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交通の都ヘパイドン
24.黄馬拓郎
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「はぁ…はぁ……」
同じ異世界から転移された男をその手にかけた緑朗太は、戦いが終わった途端に体から何かが抜け落ちたような脱力感に苛まれた。
膝から地面に崩れ、呼吸は乱れているものの、肩で息をしているわけではない。胸にいつまでも残った鈍痛が体全体に広がり、指先にまで至るや痛みに痺れが入り混じる。
浅い呼吸を何度も繰り返しながらなんとか立ち上がろうと試みるも、いつまで経っても起き上がれる兆候が一向に見られない。
最適化を発動させようとするも、それでも立てない。
緑朗太の[最適化]は例えば骨が折れれば、折れた骨を筋肉や血管、神経に皮膚と言った骨以外の箇所が代わりとなって強制的に動かさせる様に、緑朗太の行動を阻害しないように肉体を最適化させることが出来る。
だが、あくまでも【動けることが可能な状態】であれば動けるのであって、血を失いすぎたり、四肢を欠如するといった理由から動けなくなった場合、彼の最適化は効果を発動しない。
今回は前者である。腹部への致命傷はレッドポーションで治したものの、彼の体は血と体力をごっそりと削られ、今の今まで立ち上がるのが精一杯で、戦えてたことは奇跡にほかならない。
緑朗太の身体が男と同じように音を立てて地面に倒れ伏す。
それまで気付かなかった寒気を全身で感じ、朦朧とした意識の中で最後に緑朗太が口にした言葉は、最適化でも拓郎でもなく、ましてや両親の名前でもない。
たった2文字の名前を口にすると、緑朗太の意識は静かに闇へと落ちていった。
◇
黄馬拓郎がこの世界に転移したのは8年も昔になる。
その当時、拓郎は大学受験を控えた身であり、気の合うクラスメイトと受験勉強と称して近くのファミレスへと向かっているところだった。
ファミレスの目の前の交差点で拓郎を含めたクラスメイトが信号待ちをしていた時、彼らの元へ1台の軽トラックが突っ込んできたのが全ての始まりだった。
拓郎が目を覚ました場所は蒼と紅に囲まれた違和感しかない巨大な広場だった。
同じような男女が10人集められたその場所で、バロウズの使者と名乗る女から、ここに呼ばれた経緯を説明された。
友人達は皆助からず、拓郎だけが転移されたことで助かったのだと言われたとき、彼は友人達の死を悲観するよりも、異世界転移という漫画やラノベでしか考えられなかった事態に遭遇した興奮で胸を躍らせた。
そして、バロウズの使者からこの世界の手解きを受け、各々が魔王を倒すべく転移をされ、いざ薔薇色の異世界ライフを楽しまんとした。
だが、彼の理想は呆気なく音を立てて崩れた。
チートと思っていた能力はチートと呼ぶにはあまりにも拙く、毎日地味な筋トレをこなし、受験勉強から解放されたにも関わらず、受験生と何ら変わりない量の勉強を強いられた。
だが、拓郎は全てが楽しかった。転移前では、努力というものは本当に反映されているのか疑わしいものであったが、この世界ではステータスというはっきりと目に見える形になるのだ。
知識の方も、どこで役に立つのかわからないような知識を植え付けられていた転移前と異なり、必ず覚えなければならない、さもなければ命に関わるようなものばかりであった。
それら全てが楽しく可笑しく面白く、そうしてヘパイドンの街で1年以上を過ごした頃、拓郎は当初の目的である魔王退治を成そうとへパイドンを後にした。その頃には拓郎よりも強いギルドメンバーはへパイドンにはおらず、拓郎は今度こそ無双やTueeを夢見て世界へと旅立ったのだ。
ヘパイドンで最強になった拓郎は、外の世界でも十分に通用した。
珍しいモンスター、強豪モンスターを倒し、素材をギルドに持っていくことで注目を浴び、チヤホヤされる。日増しに尊敬と憧れの眼差しは強まり、それに答えんと拓郎は日夜充実した日々を送っていた。
仲間もできた。旅を続けていると拓郎は自分よりも強い男の噂話を耳にし、実際にその男と会って一目で確信をした。この男こそが勇者であるのだと。
そうして勇者の隣を拓郎が歩き、更にその横を1人、又1人と仲間が増えていく。
魔王を倒すための旅は決して楽ではなかった。大怪我は日常茶飯事であったし、仲間同士のいざこざも両手では数えられないほどだ。
けれど、拓郎にとって転移前のクラスメイト等を彷彿とさせるような彼らとの旅は、成長を感じると共に、忘れかけていた何かを思い出させてくれる日々でもあった。
ドワーフの窖を訪れ、拓郎はガウディの工房に飾られた日本刀を目にすると、これで魔王に勝てると確信した。
ガウディに自身の出生を話し、魔王を倒すためにどうしても勇者に日本刀を作って欲しいと頼み込んだ。なんとか造ってもらい、ついでに新たな槍をも手に入れた拓郎達は、遂に魔王を倒すための準備が整ったと確信をし、エラードの周辺で不穏な動きがあるという噂を聞き、一同はエラードへと向かった。
道中、拓郎が世話になったというヘパイドンで準備を整えようという流れになり、拓郎はなんだか友人を実家に連れて行くような気恥ずかしさを感じながらも数年ぶりのヘパイドンへと戻ってきたのだ。
数年ぶりのヘパイドンは昔のままというわけではなかったが、変わらないものもあり、拓郎を含めた勇者らは彼らに盛大な歓待を受け、楽しいひと時を過ごした。
次の日の朝、街は戦場と化した。
阿鼻叫喚の地獄の中、勇者達は持てる全ての力を駆使し、ギルドメンバーも勇者達だけには任せられないと、己の誇りと共に街を蹂躙する魔王軍と戦い続けた。
そんな中、幹部を名乗る女が拓郎達の目の前に舞い降りた。
名をセニャーレ。黒女郎の二つ名を名乗るその女は、拓郎達でさえ歯が立たなかった。唯一相手取ることができたのはリーダーでもある勇者であったが、街の住民やギルドメンバーはその実力を拮抗しているものと見ていたが、拓郎を含めたパーティメンバーは、勇者でさえ、セニャーレには及ばないのだということを薄々感づき始めていた。
そして、決着した。勇者自身も己がセニャーレには至らないのだと判ってしまい、最後には相討ちを以てヘパイドンを守ったのだ――
賢者である少女は怪我人を治すためにMPを使い切ったところを群れに襲われ、そんな彼女を救うために大魔導師は怪我で動けない拓郎を置いて単身助けに乗り込み、最後は大量の魔物を道連れにして自爆をした。
運良く――いや、運悪く生き延びてしまった拓郎は、その日以降、1度たりとて夢に見なかった日はない。
心が折れ、世界を夢見て旅立つことが叶わなくなっても、拓郎は何れ同じような相手が出た際に、なんとしても逃げれるように、研鑽を積み重ね続けた。
そんな拓郎が逃げることなく、過去の亡霊と対峙している。
懸念をしていた緑朗太が倒れたのには、心配こそすれど、まだ生きている可能性があるので駆け寄ったりはしない。下手に近寄れば、それだけ目の前のセニャーレを引き連れてしまう可能性も跳ね上がり、そうなると倒れている緑朗太を守りながら戦うことを強いられるからだ。
『つまらん。結局あの男は使い物にならんだけだったか。あのような小物にやられおって』
セニャーレは折角覚醒仕掛けた部下があっさりと殺されたことで詰まらなそうに鼻を鳴らし、拓郎を指差す。
すると、左右に浮遊するダイヤ状の闇からそれぞれ1本の刺が伸び、拓郎のいた空間を貫く。既にそこには誰もおらず、代わりにセニャーレの身に纏った闇から彼女の左側の空間目掛けて触手が伸び、槍の一撃を防御する。
その際、彼女の顔に亀裂が入るものの、瞬きの間に傷は癒える。目の錯覚を疑わんばかりの速さである。
拓郎の攻撃は時折相手に当たれども、有効打になったものは何一つとしてない。それに対して、相手の攻撃は時折拓郎に命中し、拓郎の体力をジワジワと削っている。
その証拠に、今の攻撃も完全に避けたわけではなく、拓郎の頬には攻撃前には存在しなかった赤い線が1本刻み込まれている。
「避け損なったか…。」
幸いにして毒の類ではない攻撃だったが、相手の攻撃が当たり始めたことで、拓郎は己のスピードが落ちているのだと自然と察する。相手の攻撃速度が上がった気配はない。それは、即ち相手にはまだ余力があるということにほかならない。
「おい、セニャーレ。1つ聞かせろ。」
距離をとった拓郎の唐突な質問に、セニャーレは攻撃の手を止める。
「どうして今頃俺を狙った?単に勇者の仲間だったからって理由なら、4年前の襲撃の直後の方が殺りやすかっただろ。」
『なんじゃ、そんなことか。簡単じゃ。お主をここに留めさせることが目的だからじゃよ。』
セニャーレの発言に拓郎の思考が止まる。自身の命を狙っているという予想であったから、街を離れた。にも関わらず、目の前の敵が発した言葉は、拓郎等の予想とは正反対のものであった。
敵の狙いを全て読みきった瞬間、拓郎の姿が二重三重に分かれ、遂に8人へと分身をする。
「なるほどな…なら、お前をさっさと倒して街に戻らないとな。」
『行かせると思うかぇ?貴様が街を去って幾日経ったと思っておる?今頃街は他の者共によって蹂躙されておるわ。』
セニャーレが自信を持ってそう宣言するが、拓郎自身も内心では同意見であった。
ヘパイドンの街の傭兵もギルドも、この国の中ではレベルが低いわけではない。寧ろ、交通の都として、如何なる外敵からも流通を守らなければならないという使命の下、日夜戦い続けている猛者ばかりだ。
Bランクギルドメンバーやマーヴィス等の元高ランクギルドメンバーが常駐しているような街であれば、生半可な相手では太刀打ちできないだろう。
だが、目の前の相手と同等の敵が攻めてきた場合、話は別だ。その相手に高ランクギルドメンバーが足止めを食らってしまうと、それだけで街が陥落する可能性が飛躍するのだ。
「お前の防御が鉄壁だろうと、自己再生を繰り返そうと…この技で決めてやる。」
8人の拓郎が更に8人ずつに分身をし、計64人の黄馬拓郎がセニャーレの周囲を飛び交う。
[蜘蛛の目]で全方位を隈なく見ることができ、認識した攻撃全てを自動で防御する鉄壁であるが、光速や音速といった認識できない攻撃には一切対応ができない。
更に対応が難しいのがこれである。攻撃されたと認識をしてしまった場合に自動で防御をするのであれば、攻撃の虚像でも同じく防御が発動をするのだ。
拓郎の狙い通り、全ての攻撃を塞がんとセニャーレのドレスが忙しなく波打つ。そして、狙いを済ますと、一斉にセニャーレへと押し寄せた。
それでも、セニャーレの笑みを崩すことは叶わない。
『―――[黒女郎]――』
不確定な刃から蜘蛛の足を連想させる形状の刺が64本、全ての拓郎に一斉に突き刺さる。[蜘蛛の目]と連動しているのはセニャーレが身に纏う[ブラックカーテン]だけではなく、彼女の周囲を飛び交う不確定な刃とも連動しており、攻守を完璧なものにしていた。
全ての拓郎を貫いたものの、どれ1つとして手応えを感じない。本物がどこかにいるはずだ、とセニャーレは蜘蛛の目だけでなく、自身の目も用いて拓郎を探す。
彼女はまだその違和感に気付いていない。貫かれている全ての拓郎が残像であるにも関わらずどれ1つとして消失しておらず、貫かれたままであるということに。
全ての拓郎の姿が貫かれたまま、光り始め、眩しさ故にセニャーレは目の前を手で遮らせようとするが、彼女の手首から先は存在しなかった。
「光槍乱刃――」
1発1発は大したことがない[光刃]の乱れ撃ちである。64人の拓郎による光刃の一斉発射は、セニャーレの周囲を光りの海に変化させたのだ。
光が止んだ時、セニャーレの姿はどこにもなく代わりに、彼女がいた場所に黒い繭のようなものがそびえ立っていた。
「チッ…失敗か…」
繭にひびが入ったと思いきや、次の瞬間には左右に勢いよく繭が吹き飛ぶ。
繭から這いずり出てきたのは両手の手首から先と、腹部から下全てを闇に飲み込ませたセニャーレである。
手首から先は巨大な爪を有しており、胴体部分の闇には彼女の全身を取り囲むように8つの目が瞬きをしている。
『今のは驚いたぞ?じゃが、本気になった私を倒すには至らん。』
「見りゃわかるよ。……っそ。」
[ミラージュステップ]と[シルエットダンス]、[光刃]を組み合わせた拓郎の切り札の1つであったが、目に見えない速度の斬撃はセニャーレの体力と魔力を凄まじい勢いで削り続けた。
結果、彼女は仮面の男と同じく――否、より完璧な形で覚醒を発動させた。
同じ技を発動しても、同じ方法で防御された場合無駄骨となる。なにより、同じ技を立て続けに発動するだけの体力も魔力も残ってはいない。
『ほれ、早ぉ逃げんか。』
セニャーレの体から拓郎目掛けて10以上の刺が放たれ、拓郎の身体がその場から消失する。
高速移動した拓郎の回避先に、先回りをするように更に刺が射出され続け、遂に回避しきれなくなった刺を拓郎の槍が切り裂く。
だが、一旦足が止まってしまえば、拓郎に次々と刺が襲い掛かり、避けきれず、捌ききれない攻撃が次々に拓郎の体に突き刺さる。
足、肩、腕、腹部―――穴を開けられた箇所からは血が流れ、拓郎の周囲の地面に血を撒き散らす。
最早逃げる気力もない拓郎を嬲るように攻撃を繰り返すセニャーレだが、拓郎はまだ勝負を捨てたわけではない。
セニャーレが全力で防御をしたということは、それだけ彼女の底が見え始めたということでもある。ならば、狙いは如何様にでもあるからだ。
四肢に幾度も攻撃を受けた状態で尚、拓郎の槍の鋒は敵の顔を向く、
「そこだ!!」
拓郎の槍が一際強く輝き、先ほどの攻撃を警戒してか、刺の猛攻は止んでセニャーレは再び闇の繭の中へと閉じこもる。だが、一向に攻撃は来ない。
今拓郎が行ったのは、初期の光刃モドキ、ただの光る槍である。
騙されたということに気付いたセニャーレは、直様繭を解き、拓郎に制裁を加えんとする。
そこで彼女が目撃したもの――それは、眼前で自分めがけて突き出される槍であった。
彼女の自動防御は間髪入れずに発動。槍は直ぐに止められ、彼女の体を傷つけるには至らなかった。
最後の悪あがきを。彼女は拓郎に止めを刺さんとするのだが、槍を持っているべき拓郎の姿はそこにはなかった。
逃げた?槍だけを捨てて?
セニャーレの思考が一旦停止し、全方位を全身の目が隈なく探す。だがいない。
どういうことだと彼女が混乱の極みに至り、闇が槍の拘束を解いた瞬間だった。
「やっと届いたぜ。」
セニャーレの体を雷の槍が貫いた。誰もいないはずの場所から声がし、そして自身の肉体を貫いた槍の存在に、セニャーレは自身の失態に気付かされた。
拓郎が発動させたのは、姿と気配を隠蔽させる魔法、[インビジブル]である。効果時間は極めて短いが、動きを止めて呼吸を我慢さえすれば、見つけるのは極めて困難と言える。ましてや、蜘蛛の目の視覚情報に頼りきっているセニャーレに見つけるのは不可能であった。
貫いたセニャーレの傷口から紫電が漏れ、拓郎と共に、本来の[光槍]が姿を現す。拓郎はこれまで[ライト]を利用した光刃を多用していたが、4年前に付けられた二つ名は寧ろこの技を多様することによって、付けられたのだ。
「雷皇!!」
叫ぶと同時、周囲を煌々と紫電が迸り続ける。
刃化スキルの完成形、[武器化]スキルである。これにより、[トールハンマー]を己の武器とし、突き刺すだけで延々と雷のダメージを全身に与え続けるという槍が完成したのだ。
それだけでは終わらせなかった。更に2本の同じ魔刃を生み出すと、それで両手を貫き、最後の勝負を仕掛けた。
『ぎ、ぎざま゛あああああああああああああああああああああ!!』
「くたばれえええええええええええええええええええええええ!!」
2人の絶叫が重なると、広場から空中に極大の雷の柱が立ち上るのであった。
◇
静寂をあたりが包み込む。
先程までの喧騒が嘘であったかの如く、物音1つ聞こえては来ない。
広場にはいくつもの人が倒れており、その中でも首のないものや、血を流して横たわっているもの、全身を黒い炭に変えたものなど様々である。
このまま時が過ぎるのかと思われた時、黒炭と化した人間の指先がピクリと動き、全身の炭に罅が入るや、さながら脱皮のごとく、黒炭の部分を脱ぎ捨てて何事もなかったかのように、彼女は無傷な姿を顕にさせた。
『ふふふっ…最後のは本当に死ぬかと思ったのぉ…。過去の勇者に勝るとも劣らない良い攻撃であった。』
セニャーレは一糸纏わぬ姿で賞賛を述べるが、賞賛の相手からの返事はない。全身の怪我と失血もそうだが、何よりも最後の攻撃で彼のMPは切れ、肉体の魔力も消費し尽くしてしまった為、最早意識を保つことすら叶わない。
『冥土の土産じゃ。私の攻撃で苦しむことのないように逝かせてやるわい。』
[不確定な刃]を発動させると、セニャーレの周囲を再び2対の闇のダイヤが飛び交う。そして、拓郎を指差し『殺れ』と命令を下すと、容赦なく闇の刺が1本ずつ射出される。
刹那―――セニャーレの目の前に黒い長髪を靡かせた1人の男が、拓郎の姿を遮り、彼女の攻撃を手にした日本刀で受け止めた。
腹の部分は無惨にも裂かれたボロボロの革鎧に身を包み、持ち主である男も顔や腹部には血の痕が未だに残っている。
見覚えのある顔だった。けれども、その男の髪型はこんな長くはなかった。ましてや、こんな黒くもない。
『お主…何者じゃ?』
不可思議な存在を前に、セニャーレは問わずにはいられなかった。
男は、自らの頬を掻き、どこか困ったように唸り声を上げた後、こう名乗った。
「クロ。私のことはクロと呼ぶがいい。」
同じ異世界から転移された男をその手にかけた緑朗太は、戦いが終わった途端に体から何かが抜け落ちたような脱力感に苛まれた。
膝から地面に崩れ、呼吸は乱れているものの、肩で息をしているわけではない。胸にいつまでも残った鈍痛が体全体に広がり、指先にまで至るや痛みに痺れが入り混じる。
浅い呼吸を何度も繰り返しながらなんとか立ち上がろうと試みるも、いつまで経っても起き上がれる兆候が一向に見られない。
最適化を発動させようとするも、それでも立てない。
緑朗太の[最適化]は例えば骨が折れれば、折れた骨を筋肉や血管、神経に皮膚と言った骨以外の箇所が代わりとなって強制的に動かさせる様に、緑朗太の行動を阻害しないように肉体を最適化させることが出来る。
だが、あくまでも【動けることが可能な状態】であれば動けるのであって、血を失いすぎたり、四肢を欠如するといった理由から動けなくなった場合、彼の最適化は効果を発動しない。
今回は前者である。腹部への致命傷はレッドポーションで治したものの、彼の体は血と体力をごっそりと削られ、今の今まで立ち上がるのが精一杯で、戦えてたことは奇跡にほかならない。
緑朗太の身体が男と同じように音を立てて地面に倒れ伏す。
それまで気付かなかった寒気を全身で感じ、朦朧とした意識の中で最後に緑朗太が口にした言葉は、最適化でも拓郎でもなく、ましてや両親の名前でもない。
たった2文字の名前を口にすると、緑朗太の意識は静かに闇へと落ちていった。
◇
黄馬拓郎がこの世界に転移したのは8年も昔になる。
その当時、拓郎は大学受験を控えた身であり、気の合うクラスメイトと受験勉強と称して近くのファミレスへと向かっているところだった。
ファミレスの目の前の交差点で拓郎を含めたクラスメイトが信号待ちをしていた時、彼らの元へ1台の軽トラックが突っ込んできたのが全ての始まりだった。
拓郎が目を覚ました場所は蒼と紅に囲まれた違和感しかない巨大な広場だった。
同じような男女が10人集められたその場所で、バロウズの使者と名乗る女から、ここに呼ばれた経緯を説明された。
友人達は皆助からず、拓郎だけが転移されたことで助かったのだと言われたとき、彼は友人達の死を悲観するよりも、異世界転移という漫画やラノベでしか考えられなかった事態に遭遇した興奮で胸を躍らせた。
そして、バロウズの使者からこの世界の手解きを受け、各々が魔王を倒すべく転移をされ、いざ薔薇色の異世界ライフを楽しまんとした。
だが、彼の理想は呆気なく音を立てて崩れた。
チートと思っていた能力はチートと呼ぶにはあまりにも拙く、毎日地味な筋トレをこなし、受験勉強から解放されたにも関わらず、受験生と何ら変わりない量の勉強を強いられた。
だが、拓郎は全てが楽しかった。転移前では、努力というものは本当に反映されているのか疑わしいものであったが、この世界ではステータスというはっきりと目に見える形になるのだ。
知識の方も、どこで役に立つのかわからないような知識を植え付けられていた転移前と異なり、必ず覚えなければならない、さもなければ命に関わるようなものばかりであった。
それら全てが楽しく可笑しく面白く、そうしてヘパイドンの街で1年以上を過ごした頃、拓郎は当初の目的である魔王退治を成そうとへパイドンを後にした。その頃には拓郎よりも強いギルドメンバーはへパイドンにはおらず、拓郎は今度こそ無双やTueeを夢見て世界へと旅立ったのだ。
ヘパイドンで最強になった拓郎は、外の世界でも十分に通用した。
珍しいモンスター、強豪モンスターを倒し、素材をギルドに持っていくことで注目を浴び、チヤホヤされる。日増しに尊敬と憧れの眼差しは強まり、それに答えんと拓郎は日夜充実した日々を送っていた。
仲間もできた。旅を続けていると拓郎は自分よりも強い男の噂話を耳にし、実際にその男と会って一目で確信をした。この男こそが勇者であるのだと。
そうして勇者の隣を拓郎が歩き、更にその横を1人、又1人と仲間が増えていく。
魔王を倒すための旅は決して楽ではなかった。大怪我は日常茶飯事であったし、仲間同士のいざこざも両手では数えられないほどだ。
けれど、拓郎にとって転移前のクラスメイト等を彷彿とさせるような彼らとの旅は、成長を感じると共に、忘れかけていた何かを思い出させてくれる日々でもあった。
ドワーフの窖を訪れ、拓郎はガウディの工房に飾られた日本刀を目にすると、これで魔王に勝てると確信した。
ガウディに自身の出生を話し、魔王を倒すためにどうしても勇者に日本刀を作って欲しいと頼み込んだ。なんとか造ってもらい、ついでに新たな槍をも手に入れた拓郎達は、遂に魔王を倒すための準備が整ったと確信をし、エラードの周辺で不穏な動きがあるという噂を聞き、一同はエラードへと向かった。
道中、拓郎が世話になったというヘパイドンで準備を整えようという流れになり、拓郎はなんだか友人を実家に連れて行くような気恥ずかしさを感じながらも数年ぶりのヘパイドンへと戻ってきたのだ。
数年ぶりのヘパイドンは昔のままというわけではなかったが、変わらないものもあり、拓郎を含めた勇者らは彼らに盛大な歓待を受け、楽しいひと時を過ごした。
次の日の朝、街は戦場と化した。
阿鼻叫喚の地獄の中、勇者達は持てる全ての力を駆使し、ギルドメンバーも勇者達だけには任せられないと、己の誇りと共に街を蹂躙する魔王軍と戦い続けた。
そんな中、幹部を名乗る女が拓郎達の目の前に舞い降りた。
名をセニャーレ。黒女郎の二つ名を名乗るその女は、拓郎達でさえ歯が立たなかった。唯一相手取ることができたのはリーダーでもある勇者であったが、街の住民やギルドメンバーはその実力を拮抗しているものと見ていたが、拓郎を含めたパーティメンバーは、勇者でさえ、セニャーレには及ばないのだということを薄々感づき始めていた。
そして、決着した。勇者自身も己がセニャーレには至らないのだと判ってしまい、最後には相討ちを以てヘパイドンを守ったのだ――
賢者である少女は怪我人を治すためにMPを使い切ったところを群れに襲われ、そんな彼女を救うために大魔導師は怪我で動けない拓郎を置いて単身助けに乗り込み、最後は大量の魔物を道連れにして自爆をした。
運良く――いや、運悪く生き延びてしまった拓郎は、その日以降、1度たりとて夢に見なかった日はない。
心が折れ、世界を夢見て旅立つことが叶わなくなっても、拓郎は何れ同じような相手が出た際に、なんとしても逃げれるように、研鑽を積み重ね続けた。
そんな拓郎が逃げることなく、過去の亡霊と対峙している。
懸念をしていた緑朗太が倒れたのには、心配こそすれど、まだ生きている可能性があるので駆け寄ったりはしない。下手に近寄れば、それだけ目の前のセニャーレを引き連れてしまう可能性も跳ね上がり、そうなると倒れている緑朗太を守りながら戦うことを強いられるからだ。
『つまらん。結局あの男は使い物にならんだけだったか。あのような小物にやられおって』
セニャーレは折角覚醒仕掛けた部下があっさりと殺されたことで詰まらなそうに鼻を鳴らし、拓郎を指差す。
すると、左右に浮遊するダイヤ状の闇からそれぞれ1本の刺が伸び、拓郎のいた空間を貫く。既にそこには誰もおらず、代わりにセニャーレの身に纏った闇から彼女の左側の空間目掛けて触手が伸び、槍の一撃を防御する。
その際、彼女の顔に亀裂が入るものの、瞬きの間に傷は癒える。目の錯覚を疑わんばかりの速さである。
拓郎の攻撃は時折相手に当たれども、有効打になったものは何一つとしてない。それに対して、相手の攻撃は時折拓郎に命中し、拓郎の体力をジワジワと削っている。
その証拠に、今の攻撃も完全に避けたわけではなく、拓郎の頬には攻撃前には存在しなかった赤い線が1本刻み込まれている。
「避け損なったか…。」
幸いにして毒の類ではない攻撃だったが、相手の攻撃が当たり始めたことで、拓郎は己のスピードが落ちているのだと自然と察する。相手の攻撃速度が上がった気配はない。それは、即ち相手にはまだ余力があるということにほかならない。
「おい、セニャーレ。1つ聞かせろ。」
距離をとった拓郎の唐突な質問に、セニャーレは攻撃の手を止める。
「どうして今頃俺を狙った?単に勇者の仲間だったからって理由なら、4年前の襲撃の直後の方が殺りやすかっただろ。」
『なんじゃ、そんなことか。簡単じゃ。お主をここに留めさせることが目的だからじゃよ。』
セニャーレの発言に拓郎の思考が止まる。自身の命を狙っているという予想であったから、街を離れた。にも関わらず、目の前の敵が発した言葉は、拓郎等の予想とは正反対のものであった。
敵の狙いを全て読みきった瞬間、拓郎の姿が二重三重に分かれ、遂に8人へと分身をする。
「なるほどな…なら、お前をさっさと倒して街に戻らないとな。」
『行かせると思うかぇ?貴様が街を去って幾日経ったと思っておる?今頃街は他の者共によって蹂躙されておるわ。』
セニャーレが自信を持ってそう宣言するが、拓郎自身も内心では同意見であった。
ヘパイドンの街の傭兵もギルドも、この国の中ではレベルが低いわけではない。寧ろ、交通の都として、如何なる外敵からも流通を守らなければならないという使命の下、日夜戦い続けている猛者ばかりだ。
Bランクギルドメンバーやマーヴィス等の元高ランクギルドメンバーが常駐しているような街であれば、生半可な相手では太刀打ちできないだろう。
だが、目の前の相手と同等の敵が攻めてきた場合、話は別だ。その相手に高ランクギルドメンバーが足止めを食らってしまうと、それだけで街が陥落する可能性が飛躍するのだ。
「お前の防御が鉄壁だろうと、自己再生を繰り返そうと…この技で決めてやる。」
8人の拓郎が更に8人ずつに分身をし、計64人の黄馬拓郎がセニャーレの周囲を飛び交う。
[蜘蛛の目]で全方位を隈なく見ることができ、認識した攻撃全てを自動で防御する鉄壁であるが、光速や音速といった認識できない攻撃には一切対応ができない。
更に対応が難しいのがこれである。攻撃されたと認識をしてしまった場合に自動で防御をするのであれば、攻撃の虚像でも同じく防御が発動をするのだ。
拓郎の狙い通り、全ての攻撃を塞がんとセニャーレのドレスが忙しなく波打つ。そして、狙いを済ますと、一斉にセニャーレへと押し寄せた。
それでも、セニャーレの笑みを崩すことは叶わない。
『―――[黒女郎]――』
不確定な刃から蜘蛛の足を連想させる形状の刺が64本、全ての拓郎に一斉に突き刺さる。[蜘蛛の目]と連動しているのはセニャーレが身に纏う[ブラックカーテン]だけではなく、彼女の周囲を飛び交う不確定な刃とも連動しており、攻守を完璧なものにしていた。
全ての拓郎を貫いたものの、どれ1つとして手応えを感じない。本物がどこかにいるはずだ、とセニャーレは蜘蛛の目だけでなく、自身の目も用いて拓郎を探す。
彼女はまだその違和感に気付いていない。貫かれている全ての拓郎が残像であるにも関わらずどれ1つとして消失しておらず、貫かれたままであるということに。
全ての拓郎の姿が貫かれたまま、光り始め、眩しさ故にセニャーレは目の前を手で遮らせようとするが、彼女の手首から先は存在しなかった。
「光槍乱刃――」
1発1発は大したことがない[光刃]の乱れ撃ちである。64人の拓郎による光刃の一斉発射は、セニャーレの周囲を光りの海に変化させたのだ。
光が止んだ時、セニャーレの姿はどこにもなく代わりに、彼女がいた場所に黒い繭のようなものがそびえ立っていた。
「チッ…失敗か…」
繭にひびが入ったと思いきや、次の瞬間には左右に勢いよく繭が吹き飛ぶ。
繭から這いずり出てきたのは両手の手首から先と、腹部から下全てを闇に飲み込ませたセニャーレである。
手首から先は巨大な爪を有しており、胴体部分の闇には彼女の全身を取り囲むように8つの目が瞬きをしている。
『今のは驚いたぞ?じゃが、本気になった私を倒すには至らん。』
「見りゃわかるよ。……っそ。」
[ミラージュステップ]と[シルエットダンス]、[光刃]を組み合わせた拓郎の切り札の1つであったが、目に見えない速度の斬撃はセニャーレの体力と魔力を凄まじい勢いで削り続けた。
結果、彼女は仮面の男と同じく――否、より完璧な形で覚醒を発動させた。
同じ技を発動しても、同じ方法で防御された場合無駄骨となる。なにより、同じ技を立て続けに発動するだけの体力も魔力も残ってはいない。
『ほれ、早ぉ逃げんか。』
セニャーレの体から拓郎目掛けて10以上の刺が放たれ、拓郎の身体がその場から消失する。
高速移動した拓郎の回避先に、先回りをするように更に刺が射出され続け、遂に回避しきれなくなった刺を拓郎の槍が切り裂く。
だが、一旦足が止まってしまえば、拓郎に次々と刺が襲い掛かり、避けきれず、捌ききれない攻撃が次々に拓郎の体に突き刺さる。
足、肩、腕、腹部―――穴を開けられた箇所からは血が流れ、拓郎の周囲の地面に血を撒き散らす。
最早逃げる気力もない拓郎を嬲るように攻撃を繰り返すセニャーレだが、拓郎はまだ勝負を捨てたわけではない。
セニャーレが全力で防御をしたということは、それだけ彼女の底が見え始めたということでもある。ならば、狙いは如何様にでもあるからだ。
四肢に幾度も攻撃を受けた状態で尚、拓郎の槍の鋒は敵の顔を向く、
「そこだ!!」
拓郎の槍が一際強く輝き、先ほどの攻撃を警戒してか、刺の猛攻は止んでセニャーレは再び闇の繭の中へと閉じこもる。だが、一向に攻撃は来ない。
今拓郎が行ったのは、初期の光刃モドキ、ただの光る槍である。
騙されたということに気付いたセニャーレは、直様繭を解き、拓郎に制裁を加えんとする。
そこで彼女が目撃したもの――それは、眼前で自分めがけて突き出される槍であった。
彼女の自動防御は間髪入れずに発動。槍は直ぐに止められ、彼女の体を傷つけるには至らなかった。
最後の悪あがきを。彼女は拓郎に止めを刺さんとするのだが、槍を持っているべき拓郎の姿はそこにはなかった。
逃げた?槍だけを捨てて?
セニャーレの思考が一旦停止し、全方位を全身の目が隈なく探す。だがいない。
どういうことだと彼女が混乱の極みに至り、闇が槍の拘束を解いた瞬間だった。
「やっと届いたぜ。」
セニャーレの体を雷の槍が貫いた。誰もいないはずの場所から声がし、そして自身の肉体を貫いた槍の存在に、セニャーレは自身の失態に気付かされた。
拓郎が発動させたのは、姿と気配を隠蔽させる魔法、[インビジブル]である。効果時間は極めて短いが、動きを止めて呼吸を我慢さえすれば、見つけるのは極めて困難と言える。ましてや、蜘蛛の目の視覚情報に頼りきっているセニャーレに見つけるのは不可能であった。
貫いたセニャーレの傷口から紫電が漏れ、拓郎と共に、本来の[光槍]が姿を現す。拓郎はこれまで[ライト]を利用した光刃を多用していたが、4年前に付けられた二つ名は寧ろこの技を多様することによって、付けられたのだ。
「雷皇!!」
叫ぶと同時、周囲を煌々と紫電が迸り続ける。
刃化スキルの完成形、[武器化]スキルである。これにより、[トールハンマー]を己の武器とし、突き刺すだけで延々と雷のダメージを全身に与え続けるという槍が完成したのだ。
それだけでは終わらせなかった。更に2本の同じ魔刃を生み出すと、それで両手を貫き、最後の勝負を仕掛けた。
『ぎ、ぎざま゛あああああああああああああああああああああ!!』
「くたばれえええええええええええええええええええええええ!!」
2人の絶叫が重なると、広場から空中に極大の雷の柱が立ち上るのであった。
◇
静寂をあたりが包み込む。
先程までの喧騒が嘘であったかの如く、物音1つ聞こえては来ない。
広場にはいくつもの人が倒れており、その中でも首のないものや、血を流して横たわっているもの、全身を黒い炭に変えたものなど様々である。
このまま時が過ぎるのかと思われた時、黒炭と化した人間の指先がピクリと動き、全身の炭に罅が入るや、さながら脱皮のごとく、黒炭の部分を脱ぎ捨てて何事もなかったかのように、彼女は無傷な姿を顕にさせた。
『ふふふっ…最後のは本当に死ぬかと思ったのぉ…。過去の勇者に勝るとも劣らない良い攻撃であった。』
セニャーレは一糸纏わぬ姿で賞賛を述べるが、賞賛の相手からの返事はない。全身の怪我と失血もそうだが、何よりも最後の攻撃で彼のMPは切れ、肉体の魔力も消費し尽くしてしまった為、最早意識を保つことすら叶わない。
『冥土の土産じゃ。私の攻撃で苦しむことのないように逝かせてやるわい。』
[不確定な刃]を発動させると、セニャーレの周囲を再び2対の闇のダイヤが飛び交う。そして、拓郎を指差し『殺れ』と命令を下すと、容赦なく闇の刺が1本ずつ射出される。
刹那―――セニャーレの目の前に黒い長髪を靡かせた1人の男が、拓郎の姿を遮り、彼女の攻撃を手にした日本刀で受け止めた。
腹の部分は無惨にも裂かれたボロボロの革鎧に身を包み、持ち主である男も顔や腹部には血の痕が未だに残っている。
見覚えのある顔だった。けれども、その男の髪型はこんな長くはなかった。ましてや、こんな黒くもない。
『お主…何者じゃ?』
不可思議な存在を前に、セニャーレは問わずにはいられなかった。
男は、自らの頬を掻き、どこか困ったように唸り声を上げた後、こう名乗った。
「クロ。私のことはクロと呼ぶがいい。」
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