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交通の都ヘパイドン
4.武器探し
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翌朝、ギルド会館の仮眠室で目を覚ました緑太郎を襲ったのは、この数日の中でも屈指の目覚めの悪さであった。背中は筋が違ったように痛み、やや窮屈目であったベッドだったからか節々が縮こまってしまった錯覚にも陥る。ベッドから降りて体を伸ばすと全身のありとあらゆる関節が一斉に音を立てて鳴る。未だに使い道というか効果が不明である[最適化]だが、こういう時には発動してくれないんだなということが検証されたわけである。
起きてギルド会館の裏庭に設置された井戸で顔を洗おうと階段を下りていると、外からフラフラと千鳥足でやってきた拓郎の姿が目に入った。どうやら重度の二日酔いらしく、そのまま治療員の下へと向かって治癒を施してもらおうと頼み込んでいる。
なんとか受け入れてもらえたのか、椅子に座って治療員に後頭部を向けて座った拓郎が階段上の緑朗太の存在に気付き、手を振りながら声をかけた。
「おーい、ロクさんおh痛ててててて…。」
「始めたばかりですぐに治るわけないじゃないですか。もう少しおとなしくしていてくださいよ。」
治療員が漏らす苦言に「はいよ」と返事をして大人しくなる拓郎に、すっかり大丈夫そうだなと緑朗太は胸を撫で下ろした。期せずしてマーヴィスから拓郎の過去を聴かされ、顔を合わせることに気まずさがあるかと思っていたのだが、普段通りに話しかける拓郎に、どこか拍子抜けしたと同時に安堵をしていた。
「良く眠れたか?」
「ご覧のとおり、寝起きは芳しくないな。寝心地が最悪だった。早く拓郎の部屋のあのカーペットに戻りてぇよ。」
「はははっ。昨日は悪かったな。今日は昨日と同じで訓練だろ?終わったら家で飲もう。」
「またここでも良いんだぜ?」
「そう毎日ここにきたら2人とも干上がっちまうさ。」
違いない、互いにケタケタと楽しげに笑いながら顔を洗ってくると言い残して緑朗太はギルド会館を出ようとした。会館を出る際に背後から「ありがとな」と聞こえた気がしたが、彼は聞こえなかった振りをし、そのまま裏口へと回るのであった。
ギルド会館の裏庭に常設された買取りカウンターは朝早くから日本の河岸を思わせる賑わいを見せていた。朝早くからギルドメンバーはモンスターを持ち込み、買取員はそれらに1つずつ間違えぬように番号を振り分け、査定を終わったモンスターの金額をパーティに伝えていく。基本的にギルドが解体等を率先して行ってくれるので、解体費用などを差し引かれた金額になるということもあり緑朗太が思っているよりもモンスターを売るという行為は儲かるものではない。解体を自分たちで行うのであれば、解体費用を抑えることもできるのだが、下手な解体をして素材を駄目にしてしまえば今度は買取り金額そのものに影響ができる。鮮度も大事だ。当たり前のことだが売られた際の腐敗具合でも金額は変わり、遅ければ遅いほど腐敗が進行してしまっていて素材として使える部位が減る。
つまり、夜には閉めている買取りカウンターに、朝一番で持ち込まれたこれらのモンスターは昨日の夜に刈ったか、昨日の段階で売ることができなかった鮮度が落ちた素材ということになる。我先にとカウンターに並ぶギルドメンバーを誘導員が手馴れた様子で整理していく。芸術のような仕事っぷりに感嘆の声を漏らしながら、汚れた顔を井戸の水で洗い流す。朝のひんやりとした空気に井戸の冷水が合わさったことで寝ぼけ眼だった顔つきにも気合が入った。
「緑朗太、もう目が覚めたのか?」
緑朗太の横で声をかけたのはマーヴィスである。「おはようございます」と朝の挨拶をする緑朗太だが、マーヴィスの方が早くに起きて仕事を始めているので、「寝すぎましたかね?」と苦笑いをしてしまった。
「朝の持ち込みはなるべく早くやってやんないとな!素材が良いうちに買い取ると俺たちも持ち込んできた奴らも双方の得だからな!」
こんな世界でもWIN-WINの関係というのは大事なのだと緑朗太は感心をした。
マーヴィスの今日の予定は、昼頃までは買取り作業に追われているので、訓練を行うのは早くても昼過ぎになるということであった。手持ち無沙汰になった緑朗太は空いた時間を潰すのに、市を見てまわることしにた。
思い返せば言語を習得する為に緑朗太が行き来していたのは、主に日用雑貨や食料店ばかりであり、武器防具の類には目を向けることは皆無である。
これを機に自分自身の武器を見てまわろう。緑朗太が自分自身に見合った武器を探し始めたのは、異世界に転移されてから12日目のことであった。
緑朗太と拓郎が同居しているのはギルド会館から徒歩で30分の所に存在する集合住宅、アパートメント的な建物である。当初、緑朗太は異世界のノリでモンスターを狩ってその売却金額で暫くの間は宿屋暮しをしようとも考えていたのだが、それに待ったをかけたのは拓郎だ。
拓郎曰く、新人の狩れるモンスターはその戦闘能力の低さに見合った弱い個体だけである。そういったモンスターは騎士やギルドメンバーだけではなく、素人でも倒せるので市場には常に流通しており価値が低い。また、戦い慣れてないと必要以上に傷をつけてしまい、結果として素材として扱える部位が減ってしまい、更に安く買い叩かれるのだ。
緑朗太も買取りカウンターで見学をしていると、予想以上に買取り金額が低いことに驚きもした。地球の闘牛なんか目ではない程に大きいワゴン車サイズの牛が6頭で銀貨6枚。1頭銀貨1枚10000円相当である。
緑朗太がこの牛と戦うとなると、横に廻り込んで槍で突くかな、と仮想敵として考えていた際に聞こえてきたその買取り金額に、思わず割に合わないと心の中で叫んでしまった。
【プレインバイソン】と言うその牛型モンスターは、角こそ無いものの強靭な足腰と厚い脂肪から繰り出される突進は、人間を容易に轢殺し、建物をも貫通する程の破壊力である。だが、狩り方さえ把握していればFやEランクでは難しいかもしれないが、パーティを組みさえすれば、Dランクぐらいから比較的容易に狩れることもあって、肉・皮・骨と言った各部位も市場には毎日のように出回っている。買取り金額は高くて1頭で銀貨1枚ということもあり、パーティを組んだ際には必ずパーティの人数分は狩らないと、その日の収支が赤字になりかねない。なので、低ランクのギルドメンバーは、街中のクエストをこなして報酬を受け取りながら、訓練を受けてそれなりの実力を蓄えておくというのがこの世界の基本ルールである。
緑朗太もそれを聞かされてから自分には武器はまだ必要ないと感じていたので見ることはなかったのだが、訓練を開始してみて木製とは言え実際に剣や槍と言った現代では手にする機会などなかった武器の数々に触れ、そういった物に興味を抱いてしまった――いや、元から興味はあったので、再燃をしてしまったのである。
何もただの興味というだけでもなく、昨夜の拓郎の姿を見た緑朗太には、とある考えが芽生えていた。その考えを現実のものにする為には、少なくとも今の居候という現状から脱却をし、自らの稼ぎを確立させなければならない。
◇
ここ【ヘパイドン】は【モーリッツ】の国内ではあるが、首都である【モルガニア】からは蜥蜴馬車で4日程離れた場所に存在する。蜥蜴馬車の移動速度は60km出るかでないかというところであるので、夜間の走行が出来ずに明るい時間帯だけでそこに向かうとすれば、それだけかかるのだろう。
拓郎に世界のことを聞こうとも考えたのだが、拓郎の過去のことを聴かされてしまい、おいそれと聞ける雰囲気ではなかった。マーヴィスにでも聞こうかと考えながら市場に赴いた。
朝ということもあり、朝の採れたての食材目当ての青果市やお昼のお供にと言った飲食店が立ち並ぶ【サンタリア】通りは人が津波のように流れていた。
剣や防具の店が並ぶ【ジョスク】通りにも、朝から狩りに行こうというギルドメンバーが大勢露天を見て回っており、前日から修理を出していた武具などを受け取りに足を運ばせる者も少なくはない。
この時間帯で最も人気のないエリアといえば風俗や水商売の店が立ち並ぶ【ウォッカ】通りだけであろう。道の端で眠る酔っぱらいや、甘い匂いを漂わせながら足早に歩く女性とすれ違ったり、その空気感は日本の明け方の新宿を思わずにはいられない。
緑朗太が目的地としたジョスク通りには前述の通り、今から狩りに行こうと意気込みを見せる者や休息日であろう、自分と同じように店頭を冷やかしに回るものなど様々である。緑朗太は一旦ジョスク通りの端まで移動をし、一軒一軒ジックリと見て回っている。
店の売り子も緑朗太の姿格好を見て、金を持っていないかただの冷やかしであると気づくものが多く、声をかけてくることはない。緑朗太にとっても都合がよかったので気にも留めず、声をかけられた時にだけ、その店舗の中で一際目を引くものについて訊ね、それが自分の探しているものではなかったかのように振舞った。
武器の通りというだけあって、日本じゃまずお目にかかれないような鉄の剣や槍、手斧に鉄の棒の先端に球体状の鉄を付けたハンマーもどきなど様々である。流石にロマン武器や銃火器はなかった。交通の都であればその分流れ着くものも様々で、この世界には転移者が多いということもあって少しぐらいそういうのが流通しているのでは?と緑朗太は期待をしていた。
ジョスク通りの半分は武器や防具であったが、残りの半分は鍋やナイフ、フォークと言った日用品の鍛冶品を主にしているエリアである。半刻ほどで通りの片側全てを見て回ったことでわかったのだが、緑朗太には武器の良し悪しがわからない。それこそ品質などがゲームのようにわかれば楽であるのだが、剣も槍も揃って似たり寄ったりである。金額自体もそれ程大差はなく、時折みかける高額の品は、レアな鉱石や金属の他に、滅多に出回らないモンスター素材を使用しているという。
鑑定持ちは覗き見野郎と侮蔑されると拓郎は言っていたが、武器の品質等がわかるであろう鑑定は、この世界でも有用であると思い知らされる。
もう反対側の店舗を見ようとした緑朗太に通りの入口側から「おーい」と手を振りながら声をかけてくる人物が。拓郎である。
「拓郎、どうした?もう二日酔いは大丈夫か?」
「今仕事中なんだよ。これでも町を守る騎士だからな。ロクさんこそジョスクなんかに来てどうしたんだよ。」
「マーヴィスさんの手が空くのが昼過ぎみたいでな。訓練の前にちょっと武器を見てまわろうと思って。」
「なるほどな。けど、ロクさん武器のことってわかるのか?」
緑朗太は丁度そのことで迷ってたんだと正直に話し、拓郎は「やっぱりな」と自分の時のことを思い出しながら頷く。
「ここで販売してるのはあくまでもこの辺りの魔物とかを狩るのに適しているか、或いは工房の弟子が小遣い稼ぎの為に持ってきてるっていう品が殆どだから、似たり寄ったりってところだ。良い武器を探すんだったら工房が立ち並ぶ【タベス】で親方連中に見繕ってもらうか、掘り出し物が売られてる【ファパイケ】がお勧めだ。」
そう言い残すと拓郎は「じゃ、見回り戻るわ」と緑朗太から離れて職務に戻っていった。【タベス】と【ファパイケ】は緑朗太も場所は知っているが、足を運ぼうとは思っていないエリアであったので、拓郎が教えてくれた情報は非常に有意義であった。
そうと決まれば善は急げ。残りの半分を見るのをまた今度にし、緑朗太はとりあえず【タベス】へと移動を開始した。
工房通り【タベス】は、ヘパイドンの中でもそれほど大きくはない区画である。
ヘパイドンは流通の町であり、他所から持ち込まれるものを他所へと販売をする、もしくは旅の疲れを癒すか長旅の中に僅かな娯楽を求める等の宿泊、歓楽に重きを置いている。
鍛冶であれば中央に行けばこの町の職人よりもいい職人は腐るほどおり、態々この街に武器や防具を求めてやってくる様な酔狂な人物はいない。こういう時は大抵【元宮廷料理人】や【伝説の鍛冶師が隠れていた】なんて展開を心待ちにするものだが、タベスに店を構える親方と呼ばれる職人はドワーフではなく人間、それも壮年から中年と言った緑朗太と同じか少し上の年齢であった。
鍛冶だけでなく魔物や動植物の素材を使用した装飾品、昆虫型モンスターの吐いた糸を使った絹織物などの繊維製品、特産品というわけではないが町の周辺で採取できる【ロクハラ草】を素材にした非常に苦みの強い、青汁的要素の飲み物【緑汁薬】の製造もタベスで行われている。
緑汁薬は別名グリーンポーションともよばれており、体の疲労、その中でも主に肝臓
機能を癒してくれるとあって一部の酒飲みには大変重宝されている。旅人が最も旅の疲れを癒すのに使用するのは酒である。酒は程々にと言われるように、ほどほどであれば何も問題はないのだが、当然興が乗れば人は飲みすぎてしまい、飲みすぎた人は二日酔いや、肝臓を弱めたりと言った弊害に襲われる。そんな人々の友として古くから慣れ親しまれたのが緑汁薬である。コアな味のファンもおり、「一度飲むとやめられない」「不味い、不味すぎる。もう一杯」と某CMの様な謳い文句を言う輩も出てくる始末である。
閑話休題、兎に角タベスには鍛冶屋よりも工芸品や土産品等の工房の方が台頭しており、拓郎に言われるまで緑朗太の意識からは除外をされていたのである。昼過ぎまでの時間を潰す目的で軽い気持ちで武器を見てまわろうと思っていただけなので、下調べなど特にしていなかったのも原因であろう。
タベスに辿り着いた緑朗太は、歴史の教科書でしか見たことのなかったような古い日本の工場を連想させる建物の数々に、思わず自分が日本の昭和や大正にタイムスリップしたのではないかと不安に駆られた。だが、その工場の中をちらりと覗くと、日本ではありえないような髪色の人々が一心不乱に装飾品を作っている姿に、近代日本の完全機械化された工業が如何に人々に利益を齎していたのかと懐かしむと同時にここがまだ異世界であったと染み染みと思うのであった。
見知らぬ大量の素材を荷台に乗せた乗せた蜥蜴馬車や人力車と何度もすれ違いながら道を進んでいくと、段々と目的地が近づいていることがわかる。冷房などのない世界であり、灼熱の世界となるであろう鍛冶工房は常に吹き抜けの造りになっている。その為、金鎚の音はタベスに着くやいなや聞こえてはいたのだが、その音が次第に大きくなっているのだ。
緑朗太が遂に見つけた鍛冶工房は、数ある工場の中でも他とは一線を画していた。入る前から既に熱い。その建物の入口は景色がぼんやりと揺らめいており、入ることを躊躇させるには十分なのである。拓郎が案内をしてくれなかったのは、もしかしたら忙しいだけではなく、ここに近寄りたくなかったのもあるのだろう。軽装の緑朗太でさえ、これだけ離れていても熱さを感じるのだ。金属鎧を全身に纏った者にはここの熱気は凶器と言っても差し支えない。あっという間に熱中症だ。
意を決して緑朗太が工房内に足を踏み入れようとすると、中からではなく工房の入口の横から「あの!」と女性の声に呼び止められた。
自分を呼んだのかと、緑朗太が振り返ると女性と思った声の主は女性というよりも女子、女児であった。カールをさせる技術がないであろう、この世界で天然パーマと思しきクリクリの茶色巻き毛で、何かを言いたげに上目遣いに緑朗太を見上げている。タンクトップにミニスカートというアンバランスな着合わせである。ミニスカートもとりあえず履かせたと言ったようで、盛り上がったカボチャパンツがズボンの役割になっているようだ。
「俺に何か用かな?」
相手が子供ということもあり、緑朗太はマーヴィスに話しかけるように柔らかな物腰で話しかけた。女児は何も語らず、入ろうとした工房ではなく、その向かいの工房に指を差す。
どういう意図があるのだろうかと困惑をする緑朗太だったが、動かない彼に焦れたのか女児は小さな手で彼の手を掴むと、拙い力で引っ張っていく。振りほどこうと思えば簡単に振りほどけるのだが、それをするのも憚られる為に振りほどけない。されるがままに連れて行かれた工房の中も向かいの工房と同じく金鎚や金床と言った道具が置かれており、鍛冶工房であるようだった。もっとも、前の工房とは異なり今は活動をしている様子が伺えない。
緑朗太が入るや否や、女児が「お爺ちゃん!お客さん連れてきた!!」と叫んだので、その時になって初めて、緑朗太は自分が客引きにあったのだと自覚したのであった。
だが、女児が叫んでも肝心の祖父とやらはやってこない。あれ?と戸惑っている間に、緑朗太を置いて工房の奥へと走り去ってしまう女児を見送り、緑朗太は今出て行ったらバレないよな…と逃げようかと試みた。が、逃げようとした刹那、背筋に氷柱を差し込まれたような寒気を感じ、ピタリと動きを止めた。冷たさは一瞬であった。冷たいと思った次にはそれは激痛に変わった。刺されたのかとも思ったがそうではなく、味わったことのない感覚に吐き気さえ催す。
「なんじゃ…随分と情けない泥棒じゃな…。」
今しがた連れられた工房の入口、自分の背後から聞こえてくる嗄れた声。この老人が自分に何かをしたのであろうとすぐに理解できた。振り返ることもできず、立ち尽くした緑朗太の前からドタドタと元気そうな足音が聞こえ、奥に引っ込んでいた女児が戻ってきた。
「あ、お爺ちゃん!お客さん連れてきたよ!」
「なに?客だって?」
氷解したように寒気が霧散したことでようやく自由を取り戻した緑朗太が振り返ると、そこには頭に鉢巻を巻いた一人の老人が佇んでいた。だが、その人物は緑朗太が想像しているような人間ではなく…。
「ドワーフ?」
緑朗太はこの街にいる職人は皆人間であると聞かされていた。だが、目の前にいるのは街にはいないとされたドワーフである。長い髭こそ無いものの、緑朗太の半分しかない身長、ずんぐりむっくりの体型、浅黒い肌とドワーフのその他の特徴を前面に押し出している。
「カティ、ワシはもう客を取らんと言ったじゃろう。」
「だって、お爺ちゃんを元気付けたかったんだもん!!」
自身を挟みつつも完全に無視された状態で言い争いを始める爺孫に緑朗太はなにやら激しく面倒事に巻き込まれそうだと身の危険を感じるのであった。
起きてギルド会館の裏庭に設置された井戸で顔を洗おうと階段を下りていると、外からフラフラと千鳥足でやってきた拓郎の姿が目に入った。どうやら重度の二日酔いらしく、そのまま治療員の下へと向かって治癒を施してもらおうと頼み込んでいる。
なんとか受け入れてもらえたのか、椅子に座って治療員に後頭部を向けて座った拓郎が階段上の緑朗太の存在に気付き、手を振りながら声をかけた。
「おーい、ロクさんおh痛ててててて…。」
「始めたばかりですぐに治るわけないじゃないですか。もう少しおとなしくしていてくださいよ。」
治療員が漏らす苦言に「はいよ」と返事をして大人しくなる拓郎に、すっかり大丈夫そうだなと緑朗太は胸を撫で下ろした。期せずしてマーヴィスから拓郎の過去を聴かされ、顔を合わせることに気まずさがあるかと思っていたのだが、普段通りに話しかける拓郎に、どこか拍子抜けしたと同時に安堵をしていた。
「良く眠れたか?」
「ご覧のとおり、寝起きは芳しくないな。寝心地が最悪だった。早く拓郎の部屋のあのカーペットに戻りてぇよ。」
「はははっ。昨日は悪かったな。今日は昨日と同じで訓練だろ?終わったら家で飲もう。」
「またここでも良いんだぜ?」
「そう毎日ここにきたら2人とも干上がっちまうさ。」
違いない、互いにケタケタと楽しげに笑いながら顔を洗ってくると言い残して緑朗太はギルド会館を出ようとした。会館を出る際に背後から「ありがとな」と聞こえた気がしたが、彼は聞こえなかった振りをし、そのまま裏口へと回るのであった。
ギルド会館の裏庭に常設された買取りカウンターは朝早くから日本の河岸を思わせる賑わいを見せていた。朝早くからギルドメンバーはモンスターを持ち込み、買取員はそれらに1つずつ間違えぬように番号を振り分け、査定を終わったモンスターの金額をパーティに伝えていく。基本的にギルドが解体等を率先して行ってくれるので、解体費用などを差し引かれた金額になるということもあり緑朗太が思っているよりもモンスターを売るという行為は儲かるものではない。解体を自分たちで行うのであれば、解体費用を抑えることもできるのだが、下手な解体をして素材を駄目にしてしまえば今度は買取り金額そのものに影響ができる。鮮度も大事だ。当たり前のことだが売られた際の腐敗具合でも金額は変わり、遅ければ遅いほど腐敗が進行してしまっていて素材として使える部位が減る。
つまり、夜には閉めている買取りカウンターに、朝一番で持ち込まれたこれらのモンスターは昨日の夜に刈ったか、昨日の段階で売ることができなかった鮮度が落ちた素材ということになる。我先にとカウンターに並ぶギルドメンバーを誘導員が手馴れた様子で整理していく。芸術のような仕事っぷりに感嘆の声を漏らしながら、汚れた顔を井戸の水で洗い流す。朝のひんやりとした空気に井戸の冷水が合わさったことで寝ぼけ眼だった顔つきにも気合が入った。
「緑朗太、もう目が覚めたのか?」
緑朗太の横で声をかけたのはマーヴィスである。「おはようございます」と朝の挨拶をする緑朗太だが、マーヴィスの方が早くに起きて仕事を始めているので、「寝すぎましたかね?」と苦笑いをしてしまった。
「朝の持ち込みはなるべく早くやってやんないとな!素材が良いうちに買い取ると俺たちも持ち込んできた奴らも双方の得だからな!」
こんな世界でもWIN-WINの関係というのは大事なのだと緑朗太は感心をした。
マーヴィスの今日の予定は、昼頃までは買取り作業に追われているので、訓練を行うのは早くても昼過ぎになるということであった。手持ち無沙汰になった緑朗太は空いた時間を潰すのに、市を見てまわることしにた。
思い返せば言語を習得する為に緑朗太が行き来していたのは、主に日用雑貨や食料店ばかりであり、武器防具の類には目を向けることは皆無である。
これを機に自分自身の武器を見てまわろう。緑朗太が自分自身に見合った武器を探し始めたのは、異世界に転移されてから12日目のことであった。
緑朗太と拓郎が同居しているのはギルド会館から徒歩で30分の所に存在する集合住宅、アパートメント的な建物である。当初、緑朗太は異世界のノリでモンスターを狩ってその売却金額で暫くの間は宿屋暮しをしようとも考えていたのだが、それに待ったをかけたのは拓郎だ。
拓郎曰く、新人の狩れるモンスターはその戦闘能力の低さに見合った弱い個体だけである。そういったモンスターは騎士やギルドメンバーだけではなく、素人でも倒せるので市場には常に流通しており価値が低い。また、戦い慣れてないと必要以上に傷をつけてしまい、結果として素材として扱える部位が減ってしまい、更に安く買い叩かれるのだ。
緑朗太も買取りカウンターで見学をしていると、予想以上に買取り金額が低いことに驚きもした。地球の闘牛なんか目ではない程に大きいワゴン車サイズの牛が6頭で銀貨6枚。1頭銀貨1枚10000円相当である。
緑朗太がこの牛と戦うとなると、横に廻り込んで槍で突くかな、と仮想敵として考えていた際に聞こえてきたその買取り金額に、思わず割に合わないと心の中で叫んでしまった。
【プレインバイソン】と言うその牛型モンスターは、角こそ無いものの強靭な足腰と厚い脂肪から繰り出される突進は、人間を容易に轢殺し、建物をも貫通する程の破壊力である。だが、狩り方さえ把握していればFやEランクでは難しいかもしれないが、パーティを組みさえすれば、Dランクぐらいから比較的容易に狩れることもあって、肉・皮・骨と言った各部位も市場には毎日のように出回っている。買取り金額は高くて1頭で銀貨1枚ということもあり、パーティを組んだ際には必ずパーティの人数分は狩らないと、その日の収支が赤字になりかねない。なので、低ランクのギルドメンバーは、街中のクエストをこなして報酬を受け取りながら、訓練を受けてそれなりの実力を蓄えておくというのがこの世界の基本ルールである。
緑朗太もそれを聞かされてから自分には武器はまだ必要ないと感じていたので見ることはなかったのだが、訓練を開始してみて木製とは言え実際に剣や槍と言った現代では手にする機会などなかった武器の数々に触れ、そういった物に興味を抱いてしまった――いや、元から興味はあったので、再燃をしてしまったのである。
何もただの興味というだけでもなく、昨夜の拓郎の姿を見た緑朗太には、とある考えが芽生えていた。その考えを現実のものにする為には、少なくとも今の居候という現状から脱却をし、自らの稼ぎを確立させなければならない。
◇
ここ【ヘパイドン】は【モーリッツ】の国内ではあるが、首都である【モルガニア】からは蜥蜴馬車で4日程離れた場所に存在する。蜥蜴馬車の移動速度は60km出るかでないかというところであるので、夜間の走行が出来ずに明るい時間帯だけでそこに向かうとすれば、それだけかかるのだろう。
拓郎に世界のことを聞こうとも考えたのだが、拓郎の過去のことを聴かされてしまい、おいそれと聞ける雰囲気ではなかった。マーヴィスにでも聞こうかと考えながら市場に赴いた。
朝ということもあり、朝の採れたての食材目当ての青果市やお昼のお供にと言った飲食店が立ち並ぶ【サンタリア】通りは人が津波のように流れていた。
剣や防具の店が並ぶ【ジョスク】通りにも、朝から狩りに行こうというギルドメンバーが大勢露天を見て回っており、前日から修理を出していた武具などを受け取りに足を運ばせる者も少なくはない。
この時間帯で最も人気のないエリアといえば風俗や水商売の店が立ち並ぶ【ウォッカ】通りだけであろう。道の端で眠る酔っぱらいや、甘い匂いを漂わせながら足早に歩く女性とすれ違ったり、その空気感は日本の明け方の新宿を思わずにはいられない。
緑朗太が目的地としたジョスク通りには前述の通り、今から狩りに行こうと意気込みを見せる者や休息日であろう、自分と同じように店頭を冷やかしに回るものなど様々である。緑朗太は一旦ジョスク通りの端まで移動をし、一軒一軒ジックリと見て回っている。
店の売り子も緑朗太の姿格好を見て、金を持っていないかただの冷やかしであると気づくものが多く、声をかけてくることはない。緑朗太にとっても都合がよかったので気にも留めず、声をかけられた時にだけ、その店舗の中で一際目を引くものについて訊ね、それが自分の探しているものではなかったかのように振舞った。
武器の通りというだけあって、日本じゃまずお目にかかれないような鉄の剣や槍、手斧に鉄の棒の先端に球体状の鉄を付けたハンマーもどきなど様々である。流石にロマン武器や銃火器はなかった。交通の都であればその分流れ着くものも様々で、この世界には転移者が多いということもあって少しぐらいそういうのが流通しているのでは?と緑朗太は期待をしていた。
ジョスク通りの半分は武器や防具であったが、残りの半分は鍋やナイフ、フォークと言った日用品の鍛冶品を主にしているエリアである。半刻ほどで通りの片側全てを見て回ったことでわかったのだが、緑朗太には武器の良し悪しがわからない。それこそ品質などがゲームのようにわかれば楽であるのだが、剣も槍も揃って似たり寄ったりである。金額自体もそれ程大差はなく、時折みかける高額の品は、レアな鉱石や金属の他に、滅多に出回らないモンスター素材を使用しているという。
鑑定持ちは覗き見野郎と侮蔑されると拓郎は言っていたが、武器の品質等がわかるであろう鑑定は、この世界でも有用であると思い知らされる。
もう反対側の店舗を見ようとした緑朗太に通りの入口側から「おーい」と手を振りながら声をかけてくる人物が。拓郎である。
「拓郎、どうした?もう二日酔いは大丈夫か?」
「今仕事中なんだよ。これでも町を守る騎士だからな。ロクさんこそジョスクなんかに来てどうしたんだよ。」
「マーヴィスさんの手が空くのが昼過ぎみたいでな。訓練の前にちょっと武器を見てまわろうと思って。」
「なるほどな。けど、ロクさん武器のことってわかるのか?」
緑朗太は丁度そのことで迷ってたんだと正直に話し、拓郎は「やっぱりな」と自分の時のことを思い出しながら頷く。
「ここで販売してるのはあくまでもこの辺りの魔物とかを狩るのに適しているか、或いは工房の弟子が小遣い稼ぎの為に持ってきてるっていう品が殆どだから、似たり寄ったりってところだ。良い武器を探すんだったら工房が立ち並ぶ【タベス】で親方連中に見繕ってもらうか、掘り出し物が売られてる【ファパイケ】がお勧めだ。」
そう言い残すと拓郎は「じゃ、見回り戻るわ」と緑朗太から離れて職務に戻っていった。【タベス】と【ファパイケ】は緑朗太も場所は知っているが、足を運ぼうとは思っていないエリアであったので、拓郎が教えてくれた情報は非常に有意義であった。
そうと決まれば善は急げ。残りの半分を見るのをまた今度にし、緑朗太はとりあえず【タベス】へと移動を開始した。
工房通り【タベス】は、ヘパイドンの中でもそれほど大きくはない区画である。
ヘパイドンは流通の町であり、他所から持ち込まれるものを他所へと販売をする、もしくは旅の疲れを癒すか長旅の中に僅かな娯楽を求める等の宿泊、歓楽に重きを置いている。
鍛冶であれば中央に行けばこの町の職人よりもいい職人は腐るほどおり、態々この街に武器や防具を求めてやってくる様な酔狂な人物はいない。こういう時は大抵【元宮廷料理人】や【伝説の鍛冶師が隠れていた】なんて展開を心待ちにするものだが、タベスに店を構える親方と呼ばれる職人はドワーフではなく人間、それも壮年から中年と言った緑朗太と同じか少し上の年齢であった。
鍛冶だけでなく魔物や動植物の素材を使用した装飾品、昆虫型モンスターの吐いた糸を使った絹織物などの繊維製品、特産品というわけではないが町の周辺で採取できる【ロクハラ草】を素材にした非常に苦みの強い、青汁的要素の飲み物【緑汁薬】の製造もタベスで行われている。
緑汁薬は別名グリーンポーションともよばれており、体の疲労、その中でも主に肝臓
機能を癒してくれるとあって一部の酒飲みには大変重宝されている。旅人が最も旅の疲れを癒すのに使用するのは酒である。酒は程々にと言われるように、ほどほどであれば何も問題はないのだが、当然興が乗れば人は飲みすぎてしまい、飲みすぎた人は二日酔いや、肝臓を弱めたりと言った弊害に襲われる。そんな人々の友として古くから慣れ親しまれたのが緑汁薬である。コアな味のファンもおり、「一度飲むとやめられない」「不味い、不味すぎる。もう一杯」と某CMの様な謳い文句を言う輩も出てくる始末である。
閑話休題、兎に角タベスには鍛冶屋よりも工芸品や土産品等の工房の方が台頭しており、拓郎に言われるまで緑朗太の意識からは除外をされていたのである。昼過ぎまでの時間を潰す目的で軽い気持ちで武器を見てまわろうと思っていただけなので、下調べなど特にしていなかったのも原因であろう。
タベスに辿り着いた緑朗太は、歴史の教科書でしか見たことのなかったような古い日本の工場を連想させる建物の数々に、思わず自分が日本の昭和や大正にタイムスリップしたのではないかと不安に駆られた。だが、その工場の中をちらりと覗くと、日本ではありえないような髪色の人々が一心不乱に装飾品を作っている姿に、近代日本の完全機械化された工業が如何に人々に利益を齎していたのかと懐かしむと同時にここがまだ異世界であったと染み染みと思うのであった。
見知らぬ大量の素材を荷台に乗せた乗せた蜥蜴馬車や人力車と何度もすれ違いながら道を進んでいくと、段々と目的地が近づいていることがわかる。冷房などのない世界であり、灼熱の世界となるであろう鍛冶工房は常に吹き抜けの造りになっている。その為、金鎚の音はタベスに着くやいなや聞こえてはいたのだが、その音が次第に大きくなっているのだ。
緑朗太が遂に見つけた鍛冶工房は、数ある工場の中でも他とは一線を画していた。入る前から既に熱い。その建物の入口は景色がぼんやりと揺らめいており、入ることを躊躇させるには十分なのである。拓郎が案内をしてくれなかったのは、もしかしたら忙しいだけではなく、ここに近寄りたくなかったのもあるのだろう。軽装の緑朗太でさえ、これだけ離れていても熱さを感じるのだ。金属鎧を全身に纏った者にはここの熱気は凶器と言っても差し支えない。あっという間に熱中症だ。
意を決して緑朗太が工房内に足を踏み入れようとすると、中からではなく工房の入口の横から「あの!」と女性の声に呼び止められた。
自分を呼んだのかと、緑朗太が振り返ると女性と思った声の主は女性というよりも女子、女児であった。カールをさせる技術がないであろう、この世界で天然パーマと思しきクリクリの茶色巻き毛で、何かを言いたげに上目遣いに緑朗太を見上げている。タンクトップにミニスカートというアンバランスな着合わせである。ミニスカートもとりあえず履かせたと言ったようで、盛り上がったカボチャパンツがズボンの役割になっているようだ。
「俺に何か用かな?」
相手が子供ということもあり、緑朗太はマーヴィスに話しかけるように柔らかな物腰で話しかけた。女児は何も語らず、入ろうとした工房ではなく、その向かいの工房に指を差す。
どういう意図があるのだろうかと困惑をする緑朗太だったが、動かない彼に焦れたのか女児は小さな手で彼の手を掴むと、拙い力で引っ張っていく。振りほどこうと思えば簡単に振りほどけるのだが、それをするのも憚られる為に振りほどけない。されるがままに連れて行かれた工房の中も向かいの工房と同じく金鎚や金床と言った道具が置かれており、鍛冶工房であるようだった。もっとも、前の工房とは異なり今は活動をしている様子が伺えない。
緑朗太が入るや否や、女児が「お爺ちゃん!お客さん連れてきた!!」と叫んだので、その時になって初めて、緑朗太は自分が客引きにあったのだと自覚したのであった。
だが、女児が叫んでも肝心の祖父とやらはやってこない。あれ?と戸惑っている間に、緑朗太を置いて工房の奥へと走り去ってしまう女児を見送り、緑朗太は今出て行ったらバレないよな…と逃げようかと試みた。が、逃げようとした刹那、背筋に氷柱を差し込まれたような寒気を感じ、ピタリと動きを止めた。冷たさは一瞬であった。冷たいと思った次にはそれは激痛に変わった。刺されたのかとも思ったがそうではなく、味わったことのない感覚に吐き気さえ催す。
「なんじゃ…随分と情けない泥棒じゃな…。」
今しがた連れられた工房の入口、自分の背後から聞こえてくる嗄れた声。この老人が自分に何かをしたのであろうとすぐに理解できた。振り返ることもできず、立ち尽くした緑朗太の前からドタドタと元気そうな足音が聞こえ、奥に引っ込んでいた女児が戻ってきた。
「あ、お爺ちゃん!お客さん連れてきたよ!」
「なに?客だって?」
氷解したように寒気が霧散したことでようやく自由を取り戻した緑朗太が振り返ると、そこには頭に鉢巻を巻いた一人の老人が佇んでいた。だが、その人物は緑朗太が想像しているような人間ではなく…。
「ドワーフ?」
緑朗太はこの街にいる職人は皆人間であると聞かされていた。だが、目の前にいるのは街にはいないとされたドワーフである。長い髭こそ無いものの、緑朗太の半分しかない身長、ずんぐりむっくりの体型、浅黒い肌とドワーフのその他の特徴を前面に押し出している。
「カティ、ワシはもう客を取らんと言ったじゃろう。」
「だって、お爺ちゃんを元気付けたかったんだもん!!」
自身を挟みつつも完全に無視された状態で言い争いを始める爺孫に緑朗太はなにやら激しく面倒事に巻き込まれそうだと身の危険を感じるのであった。
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