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体術修行
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その日からは正に血の滲むような努力をしなければならなかった。
筋肉の繊維がプチプチと切れる音をたて、気絶、覚醒の繰り返し。
毎日筋肉痛に悩まされる日々。
食事量が増え、食欲が強くなった。
ハングリー精神というのか?知らないが。
辞めたいと一体何度思ったことか。
だが、傘を持ったらどうなるのか気になる一心で努力した。
そんな日が二ヶ月続いた。
見た目は以前よりも少し筋肉が増えたか?と思う程度。
鍛え方のわりに、そこまでゴリゴリのマッチョではない。
曰く、筋肉量ではなく質を上げた、とのことだ。
インストラクターじゃないのでわからないが、すごいことはたしかだ。
それでも、トレーニングメニューは濃くなり、内容はよりハードになっていき、やはり気絶は必ずついてきた。
脳みそがおかしくなっちゃうって。
そんなこんなを過ごすこと一カ月の月日もまた経過。
ついに体術修行も終わりを告げようとしていた。
「よくここまで来れたな。正直途中で諦めると思っていたからな。」
「ええ、ですが傘を持ったらどうなるか気になっていたので続けられました。」
「…ふ、さぁ、卒業試験といこうか。」
「わかりました。」
もとより勝てる勝負ではない。生身で挑む初の試験。
ダンさんと初めて会ったときは、怖くてビビっていた。
でも、本当は優しくて面倒見の良い人だ。
今まで感謝している。これからも、きっとお世話になるだろう。
俺はマシにはなったファイティングポーズをとり、ダンさんを正中に臨む。
ダンさんも素手で構える。
やはりベテラン、放つ威圧感も存在感も別次元だ。生身だからわかる。
立ってファイティングポーズをとっているだけでも十分だと思うほどだ。
奥歯を噛み合わせ、拳を優しく握る。
俺が固唾を飲み込んだときにそれはおきた。
今まで何度も食らい、受けた拳が目の前に迫ってきていた。
そこに至るまでの行程ご一切見えなかった。
が、俺は首を傾かせ、頬を掠める拳をの方へと回転し、そのまま回し蹴りを放つ。
しかし、やはり生身であるが故に攻撃は軽くあしらわれてしまう。
捕まれなかっただけ運が良かっただろう。
頬を掠められ、その痕が、痛むが、今はそんなこと気にしている場合じゃない。
目の前のダンさんをどうにかしないと。
「今の位は何とかしてもらわなきゃ困る。俺が半年育てたんだ。」
「は、はは。厳しいなぁ。」
一撃、一撃だけでもいい。ダンさんに喰らわせてやる。
ヤケクソではなく、冷静に、見切るんだ。
ダンさんが攻撃するときのモーションを、見切る。
やはり、ダンさんの攻撃モーションは短く、隙がない。
しかし、攻撃を放ってくるときには必ず、それぞれ違うところが出てくるはずだ。
先ずは相手の行動を読む。
「…!良い眼になってるじゃないか。それで良い。先手必勝といかない場合は冷静に相手の攻撃を見ろ。そして、相手の行動パターンを掌握する。対人戦闘だけではない、上位の魔物との戦闘でも役に立つ。」
過去にそんなことを言われたことがある。
ダンさんは口角が上がっている。嬉しそうだ。
まだまだ余裕がある、ということなのか。
俺は徐々に目が慣れていき、攻撃のときのモーションが先刻よりも長く見えるようになった。
それで、避ける、いなすだけでなく、時折攻撃を組み込めるようになった。
それでもダンさんに簡単に避けられたり、いなされたりする。
それでも俺は一撃だけでもダンさんに喰らわしたい。
「さて、少し目が慣れてきた頃だろうから、スピードを上げるぞ。」
先程まで手を抜いてやりあっていた訳だが、難易度があがるとのこと。
ずっとギリギリでやりあっているのに、そんな無茶な…
だが、見切りの仕方も大分わかってきた。脳への負担はあるが、これもまた修行。
甘んじて受け入れよう。
集中し、ダンさんの攻撃を見切ろうとするが、今度の攻撃のモーションが見えなかった。早すぎだ。
ダンさんの蹴りが俺の腹を穿かんと言わんばかりに放たれる。
辛うじてすんでのところが見え、何とか受けれたが、次のも受けられるかと聞かれたら自信がない。
受けた腕がじんじんと痛む。骨も折れたと思う。滅茶苦茶いたいもん。
だが、何を優先するも先ずは見切ること。
予測できるなら予測して、攻撃を…とはいかなさそうだ。
あのスピードで攻撃できるということは、同等、もしくはそれ以上の早さで反撃できるということ。
確実に強烈な反撃を食らうことになる。
「格上の相手と戦う時に限らず、人間相手では相手が攻撃してきた時には」
これも、ちょっと前にダンさんからいわれたことだ。
相手が攻撃してきた時は
相手の懐に間髪入れず入る!
相手がダンさんだ、攻撃されたら終わるわけがない。ヒットアンドアウェイていこう。
俺は素早く拳を突きだす。
しかし、ダンさんはバックステップで避けられてしまう。
俺もバックステップで距離を取る。
「…は、よくここまでついてこれたな。まぁ、このくらいできて貰わないと困るがな。このくらいなら石級冒険者の実力になるんじゃないか?」
「ははは…これで石級ですか…厳しいなぁ。」
「だが、お前ははじめの頃は木級にも届かないほど弱かったんだ。そう考えるとこの半年でここまで強くなれたのは、悪いことじゃないだろ?」
「そうですね。」
「まぁ、次の攻撃で本試験は終了する。言い忘れていたが、試験って言っているだろう?元老に直々に依頼しているから、銀級からの降格もやぶさかではないぞ。そのことを肝に免じておけよ。」
つまり、俺の次の行動で降格もあり得るということ。
気を入れ直して、俺は構える。
ダンさんは拳に力を入れている。つまり、殴打する。
確証が得られる理由は、ダンさんの拳にやたらとオーラのようなものが集まっているからだ。
ダンさんの恐らく俺に合わした、俺を確実に気絶させれる程度の力量。
「いくぞ!」
「来い!」
俺はダンさんとの距離を詰めるように走る。
ダンさんも身体を捻りながら距離を詰める。
大振りの全力。
俺はダンさんの懐に入り込みと、放たれる全力の突きを掴み、俺の方へと引き込み、腰を上に突き上げ、ダンさんを浮かせる。
そのままダンさんを地面に投げつける。
しかし、ダンさんはすんでのところで地面に足をつけ、あり得ない体勢で俺に掴まれている腕で俺を投げた。
俺は広場の壁に背中を打ち付け、そのまま気絶してしまった。
「お前は今日日気絶しなかった日がないよなぁ。」
「…誰のせいでしょうかね。」
「お?もっぺん寝とくか?おん?」
「あー、弱いのはやだなー、すぐに気絶するからー。」
「へっ、わかりゃぁいいんだよ。」
いつもの広場から見える空は青く、広い。
空を飛んでいる白い雲は、悠々と流れていく。
こうやってまじまじと空を眺めたのはいつぶりだろうか。
「最後のあれは驚いた。俺の力を利用したあれだ。宙を舞ったのはいつぶりかな。」
「…ロド爺さん。いつからいたんですか?」
「ほ、儂はずっと見ておったぞ。」
「元老、結果なんですが…」
「ふむ…ほほぉう。」
「あの、俺は降格ですかね?」
「いや、お前はこれからも銀級冒険者として活動を続けてくれて構わない。それに、傘の使用も許可する。くれぐれも馬鹿なことはするなよ。」
「はい!ありがとうございました!」
俺は傘を召喚し、手元を掴んだ。
「凄まじい生命力、魔力だ…!まるでシズヤを中心にトルネードが起きているようだ!」
「うむ。これなら…」
自分の生命力、魔力が目に見えてわかる。なぜならオーラのように俺を纏うかのように俺の回りにいるのが可視化されているからだ。
身体が物凄く軽い。魔力が溢れんばかりに身体の中を駆け回っている。
俺は咄嗟に面白いことを考えた。
それはスキル<傘融合>をつかったものだ。
そのためには、どこまでが傘かという定義が必要になる。
俺が考えていることは。傘を手に持たず、身体で持つというものだ。
傘召喚は滅茶苦茶大きいものから、目を凝らさなければ見えない超小型のものまで幅広い。
傘融合でガントレットや、肘ガードを作ってみて身体が強化されていたら大成功だ。
「スキル<傘融合>!」
先ずは肘ガードだ。体術を学んでいて、肘や膝などの関節が攻撃にも使えることがわかった。しかし、関節が外れたり、壊れたら攻撃に支障が出る。
傘なら防御と攻撃ができる。
実験結果は成功だ。
肘にピッタリ合う形状に自動的に変わるので身体の一部として認識できる。
この結果で、傘を持った戦闘と、体術での戦闘の両方が可能となった。
そして祝福するかのように
《スキル<傘纏>を習得しました。》
何ヵ月ぶりかのアナウンス。
ガントレットも同じ結果で、大成功。
体術修行は、俺を確実に強くした。
筋肉の繊維がプチプチと切れる音をたて、気絶、覚醒の繰り返し。
毎日筋肉痛に悩まされる日々。
食事量が増え、食欲が強くなった。
ハングリー精神というのか?知らないが。
辞めたいと一体何度思ったことか。
だが、傘を持ったらどうなるのか気になる一心で努力した。
そんな日が二ヶ月続いた。
見た目は以前よりも少し筋肉が増えたか?と思う程度。
鍛え方のわりに、そこまでゴリゴリのマッチョではない。
曰く、筋肉量ではなく質を上げた、とのことだ。
インストラクターじゃないのでわからないが、すごいことはたしかだ。
それでも、トレーニングメニューは濃くなり、内容はよりハードになっていき、やはり気絶は必ずついてきた。
脳みそがおかしくなっちゃうって。
そんなこんなを過ごすこと一カ月の月日もまた経過。
ついに体術修行も終わりを告げようとしていた。
「よくここまで来れたな。正直途中で諦めると思っていたからな。」
「ええ、ですが傘を持ったらどうなるか気になっていたので続けられました。」
「…ふ、さぁ、卒業試験といこうか。」
「わかりました。」
もとより勝てる勝負ではない。生身で挑む初の試験。
ダンさんと初めて会ったときは、怖くてビビっていた。
でも、本当は優しくて面倒見の良い人だ。
今まで感謝している。これからも、きっとお世話になるだろう。
俺はマシにはなったファイティングポーズをとり、ダンさんを正中に臨む。
ダンさんも素手で構える。
やはりベテラン、放つ威圧感も存在感も別次元だ。生身だからわかる。
立ってファイティングポーズをとっているだけでも十分だと思うほどだ。
奥歯を噛み合わせ、拳を優しく握る。
俺が固唾を飲み込んだときにそれはおきた。
今まで何度も食らい、受けた拳が目の前に迫ってきていた。
そこに至るまでの行程ご一切見えなかった。
が、俺は首を傾かせ、頬を掠める拳をの方へと回転し、そのまま回し蹴りを放つ。
しかし、やはり生身であるが故に攻撃は軽くあしらわれてしまう。
捕まれなかっただけ運が良かっただろう。
頬を掠められ、その痕が、痛むが、今はそんなこと気にしている場合じゃない。
目の前のダンさんをどうにかしないと。
「今の位は何とかしてもらわなきゃ困る。俺が半年育てたんだ。」
「は、はは。厳しいなぁ。」
一撃、一撃だけでもいい。ダンさんに喰らわせてやる。
ヤケクソではなく、冷静に、見切るんだ。
ダンさんが攻撃するときのモーションを、見切る。
やはり、ダンさんの攻撃モーションは短く、隙がない。
しかし、攻撃を放ってくるときには必ず、それぞれ違うところが出てくるはずだ。
先ずは相手の行動を読む。
「…!良い眼になってるじゃないか。それで良い。先手必勝といかない場合は冷静に相手の攻撃を見ろ。そして、相手の行動パターンを掌握する。対人戦闘だけではない、上位の魔物との戦闘でも役に立つ。」
過去にそんなことを言われたことがある。
ダンさんは口角が上がっている。嬉しそうだ。
まだまだ余裕がある、ということなのか。
俺は徐々に目が慣れていき、攻撃のときのモーションが先刻よりも長く見えるようになった。
それで、避ける、いなすだけでなく、時折攻撃を組み込めるようになった。
それでもダンさんに簡単に避けられたり、いなされたりする。
それでも俺は一撃だけでもダンさんに喰らわしたい。
「さて、少し目が慣れてきた頃だろうから、スピードを上げるぞ。」
先程まで手を抜いてやりあっていた訳だが、難易度があがるとのこと。
ずっとギリギリでやりあっているのに、そんな無茶な…
だが、見切りの仕方も大分わかってきた。脳への負担はあるが、これもまた修行。
甘んじて受け入れよう。
集中し、ダンさんの攻撃を見切ろうとするが、今度の攻撃のモーションが見えなかった。早すぎだ。
ダンさんの蹴りが俺の腹を穿かんと言わんばかりに放たれる。
辛うじてすんでのところが見え、何とか受けれたが、次のも受けられるかと聞かれたら自信がない。
受けた腕がじんじんと痛む。骨も折れたと思う。滅茶苦茶いたいもん。
だが、何を優先するも先ずは見切ること。
予測できるなら予測して、攻撃を…とはいかなさそうだ。
あのスピードで攻撃できるということは、同等、もしくはそれ以上の早さで反撃できるということ。
確実に強烈な反撃を食らうことになる。
「格上の相手と戦う時に限らず、人間相手では相手が攻撃してきた時には」
これも、ちょっと前にダンさんからいわれたことだ。
相手が攻撃してきた時は
相手の懐に間髪入れず入る!
相手がダンさんだ、攻撃されたら終わるわけがない。ヒットアンドアウェイていこう。
俺は素早く拳を突きだす。
しかし、ダンさんはバックステップで避けられてしまう。
俺もバックステップで距離を取る。
「…は、よくここまでついてこれたな。まぁ、このくらいできて貰わないと困るがな。このくらいなら石級冒険者の実力になるんじゃないか?」
「ははは…これで石級ですか…厳しいなぁ。」
「だが、お前ははじめの頃は木級にも届かないほど弱かったんだ。そう考えるとこの半年でここまで強くなれたのは、悪いことじゃないだろ?」
「そうですね。」
「まぁ、次の攻撃で本試験は終了する。言い忘れていたが、試験って言っているだろう?元老に直々に依頼しているから、銀級からの降格もやぶさかではないぞ。そのことを肝に免じておけよ。」
つまり、俺の次の行動で降格もあり得るということ。
気を入れ直して、俺は構える。
ダンさんは拳に力を入れている。つまり、殴打する。
確証が得られる理由は、ダンさんの拳にやたらとオーラのようなものが集まっているからだ。
ダンさんの恐らく俺に合わした、俺を確実に気絶させれる程度の力量。
「いくぞ!」
「来い!」
俺はダンさんとの距離を詰めるように走る。
ダンさんも身体を捻りながら距離を詰める。
大振りの全力。
俺はダンさんの懐に入り込みと、放たれる全力の突きを掴み、俺の方へと引き込み、腰を上に突き上げ、ダンさんを浮かせる。
そのままダンさんを地面に投げつける。
しかし、ダンさんはすんでのところで地面に足をつけ、あり得ない体勢で俺に掴まれている腕で俺を投げた。
俺は広場の壁に背中を打ち付け、そのまま気絶してしまった。
「お前は今日日気絶しなかった日がないよなぁ。」
「…誰のせいでしょうかね。」
「お?もっぺん寝とくか?おん?」
「あー、弱いのはやだなー、すぐに気絶するからー。」
「へっ、わかりゃぁいいんだよ。」
いつもの広場から見える空は青く、広い。
空を飛んでいる白い雲は、悠々と流れていく。
こうやってまじまじと空を眺めたのはいつぶりだろうか。
「最後のあれは驚いた。俺の力を利用したあれだ。宙を舞ったのはいつぶりかな。」
「…ロド爺さん。いつからいたんですか?」
「ほ、儂はずっと見ておったぞ。」
「元老、結果なんですが…」
「ふむ…ほほぉう。」
「あの、俺は降格ですかね?」
「いや、お前はこれからも銀級冒険者として活動を続けてくれて構わない。それに、傘の使用も許可する。くれぐれも馬鹿なことはするなよ。」
「はい!ありがとうございました!」
俺は傘を召喚し、手元を掴んだ。
「凄まじい生命力、魔力だ…!まるでシズヤを中心にトルネードが起きているようだ!」
「うむ。これなら…」
自分の生命力、魔力が目に見えてわかる。なぜならオーラのように俺を纏うかのように俺の回りにいるのが可視化されているからだ。
身体が物凄く軽い。魔力が溢れんばかりに身体の中を駆け回っている。
俺は咄嗟に面白いことを考えた。
それはスキル<傘融合>をつかったものだ。
そのためには、どこまでが傘かという定義が必要になる。
俺が考えていることは。傘を手に持たず、身体で持つというものだ。
傘召喚は滅茶苦茶大きいものから、目を凝らさなければ見えない超小型のものまで幅広い。
傘融合でガントレットや、肘ガードを作ってみて身体が強化されていたら大成功だ。
「スキル<傘融合>!」
先ずは肘ガードだ。体術を学んでいて、肘や膝などの関節が攻撃にも使えることがわかった。しかし、関節が外れたり、壊れたら攻撃に支障が出る。
傘なら防御と攻撃ができる。
実験結果は成功だ。
肘にピッタリ合う形状に自動的に変わるので身体の一部として認識できる。
この結果で、傘を持った戦闘と、体術での戦闘の両方が可能となった。
そして祝福するかのように
《スキル<傘纏>を習得しました。》
何ヵ月ぶりかのアナウンス。
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