしら。聞きなれない言葉に首をかしげている間にも、彼らの目線はなぜかファルークさんに注がれる。ファルークさんは怪しげに笑うばかりだ。
「それじゃあ……憂炎くんと、類衣くん?」
「ああ。そんで、やるか?」
チップを流れるように渡されたので、つい受け取ってしまう。それを肯定と取ったのか、テーブルの前へと連れていかれた。
「お客様。【挑戦】されますか?」
「ああ。彼女が挑戦するそうだ。」
先程より機嫌のよさそうな声でファルークさんがディーラーさんにそう答える。
私たちと同じように仮面を付けたディーラーさんは頷き、サイコロに黒い筒を被せる。
二つのサイコロの当たる音が聞こえ、しばらくしたら止まる。
「お客様から、どうぞ。」
(いやわかんないわよ!?)
まわりは面白そうにこちらに注目していて、どうやらこのテーブルのゲームは当たらないことで有名なゲームのテーブルだと今さら気がついた。
差しのべられた手のひらが見える。そこには2、と、ペンで書かれたような文字が書かれている。二度見した。罠かしらこれ。
もう女の勘に頼って答えようかと思ったが、なぜかこっちを答えてみようと思い、2、と言えば、ディーラーさんは微笑み、7、と言った。そして、筒をテーブルから離す。
「⁉」
ディーラーさんは息を飲んだ。
私も飲んだわ。まさか、本当に当たるなんて。いやどんな親切なカジノよ。
私が女性だから、当てられた振りをしてくれているのかもしれないわ。
さすがに申し訳ないので、もう1ゲームお願いし、情けは入らないと武士のように声をかけといた。首をかしげてわからない振りをしてくれた。
「も、もう一度ですね……。それでは、いざ!」
カラカラ、と筒のなかから音がする。どうぞ、と言われたので数字を考える。手のひらにはもう数字がない。いつ拭き取ったのかしら。
ちらり、と顔を上げれば
「えっ。」
「いかがしましたか?」
「いや、えっ??」
ディーラーさんの仮面の形が変わっている。そう、まるで……数字の8のよう。
もっとかっこいい仮面してたわよね貴方⁉
他の人たちは仮面を見ていなかったのか、特に不思議がる様子がない。もしや、と思いつつ8、と告げれば、またもや当たった。
これはおかしい。
しかも様子を見るに、ディーラーさんの親切によるものではないようだ。ディーラーさん仮面とる素振りも、手袋を変えたり文字を拭き取ったりする素振りなかったし。
「すげぇな……おい、もう1ゲームだ!」
じゃら、と今度は少し多めの掛け金を憂炎くんがテーブルにおいてしまった。ディーラーさんは困惑しながらも受け取ってしまったので、私はもう、あとに引けない。
ふら、と簡単な目眩がおき、近くの給仕係の人から赤いワインをもらい飲む。側面には5と書かれていた。まだサイコロをふってもないのに。
私は死んだ目で、振られるサイコロを眺める。目を聞かれたので5、と答えればやはり当たり、掛け金は倍となった。
夜。夕食を食べ終え、部屋にて、ファルークさんがそのことをアーシラさんとダニエルさん、ジェイさんそして和久くんに話し始める。憂炎くんと類衣くんの登場に、彼らは驚いていた。(ジェイさんとアーシラさんには学園で出会ったひとだと伝えた。やっぱり協会関係者だからか、いい顔はされなかった。)
ダニエルさんは、戻ったときは幾つかこぶがあったが、数時間たった今は、もう治ってきているようだ。ファルークさんがカジノで私が勝ち続けた話をすれば、反応は各人各様だった。
「すごいですわね!!さすが魔女さんですわっ!!予知ですかしら!それともサイコロを操っていていらっしゃるの!?」
アーシラさんは種を不思議がり。
「くうっ……!カジノ、ワタシ得意なので教えようと思ったのデスガ……。」
ダニエルさんは、私が意外とカジノに強いと思いいじけ。
「それならばこの私も強いはずですよ?ふふふ、彼女に教えようと思っていたのは私だけではなかったようですね。」
「私もなかなか強いと自負しているのだが?」
「ご冗談を。私には勝てませんよ。」
ジェイさんはダニエルさんとファルークさんの言葉をにこやかに笑い飛ばし反論し。
「俺、も強く…なれるかな……。」
「まだ早いわ…!お願い、ギャンブル狂いにはなっちゃダメよ…!」
賭けに憧れる危うき青少年が一人。
「いや、でも……ディーラーさんが教えてくれたんですよ。」
「……なるほど、心を読んだのか。イカサマに気がつくなんて、さすが女神殿だ。」
「いえ、そうではなくて…!手袋や仮面やワイングラスを見てわかったんです!」
「なるほど、物を介してか。そのほうが魔法を使ってることがばれにくい、と言うことだろうか?」
真実を話してもだめなようだ。他の誰かが魔法で教えてくれたかも、といえば、
「いまのところジェイさんしか他に魔法使える人イナイシ、その時喧嘩両成敗してましたカラ、出来るはずないのニ、そんな冗談いうなんて、魔女サンはお茶目デスネ⭐」
とウィンクされた。だめだわこれ。
もう遅いし、寝ましょう、というジェイさんの言葉で、私たちは布団にもぐる。モヤモヤとした気持ちを抱え、頭から布団を被せる。
また明日も、今度はみんなでカジノへ行くようだが、またあんなミラクルが起きるのかしら。
「……違和感ですか。」
小さく呟かれたそのことば。
憂炎さんと、類衣さんの言葉が引っ掛かっているような声色。
そんな声を発したジェイさんは、そのあとはなにもいわず静かに布団へと潜り込んだ。
人生で一度は、行ってみたかったのだ。前世では行けなかったけれど、まさかこっちでマカオ?ラスベガス?みたいな設備のあるところに行けるなんて。
仮面をつけ、カジノへと足を踏み入れれば、煌びやかな世界が広がった。
「なにからがいいだろうか。狙いはあるか?特になければ…あれなんか、いいと思うが。」
そう言ってファルークさんはひとつのテーブルを指差す。
行けば、テーブルを囲んでいた他のプレイヤーがあっ、と声を上げた。
「て、転校生くん…?」
「は⁉なぜあなたがここに……⁉」
大人っぽい、金持のどら息子のような格好をした男性たちが困惑と驚愕の表情をみせる。
「……知り合いだろうか。見たところ、貴族のようだが。」
「その……。」
学園へいったときに出会った生徒会長さんと会計さんだと言えば、眉を寄せた。
あちらもファルークさんに首をかしげているので、商人のファルークさんです、と紹介すれば息を飲み、マジかよと言われた。
反応を見るに、なかなか有名な商人さんらしい。
「ダニエル殿と甘殿から、協会の手の者だと聞いているが。」
警戒しているらしい。
どうやら、協会にいい思いはないようだ。
私も命を狙われてるそうなので、協会にいい思いはない。
そういえば、学園の時は私を殺す余裕なんてなかったようだけど、学園の外で再開してしまった場合は普通に殺しにくるのかしら。
それとも、そもそも私を狙って……?
「協会には女神殿の殺害使令がでていると聞いたが……さて、御前たちは愚かにも忠実な使徒なのか聞かせてはくれないか?」
私の心を代弁し睨みを効かせてくれるファルークさんに怖じ気づいたのか、彼らは半歩下がった。
が、少し震えた声で誤解だ、と言う。
「これは完全に別件だ!」
「お客様、邪魔なのですが…。」
「すまねぇ!!」
そういえばテーブルを占領しながら話していた。
少しテーブルから離れた場所で、話し合う。どうやら、レンブラントさんからここの招待状をもらったらしい。
以前雲嵐さんと乗った際に、違和感があったそうで、その違和感がただの気のせいなのかそうでないのかを確かめるため派遣したそう。
学園をいつのまにか休学にされ何事かと驚いていれば、使令を告げられたと。
肝心のレンブラントさんは仕事で忙しく、仕事ついでに旅行を楽しもうとして計画して手に入れた招待状を、泣く泣く彼らに渡してきたそうだ。
「その顔といったらもう……呪い殺されるんじゃないかって思ったよね。またはこの招待状は冥途への片道切符かと。」
「ああ……。だが、ご覧の通り楽しませてもらっている。」
そう言って生徒会長さんが出したのは、大量のチップ。
大分儲けたらしい。
そして、いま目を付けているのは、さきほどのテーブルのゲームのようだ。
そこは、ディーラーがコップ?のような黒い筒のなかでサイコロを降り、サイコロの目の合計に近い数字を、ディーラーとプレイヤーで予想し、近い方が勝つというゲームだそう。
「こういうゲームは大体ディーラーの癖に影響されるから、別のプレイヤーとの対決を様子見をしていたんだが……。」
「ずっとディーラーがなかなか近い数当てて勝ってて、客も俺たちのもひとっつも予想当たんないんだよねぇ…。たまーにぴったり当てる人いるけど、僅差だし……。
それで、タネがわからないからそろそろ別のテーブルに移動しようかなって思ってたところに、君たちが来たってわけ⭐あ、そうだ、一枚だけかけてやってみる?当たらなすぎて面白いよ~?」
そういって生徒会長さんのコインを勝手に手に取り渡してくる会計さん。
「か、会計さん…でも、生徒会長さんのですし……。」
「……はぁ、こいつの物盗り癖は慣れたもんだぜ。だけどよ、夜の魔女、あなたはもう学園の生徒ではないだろ?名前で呼んでくれて構わねぇ。こちらも、名前で呼ぶのは……夫君が許さねぇだろうから、夜の魔女って呼ばせてもらうぜ。」
オットギミ、とはなにかしら。聞きなれない言葉に首をかしげている間にも、彼らの目線はなぜかファルークさんに注がれる。ファルークさんは怪しげに笑うばかりだ。
「それじゃあ……憂炎くんと、類衣くん?」
「ああ。そんで、やるか?」
チップを流れるように渡されたので、つい受け取ってしまう。それを肯定と取ったのか、テーブルの前へと連れていかれた。
「お客様。【挑戦】されますか?」
「ああ。彼女が挑戦するそうだ。」
先程より機嫌のよさそうな声でファルークさんがディーラーさんにそう答える。
私たちと同じように仮面を付けたディーラーさんは頷き、サイコロに黒い筒を被せる。
二つのサイコロの当たる音が聞こえ、しばらくしたら止まる。
「お客様から、どうぞ。」
(いやわかんないわよ!?)
まわりは面白そうにこちらに注目していて、どうやらこのテーブルのゲームは当たらないことで有名なゲームのテーブルだと今さら気がついた。
差しのべられた手のひらが見える。そこには2、と、ペンで書かれたような文字が書かれている。二度見した。罠かしらこれ。
もう女の勘に頼って答えようかと思ったが、なぜかこっちを答えてみようと思い、2、と言えば、ディーラーさんは微笑み、7、と言った。そして、筒をテーブルから離す。
「⁉」
ディーラーさんは息を飲んだ。
私も飲んだわ。まさか、本当に当たるなんて。いやどんな親切なカジノよ。
私が女性だから、当てられた振りをしてくれているのかもしれないわ。
さすがに申し訳ないので、もう1ゲームお願いし、情けは入らないと武士のように声をかけといた。首をかしげてわからない振りをしてくれた。
「も、もう一度ですね……。それでは、いざ!」
カラカラ、と筒のなかから音がする。どうぞ、と言われたので数字を考える。手のひらにはもう数字がない。いつ拭き取ったのかしら。
ちらり、と顔を上げれば
「えっ。」
「いかがしましたか?」
「いや、えっ??」
ディーラーさんの仮面の形が変わっている。そう、まるで……数字の8のよう。
もっとかっこいい仮面してたわよね貴方⁉
他の人たちは仮面を見ていなかったのか、特に不思議がる様子がない。もしや、と思いつつ8、と告げれば、またもや当たった。
これはおかしい。
しかも様子を見るに、ディーラーさんの親切によるものではないようだ。ディーラーさん仮面とる素振りも、手袋を変えたり文字を拭き取ったりする素振りなかったし。
「すげぇな……おい、もう1ゲームだ!」
じゃら、と今度は少し多めの掛け金を憂炎くんがテーブルにおいてしまった。ディーラーさんは困惑しながらも受け取ってしまったので、私はもう、あとに引けない。
ふら、と簡単な目眩がおき、近くの給仕係の人から赤いワインをもらい飲む。側面には5と書かれていた。まだサイコロをふってもないのに。
私は死んだ目で、振られるサイコロを眺める。目を聞かれたので5、と答えればやはり当たり、掛け金は倍となった。
夜。夕食を食べ終え、部屋にて、ファルークさんがそのことをアーシラさんとダニエルさん、ジェイさんそして和久くんに話し始める。憂炎くんと類衣くんの登場に、彼らは驚いていた。(ジェイさんとアーシラさんには学園で出会ったひとだと伝えた。やっぱり協会関係者だからか、いい顔はされなかった。)
ダニエルさんは、戻ったときは幾つかこぶがあったが、数時間たった今は、もう治ってきているようだ。ファルークさんがカジノで私が勝ち続けた話をすれば、反応は各人各様だった。
「すごいですわね!!さすが魔女さんですわっ!!予知ですかしら!それともサイコロを操っていていらっしゃるの!?」
アーシラさんは種を不思議がり。
「くうっ……!カジノ、ワタシ得意なので教えようと思ったのデスガ……。」
ダニエルさんは、私が意外とカジノに強いと思いいじけ。
「それならばこの私も強いはずですよ?ふふふ、彼女に教えようと思っていたのは私だけではなかったようですね。」
「私もなかなか強いと自負しているのだが?」
「ご冗談を。私には勝てませんよ。」
ジェイさんはダニエルさんとファルークさんの言葉をにこやかに笑い飛ばし反論し。
「俺、も強く…なれるかな……。」
「まだ早いわ…!お願い、ギャンブル狂いにはなっちゃダメよ…!」
賭けに憧れる危うき青少年が一人。
「いや、でも……ディーラーさんが教えてくれたんですよ。」
「……なるほど、心を読んだのか。イカサマに気がつくなんて、さすが女神殿だ。」
「いえ、そうではなくて…!手袋や仮面やワイングラスを見てわかったんです!」
「なるほど、物を介してか。そのほうが魔法を使ってることがばれにくい、と言うことだろうか?」
真実を話してもだめなようだ。他の誰かが魔法で教えてくれたかも、といえば、
「いまのところジェイさんしか他に魔法使える人イナイシ、その時喧嘩両成敗してましたカラ、出来るはずないのニ、そんな冗談いうなんて、魔女サンはお茶目デスネ⭐」
とウィンクされた。だめだわこれ。
もう遅いし、寝ましょう、というジェイさんの言葉で、私たちは布団にもぐる。モヤモヤとした気持ちを抱え、頭から布団を被せる。
また明日も、今度はみんなでカジノへ行くようだが、またあんなミラクルが起きるのかしら。
「……違和感ですか。」
小さく呟かれたそのことば。
憂炎さんと、類衣さんの言葉が引っ掛かっているような声色。
そんな声を発したジェイさんは、そのあとはなにもいわず静かに布団へと潜り込んだ。
0
あなたにおすすめの小説
蔑ろにされましたが実は聖女でした ー できない、やめておけ、あなたには無理という言葉は全て覆させていただきます! ー
みーしゃ
ファンタジー
生まれつきMPが1しかないカテリーナは、義母や義妹たちからイジメられ、ないがしろにされた生活を送っていた。しかし、本をきっかけに女神への信仰と勉強を始め、イケメンで優秀な兄の力も借りて、宮廷大学への入学を目指す。
魔法が使えなくても、何かできる事はあるはず。
人生を変え、自分にできることを探すため、カテリーナの挑戦が始まる。
そして、カテリーナの行動により、周囲の認識は彼女を聖女へと変えていくのだった。
物語は、後期ビザンツ帝国時代に似た、魔物や魔法が存在する異世界です。だんだんと逆ハーレムな展開になっていきます。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
最強スライムはぺットであって従魔ではない。ご主人様に仇なす奴は万死に値する。
棚から現ナマ
ファンタジー
スーはペットとして飼われているレベル2のスライムだ。この世界のスライムはレベル2までしか存在しない。それなのにスーは偶然にもワイバーンを食べてレベルアップをしてしまう。スーはこの世界で唯一のレベル2を超えた存在となり、スライムではあり得ない能力を身に付けてしまう。体力や攻撃力は勿論、知能も高くなった。だから自我やプライドも出てきたのだが、自分がペットだということを嫌がるどころか誇りとしている。なんならご主人様LOVEが加速してしまった。そんなスーを飼っているティナは、ひょんなことから王立魔法学園に入学することになってしまう。『違いますっ。私は学園に入学するために来たんじゃありません。下働きとして働くために来たんです!』『はぁ? 俺が従魔だってぇ、馬鹿にするなっ! 俺はご主人様に愛されているペットなんだっ。そこいらの野良と一緒にするんじゃねぇ!』最高レベルのテイマーだと勘違いされてしまうティナと、自分の持てる全ての能力をもって、大好きなご主人様のために頑張る最強スライムスーの物語。他サイトにも投稿しています。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
オネエ伯爵、幼女を拾う。~実はこの子、逃げてきた聖女らしい~
雪丸
ファンタジー
アタシ、アドルディ・レッドフォード伯爵。
突然だけど今の状況を説明するわ。幼女を拾ったの。
多分年齢は6~8歳くらいの子。屋敷の前にボロ雑巾が落ちてると思ったらびっくり!人だったの。
死んでる?と思ってその辺りに落ちている木で突いたら、息をしていたから屋敷に運んで手当てをしたのよ。
「道端で倒れていた私を助け、手当を施したその所業。賞賛に値します。(盛大なキャラ作り中)」
んま~~~尊大だし図々しいし可愛くないわ~~~!!
でも聖女様だから変な扱いもできないわ~~~!!
これからアタシ、どうなっちゃうのかしら…。
な、ラブコメ&ファンタジーです。恋の進展はスローペースです。
小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。(敬称略)
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる