小さなパン屋の恋物語

あさの紅茶

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四章◆それは誇り◆

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ウィンドウショッピングだなんて、そんな気などすっかり無くなってしまった。
そのまままっすぐ家に帰り、琴葉はへなへなと座り込んむ。
何だかどっと疲れて、そのままごろりと寝転んだ。
杏奈に言われた言葉が頭の中をぐるぐる支配して、どうにかなってしまいそうだ。

雄大に連絡をしようかとカバンからスマホを取り出すと、着信を知らせるランプが点滅していた。
見れば着信が3件、メッセージが1件入っている。
どれも雄大からだった。

【急な海外出張になった。一週間後に戻る。戸締まりきちんとするように。】

急いでいたのだろう、用件のみの無機質な文章だ。
けれどそこには雄大の優しさが滲み出ているような気がして、琴葉は思わず笑みが漏れた。

ほら、早瀬さんは忙しい。
そして優しい。
大好きな人。
大好きだから、さよならしますね。

【今までありがとうございました。とても素敵な思い出、大事にします。お仕事頑張ってください。】

琴葉はそうメッセージを送るが、すぐに既読は付かなかった。
きっと仕事が忙しいのだろう。
それでいいのだ。
期待などしない。

琴葉はいつも通り鍵をかけたが、minamiも母屋も何度も戸締まりを確認した。
別にいつもと変わらない日常なのに妙に寂しく感じられて、そんな気持ちを振り払おうと早々に布団に潜った。

けれど、なかなか眠りにつくことができなかった。
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