138 / 177
第19章 るる☆るん!小学生最後の夏休み、偶然のデート♡
胸がぎゅってなる、夏の午後
しおりを挟む
動物カフェを出ると、外はもう夕方の光になっていた。
あんなに夢中で過ごしてたなんて、私……。
「楽しかった?」
「は、はいっ……! あの……すごく……!」
つい声が裏返る。
コウさんが横でふっと笑うから、余計に心臓が変な音を立てた。
「そっか。るるちゃんの笑顔、いっぱい撮れたし、取材は大成功だな」
「えっ……えっと……お仕事、ですもんね……」
仕事、仕事……そう。これは取材なんだ。
でも——心の奥で、違う言葉がひっかかる。
(でも……やっぱり、これ……デートじゃないの……?)
だって、私とコウさんだけで、こんなにいっぱい思い出作っちゃって……。
頭の中がくるくる回る。
商店街を歩く途中、屋台でかき氷を売っているのが目に入った。
夏の夕方の空気に、甘いシロップの匂いが混ざる。
「食べてく?」
「え、でも……もう夕方だし……」
「夏休みだし、いいんじゃない?」
そう言って、コウさんが私にストロベリー味を買ってくれた。
冷たくて甘酸っぱくて、口の中がきゅっとなる。
「……ん……おいしい……」
「ほら、口の横に……」
「えっ……?」
コウさんの指が、私の唇の端を軽く拭った。
その瞬間——
「っっ~~~!!」
心臓が跳ねて、体温が一気に上がる。
しかも、彼は何事もなかったかのように微笑んでいる。
「ストロベリー、似合うな」
(に、似合うって何ですかぁぁぁ!!)
胸がぎゅってなるのを隠そうと、私は必死でかき氷を口に運ぶ。
でも、もう味なんてほとんど分からない。
ただ、さっきの指先の感触と、彼の優しい笑顔が頭から離れない。
(……こんな夏休みがあるなんて……知らなかった)
海辺の遊歩道に出ると、夕陽がちょうど水平線に沈みかけていた。
オレンジとピンクの光が海に反射して、きらきらしてる。
「わぁ……きれい……」
思わず足を止めると、コウさんがカメラを構えた。
風が私の髪を揺らして、ちょっと恥ずかしいけど……。
「るるちゃん、そのまま……はい、笑って」
「こ、こうですか……?」
シャッター音が響くたびに、胸の奥がドキドキする。
たぶん、海のきらめきより、私の顔が赤い。
しばらく歩くと、小さな観覧車があった。
夏休みだからか、人も少なくて、貸し切りみたい。
「乗ってみる?」
「えっ……ふ、ふたりだけで……?」
「せっかくの取材だし、上からの景色も撮りたいな」
取材……うん、取材……。
でも、観覧車って……デートの定番じゃないですか……!
ゴンドラがゆっくり上がっていく。
街も海も、夕焼けに包まれて小さく見える。
私は窓の外を見て、胸がぎゅうっとなるのを隠した。
「るるちゃん、怖くない?」
「だ、大丈夫です……」
隣の席に座るコウさんが、自然に私の手を支えてくれる。
その手は大きくて、あったかくて——
(……あぁ……)
このまま、時間が止まればいいのに。
心の奥から、そんな言葉が浮かんでくる。
(……ずっと……一緒に……)
唇が、ほんの少しだけ動いてしまう。
「ん……?」
「な、なんでも……ないですっ!」
慌ててごまかすけど、彼の目が優しくて、逃げ場なんてない。
夕焼けがゴンドラの中を染めて、甘い空気に溶けていく。
観覧車が一番高い場所に来たとき、コウさんが言った。
「……るるちゃん。今日のこと、夏休みの思い出にしてくれると嬉しいな」
「っ……もちろんです……!」
胸が熱くて、涙がこぼれそうだった。
だって、こんな夏——きっと一生、忘れられない。
あんなに夢中で過ごしてたなんて、私……。
「楽しかった?」
「は、はいっ……! あの……すごく……!」
つい声が裏返る。
コウさんが横でふっと笑うから、余計に心臓が変な音を立てた。
「そっか。るるちゃんの笑顔、いっぱい撮れたし、取材は大成功だな」
「えっ……えっと……お仕事、ですもんね……」
仕事、仕事……そう。これは取材なんだ。
でも——心の奥で、違う言葉がひっかかる。
(でも……やっぱり、これ……デートじゃないの……?)
だって、私とコウさんだけで、こんなにいっぱい思い出作っちゃって……。
頭の中がくるくる回る。
商店街を歩く途中、屋台でかき氷を売っているのが目に入った。
夏の夕方の空気に、甘いシロップの匂いが混ざる。
「食べてく?」
「え、でも……もう夕方だし……」
「夏休みだし、いいんじゃない?」
そう言って、コウさんが私にストロベリー味を買ってくれた。
冷たくて甘酸っぱくて、口の中がきゅっとなる。
「……ん……おいしい……」
「ほら、口の横に……」
「えっ……?」
コウさんの指が、私の唇の端を軽く拭った。
その瞬間——
「っっ~~~!!」
心臓が跳ねて、体温が一気に上がる。
しかも、彼は何事もなかったかのように微笑んでいる。
「ストロベリー、似合うな」
(に、似合うって何ですかぁぁぁ!!)
胸がぎゅってなるのを隠そうと、私は必死でかき氷を口に運ぶ。
でも、もう味なんてほとんど分からない。
ただ、さっきの指先の感触と、彼の優しい笑顔が頭から離れない。
(……こんな夏休みがあるなんて……知らなかった)
海辺の遊歩道に出ると、夕陽がちょうど水平線に沈みかけていた。
オレンジとピンクの光が海に反射して、きらきらしてる。
「わぁ……きれい……」
思わず足を止めると、コウさんがカメラを構えた。
風が私の髪を揺らして、ちょっと恥ずかしいけど……。
「るるちゃん、そのまま……はい、笑って」
「こ、こうですか……?」
シャッター音が響くたびに、胸の奥がドキドキする。
たぶん、海のきらめきより、私の顔が赤い。
しばらく歩くと、小さな観覧車があった。
夏休みだからか、人も少なくて、貸し切りみたい。
「乗ってみる?」
「えっ……ふ、ふたりだけで……?」
「せっかくの取材だし、上からの景色も撮りたいな」
取材……うん、取材……。
でも、観覧車って……デートの定番じゃないですか……!
ゴンドラがゆっくり上がっていく。
街も海も、夕焼けに包まれて小さく見える。
私は窓の外を見て、胸がぎゅうっとなるのを隠した。
「るるちゃん、怖くない?」
「だ、大丈夫です……」
隣の席に座るコウさんが、自然に私の手を支えてくれる。
その手は大きくて、あったかくて——
(……あぁ……)
このまま、時間が止まればいいのに。
心の奥から、そんな言葉が浮かんでくる。
(……ずっと……一緒に……)
唇が、ほんの少しだけ動いてしまう。
「ん……?」
「な、なんでも……ないですっ!」
慌ててごまかすけど、彼の目が優しくて、逃げ場なんてない。
夕焼けがゴンドラの中を染めて、甘い空気に溶けていく。
観覧車が一番高い場所に来たとき、コウさんが言った。
「……るるちゃん。今日のこと、夏休みの思い出にしてくれると嬉しいな」
「っ……もちろんです……!」
胸が熱くて、涙がこぼれそうだった。
だって、こんな夏——きっと一生、忘れられない。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
学園のアイドルに、俺の部屋のギャル地縛霊がちょっかいを出すから話がややこしくなる。
たかなしポン太
青春
【第1回ノベルピアWEB小説コンテスト中間選考通過作品】
『み、見えるの?』
「見えるかと言われると……ギリ見えない……」
『ふぇっ? ちょっ、ちょっと! どこ見てんのよ!』
◆◆◆
仏教系学園の高校に通う霊能者、尚也。
劣悪な環境での寮生活を1年間終えたあと、2年生から念願のアパート暮らしを始めることになった。
ところが入居予定のアパートの部屋に行ってみると……そこにはセーラー服を着たギャル地縛霊、りんが住み着いていた。
後悔の念が強すぎて、この世に魂が残ってしまったりん。
尚也はそんなりんを無事に成仏させるため、りんと共同生活をすることを決意する。
また新学期の学校では、尚也は学園のアイドルこと花宮琴葉と同じクラスで席も近くなった。
尚也は1年生の時、たまたま琴葉が困っていた時に助けてあげたことがあるのだが……
霊能者の尚也、ギャル地縛霊のりん、学園のアイドル琴葉。
3人とその仲間たちが繰り広げる、ちょっと不思議な日常。
愉快で甘くて、ちょっと切ない、ライトファンタジーなラブコメディー!
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
幼馴染みのメッセージに打ち間違い返信したらとんでもないことに
家紋武範
恋愛
となりに住む、幼馴染みの夕夏のことが好きだが、その思いを伝えられずにいた。
ある日、夕夏のメッセージに返信しようとしたら、間違ってとんでもない言葉を送ってしまったのだった。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
学校一の美人から恋人にならないと迷惑系Vtuberになると脅された。俺を切り捨てた幼馴染を確実に見返せるけど……迷惑系Vtuberて何それ?
宇多田真紀
青春
学校一の美人、姫川菜乃。
栗色でゆるふわな髪に整った目鼻立ち、声質は少し強いのに優し気な雰囲気の女子だ。
その彼女に脅された。
「恋人にならないと、迷惑系Vtuberになるわよ?」
今日は、大好きな幼馴染みから彼氏ができたと知らされて、心底落ち込んでいた。
でもこれで、確実に幼馴染みを見返すことができる!
しかしだ。迷惑系Vtuberってなんだ??
訳が分からない……。それ、俺困るの?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる