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第十四章 女神のバグと、黒のアバター
甘い朝と、絶望の顕現
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陽奈美との、濃厚で最高に気持ちいい「お風呂セックス」。
三回も、彼女の奥深くに俺の愛を注ぎ込んだせいで、陽奈美はもう腰がとろけて、立てなくなってしまった。
「…しょうたのバカ…♡」
「やりすぎ…♡」
「はは、ごめんごめん」
俺はそんな愛しい俺の「正妻」を、タオルで優しく拭いてやると、そのままお姫様抱っこで俺のベッドへと運んだ。
「…今夜は、一緒に寝る」
「…うん♡」
二人でシーツにくるまり、久しぶりの温もりを感じながら、俺たちは深い眠りに落ちた。
…どれくらい時間が経っただろうか。
夜が明け始める頃。
俺は、肌を刺すような禍々しい気配で、目を覚ました。
「…っ!?」
なんだ、この嫌な感じは…!
俺はベッドから飛び起きると、窓へと駆け寄った。
「…なっ!」
俺は息を呑んだ。
王都の美しい夜明けの空。
その遥か上空に、黒い亀裂が走っていた。
まるで、空が引き裂かれたかのように。
そしてその亀裂から、十年前魔王城で感じたものと同質…いやそれ以上に、冷たく禍々しい気配が溢れ出してきている。
「あれは…?」
「…翔太?」
俺のただならぬ気配に、陽奈美も目を覚ました。
彼女はシーツを胸に巻き付けたまま、俺の隣にやってくる。
「…なに、あれ…」
彼女も空の異変に気づき、顔を青ざめさせた。
その瞬間だった。
俺たちの部屋の中央が、眩しい光に包まれた。
「「!」」
俺は、陽奈美を庇うように抱きしめる。
光が収まるとそこには…
「…お前!」
千階層で、俺たちにあのとんでもない『誓約』を押し付けてきた、あの無慈悲な女神が立っていた。
「…勇者、相川翔太」
彼女は相変わらず能、面のような無表情で俺たちを見ている。
「…緊急事態です」
「見れば分かる! あれは、お前の言ってた異世界の危機か!」
「…はい。正確には、わたくしが引き起こした『バグ』の最終段階です」
「はあ!?」
女神は淡々と説明を始めた。
「わたくしは、勇者がいなくなった時、世界のバランスを保つため、慌てて新しい勇者を召喚しようとしました」
「…ああ」
「ですが、失敗しました」
「は?」
「あなたの存在が強すぎたため、世界にあなたの『型』が残ってしまい、新しい勇者を受け入れられなかったのです。そして、召喚の儀式がバグを起こし…」
女神は初めて気まずそうに、視線を逸らした。
「…わたくしの力が、そのバグに吸い取られ反転し…」
「わたくしの力を持った、漆黒の『アバター』が生み出されてしまったのです」
「アバター!?」
「はい。あれが時空の歪みを生み出し、魔物を溢れさせていた元凶」
「それを倒してほしいのです」
女神は深々と頭を下げた。
「…すみません」
(こいつが謝った!?)
俺と陽奈美は、顔を見合わせた。
よっぽどの事態だ。
ゴゴゴゴゴゴゴ… その時城全体が激しく揺れた。
空の亀裂が、ますます禍々しく広がっていく。
そしてその漆黒の闇の中から、ゆっくりと 『それ』が姿を現した。
「…!」
女神と瓜二つ。
だがその姿は、全てが黒。
漆黒のドレス。
漆黒の翼。
その瞳だけが、赤く憎悪に燃えていた。
「翔太さま!」
バンッ!と部屋のドアが開き、セラフィーナが鎧姿で駆け込んできた。
「あれを、見ましたわね!」
「ああ、確認した」
「全員、目を覚ましています! 陛下が玉座の間に緊急召集を!」
「分かった! すぐに行く!」
俺は陽奈美と目を合わせ頷いた。
「装備を整えて、玉座の間に集合だ!」
◇
玉座の間には、既に全員が集まっていた。
俺の嫁たち十一人。
そして、国王陛下、第一王子、アリストリアス王国の重鎮たち。
全員が窓の外に浮かぶ、あの漆黒のアバターを緊張の面持ちで見つめている。
「…女神よ」
王が重々しく口を開いた。
俺の隣に顕現した女神に問う。
「あれは、お主の仕業か」
「…はい。わたくしのミスです」
女神はもう一度頭を下げた。
「翔太、全員にもう一度説明を」
俺は女神に促され、事の経緯を全員に説明した。
「なんと…」
「女神のミスだと…」
重鎮たちがどよめく。
「姉上を危険な目に遭わせたのも、全部こいつのせいか!」
アリストリアス王子が、女神を睨みつける。
「…して」
王が女神を見た。
「あれを倒す術はあるのか?」
「…はい」
女神は頷いた。
「まず第一に。あのアバターはわたくしの力が反転した存在。つまり聖属性の攻撃は全て吸収されます」 「なっ!?」
セラフィーナとエレオノールとブリジットが息を呑む。
「わたくしたち聖騎士や聖女の力が効かないと…!」
「逆です」
女神は首を振った。
「反転しているということは、あなたたちの聖なる力は、あのアバターに対してのみ最強の『闇属性』として作用します」
「「「!」」」
三人の顔に、光が戻る。
「第二に。あのアバターは、おそらくわたくしの眷属を召喚するでしょう。反転した『黒い天使』たちを」
「黒い天使…」
「その眷属たち、はあなたたちの力で倒せるはずです。数は多いかもしれませんが」
「…そして最後に。最大の問題です」
女神の声が、一層低くなる。
「あのアバター本体には、通常の物理攻撃も魔法攻撃も一切効きません」
「「「「なっ!?」」」」
今度は全員が絶句した。
「じゃあ、どうやって倒すんだよ!」
俺が叫ぶ。
「…あのアバターは、わたくしが『世界を救う勇者を生み出す』というシステムのバグ。愛を知らない力の暴走です」
「それを止めるには、それよりも強大な愛の力を、ぶつけるしかありません」
「愛の力…?」
「勇者、翔太。あなたとあなたに選ばれた、十一人の妻たち」
「あなたたちが結んだ『誓約』の力」
「世界を救うためではない、ただ純粋な『愛』だけがアバターを封印する鍵となります」
「…どういうことだ?」
「…わたくしにも分かりません。ですがあなたたち九人…いえ十二人…?」
女神は、静香さんたち家族組も見て首を傾げた。
「…あなたたちの、その規格外の『愛』ならあるいは…」
その時だった。
「「「「キイイイイイイイイイッ!」」」」
空の亀裂から、無数の黒い天使たちが甲高い叫び声を上げながら、王都へと降り注いできた。
「! 眷属たちが来た!」
「翔太!」
「行くぞ、みんな!」
俺は十一人の嫁たちと共に、玉座の間を飛び出した。
世界を救う、本当の最後の戦いが始まる!
三回も、彼女の奥深くに俺の愛を注ぎ込んだせいで、陽奈美はもう腰がとろけて、立てなくなってしまった。
「…しょうたのバカ…♡」
「やりすぎ…♡」
「はは、ごめんごめん」
俺はそんな愛しい俺の「正妻」を、タオルで優しく拭いてやると、そのままお姫様抱っこで俺のベッドへと運んだ。
「…今夜は、一緒に寝る」
「…うん♡」
二人でシーツにくるまり、久しぶりの温もりを感じながら、俺たちは深い眠りに落ちた。
…どれくらい時間が経っただろうか。
夜が明け始める頃。
俺は、肌を刺すような禍々しい気配で、目を覚ました。
「…っ!?」
なんだ、この嫌な感じは…!
俺はベッドから飛び起きると、窓へと駆け寄った。
「…なっ!」
俺は息を呑んだ。
王都の美しい夜明けの空。
その遥か上空に、黒い亀裂が走っていた。
まるで、空が引き裂かれたかのように。
そしてその亀裂から、十年前魔王城で感じたものと同質…いやそれ以上に、冷たく禍々しい気配が溢れ出してきている。
「あれは…?」
「…翔太?」
俺のただならぬ気配に、陽奈美も目を覚ました。
彼女はシーツを胸に巻き付けたまま、俺の隣にやってくる。
「…なに、あれ…」
彼女も空の異変に気づき、顔を青ざめさせた。
その瞬間だった。
俺たちの部屋の中央が、眩しい光に包まれた。
「「!」」
俺は、陽奈美を庇うように抱きしめる。
光が収まるとそこには…
「…お前!」
千階層で、俺たちにあのとんでもない『誓約』を押し付けてきた、あの無慈悲な女神が立っていた。
「…勇者、相川翔太」
彼女は相変わらず能、面のような無表情で俺たちを見ている。
「…緊急事態です」
「見れば分かる! あれは、お前の言ってた異世界の危機か!」
「…はい。正確には、わたくしが引き起こした『バグ』の最終段階です」
「はあ!?」
女神は淡々と説明を始めた。
「わたくしは、勇者がいなくなった時、世界のバランスを保つため、慌てて新しい勇者を召喚しようとしました」
「…ああ」
「ですが、失敗しました」
「は?」
「あなたの存在が強すぎたため、世界にあなたの『型』が残ってしまい、新しい勇者を受け入れられなかったのです。そして、召喚の儀式がバグを起こし…」
女神は初めて気まずそうに、視線を逸らした。
「…わたくしの力が、そのバグに吸い取られ反転し…」
「わたくしの力を持った、漆黒の『アバター』が生み出されてしまったのです」
「アバター!?」
「はい。あれが時空の歪みを生み出し、魔物を溢れさせていた元凶」
「それを倒してほしいのです」
女神は深々と頭を下げた。
「…すみません」
(こいつが謝った!?)
俺と陽奈美は、顔を見合わせた。
よっぽどの事態だ。
ゴゴゴゴゴゴゴ… その時城全体が激しく揺れた。
空の亀裂が、ますます禍々しく広がっていく。
そしてその漆黒の闇の中から、ゆっくりと 『それ』が姿を現した。
「…!」
女神と瓜二つ。
だがその姿は、全てが黒。
漆黒のドレス。
漆黒の翼。
その瞳だけが、赤く憎悪に燃えていた。
「翔太さま!」
バンッ!と部屋のドアが開き、セラフィーナが鎧姿で駆け込んできた。
「あれを、見ましたわね!」
「ああ、確認した」
「全員、目を覚ましています! 陛下が玉座の間に緊急召集を!」
「分かった! すぐに行く!」
俺は陽奈美と目を合わせ頷いた。
「装備を整えて、玉座の間に集合だ!」
◇
玉座の間には、既に全員が集まっていた。
俺の嫁たち十一人。
そして、国王陛下、第一王子、アリストリアス王国の重鎮たち。
全員が窓の外に浮かぶ、あの漆黒のアバターを緊張の面持ちで見つめている。
「…女神よ」
王が重々しく口を開いた。
俺の隣に顕現した女神に問う。
「あれは、お主の仕業か」
「…はい。わたくしのミスです」
女神はもう一度頭を下げた。
「翔太、全員にもう一度説明を」
俺は女神に促され、事の経緯を全員に説明した。
「なんと…」
「女神のミスだと…」
重鎮たちがどよめく。
「姉上を危険な目に遭わせたのも、全部こいつのせいか!」
アリストリアス王子が、女神を睨みつける。
「…して」
王が女神を見た。
「あれを倒す術はあるのか?」
「…はい」
女神は頷いた。
「まず第一に。あのアバターはわたくしの力が反転した存在。つまり聖属性の攻撃は全て吸収されます」 「なっ!?」
セラフィーナとエレオノールとブリジットが息を呑む。
「わたくしたち聖騎士や聖女の力が効かないと…!」
「逆です」
女神は首を振った。
「反転しているということは、あなたたちの聖なる力は、あのアバターに対してのみ最強の『闇属性』として作用します」
「「「!」」」
三人の顔に、光が戻る。
「第二に。あのアバターは、おそらくわたくしの眷属を召喚するでしょう。反転した『黒い天使』たちを」
「黒い天使…」
「その眷属たち、はあなたたちの力で倒せるはずです。数は多いかもしれませんが」
「…そして最後に。最大の問題です」
女神の声が、一層低くなる。
「あのアバター本体には、通常の物理攻撃も魔法攻撃も一切効きません」
「「「「なっ!?」」」」
今度は全員が絶句した。
「じゃあ、どうやって倒すんだよ!」
俺が叫ぶ。
「…あのアバターは、わたくしが『世界を救う勇者を生み出す』というシステムのバグ。愛を知らない力の暴走です」
「それを止めるには、それよりも強大な愛の力を、ぶつけるしかありません」
「愛の力…?」
「勇者、翔太。あなたとあなたに選ばれた、十一人の妻たち」
「あなたたちが結んだ『誓約』の力」
「世界を救うためではない、ただ純粋な『愛』だけがアバターを封印する鍵となります」
「…どういうことだ?」
「…わたくしにも分かりません。ですがあなたたち九人…いえ十二人…?」
女神は、静香さんたち家族組も見て首を傾げた。
「…あなたたちの、その規格外の『愛』ならあるいは…」
その時だった。
「「「「キイイイイイイイイイッ!」」」」
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