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しおりを挟む───茶会当日。
「あぁ、アナベル!よく来てくれたわ!」
「王妃様、本日はお招きありがとうございます。王妃様におかれましては「挨拶はそこまで。今日は正式の場ではないのよ。堅苦しくしないでちょうだい。それに王妃ではなくカトリーヌと名前で呼んでといつも言っているわ。」
「…わかりました、カトリーヌ様。」
王妃様とお義母様は学園に通っていた頃からの仲で、お義母様とお父様、二人の仲を取り持ったのが王妃様らしい。
王妃様は王族なのに気さくでとても親しみやすいので国民から人気がある。
「エリックもヴィオラもいらっしゃい。会えて嬉しいわ。この間はアレクが、ごめんなさいね。」
「いえ。私が失言してしまいましたので…。」
「いいのよ。アレクもそういう年頃ね。そのアレクなんだけど、剣術の稽古が終わって中庭で休んでいる頃だから行ってみるといいわ。ふふっ。あの子には、今日はヴィオラが来ること伝えてないの
。」
「では、僕も一緒に行こう。」
エリックはヴィオラに言う。
「あら。ダメよ、エリック。まずは二人で会わないと。」
王妃はいたずらっ子のように笑った。
…なんと!!!!めちゃくちゃリアクションが楽しみじゃん!!王妃様ありがとうございます!
お義兄様は不満げな顔をしていたが、早くにアレクサンダー様に会いたいので見て見ぬふりをし、私は王妃様の侍女にアレクサンダー様のところで案内してもらった。
中庭に着くとアレクサンダー様は、噴水の縁に腰をおろし、何か考え事をしているようだった。
「アレクサンダー様、ごきげんよう。」
アレクサンダーは顔をあげ目を見開いた。
「…!!…ヴィー……!」
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