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1章
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目が覚めるといつもと違う光景に少し思考が停止した。
あ……僕は家から鳥籠の中に連れて来られたのか。
あまり見ていなかった鳥籠の中を見渡すと白を基調とされたベットにぬいぐるみ、テーブルの上に水差しと数札の本、椅子、大きな姿見が置いてあった。
まるで女の子の部屋みたい。
床には全て柔らかい絨毯が敷かれておりフワフワと心地好い。
暫くボーっとしていると部屋の扉からメイド服を着た優しそうな女性が入ってきた。
ヘーゼル色の艶々した髪に若葉のような瞳の彼女を眺めていると彼女は少し驚いたような顔をした。
「お目覚めですか?昨日は何も召し上がっていらっしゃらなかったそうなので粥を作らせました。」
そういって鳥籠の鉄格子から食事がテーブルに置けるようになっている扉を開けてトレイごと置いた。
トレイには暖かいオートミール粥とスプーン、ベルが置いてあった。
「お食事が御済みになりましたらベルを鳴らしてください。」そういって微笑んだ彼女は先程と同様の扉から出ていってしまった。
毒で苦しめて殺すのだろうか?僕のこの容姿を見て驚いていた。きっと気持ち悪かったんだろう。
スプーンで粥を掬い口に恐る恐る入れる。
「お……いしい…」
暖かい食事を取るなんて何時ぶりだろうか。自然と涙が零れる。
無我夢中になって口に粥を運ぶ。
食べ終わってハッとするが毒は入って居なかった。
「なんで僕なんか連れてきたんだろう…」
「あらぁ、食べ終わりましたか?では御下げ致しますね。」
顔をあげると先程のメイドさんが居た。
「うぇっ?え?え?」
物音すらしなかったのにどうやって来たんだろう。
驚いていると彼女はさっさとトレイを回収して行ってしまった。
暇になったので机の上にあった本を読むことにした。
本の内容は少年が旅をすると言うものだった。
キラキラと輝く海、沢山の植物が生えている森、どんな処だろう?
「僕も行ってみたい」そんな事をポツリと呟いた。
「何処に行きたいだって?逃げるのか?フェイ。」
怒ったような顔をしてアーリヤが鳥籠の外に立っていた。
機嫌を取らないとまた殴られるかもしれない。なんか説明しないと…
「え…と……その…この本の主人公の子が海とか…森とかに行くお話で…僕も行ってみたいなって。」
「そうか。勘違いなら良い。風呂に行こうか。」
「わ、分かった。」
アーリヤは鳥籠から僕を出して抱き上げた。
「アシュリー、フェイを風呂に入れてやれ。」
「畏まりました。」
全然気が付かなかったが真後ろにご飯をくれたメイドさんが居た。
アーリヤは僕を抱き上げたまま部屋の扉を開けては居ると広いお風呂があった。
そのまま僕を下ろすとアーリヤはお風呂場から出ていってアシュリーさんと2人になった。
「ではお風呂に入りましょうかぁ。」そう言って僕の服を脱がそうとする。
「えっ//僕男です…自分でやりますから…」
「え?なに言ってるんですかぁ?私も男ですよぉ。恥ずかしがらなくったって良いんですからぁ。そ・れ・に・敬語は使わなくて良いですよ!」
「え?」
笑いながら言うアシュリーは僕の服を剥ぎ取ると抱き上げて浴槽に入れた。
暖かい…お風呂は冷たい物だと思っていた。オレンジみたいな良い匂いがする。
「髪長いですねぇ。綺麗なので傷んでるところだけ切りましょうか。」
「髪の毛…あんまり切る機会が無くて…」
「じゃあ頭洗いましょうか。」
そういってアシュリーは髪にお湯を掛けて洗ってくれる。
暖かいお湯に入るのがこんなに気持ちの良い物だと思わなかった。
あ……僕は家から鳥籠の中に連れて来られたのか。
あまり見ていなかった鳥籠の中を見渡すと白を基調とされたベットにぬいぐるみ、テーブルの上に水差しと数札の本、椅子、大きな姿見が置いてあった。
まるで女の子の部屋みたい。
床には全て柔らかい絨毯が敷かれておりフワフワと心地好い。
暫くボーっとしていると部屋の扉からメイド服を着た優しそうな女性が入ってきた。
ヘーゼル色の艶々した髪に若葉のような瞳の彼女を眺めていると彼女は少し驚いたような顔をした。
「お目覚めですか?昨日は何も召し上がっていらっしゃらなかったそうなので粥を作らせました。」
そういって鳥籠の鉄格子から食事がテーブルに置けるようになっている扉を開けてトレイごと置いた。
トレイには暖かいオートミール粥とスプーン、ベルが置いてあった。
「お食事が御済みになりましたらベルを鳴らしてください。」そういって微笑んだ彼女は先程と同様の扉から出ていってしまった。
毒で苦しめて殺すのだろうか?僕のこの容姿を見て驚いていた。きっと気持ち悪かったんだろう。
スプーンで粥を掬い口に恐る恐る入れる。
「お……いしい…」
暖かい食事を取るなんて何時ぶりだろうか。自然と涙が零れる。
無我夢中になって口に粥を運ぶ。
食べ終わってハッとするが毒は入って居なかった。
「なんで僕なんか連れてきたんだろう…」
「あらぁ、食べ終わりましたか?では御下げ致しますね。」
顔をあげると先程のメイドさんが居た。
「うぇっ?え?え?」
物音すらしなかったのにどうやって来たんだろう。
驚いていると彼女はさっさとトレイを回収して行ってしまった。
暇になったので机の上にあった本を読むことにした。
本の内容は少年が旅をすると言うものだった。
キラキラと輝く海、沢山の植物が生えている森、どんな処だろう?
「僕も行ってみたい」そんな事をポツリと呟いた。
「何処に行きたいだって?逃げるのか?フェイ。」
怒ったような顔をしてアーリヤが鳥籠の外に立っていた。
機嫌を取らないとまた殴られるかもしれない。なんか説明しないと…
「え…と……その…この本の主人公の子が海とか…森とかに行くお話で…僕も行ってみたいなって。」
「そうか。勘違いなら良い。風呂に行こうか。」
「わ、分かった。」
アーリヤは鳥籠から僕を出して抱き上げた。
「アシュリー、フェイを風呂に入れてやれ。」
「畏まりました。」
全然気が付かなかったが真後ろにご飯をくれたメイドさんが居た。
アーリヤは僕を抱き上げたまま部屋の扉を開けては居ると広いお風呂があった。
そのまま僕を下ろすとアーリヤはお風呂場から出ていってアシュリーさんと2人になった。
「ではお風呂に入りましょうかぁ。」そう言って僕の服を脱がそうとする。
「えっ//僕男です…自分でやりますから…」
「え?なに言ってるんですかぁ?私も男ですよぉ。恥ずかしがらなくったって良いんですからぁ。そ・れ・に・敬語は使わなくて良いですよ!」
「え?」
笑いながら言うアシュリーは僕の服を剥ぎ取ると抱き上げて浴槽に入れた。
暖かい…お風呂は冷たい物だと思っていた。オレンジみたいな良い匂いがする。
「髪長いですねぇ。綺麗なので傷んでるところだけ切りましょうか。」
「髪の毛…あんまり切る機会が無くて…」
「じゃあ頭洗いましょうか。」
そういってアシュリーは髪にお湯を掛けて洗ってくれる。
暖かいお湯に入るのがこんなに気持ちの良い物だと思わなかった。
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