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交通の都ヘパイドン
9.重い槍
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この世界では武器は必須である。モンスターや盗賊という存在が魍魎跋扈する街道では己の身は己で守らなければならない。剣、槍、斧などの刃物類からハンマー等の鈍器類、果ては弓矢まで―――ありとあらゆる武器防具製造。又、日常で使用するような鍋や皿、更にはフォークやナイフといった小道具類――全ての鍛冶を一身に担うヘパイドンが誇る鍛冶工房、それが【タカシム工房】である。
どうして自分がそのタカシム工房の食堂でご飯を食べているのか、しかも相席者がよりにもよって工房長。緑朗太の心中は先ほどの爺孫喧嘩の時と同じぐらいの気まずさを感じながら鳥のような足のモンスター肉を齧っている。見た目同様の鳥のような味と食感ではあるが、これは【ビッグフローターフロッグ】と呼ばれる鶏サイズを誇るカエルの足である。
だが、どれだけ美味しいご飯であろうとも、緑朗太には隣で「美味しい!!」とカティのよう喜ぶだけの無邪気さはない。転移前でも実現することのなかった【社長との食事】とも言わんばかりの状況に、ただただ胃を痛めていた。
「さきほども申し上げましたが…カティを救っていただき本当にありがとうございます。」
「いえ…そんな…頭を上げてください。」
偉い人に頭を下げられることほど、緑朗太にとって辛いことはなかった。不遜な態度とか胸を張って威張ったりする人達はよくこんな重圧に耐えられるものだ。ひょっとしたら大物になるのではないかとさえ思われる。
緑朗太が聞く所によると、ガウディはシムの師匠に当たる人であり、かといって師匠と呼んでしまうとぶっ飛ばされるので仕方がなくガウディ氏と呼んでいるそうだ。
人嫌いのガウディにどうやって指示を仰いだのか?それはカティの両親が関係しているとのことで、話す気はなさそうで口を噤む。知り合ったばかりで踏み込んだ話を聞き出すような間柄と言うわけでもなく、それ以上尋ねるつもりがないという緑朗太の気配を察してシムは「そういえば」と今度は緑朗太のことを訊ねた。
緑朗太も特に隠す必要はないと判断しているので、自身が星の流れ者で今日からEランクになったばかりの新米ギルドメンバーであるという旨を伝えた。ガウディ同様、星の流れ者という言葉にシムは驚きを隠せず、観察をするかのように緑朗太を見始めた。
あまりにもジロジロ見られるので緑朗太が困った表情を浮かべると、「失敬」と謝罪をし、緑朗太にこの後の予定を訊ねた。お昼の後はギルド会館横で勉強を教えてもらう予定であることを伝えると、食後に付き合って欲しいと頼んだのである。
食後、工房の職人にカティをガウディの工房に届けに行くように指示したシムは、緑朗太を連れてとある部屋を訪れていた。そこはタカシム工房で作られた武器が貯蔵されている部屋であり、ジョスク通りなどに置かれている武器とは、一目見ただけで一線を画す作りであることが理解できる。
入口すぐのところで待つように告げ、部屋の奥へと移動をしたシム。戻ってきた彼はその手にいくつかの槍を持っていた。どれも見た感じでは大きな違いこそないが、柄の長さや握り具合が微妙に異なるということであった。
「これは?」
「あの子を救ってくれたお礼です。どれか1本差し上げます。」
思わぬ展開に喜ぶ緑朗太であったが、本当に良いのかを訊ねるとシムは真剣な面持ちで頷き、どれでも好きなのを持っていて欲しいとまで言い切った。
要らないと言おう物なら無理やりにでも押し付けると言わんばかりの気迫を感じ、緑朗太は1本ずつ握り心地や振り心地を確認する。その中でも、最も振り易いロングスピアを選び、シムにそれを頂くことを伝えた。次いで、この待遇はどういうことか?訊くであろうことを見越し、シムが重い口を開いた。
「カティの事です。あの子はおそらくこれからもガウディ氏の為になるとお客を呼ぼうとするでしょう…。」
「……止めることは?流石にあれだけ怒られれば止まるのではないのですか?」
「頑固な子です。あの子はお祖父さん似でありお父さん似でもありますから…。」
不意に登場をしたカティのお父さんの情報に、口にしてすぐにシムは自らの口に手を当てて余計なことを話してしまったこと、どうか自分が話したことは忘れて欲しいことを緑朗太に頼み、面倒事の匂いを感じた緑朗太もそれを承諾した。
「今回のように相手がすぐに引けば良いのですが、力づくでも連れて行こうという輩は必ず出ます。その時、彼女を守れる人が1人でも多いに越したことはありませんから…。」
再び頭を下げた工房長の姿は、緑朗太に今まで見せた中でも熱心で、ひたむきで、一筋で、生真面目で、必死で、躍起で、懸命で―――何よりも本気だ。
「わかりました…。もしもの時は全力を尽くします。」
「お願いします…。」
緑朗太の手に握り締められた、人を傷つけるのを目的とした鉄の重さは、彼が思い描いていた理想よりも遥かに重々しく、現実味を帯びているものであった。
◇
タカシム工房を後にした緑朗太は、序にとガウディに挨拶をしに行こうと彼の工房に行こうとした。だが、中から漏れ出る爺と孫の喧嘩声に日を改めるかと腰をひかしてギルド会館へと戻っていく。
緑朗太の手に握り締められる槍は穂先に皮の袋を被せ、彼の肩に担がれている。街中で槍を持ち歩くのは騎士か、狩猟に行こうかというギルドメンバーだけである。
後者である彼も、槍を持っていても何らおかしくはないのだが、身の丈にあっているかどうかを問われたとき、彼は即座に否定をすることであろう。
カティを守るための先行投資、或いは約束手形となった槍だが、願わくばこれを使う機会がない方が良い。これを使わなければならない時、それは彼が他者にこの槍を突き立てなければならないのだ。
こと、ここに至って彼は己の持つ技量と命の重さの重要性に気づかされる形となった。死生観を軽んじていたわけではないが、木製の武器を振るっていたことで、命の危険がない、安全に身を置いていたと錯覚をしていた。
違うのだ。実際にカティという知り合いが、人攫いに誘拐されかけたことによって、彼は自分が如何に危険な世界に足を踏み入れているのだ。カティだけではない。自分もまた、狙われることだって考えうるのだ。
それを自覚した時から、彼の視界に映る全ての人々の印象が変貌を遂げた。
タベスからギルド会館までの道のり。道を歩く人、露天で声を上げる人、それを監視する騎士さえも――全てが緑朗太を傷つける可能性があり、緑朗太が傷つけるかもしれない人達だ。
大した距離も歩いていないはずなのに息が上がりそうになり、武器を持つ手は震え、視線には疑念が乗せられる。
突如、そんな緑朗太の肩を誰かがポンと叩いた。
「うわぁぁぁぁぁ!?」
突然の出来事に緑朗太の体は驚愕で飛び跳ね、口から心臓が飛び出すのではという程の絶叫が周囲に木霊する。
叩いたムーザもあまりの緑朗太の驚き様に戸惑い、周囲の目を集めたことに気まずさを味わっていた。
「ロ、ロクさん?ごめんなさい、そんなに驚くとは思ってなくて」
「ムーザか…すまん、ちょっと大袈裟に驚き過ぎたな。」
「「ごめんなさい……」」
悪戯をしたムーザもだが、それを見ていたクラッドとメリダもムーザの後に続いて緑朗太に謝罪をした。
子供の些細な悪戯でこれほどまでに驚くのかと、自分の小心さに呆れて自嘲する緑朗太。ムーザ達は何とか話題を変えようと、緑朗太の持っている槍を見てどうしたのかを訊ねてくる。
カティの名前を出さず、人攫いから偶々子供を助けた報酬で手に入れたと出来事だけを手短に述べると、ムーザ達からの視線になぜか熱が篭るのを感じた。
「人攫いから子供を助けるなんて中々出来ることじゃないですよ?」
「いや、偶々その場に俺がいただけだし、相手が力尽くで連れ去ろうとしていたら助けられなかった。」
そう、あの時は偶々だ。兄貴分の男が撤退を選択していなかったら、カティは連れ去られていた。それを考えただけで緑朗太の握り締めた槍が、一層重さを増したように錯覚させる。
「でも、今度もきっと大丈夫ですよ。緑朗太さんも遂に武器を手に入れたんですから。」
「あぁ…そうだといいな。」
浮かない様子の緑朗太にクラッドとムーザは顔を見合わせて不思議がっているが、メルダは緑朗太が何に悩んでいるのかが察しがついた様子であった。
「あ、あの…緑朗太さん…私なんかが言って良いかどうかはわからないんですけど…」
同じパーティにいても普段から自己主張をすることのない、メルダの突然の進言に驚く2人。そんなことは露知らぬ緑朗太は「どうした?」とメルダに首を傾げる。
「私は、魔法を教えてもらう時に言われました。人を傷つけるのはあくまでも魔法ではなく私自身だと…。魔法を使うものは常に厳かでなくてはならない。決して高慢や傲慢になってはいけない、て。」
「それは…。」
「私も魔法を覚えたての頃は緑朗太さんみたいでした。周りの人を簡単に傷つける力を手に入れてしまい、同様に今まで優しかった人達も私を傷つける力を持っていることを知って…とても恐ろしかったです。」
武器なんかよりも遥かに殺傷能力が高い魔法という力を身につけている彼女だからこそ、緑朗太が抱えている不安に誰よりも理解を示していた。
どうして、そんな彼女が周りを、そして自分を信じられるようになったのか。この少女のどこに、そのような強さがあるのか。緑朗太はそれが知りたかった。
「師匠に言われました。あまりにも辛いのならばやめても良いと。それを言われて、私は1度挫折を決めました。けど、大事な人が…あの人がギルドメンバーになって危険な所に行くっていうのに、私だけ安全な場所にいるってことが出来なくて…って、なんで笑うんですか!?」
どんな理由かと神妙な理由で聴いていた緑朗太だったが、なんとも言えない青春の気配を感じて思わず笑みを零してしまう。
笑われたことで真っ赤になるメルダと、また惚気けてるよと言わんばかりのムーザとクラッドの態度も相まって、それまで悩んでいたのが何だったのかと温い空気に包まれ、ギルド会館への移動を再開する緑朗太。そんな彼の後に「待ってください!違うんです!」と、追いかけてくるメルダとそれに続くムーザとクラッド。
ただの惚気話と思われたと必死に弁明をするメルダだが、緑朗太は彼女の言葉で自身の持つ槍の重さが軽くなった。実際に軽くなったわけではないので、重さが気にならなくなったと言い変えよう。
「でも、そうかぁ…トーリは幸せ者だなー。」
「ちちち違うんですよぉぉぉ」
彼女の羞恥の叫びは、先ほどの緑朗太の絶叫と同じぐらい大きかったと後にムーザは語った。
◇
ギルド会館横の建物は人々に【図書館】と呼ばれるこの世界でも珍しい紙媒体の本が大量に置かれており、入場料を支払えば自由に閲覧をすることができる仕様になっている。貸出などは出来ず、本1冊で金貨1枚相当の価値があるこの世界では、盗難防止の魔法が施されている。見つかってしまえば即座に騎士団に連れて行かれて犯罪者の烙印を押されてしまう。
一度犯罪者になると、ギルドでの依頼は受けられなくなる。依頼を失敗したことで発生するギルドの使用停止とは比べ物にならない程の重い措置だ。その場合、依頼というのはギルドを通した依頼ではなく、個人での受注をしなければならず、そういった人々を【モグリメンバー】と称し、噂ではそういったモグリばかりを集めて非合法な仕事を斡旋する組織を【裏ギルド】と呼ぶそうだ。
図書館で行われるEランクを対象にした講習会は、1度に5人ほどが受けられる小さな部屋で行われた。緑朗太の他にも4人の男が講習を受けており、講師であるスグーと緑朗太達受講者は、砂の敷き詰められた板と、羊皮紙、過去に星の流れ者によって寄贈されたという教科書を使用して授業を進めている。
スグーが講師であるということなので販売などの経理に関する講義かと思いきや、そういうわけではなく、今行われているのは主な生き物の解剖図を見ながら、より効率を求めた狩りの仕方である。スナークラットやヤスリヘビ等が初心者でも狩り易く、当初のうちはこれを中心に狩りを覚えていくことになるということであった。
スナークラットは羊皮紙にも使用されるラットと名がついても鼠というよりも猫に近い大きさと形状をした魔物である。一度に大量の子供を産み、雑食であるので忌み嫌われている。非常に弱い個体であり、皮も柔らかいために防具などには使えないのだが、その皮は非常に鞣し易く、羊皮紙に多用される。
スナークラットの生息地域は主にヘパイドンの中や街の周辺である。住民の出したゴミを狙って街中に現れたり、生物の死骸に群がる様はラットというよりもハイエナを彷彿とさせるかもしれない。緑朗太がその姿をまだ見ていないのは、単に拓郎などの騎士団が日夜その駆除に勤めているからである。
ヤスリヘビはその名の通り皮膚がヤスリ状の蛇である。防刃性能は高いのだが、生まれつき皮膚が重い為にその動きは緩慢であり、這いずり回る際に周囲を傷つけてしまうことですぐに居場所を突き止めることが可能である。
ヤスリヘビを狩る際に気をつけなければならないのは、生息地域である。ヘパイドンから徒歩で半日歩いた所に存在する【ブレアフォレスト】と呼ばれる森林なのだが、この森林には他にも自分の領域に入り込んだ獲物を容赦なく襲いかかる猛毒を持った【レッドコブラ】や悪魔の声で相手を恐慌状態に陥らせ、巨大な角で突き殺す大型の鹿型モンスター【ホルンエルク】等等、誤って奥地に進んでしまえば命に関わる魔物が生息している。
講義内では他にも、魔物の駆除後の処置の仕方などが事細かに注意された。スナークラット等を必要以上に傷つけて倒し、その死骸を放置した場合の二次災害などだ。スナークラットの死骸は別の雑食性モンスターの餌になってしまい、結果的にそれらのモンスターを育たせるということになりかねない。なので、無闇矢鱈と殺すのではなく、どうしても持ち帰れない個体がある場合は必ず焼却処分をしなければならないとのことである。
これに、講義を受けている者の1人が挙手し、地面に埋めるだけではダメなのか?と質問を投げた。それに対する答えはNOである。地面に埋めるだけでは、腐敗臭などを察知したモンスターが土を掘り返してしまうのだ、と。なので、必ず狩りに不慣れの際には火種と油が必須であるとのことだ。
緑朗太も次いで挙手をし、アイテムボックス等の存在はあるか否かを訊ねた。すると、どうやらそういった単語では存在しないらしく、スグーに逆にどういったものなのかを訊かれてしまった。詳細を告げたところ、アイテムボックスではなく【空間庫】と呼ばれるアイテムが存在するにはするが、とても個人では持ち運べないほどに巨大であり、ギルドの倉庫に使用されるのだと説明をされた。
「もしかしたら、そういったスキルが存在するかもしれないですけどね。」
スグーのその発言は、言外に「いたとしても自己申請はないでしょう」、と過去の事例にもあるように貴重なスキル持ちの使い潰し回避による隠蔽を告げていた。
正確に時間を数える道具のない世界では講義は○時間と行われるわけではなく、1回で教えるべき内容を教えたら終わりである。
最初の講習を終えた緑朗太が図書館を出た頃には空は茜色に染まり、隣のギルド会館には酒場を利用する客が続々と入っているのが伺える。拓郎の家に帰ろうとする緑朗太だが、ギルド会館に見覚えのある顔が入るのを目撃し、思わずその足を止めた。
見間違いでなければ、今入っていったのはカティを連れて行こうとした2人組の1人、緑朗太を怒鳴りつけた茶髪の若者である。
ギルドメンバーなのだろうか?彼の動向が気になった緑朗太は、ギルドに入る人波に紛れてギルド会館へと足を踏み入れた。中は連日のように賑わっており、ギルドカウンターへと視線を向けて探すも、似たような姿の者が何人かいて特定はできない。
次いで酒場に目を向ける。茶色い髪の若者と思しき姿がいくつか見えるが、その中でも青い長髪の男と共にいるのを限定して探すと、すぐに見つけることができた。
丸テーブルに2人だけで座り、周囲の喧騒に紛れて酒を飲んでいるようだった。だが、その雰囲気は酒を純粋に楽しむというよりは何か相談をしているようにも見え、緑朗太は一旦マーヴィスのいるカウンターへと向かうのであった。
「おう、緑朗太じゃないか!昇格初日はどうだった?って…なんだ、もう武器を手に入れたのか?」
カウンターに着くやマーヴィスは今朝にはなかった緑朗太の武器に目を丸くして驚いていた。それほどまでにせっかちな男だと思っていなかったのだろう。だが、どうやって手に入れたのかなどの経緯は省き、緑朗太は端的に要件だけ済ませようとする。そんな緑朗太の雰囲気にマーヴィスもただ事ではないと察し、周囲に声が漏れないように顔を緑朗太へと近づける。
「奥から3番目、丸テーブルに2人で飲んでる青い長髪と茶色い若造の情報が知りたいんですけど、教えてくれます?」
「ギルドメンバーの個人情報に関わることなら流石に駄目だな。」
「あいつらが人攫いの可能性があると言っても?」
緑朗太の発言に眉尻をピクリと微動させるだけで驚きを留まらせたマーヴィス。顔を動かさず、視線だけをそのテーブルに向けて思い出そうとするが――
「いや、あいつらはこの辺りじゃ見ない顔だ。恐らく他の街からの流れ者だろう。」
「もしくは俺と同じ星の流れ者か…ですか?」
「可能性はある。詳しく話したわけではないから何とも言えん。」
それ以上詳細な情報を得ることは不可能そうであり、マーヴィスも申し訳なさそうに首を左右に振る。青髪の男の背後にいた団体が帰ったので、自分が後ろに回ることを告げると、エールを受け取って代わりにマーヴィスに槍を預ける。
「気を付けろよ。やばいと思ったらすぐに俺に合図しろ。」
エールの注がれたジョッキを受け取りながらマーヴィスの忠告を受け止め、目立たぬようにと行動を開始するのであった。
どうして自分がそのタカシム工房の食堂でご飯を食べているのか、しかも相席者がよりにもよって工房長。緑朗太の心中は先ほどの爺孫喧嘩の時と同じぐらいの気まずさを感じながら鳥のような足のモンスター肉を齧っている。見た目同様の鳥のような味と食感ではあるが、これは【ビッグフローターフロッグ】と呼ばれる鶏サイズを誇るカエルの足である。
だが、どれだけ美味しいご飯であろうとも、緑朗太には隣で「美味しい!!」とカティのよう喜ぶだけの無邪気さはない。転移前でも実現することのなかった【社長との食事】とも言わんばかりの状況に、ただただ胃を痛めていた。
「さきほども申し上げましたが…カティを救っていただき本当にありがとうございます。」
「いえ…そんな…頭を上げてください。」
偉い人に頭を下げられることほど、緑朗太にとって辛いことはなかった。不遜な態度とか胸を張って威張ったりする人達はよくこんな重圧に耐えられるものだ。ひょっとしたら大物になるのではないかとさえ思われる。
緑朗太が聞く所によると、ガウディはシムの師匠に当たる人であり、かといって師匠と呼んでしまうとぶっ飛ばされるので仕方がなくガウディ氏と呼んでいるそうだ。
人嫌いのガウディにどうやって指示を仰いだのか?それはカティの両親が関係しているとのことで、話す気はなさそうで口を噤む。知り合ったばかりで踏み込んだ話を聞き出すような間柄と言うわけでもなく、それ以上尋ねるつもりがないという緑朗太の気配を察してシムは「そういえば」と今度は緑朗太のことを訊ねた。
緑朗太も特に隠す必要はないと判断しているので、自身が星の流れ者で今日からEランクになったばかりの新米ギルドメンバーであるという旨を伝えた。ガウディ同様、星の流れ者という言葉にシムは驚きを隠せず、観察をするかのように緑朗太を見始めた。
あまりにもジロジロ見られるので緑朗太が困った表情を浮かべると、「失敬」と謝罪をし、緑朗太にこの後の予定を訊ねた。お昼の後はギルド会館横で勉強を教えてもらう予定であることを伝えると、食後に付き合って欲しいと頼んだのである。
食後、工房の職人にカティをガウディの工房に届けに行くように指示したシムは、緑朗太を連れてとある部屋を訪れていた。そこはタカシム工房で作られた武器が貯蔵されている部屋であり、ジョスク通りなどに置かれている武器とは、一目見ただけで一線を画す作りであることが理解できる。
入口すぐのところで待つように告げ、部屋の奥へと移動をしたシム。戻ってきた彼はその手にいくつかの槍を持っていた。どれも見た感じでは大きな違いこそないが、柄の長さや握り具合が微妙に異なるということであった。
「これは?」
「あの子を救ってくれたお礼です。どれか1本差し上げます。」
思わぬ展開に喜ぶ緑朗太であったが、本当に良いのかを訊ねるとシムは真剣な面持ちで頷き、どれでも好きなのを持っていて欲しいとまで言い切った。
要らないと言おう物なら無理やりにでも押し付けると言わんばかりの気迫を感じ、緑朗太は1本ずつ握り心地や振り心地を確認する。その中でも、最も振り易いロングスピアを選び、シムにそれを頂くことを伝えた。次いで、この待遇はどういうことか?訊くであろうことを見越し、シムが重い口を開いた。
「カティの事です。あの子はおそらくこれからもガウディ氏の為になるとお客を呼ぼうとするでしょう…。」
「……止めることは?流石にあれだけ怒られれば止まるのではないのですか?」
「頑固な子です。あの子はお祖父さん似でありお父さん似でもありますから…。」
不意に登場をしたカティのお父さんの情報に、口にしてすぐにシムは自らの口に手を当てて余計なことを話してしまったこと、どうか自分が話したことは忘れて欲しいことを緑朗太に頼み、面倒事の匂いを感じた緑朗太もそれを承諾した。
「今回のように相手がすぐに引けば良いのですが、力づくでも連れて行こうという輩は必ず出ます。その時、彼女を守れる人が1人でも多いに越したことはありませんから…。」
再び頭を下げた工房長の姿は、緑朗太に今まで見せた中でも熱心で、ひたむきで、一筋で、生真面目で、必死で、躍起で、懸命で―――何よりも本気だ。
「わかりました…。もしもの時は全力を尽くします。」
「お願いします…。」
緑朗太の手に握り締められた、人を傷つけるのを目的とした鉄の重さは、彼が思い描いていた理想よりも遥かに重々しく、現実味を帯びているものであった。
◇
タカシム工房を後にした緑朗太は、序にとガウディに挨拶をしに行こうと彼の工房に行こうとした。だが、中から漏れ出る爺と孫の喧嘩声に日を改めるかと腰をひかしてギルド会館へと戻っていく。
緑朗太の手に握り締められる槍は穂先に皮の袋を被せ、彼の肩に担がれている。街中で槍を持ち歩くのは騎士か、狩猟に行こうかというギルドメンバーだけである。
後者である彼も、槍を持っていても何らおかしくはないのだが、身の丈にあっているかどうかを問われたとき、彼は即座に否定をすることであろう。
カティを守るための先行投資、或いは約束手形となった槍だが、願わくばこれを使う機会がない方が良い。これを使わなければならない時、それは彼が他者にこの槍を突き立てなければならないのだ。
こと、ここに至って彼は己の持つ技量と命の重さの重要性に気づかされる形となった。死生観を軽んじていたわけではないが、木製の武器を振るっていたことで、命の危険がない、安全に身を置いていたと錯覚をしていた。
違うのだ。実際にカティという知り合いが、人攫いに誘拐されかけたことによって、彼は自分が如何に危険な世界に足を踏み入れているのだ。カティだけではない。自分もまた、狙われることだって考えうるのだ。
それを自覚した時から、彼の視界に映る全ての人々の印象が変貌を遂げた。
タベスからギルド会館までの道のり。道を歩く人、露天で声を上げる人、それを監視する騎士さえも――全てが緑朗太を傷つける可能性があり、緑朗太が傷つけるかもしれない人達だ。
大した距離も歩いていないはずなのに息が上がりそうになり、武器を持つ手は震え、視線には疑念が乗せられる。
突如、そんな緑朗太の肩を誰かがポンと叩いた。
「うわぁぁぁぁぁ!?」
突然の出来事に緑朗太の体は驚愕で飛び跳ね、口から心臓が飛び出すのではという程の絶叫が周囲に木霊する。
叩いたムーザもあまりの緑朗太の驚き様に戸惑い、周囲の目を集めたことに気まずさを味わっていた。
「ロ、ロクさん?ごめんなさい、そんなに驚くとは思ってなくて」
「ムーザか…すまん、ちょっと大袈裟に驚き過ぎたな。」
「「ごめんなさい……」」
悪戯をしたムーザもだが、それを見ていたクラッドとメリダもムーザの後に続いて緑朗太に謝罪をした。
子供の些細な悪戯でこれほどまでに驚くのかと、自分の小心さに呆れて自嘲する緑朗太。ムーザ達は何とか話題を変えようと、緑朗太の持っている槍を見てどうしたのかを訊ねてくる。
カティの名前を出さず、人攫いから偶々子供を助けた報酬で手に入れたと出来事だけを手短に述べると、ムーザ達からの視線になぜか熱が篭るのを感じた。
「人攫いから子供を助けるなんて中々出来ることじゃないですよ?」
「いや、偶々その場に俺がいただけだし、相手が力尽くで連れ去ろうとしていたら助けられなかった。」
そう、あの時は偶々だ。兄貴分の男が撤退を選択していなかったら、カティは連れ去られていた。それを考えただけで緑朗太の握り締めた槍が、一層重さを増したように錯覚させる。
「でも、今度もきっと大丈夫ですよ。緑朗太さんも遂に武器を手に入れたんですから。」
「あぁ…そうだといいな。」
浮かない様子の緑朗太にクラッドとムーザは顔を見合わせて不思議がっているが、メルダは緑朗太が何に悩んでいるのかが察しがついた様子であった。
「あ、あの…緑朗太さん…私なんかが言って良いかどうかはわからないんですけど…」
同じパーティにいても普段から自己主張をすることのない、メルダの突然の進言に驚く2人。そんなことは露知らぬ緑朗太は「どうした?」とメルダに首を傾げる。
「私は、魔法を教えてもらう時に言われました。人を傷つけるのはあくまでも魔法ではなく私自身だと…。魔法を使うものは常に厳かでなくてはならない。決して高慢や傲慢になってはいけない、て。」
「それは…。」
「私も魔法を覚えたての頃は緑朗太さんみたいでした。周りの人を簡単に傷つける力を手に入れてしまい、同様に今まで優しかった人達も私を傷つける力を持っていることを知って…とても恐ろしかったです。」
武器なんかよりも遥かに殺傷能力が高い魔法という力を身につけている彼女だからこそ、緑朗太が抱えている不安に誰よりも理解を示していた。
どうして、そんな彼女が周りを、そして自分を信じられるようになったのか。この少女のどこに、そのような強さがあるのか。緑朗太はそれが知りたかった。
「師匠に言われました。あまりにも辛いのならばやめても良いと。それを言われて、私は1度挫折を決めました。けど、大事な人が…あの人がギルドメンバーになって危険な所に行くっていうのに、私だけ安全な場所にいるってことが出来なくて…って、なんで笑うんですか!?」
どんな理由かと神妙な理由で聴いていた緑朗太だったが、なんとも言えない青春の気配を感じて思わず笑みを零してしまう。
笑われたことで真っ赤になるメルダと、また惚気けてるよと言わんばかりのムーザとクラッドの態度も相まって、それまで悩んでいたのが何だったのかと温い空気に包まれ、ギルド会館への移動を再開する緑朗太。そんな彼の後に「待ってください!違うんです!」と、追いかけてくるメルダとそれに続くムーザとクラッド。
ただの惚気話と思われたと必死に弁明をするメルダだが、緑朗太は彼女の言葉で自身の持つ槍の重さが軽くなった。実際に軽くなったわけではないので、重さが気にならなくなったと言い変えよう。
「でも、そうかぁ…トーリは幸せ者だなー。」
「ちちち違うんですよぉぉぉ」
彼女の羞恥の叫びは、先ほどの緑朗太の絶叫と同じぐらい大きかったと後にムーザは語った。
◇
ギルド会館横の建物は人々に【図書館】と呼ばれるこの世界でも珍しい紙媒体の本が大量に置かれており、入場料を支払えば自由に閲覧をすることができる仕様になっている。貸出などは出来ず、本1冊で金貨1枚相当の価値があるこの世界では、盗難防止の魔法が施されている。見つかってしまえば即座に騎士団に連れて行かれて犯罪者の烙印を押されてしまう。
一度犯罪者になると、ギルドでの依頼は受けられなくなる。依頼を失敗したことで発生するギルドの使用停止とは比べ物にならない程の重い措置だ。その場合、依頼というのはギルドを通した依頼ではなく、個人での受注をしなければならず、そういった人々を【モグリメンバー】と称し、噂ではそういったモグリばかりを集めて非合法な仕事を斡旋する組織を【裏ギルド】と呼ぶそうだ。
図書館で行われるEランクを対象にした講習会は、1度に5人ほどが受けられる小さな部屋で行われた。緑朗太の他にも4人の男が講習を受けており、講師であるスグーと緑朗太達受講者は、砂の敷き詰められた板と、羊皮紙、過去に星の流れ者によって寄贈されたという教科書を使用して授業を進めている。
スグーが講師であるということなので販売などの経理に関する講義かと思いきや、そういうわけではなく、今行われているのは主な生き物の解剖図を見ながら、より効率を求めた狩りの仕方である。スナークラットやヤスリヘビ等が初心者でも狩り易く、当初のうちはこれを中心に狩りを覚えていくことになるということであった。
スナークラットは羊皮紙にも使用されるラットと名がついても鼠というよりも猫に近い大きさと形状をした魔物である。一度に大量の子供を産み、雑食であるので忌み嫌われている。非常に弱い個体であり、皮も柔らかいために防具などには使えないのだが、その皮は非常に鞣し易く、羊皮紙に多用される。
スナークラットの生息地域は主にヘパイドンの中や街の周辺である。住民の出したゴミを狙って街中に現れたり、生物の死骸に群がる様はラットというよりもハイエナを彷彿とさせるかもしれない。緑朗太がその姿をまだ見ていないのは、単に拓郎などの騎士団が日夜その駆除に勤めているからである。
ヤスリヘビはその名の通り皮膚がヤスリ状の蛇である。防刃性能は高いのだが、生まれつき皮膚が重い為にその動きは緩慢であり、這いずり回る際に周囲を傷つけてしまうことですぐに居場所を突き止めることが可能である。
ヤスリヘビを狩る際に気をつけなければならないのは、生息地域である。ヘパイドンから徒歩で半日歩いた所に存在する【ブレアフォレスト】と呼ばれる森林なのだが、この森林には他にも自分の領域に入り込んだ獲物を容赦なく襲いかかる猛毒を持った【レッドコブラ】や悪魔の声で相手を恐慌状態に陥らせ、巨大な角で突き殺す大型の鹿型モンスター【ホルンエルク】等等、誤って奥地に進んでしまえば命に関わる魔物が生息している。
講義内では他にも、魔物の駆除後の処置の仕方などが事細かに注意された。スナークラット等を必要以上に傷つけて倒し、その死骸を放置した場合の二次災害などだ。スナークラットの死骸は別の雑食性モンスターの餌になってしまい、結果的にそれらのモンスターを育たせるということになりかねない。なので、無闇矢鱈と殺すのではなく、どうしても持ち帰れない個体がある場合は必ず焼却処分をしなければならないとのことである。
これに、講義を受けている者の1人が挙手し、地面に埋めるだけではダメなのか?と質問を投げた。それに対する答えはNOである。地面に埋めるだけでは、腐敗臭などを察知したモンスターが土を掘り返してしまうのだ、と。なので、必ず狩りに不慣れの際には火種と油が必須であるとのことだ。
緑朗太も次いで挙手をし、アイテムボックス等の存在はあるか否かを訊ねた。すると、どうやらそういった単語では存在しないらしく、スグーに逆にどういったものなのかを訊かれてしまった。詳細を告げたところ、アイテムボックスではなく【空間庫】と呼ばれるアイテムが存在するにはするが、とても個人では持ち運べないほどに巨大であり、ギルドの倉庫に使用されるのだと説明をされた。
「もしかしたら、そういったスキルが存在するかもしれないですけどね。」
スグーのその発言は、言外に「いたとしても自己申請はないでしょう」、と過去の事例にもあるように貴重なスキル持ちの使い潰し回避による隠蔽を告げていた。
正確に時間を数える道具のない世界では講義は○時間と行われるわけではなく、1回で教えるべき内容を教えたら終わりである。
最初の講習を終えた緑朗太が図書館を出た頃には空は茜色に染まり、隣のギルド会館には酒場を利用する客が続々と入っているのが伺える。拓郎の家に帰ろうとする緑朗太だが、ギルド会館に見覚えのある顔が入るのを目撃し、思わずその足を止めた。
見間違いでなければ、今入っていったのはカティを連れて行こうとした2人組の1人、緑朗太を怒鳴りつけた茶髪の若者である。
ギルドメンバーなのだろうか?彼の動向が気になった緑朗太は、ギルドに入る人波に紛れてギルド会館へと足を踏み入れた。中は連日のように賑わっており、ギルドカウンターへと視線を向けて探すも、似たような姿の者が何人かいて特定はできない。
次いで酒場に目を向ける。茶色い髪の若者と思しき姿がいくつか見えるが、その中でも青い長髪の男と共にいるのを限定して探すと、すぐに見つけることができた。
丸テーブルに2人だけで座り、周囲の喧騒に紛れて酒を飲んでいるようだった。だが、その雰囲気は酒を純粋に楽しむというよりは何か相談をしているようにも見え、緑朗太は一旦マーヴィスのいるカウンターへと向かうのであった。
「おう、緑朗太じゃないか!昇格初日はどうだった?って…なんだ、もう武器を手に入れたのか?」
カウンターに着くやマーヴィスは今朝にはなかった緑朗太の武器に目を丸くして驚いていた。それほどまでにせっかちな男だと思っていなかったのだろう。だが、どうやって手に入れたのかなどの経緯は省き、緑朗太は端的に要件だけ済ませようとする。そんな緑朗太の雰囲気にマーヴィスもただ事ではないと察し、周囲に声が漏れないように顔を緑朗太へと近づける。
「奥から3番目、丸テーブルに2人で飲んでる青い長髪と茶色い若造の情報が知りたいんですけど、教えてくれます?」
「ギルドメンバーの個人情報に関わることなら流石に駄目だな。」
「あいつらが人攫いの可能性があると言っても?」
緑朗太の発言に眉尻をピクリと微動させるだけで驚きを留まらせたマーヴィス。顔を動かさず、視線だけをそのテーブルに向けて思い出そうとするが――
「いや、あいつらはこの辺りじゃ見ない顔だ。恐らく他の街からの流れ者だろう。」
「もしくは俺と同じ星の流れ者か…ですか?」
「可能性はある。詳しく話したわけではないから何とも言えん。」
それ以上詳細な情報を得ることは不可能そうであり、マーヴィスも申し訳なさそうに首を左右に振る。青髪の男の背後にいた団体が帰ったので、自分が後ろに回ることを告げると、エールを受け取って代わりにマーヴィスに槍を預ける。
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