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【敵同士→恋】12話(2)【探偵ミステリーBL】
しおりを挟む※本章は、性的表現をできる限り抑えた
マイルド版となっております。
レイティング目的のため、
R-18のオリジナル版(1)~(4)は
申し訳ありませんが、noteにて
有料公開とさせていただきますm(_ _ )m
https://note.com/earl_grey8149/n/ne0257b7bc438?sub_rt=share_pb
「は……?」
陽向は呆然と聞き返す。
「依頼を頼んできた時だ。あの男、いらんことまでペチャクチャと。お前が『風俗嬢も顔負けなサービスをしてくれるから最高だ』ってな」
「は……はぁ~!? あ、あの男ぉ~!」
陽向は今にもベッドから飛び降り、海斗のところへ殴り込みに行こうとした。
……が、途中で動きを止める。
そうだ。海斗が今どこにいるのか、わからない。
無事でいるのだろうか。
また、フラー(バカ)なことをしていないだろうか——。
「ほらな」
玄沢が陽向の腕を掴み、ベッドに引き戻した。
「お前は、どんなに怒っていても結局、そいつのことを考える。どれだけ傷つけられても、痛めつけられても……」
ふっと、玄沢が笑った。
それは見ているこっちが胸を痛めるほど、弱くて優しい笑みだった。
「大丈夫、心配するな。謝花は無事だ。俺に考えがある。任せてくれないか」
「……わかった。でも、俺にも何か手伝えることないかな? このまま黙ってるなんて無理で……」
くすりと笑い、玄沢は陽向の額に自分の額をそっと当てた。
「本当にお前は……どうして、そこまで人に尽くすんだ?」
「それなら、玄沢さんだって」
「俺は依頼人にしかしない」
「俺だって依頼人じゃないよ。もともとは」
「お前は特別枠だ」
「はっ。一体、何人特別枠がいるやら」
陽向がおどけたように肩をすくめると、玄沢の声が耳元にそっと返ってきた。
「……お前だけだよ」
間近で黒い瞳に射抜かれ、陽向の心臓が喉元まで跳ね上がる。
「お前だけだ」
「ちょ……あっ!」
耳たぶをいじられ、反射的に腰が浮く。
ついでに、玄沢の舌が耳の中に入り込み、思わず高い声が漏れた。
「あっ……そこ、んっ……」
卑猥な水音が、直接鼓膜に響く。
ぞくりとした歓喜の電流が、腰から背筋を這い上がってくるのを、陽向は必死に耐えた。
くすりと笑う声が耳元でこぼれる。
「やっぱり、ここ、弱いんだな」
「違っ……そんなの知らなッ——」
もう片方の耳朶を指で弄られ、陽向は思わず目をギュッと閉じた。
——自分が耳に弱いなんて、初めて知った。
確かに、玄沢の言う通りかもしれない。
自分はいつも、相手に尽くしすぎる。
ベッドの中でも、自分が気持ちよくなることより、相手を満足させなきゃという強迫観念でいっぱいだった。
セックスを本当の意味で「楽しんだ」ことも、「感じた」ことも、今まで一度もなかった。
(何で、自分はこうなのだろう……)
働き者が板につきすぎているから?
世話役体質だから?
——いや、違う。
本当は、わかっている。
一人で生きてきたと豪語しながら、本当はずっと、誰かに必要とされたかった。
だからセックスでも、必死で相手の希望を叶えようとした。
離れていってほしくなかった。
そばに、いさせてほしかった。
ただ、「ここにいていいんだよ」と、言って欲しかった。
「俺には、もう……帰る場所がない」
気がつけば、勝手に口が動いていた。
陽向は、両側のシーツをギュッと握りしめる。
「沖縄にも、どこにも。だから必死になって探してたんだ。自分を必要としてくれる場所、自分を迎え入れてくれる場所が、欲しかった」
顔を見られたくなくて、横を向く。
握ったシーツの襞を、ひとつひとつ、目でなぞる。
「だから、海斗が何をしても、許して、受け入れて……。そうすれば、俺が受け入れさえすれば、相手も俺を必要としてくれるって……。俺の居場所になってくれると思ってた……」
——玄沢さんの言う通りだ。
俺は、海斗に〝依存〟してたんだ。
「……もういい。もういいんだ」
玄沢の手が背中に回り、陽向を抱きしめる。
力強く、そして優しく。
「お前の居場所は、ここだ」
ポンポンと背中を叩く音が、やけに静かに響いた。
「どんなに遠くに飛び出しても、いつでもここに帰ってこい。俺の腕の中が——お前の帰る場所だ」
「……玄沢、さん……」
その言葉が、胸の奥にぽうっと灯をともす。
幼い頃、夕方の帰り道で目指した、家の灯りのように。
安心とあたたかさが、じわじわと全身に沁みていった。
「……ッ、玄沢さんっ……!」
涙が一筋、頬を伝う。
陽向は両腕を伸ばして、玄沢の背中に回し、そっと抱きしめ返した。
今ほど、大きな身体に包まれて安心したことはなかった——。
「……ッ、うっ……」
「……お前が、そんなんだから」
玄沢の低い声が、耳元に滲み込む。
「甘やかしたくなるんだ。意地を張って、一人で突っ走って。でも、寂しがり屋で。プライドが高いから、それを口にすることもできない」
とん、と肩を押され、陽向の背がゆっくりとシーツの上に倒される。
「お前は、もっと甘やかされることに慣れるべきだ」
「んっ……んんっ!」
濡れた服の隙間から、玄沢の手がそっと陽向の肌に触れる。
ひやりとした指先に、陽向の背中がびくりと震えた。
「あっ、や……そこはっ……!」
「大人しくしていろ。これ以上ないってくらい、どろどろに可愛がってやるから」
~~略~~
※本章の続き(3)(4)もR-18のため、興味ある方は冒頭のリンクからお願いいたしますm(_ _ )m
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