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第十三章 ようこそ、アインツベルグへ
王の祝福と、公認ハーレム
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城下町での熱狂的な歓迎は凄まじかった。
俺が「勇者様」としてこの国の人々にどれだけ愛されていたか。
それを現代組と家族組の十一人は、肌で感じたようだった。
俺は群衆に揉みくちゃにされながらも、なんとか衛兵に保護され、俺の愛する十一人のお嫁さんたちと共にアインツベルグの王城へと凱旋を果たした。
「すごい…」
「お城が本当に白亜だよ…」
陽奈美が呆然と城の巨大さを見上げている。
「見て、お義兄ちゃん! 兵隊さんたちの鎧ピカピカ!」
「…うん。かっこいい」
理奈と瑠奈が、緊張と興奮で俺の服の裾を左右からぎゅっと握りしめている。
「これが…翔太さまの戦った世界の…」
エレオノールは騎士として、この城の荘厳な造りに感銘を受けているようだ。
「…魔力構造が日本とは比較になりませんわ。城全体が一つの巨大な魔術式として機能している…」
凛花さんが相変わらず冷静に分析しているが、その声は興奮でわずかに上ずっている。
「ふーん! なかなか立派アル! 日本のお城より強そうネ!」
麗華は城壁の分厚さを確かめるように拳で叩いている。
(やめろ)
「まあ…」
静香さんは、ただその圧倒的な光景に息を呑んでいる。
「翔太さんはこんな場所で…」
彼女の母性に満ちた瞳が、俺を見つめて少し潤んでいた。
「ふふん! どうですの皆さま!」
セラフィーナがこれでもか、というくらい胸を張って皆を案内する。
「ここが、わたくしの故郷。そして翔太さまの第二の故郷ですわ!」
「セラ、自慢げだぴょん!」
「主様、早く王に謁見を」
「そうであります! 団長のご帰還を陛下もお待ちかねであります!」
ルナリアとブリジットとミミは、もうすっかり勝手知ったる我が家という顔だ。
俺たちは懐かしい赤絨毯の廊下を進み… あの玉座の間へと通された。
そこには俺が十年間、何度も顔を合わせたアインツベルグ国王が鎮座していた。
セラの父親だ。
「…勇者、相川翔太」
王は俺の顔を見るなり、玉座から立ち上がった。
その威厳ある顔が、驚愕と歓喜に歪む。
「…本当に帰ってきたのか! 勇者殿!」
「ご無沙汰しております、陛下」
俺は騎士の礼を取ろうとした。
だが 「お父様!」 セラフィーナが俺より先に王の胸に飛び込んでいた。
「ああセラ! 無事だったか! よくぞよくぞ戻ってくれた…!」
王は娘を強く抱きしめ、その再会を喜んでいた。
(…ああよかった)
俺はその親子の姿に、心から安堵した。
「…さて」
王は威厳を取り戻すと、再び玉座に座り直した。
「セラ。そして勇者殿。いったい何があったのか。そして…」
王の鋭い視線が、俺の後ろに控える七人
(陽奈美、エレオノール、凛花、麗華、静香、理奈、瑠奈)に注がれる。
「…そちらの、見慣れぬ服を召されたご婦人たちは、いったいどなたかな?」
セラフィーナが一歩前に出た。
彼女はもう王女の顔だ。
「はいお父様。ご報告いたします」
セラは俺が元の世界に帰還したこと。
二つの世界に、時空の歪みが発生したこと。
その原因が、女神のミスであったこと。
俺たちがダンジョン千階層の守護者を倒し、ポータルを開いたこと。
そして二つの世界を救うには、誓約が必要であることをよどみなく報告した。
王は静かにその報告に耳を傾けていた。
玉座の間にいる側近たちや貴族たちが、息を呑む気配がする。
「…そうか」
王は重々しく頷いた。
「…全て理解した。勇者殿、貴殿には感謝の言葉もない。またも我らの世界を救うために戻ってきてくれたのだな」
「いえ…」
「してその『誓約』とはいったい何なのだ? ポータルを維持し、勇者殿の力を安定させるというその方法は…」
…来たか。
俺は一歩前に出た。
セラが俺の隣に並ぶ。
俺は息を吸った。
「陛下」
「…うむ」
「女神からの制約であり、俺が決意した『誓約』です」
俺は俺の後ろに立つ、十一人の嫁たちを振り返った。
陽奈美が顔を真っ赤にしている。
エレオノールが誇らしげに胸を張っている。
凛花さんがメガネを押さえている。
麗華がニカッと笑っている。
静香さんが聖母のように微笑んでいる。
理奈と瑠奈がもじもじしている。
ルナリアブリジットミミがふふんと勝ち誇った顔をしている。
「俺はここにいる十一人の女性たち全員を」
「俺の『妻』として娶り俺の力の『器』とすることで二つの世界を救う『アンカー』となります」
「「「「「「「……………!!!!」」」」」」」
玉座の間が、今度こそ完全に凍りついた。
王が目を見開いたまま、固まっている。
側近たちの口が、だらしなく開いている。
「…じゅ」
「…じゅじゅういちにん…?」
王が震える声で聞き返した。
「…我が娘セラフィーナも含めてか?」
「はい」
俺はきっぱりと答えた。
「「「「「「「おおおおおっ!!!」」」」」」」
今度は貴族たちがどよめいた。
「勇者様が十一にもお嫁さんを!」
「しかも王女様もご一緒に!」
「なんと豪気な!」
「さすがは勇者様だ!」
「…そうか」
王は最初こそ驚いていたが、やがて全てを理解した顔になり 「…ふっ」 と息を漏らした。
「…ふははははははは!」
王が突然大声で笑い出した。
「そうかそうか! 『誓約』か! 神のお導きか!」
王は立ち上がり、俺の肩を強く叩いた。
「勇者殿! いや我が息子よ!」
「え?」
「十一人とはさすがの器だ! 重畳重畳!」
王はどうやら、英雄の豪傑譚として解釈したらしい。
「よかろう! 勇者の凱旋と勇者の結婚! これは国を挙げて祝わねばなるまい!」
「「「「おおー!」」」」
貴族たちも一斉に祝福の声を上げる。
((((((…あれ? あっさり許された…)))))
俺が拍子抜けしていると。
「お待ちください父上っ!!!!」
玉座の間の扉が勢いよく開き、一人の少年が転がり込んできた。
歳は十三、四くらいか。
セラフィーナによく似たプラチナブロンドの髪と美しい顔立ち。
セラの弟アリストリアス王子だ。
極度のシスコンで有名な。
「姉上! ご無事で何よりです!」
彼はまずセラに駆け寄ろうとし…
「ですが!」
俺の前に立ちはだかった。
「父上! 聞こえましたぞ! この得体の知れない黒髪の異邦人が!」
「我が姉上を! しかも十一人の一人として娶るなどと!」
「無礼千万! 姉上は、このアインツベルグの太陽! それを妾の一人にするなど、この僕が許しませんぞ!」
ぎゃあぎゃあと泣き喚く王子。
(…うわあ面倒なのに捕まった)
俺がどうしたものかと思っていると。
「…アリストリアス」
セラフィーナが冷たく静かな声で、弟の名前を呼んだ。
「あ、姉上…?」
王子がびくりと震える。
セラは一歩王子に近づくと、完璧な淑女の笑みを浮かべた。
「お黙りなさい」
「ひっ!?」
「今、お父様とわたくしの未来の旦那様が、大事なお話をしているのです。無駄口を叩くものではありませんわ」
「で、ですが姉上!」
「それとも何か? わたくしがこのお方と結ばれるのが不満と申すの?」
セラの瞳がすぅ…と細められる。
「あ、あの…」
「わたくしは、もう翔太さまのものですのよ。心も、身体も、十年前から彼に捧げておりますの」 「「「「((((((おお…)))))) 」」」」
貴族たちがさらにどよめく。
(セラさんあなた何言ってんの!?)
俺は顔から火が出そうだった。
「そそんな…姉上…! け穢らわしい!」
王子がわなわなと震える。
「…仕方ないな」
俺は泣きそうな王子の肩に手を置いた。
「王子さま」
「…なんだ!」
「姉上を大切に思う気持ちは分かる。セラはそれくらい素敵な女性だ」
「…っ」
「だが俺も本気だ。あんたの姉さんをこの世界で一番幸せにしてみせる」
「…」
「だから、許してくれとは言わない。だが見ていてほしい。俺があんたの姉さんを、どう幸せにするか」 「…そしてこれからは、俺もあんたの義理の兄だ。よろしくなアリストリアス」
俺がニカッと笑いかけると。
「…う」
「…うわああああああああん!」
王子はついに大声で泣き出し「姉上のバカーーー!」と叫びながら、玉座の間を飛び出していってしまった。
「…はぁ。まったくあの子は…」
王が深くため息をついた。
「…申し訳ない勇者殿。いや翔太殿。改めて娘をよろしくお願いする」
「はい!」
こうして、俺の十一人との結婚は、アインツベルグ王国の公式の祝福を受けることとなった。
ーーーーー
「「「勇者様のご帰還だー!!」」」
「「「十一人のお嫁さんとのご成婚だ!」」」
そのニュースは、瞬く間に王国中に知れ渡り、国を挙げての盛大な祝宴が始まった。
「「「「「「「わあああああ!」」」」」」」
王城の大広間に通された俺たちは、その豪華絢爛な光景に息を呑んだ。
天井には魔石のシャンデリアが輝き、テーブルには見たこともない異世界のご馳走が並んでいる。
楽団が軽やかな音楽を奏でている。
「「「「「「「すごい…!」」」」」」」
現代組と家族組の七人は、さっきまでの緊張もどこへやら、目をきらきらと輝かせている。
「陽奈美さん、理奈ちゃん、瑠奈ちゃん! こちらのドレスにお着替えくださいまし!」
「静香さまもこちらへ!」
セラフィーナが侍女たちを呼び、現代の服のままだった七人を別室へと連れていく。
俺も勇者の正装へと着替えさせられた。
そして数十分後。
大広間の扉が開き、ドレスアップしたお嫁さんたちが現れた。
「…おお」
俺は息を呑んだ。
セラフィーナ、ルナリア、ブリジット、ミミの異世界組はもちろんながら、最高に美しいドレス姿だ。
だが陽奈美は、太陽のような黄色いドレスで、いつもの元気さに可憐さが加わっている。
エレオノールは、気高い青いドレス。
まるで本物のお姫様だ。
凛花さんは、知的な紫のドレス。
黒髪とのコントラストがたまらない。
麗華は、情熱的な赤いドレス。
チャイナドレスとは違う華やかさがある。
理奈と瑠奈は、お揃いのピンクと水色のドレス。
二人並ぶとまさに天使だ。
そして… 静香さん。
彼女は深い緑色のマーメイドラインのドレスに身を包んでいた。
その清楚な色香と溢れ出る母性に、会場の貴族たちが皆息を呑んでいるのが分かった。
「「「「「「「「「「「翔太(勇者様)(団長)(ご主人様)(翔太さま)(翔太さん)(お兄ちゃん)」」」」」」」」」」」
十一人の最高のお嫁さんたちが俺の名前を呼ぶ。
「…ああみんな最高に綺麗だ」
俺は一人一人の手を取り
「さあ宴を楽しもう」 と笑った。
俺と十一人の花嫁たちを祝福する盛大な宴が、今始まった。
俺が「勇者様」としてこの国の人々にどれだけ愛されていたか。
それを現代組と家族組の十一人は、肌で感じたようだった。
俺は群衆に揉みくちゃにされながらも、なんとか衛兵に保護され、俺の愛する十一人のお嫁さんたちと共にアインツベルグの王城へと凱旋を果たした。
「すごい…」
「お城が本当に白亜だよ…」
陽奈美が呆然と城の巨大さを見上げている。
「見て、お義兄ちゃん! 兵隊さんたちの鎧ピカピカ!」
「…うん。かっこいい」
理奈と瑠奈が、緊張と興奮で俺の服の裾を左右からぎゅっと握りしめている。
「これが…翔太さまの戦った世界の…」
エレオノールは騎士として、この城の荘厳な造りに感銘を受けているようだ。
「…魔力構造が日本とは比較になりませんわ。城全体が一つの巨大な魔術式として機能している…」
凛花さんが相変わらず冷静に分析しているが、その声は興奮でわずかに上ずっている。
「ふーん! なかなか立派アル! 日本のお城より強そうネ!」
麗華は城壁の分厚さを確かめるように拳で叩いている。
(やめろ)
「まあ…」
静香さんは、ただその圧倒的な光景に息を呑んでいる。
「翔太さんはこんな場所で…」
彼女の母性に満ちた瞳が、俺を見つめて少し潤んでいた。
「ふふん! どうですの皆さま!」
セラフィーナがこれでもか、というくらい胸を張って皆を案内する。
「ここが、わたくしの故郷。そして翔太さまの第二の故郷ですわ!」
「セラ、自慢げだぴょん!」
「主様、早く王に謁見を」
「そうであります! 団長のご帰還を陛下もお待ちかねであります!」
ルナリアとブリジットとミミは、もうすっかり勝手知ったる我が家という顔だ。
俺たちは懐かしい赤絨毯の廊下を進み… あの玉座の間へと通された。
そこには俺が十年間、何度も顔を合わせたアインツベルグ国王が鎮座していた。
セラの父親だ。
「…勇者、相川翔太」
王は俺の顔を見るなり、玉座から立ち上がった。
その威厳ある顔が、驚愕と歓喜に歪む。
「…本当に帰ってきたのか! 勇者殿!」
「ご無沙汰しております、陛下」
俺は騎士の礼を取ろうとした。
だが 「お父様!」 セラフィーナが俺より先に王の胸に飛び込んでいた。
「ああセラ! 無事だったか! よくぞよくぞ戻ってくれた…!」
王は娘を強く抱きしめ、その再会を喜んでいた。
(…ああよかった)
俺はその親子の姿に、心から安堵した。
「…さて」
王は威厳を取り戻すと、再び玉座に座り直した。
「セラ。そして勇者殿。いったい何があったのか。そして…」
王の鋭い視線が、俺の後ろに控える七人
(陽奈美、エレオノール、凛花、麗華、静香、理奈、瑠奈)に注がれる。
「…そちらの、見慣れぬ服を召されたご婦人たちは、いったいどなたかな?」
セラフィーナが一歩前に出た。
彼女はもう王女の顔だ。
「はいお父様。ご報告いたします」
セラは俺が元の世界に帰還したこと。
二つの世界に、時空の歪みが発生したこと。
その原因が、女神のミスであったこと。
俺たちがダンジョン千階層の守護者を倒し、ポータルを開いたこと。
そして二つの世界を救うには、誓約が必要であることをよどみなく報告した。
王は静かにその報告に耳を傾けていた。
玉座の間にいる側近たちや貴族たちが、息を呑む気配がする。
「…そうか」
王は重々しく頷いた。
「…全て理解した。勇者殿、貴殿には感謝の言葉もない。またも我らの世界を救うために戻ってきてくれたのだな」
「いえ…」
「してその『誓約』とはいったい何なのだ? ポータルを維持し、勇者殿の力を安定させるというその方法は…」
…来たか。
俺は一歩前に出た。
セラが俺の隣に並ぶ。
俺は息を吸った。
「陛下」
「…うむ」
「女神からの制約であり、俺が決意した『誓約』です」
俺は俺の後ろに立つ、十一人の嫁たちを振り返った。
陽奈美が顔を真っ赤にしている。
エレオノールが誇らしげに胸を張っている。
凛花さんがメガネを押さえている。
麗華がニカッと笑っている。
静香さんが聖母のように微笑んでいる。
理奈と瑠奈がもじもじしている。
ルナリアブリジットミミがふふんと勝ち誇った顔をしている。
「俺はここにいる十一人の女性たち全員を」
「俺の『妻』として娶り俺の力の『器』とすることで二つの世界を救う『アンカー』となります」
「「「「「「「……………!!!!」」」」」」」
玉座の間が、今度こそ完全に凍りついた。
王が目を見開いたまま、固まっている。
側近たちの口が、だらしなく開いている。
「…じゅ」
「…じゅじゅういちにん…?」
王が震える声で聞き返した。
「…我が娘セラフィーナも含めてか?」
「はい」
俺はきっぱりと答えた。
「「「「「「「おおおおおっ!!!」」」」」」」
今度は貴族たちがどよめいた。
「勇者様が十一にもお嫁さんを!」
「しかも王女様もご一緒に!」
「なんと豪気な!」
「さすがは勇者様だ!」
「…そうか」
王は最初こそ驚いていたが、やがて全てを理解した顔になり 「…ふっ」 と息を漏らした。
「…ふははははははは!」
王が突然大声で笑い出した。
「そうかそうか! 『誓約』か! 神のお導きか!」
王は立ち上がり、俺の肩を強く叩いた。
「勇者殿! いや我が息子よ!」
「え?」
「十一人とはさすがの器だ! 重畳重畳!」
王はどうやら、英雄の豪傑譚として解釈したらしい。
「よかろう! 勇者の凱旋と勇者の結婚! これは国を挙げて祝わねばなるまい!」
「「「「おおー!」」」」
貴族たちも一斉に祝福の声を上げる。
((((((…あれ? あっさり許された…)))))
俺が拍子抜けしていると。
「お待ちください父上っ!!!!」
玉座の間の扉が勢いよく開き、一人の少年が転がり込んできた。
歳は十三、四くらいか。
セラフィーナによく似たプラチナブロンドの髪と美しい顔立ち。
セラの弟アリストリアス王子だ。
極度のシスコンで有名な。
「姉上! ご無事で何よりです!」
彼はまずセラに駆け寄ろうとし…
「ですが!」
俺の前に立ちはだかった。
「父上! 聞こえましたぞ! この得体の知れない黒髪の異邦人が!」
「我が姉上を! しかも十一人の一人として娶るなどと!」
「無礼千万! 姉上は、このアインツベルグの太陽! それを妾の一人にするなど、この僕が許しませんぞ!」
ぎゃあぎゃあと泣き喚く王子。
(…うわあ面倒なのに捕まった)
俺がどうしたものかと思っていると。
「…アリストリアス」
セラフィーナが冷たく静かな声で、弟の名前を呼んだ。
「あ、姉上…?」
王子がびくりと震える。
セラは一歩王子に近づくと、完璧な淑女の笑みを浮かべた。
「お黙りなさい」
「ひっ!?」
「今、お父様とわたくしの未来の旦那様が、大事なお話をしているのです。無駄口を叩くものではありませんわ」
「で、ですが姉上!」
「それとも何か? わたくしがこのお方と結ばれるのが不満と申すの?」
セラの瞳がすぅ…と細められる。
「あ、あの…」
「わたくしは、もう翔太さまのものですのよ。心も、身体も、十年前から彼に捧げておりますの」 「「「「((((((おお…)))))) 」」」」
貴族たちがさらにどよめく。
(セラさんあなた何言ってんの!?)
俺は顔から火が出そうだった。
「そそんな…姉上…! け穢らわしい!」
王子がわなわなと震える。
「…仕方ないな」
俺は泣きそうな王子の肩に手を置いた。
「王子さま」
「…なんだ!」
「姉上を大切に思う気持ちは分かる。セラはそれくらい素敵な女性だ」
「…っ」
「だが俺も本気だ。あんたの姉さんをこの世界で一番幸せにしてみせる」
「…」
「だから、許してくれとは言わない。だが見ていてほしい。俺があんたの姉さんを、どう幸せにするか」 「…そしてこれからは、俺もあんたの義理の兄だ。よろしくなアリストリアス」
俺がニカッと笑いかけると。
「…う」
「…うわああああああああん!」
王子はついに大声で泣き出し「姉上のバカーーー!」と叫びながら、玉座の間を飛び出していってしまった。
「…はぁ。まったくあの子は…」
王が深くため息をついた。
「…申し訳ない勇者殿。いや翔太殿。改めて娘をよろしくお願いする」
「はい!」
こうして、俺の十一人との結婚は、アインツベルグ王国の公式の祝福を受けることとなった。
ーーーーー
「「「勇者様のご帰還だー!!」」」
「「「十一人のお嫁さんとのご成婚だ!」」」
そのニュースは、瞬く間に王国中に知れ渡り、国を挙げての盛大な祝宴が始まった。
「「「「「「「わあああああ!」」」」」」」
王城の大広間に通された俺たちは、その豪華絢爛な光景に息を呑んだ。
天井には魔石のシャンデリアが輝き、テーブルには見たこともない異世界のご馳走が並んでいる。
楽団が軽やかな音楽を奏でている。
「「「「「「「すごい…!」」」」」」」
現代組と家族組の七人は、さっきまでの緊張もどこへやら、目をきらきらと輝かせている。
「陽奈美さん、理奈ちゃん、瑠奈ちゃん! こちらのドレスにお着替えくださいまし!」
「静香さまもこちらへ!」
セラフィーナが侍女たちを呼び、現代の服のままだった七人を別室へと連れていく。
俺も勇者の正装へと着替えさせられた。
そして数十分後。
大広間の扉が開き、ドレスアップしたお嫁さんたちが現れた。
「…おお」
俺は息を呑んだ。
セラフィーナ、ルナリア、ブリジット、ミミの異世界組はもちろんながら、最高に美しいドレス姿だ。
だが陽奈美は、太陽のような黄色いドレスで、いつもの元気さに可憐さが加わっている。
エレオノールは、気高い青いドレス。
まるで本物のお姫様だ。
凛花さんは、知的な紫のドレス。
黒髪とのコントラストがたまらない。
麗華は、情熱的な赤いドレス。
チャイナドレスとは違う華やかさがある。
理奈と瑠奈は、お揃いのピンクと水色のドレス。
二人並ぶとまさに天使だ。
そして… 静香さん。
彼女は深い緑色のマーメイドラインのドレスに身を包んでいた。
その清楚な色香と溢れ出る母性に、会場の貴族たちが皆息を呑んでいるのが分かった。
「「「「「「「「「「「翔太(勇者様)(団長)(ご主人様)(翔太さま)(翔太さん)(お兄ちゃん)」」」」」」」」」」」
十一人の最高のお嫁さんたちが俺の名前を呼ぶ。
「…ああみんな最高に綺麗だ」
俺は一人一人の手を取り
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俺と十一人の花嫁たちを祝福する盛大な宴が、今始まった。
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タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
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しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
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