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第十六章 最終学年
122、ケセラセラ
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櫻は教室で辻と二人、向かい合っていた。
「先生、ごめんなさい。」
「あやまること?」
「え?」
「誰も誰の気持ちを縛れれないよ。」
「でも、先生にしてもらったことを考えると。」
「損得勘定の関係じゃ無いだろ?」
「そうですが。。。」
「ケセラセラだよ。」
「ケセラセラ?」
「フランス語でなるようになるさっていう意味。」
「日本人にはあまり無いですね。」
「僕はさ、ケセラセラで生きていきたいんだよね。」
「どうして?」
「フランスにいた時、感じたんだ。」
「感じた?」
「ああ、自由に生きていいんだって。」
「先生は不自由だったから?」
「そう。家にこだわってた。」
「大学を出たらどうしようと?」
「もちろん、父の会社に入るだろうと思ってた。」
「それが、ケセラセラで?」
「そう。フランスの留学中、みんなで宴会していたんだ。」
「はい。」
「そしたらさ、ジュン、ケセラセラってノアが言ったんだ。」
「ノア先生が?」
「僕の固まっている心を見抜いたんだね。」
「ノア先生ってすごい。」
「彼女の良さと櫻くんの良さは違うけどどちらもいいよ。」
「ついでに褒められました。」
「まあさ、心は止められないし、縛れないしって父に教師をやってみたいと言ったんだ。」
「ああ、じゃあ、言えたのは最近なんですね。」
「うん。でも、父も意外にイエスだったんだよね。」
「意外でしたね。」
「僕も歳を重ねて、父の気持ちが少しわかってきたんだ。」
「わかった?」
「家を守る重圧に耐えてきたことを。」
「今は仲良しなんですか?」
「そう。父も肩の力が最近抜けてね。」
「じゃあ。」
「でも、君をもし家に入れるとなったら、父は注文をつけると思う。」
「え?」
「まあ、そういう固いところもあるんだ。」
「そうですね。」
「だからね、君に佐藤の家に入ってもらったし、師範も目指してもらってる。」
「もし、受からなかったら?」
「自信ないの?」
「え?」
「編入試験で女学校に入った君がダメなの?」
「はい。自信ないです。」
「いいっ切ったらダメだよ。言霊。」
「言霊?」
「そう。言った方向に未来は向くよ。」
「ああ、そういう。」
「言葉を止めるということじゃなくて、本当の夢とかなりたいこととか、自分の中にいつも持っておいて、言葉にするんだよ。」
「はい。そうします。」
「よろしい。」
急に教師らしい言い方をした。
そして、櫻は辻が恋人である以前に師であることに気がついた。
ケセラセラ。それを心に刻み込んだ。
「先生、ごめんなさい。」
「あやまること?」
「え?」
「誰も誰の気持ちを縛れれないよ。」
「でも、先生にしてもらったことを考えると。」
「損得勘定の関係じゃ無いだろ?」
「そうですが。。。」
「ケセラセラだよ。」
「ケセラセラ?」
「フランス語でなるようになるさっていう意味。」
「日本人にはあまり無いですね。」
「僕はさ、ケセラセラで生きていきたいんだよね。」
「どうして?」
「フランスにいた時、感じたんだ。」
「感じた?」
「ああ、自由に生きていいんだって。」
「先生は不自由だったから?」
「そう。家にこだわってた。」
「大学を出たらどうしようと?」
「もちろん、父の会社に入るだろうと思ってた。」
「それが、ケセラセラで?」
「そう。フランスの留学中、みんなで宴会していたんだ。」
「はい。」
「そしたらさ、ジュン、ケセラセラってノアが言ったんだ。」
「ノア先生が?」
「僕の固まっている心を見抜いたんだね。」
「ノア先生ってすごい。」
「彼女の良さと櫻くんの良さは違うけどどちらもいいよ。」
「ついでに褒められました。」
「まあさ、心は止められないし、縛れないしって父に教師をやってみたいと言ったんだ。」
「ああ、じゃあ、言えたのは最近なんですね。」
「うん。でも、父も意外にイエスだったんだよね。」
「意外でしたね。」
「僕も歳を重ねて、父の気持ちが少しわかってきたんだ。」
「わかった?」
「家を守る重圧に耐えてきたことを。」
「今は仲良しなんですか?」
「そう。父も肩の力が最近抜けてね。」
「じゃあ。」
「でも、君をもし家に入れるとなったら、父は注文をつけると思う。」
「え?」
「まあ、そういう固いところもあるんだ。」
「そうですね。」
「だからね、君に佐藤の家に入ってもらったし、師範も目指してもらってる。」
「もし、受からなかったら?」
「自信ないの?」
「え?」
「編入試験で女学校に入った君がダメなの?」
「はい。自信ないです。」
「いいっ切ったらダメだよ。言霊。」
「言霊?」
「そう。言った方向に未来は向くよ。」
「ああ、そういう。」
「言葉を止めるということじゃなくて、本当の夢とかなりたいこととか、自分の中にいつも持っておいて、言葉にするんだよ。」
「はい。そうします。」
「よろしい。」
急に教師らしい言い方をした。
そして、櫻は辻が恋人である以前に師であることに気がついた。
ケセラセラ。それを心に刻み込んだ。
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