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89.差し出された大浴場(3)
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俺に呼ばれたミンユーは、小さく頷いてから、俺の前に来て、両膝を突いて、クンッと胸を反らした。
ばいーんっ。
※計測開始――。
ミ、ミンユーさん? あ、あなたも、その姿勢になります? す、すごい迫力ですよ?
そうか。今まで俺の前に来て、胸を反らしたその姿勢になった女子って、クゥアイ、スイランさん、シアユンさん、両膝こそ突いてなかったけどシーシ……。
そうですね。皆さん、ツルペタから、大きくてもちょうどいいサイズまで、でした。そんなド迫力なことはなくて、完全に油断してました。
※0.18秒経過――。
ミンユーさん、あなたそれ、背筋伸ばしてるとか、胸を張ってるとか、胸を反らしてるとかじゃなくて、もう、完全に、おっぱいをこっちに向かって差し出してる感じになってますよ?
いや、おっぱいを差し出すって! 自分で考えて、自分で照れるフレーズです!
差し出されましても!
もちろん、そういうつもりじゃないのは分かってますけど。膝を突いただけの衝撃で、ぷるんっとしてますし。
※0.25秒経過――。
それに最初のスイランさんの近眼基準の至近距離に両膝を突かれて、その立派なのが俺に当たりそうですよ? 近くて。
そ、そうだ。昨日はすんでのところで思い留まってたのに、クゥアイの気迫に押されて今日は、この展開が読めませんでした。
いかんいかん。真面目な話をしようと思って呼んだんだった。こんなこと考えてるなんてバレたら恥ずか死してしまう。落ち着いて、落ち着いて。
……まだ、ちょっと揺れてますね。せめて、それ止まってくれませんかね? 目線が持って行かれてしまいます。
※0.32秒経過――。
そんな凛々しい眉毛して、おっぱい差し出して、俺を真っ直ぐ見ないでください。
背中ではスイランさんの、左腕にはツイファさんの、右腕にはシュエンの、肌が密着してて、俺の動揺が肌越しに伝わってバレてないかな? バレてないよね? 大丈夫だよね?
うわ、クゥアイもすごく見てる。そりゃそうだ、クゥアイの大切な身の振り方を話し合ってる最中なんだから。そりゃ、俺のこと見詰めて目を離さないですよね。
心の中とか読めないですよね? みなさん。うんうん。読めない、読めない。そういうことにしておこう。
※計測終了。記録0.48秒――。
「ミ、ミンヒュー」
……噛んだ。
「はい」
と、何事もなかったようにミンユーが小さく頷く。小さく揺れる。至近距離で。
「あ、あのさ……」
「はい」
……話しを細かく区切ると、小さく揺れ続けるんですね。
俺は大きく息を吸い込んで、一気に話をした。
「クゥアイが槍で加わりたいらしいんだ。今、その話をしてたんだけど、決意は固いみたいだから認めてあげたいんだけど、さすがに心配だからさ、ミンユーの小隊に加えてあげてくれない? ほら、ミンユーが短弓一番上手だし、短弓使いが小隊長の小隊編成にしたでしょ? ミンユーの小隊で預かってもらうと、安心なんだけどなぁ!」
褒められたのが嬉しかったのか、ミンユーが頬を赤くして横を向く。一緒にぶるんと揺れる。
「……わ、分かりました」
と、照れたミンユーが頷いた。
「ありがとうございます! よろしくお願いします!」
と、クゥアイが満面の笑みをミンユーに向けた。ほどよい揺れに、チラッと目が取られる。
ミンユーはクゥアイの方に向き直った。
「……敬語はやめて」
「え?」
「……同い年」
「あ、そっか」
そうか。ミンユーも16歳。達人級の短弓の腕や、立派なのを見せつけられて忘れてたけど、ミンユーも日本なら高1。年齢じゃなく、みんな、頑張ってる。
「こんなもんですか?」
と、スイランさんの感触が背中から離れた。
「そうですね」
と、ツイファさんの感触が左腕から離れると、右腕のシュエンの感触も離れた。
……あなたたち、絶対、途中から俺の反応がおもしろくなって、終わってもいいのに余分に続けてましたよね? ね?
ばいーんっ。
※計測開始――。
ミ、ミンユーさん? あ、あなたも、その姿勢になります? す、すごい迫力ですよ?
そうか。今まで俺の前に来て、胸を反らしたその姿勢になった女子って、クゥアイ、スイランさん、シアユンさん、両膝こそ突いてなかったけどシーシ……。
そうですね。皆さん、ツルペタから、大きくてもちょうどいいサイズまで、でした。そんなド迫力なことはなくて、完全に油断してました。
※0.18秒経過――。
ミンユーさん、あなたそれ、背筋伸ばしてるとか、胸を張ってるとか、胸を反らしてるとかじゃなくて、もう、完全に、おっぱいをこっちに向かって差し出してる感じになってますよ?
いや、おっぱいを差し出すって! 自分で考えて、自分で照れるフレーズです!
差し出されましても!
もちろん、そういうつもりじゃないのは分かってますけど。膝を突いただけの衝撃で、ぷるんっとしてますし。
※0.25秒経過――。
それに最初のスイランさんの近眼基準の至近距離に両膝を突かれて、その立派なのが俺に当たりそうですよ? 近くて。
そ、そうだ。昨日はすんでのところで思い留まってたのに、クゥアイの気迫に押されて今日は、この展開が読めませんでした。
いかんいかん。真面目な話をしようと思って呼んだんだった。こんなこと考えてるなんてバレたら恥ずか死してしまう。落ち着いて、落ち着いて。
……まだ、ちょっと揺れてますね。せめて、それ止まってくれませんかね? 目線が持って行かれてしまいます。
※0.32秒経過――。
そんな凛々しい眉毛して、おっぱい差し出して、俺を真っ直ぐ見ないでください。
背中ではスイランさんの、左腕にはツイファさんの、右腕にはシュエンの、肌が密着してて、俺の動揺が肌越しに伝わってバレてないかな? バレてないよね? 大丈夫だよね?
うわ、クゥアイもすごく見てる。そりゃそうだ、クゥアイの大切な身の振り方を話し合ってる最中なんだから。そりゃ、俺のこと見詰めて目を離さないですよね。
心の中とか読めないですよね? みなさん。うんうん。読めない、読めない。そういうことにしておこう。
※計測終了。記録0.48秒――。
「ミ、ミンヒュー」
……噛んだ。
「はい」
と、何事もなかったようにミンユーが小さく頷く。小さく揺れる。至近距離で。
「あ、あのさ……」
「はい」
……話しを細かく区切ると、小さく揺れ続けるんですね。
俺は大きく息を吸い込んで、一気に話をした。
「クゥアイが槍で加わりたいらしいんだ。今、その話をしてたんだけど、決意は固いみたいだから認めてあげたいんだけど、さすがに心配だからさ、ミンユーの小隊に加えてあげてくれない? ほら、ミンユーが短弓一番上手だし、短弓使いが小隊長の小隊編成にしたでしょ? ミンユーの小隊で預かってもらうと、安心なんだけどなぁ!」
褒められたのが嬉しかったのか、ミンユーが頬を赤くして横を向く。一緒にぶるんと揺れる。
「……わ、分かりました」
と、照れたミンユーが頷いた。
「ありがとうございます! よろしくお願いします!」
と、クゥアイが満面の笑みをミンユーに向けた。ほどよい揺れに、チラッと目が取られる。
ミンユーはクゥアイの方に向き直った。
「……敬語はやめて」
「え?」
「……同い年」
「あ、そっか」
そうか。ミンユーも16歳。達人級の短弓の腕や、立派なのを見せつけられて忘れてたけど、ミンユーも日本なら高1。年齢じゃなく、みんな、頑張ってる。
「こんなもんですか?」
と、スイランさんの感触が背中から離れた。
「そうですね」
と、ツイファさんの感触が左腕から離れると、右腕のシュエンの感触も離れた。
……あなたたち、絶対、途中から俺の反応がおもしろくなって、終わってもいいのに余分に続けてましたよね? ね?
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