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241.霊縁(7)シャオリン
「ナはははははははっ」
と、シーシが笑い声にバリエーションを見せた。
「ホ、ホントに来るとは思ってなかったのだっ」
「いつでも忍んでいいって言ってたでしょ?」
「そ、そうなのだっ……。ボクは側室なのだ」
「皆んなで相手してもいい、ってまで言ってたのに」
「ボ、ボクだけお相手で申し訳ないのだ」
お相手願った。
――ちゃんと側室として大事にしてあげるのよ。呪力を発現させる道具みたいにしたらダメだからね。
と、リーファの言葉に、それももっともだと思った。
3代マレビトの山口さんの心がちぎれたのは、逆に山口さん自身が道具扱いされたからだと思う。
「ボクやミンリン様を女子扱いしてくれるのは、マレビト様だけなのだ……」
と、ベッドでうつ伏せになったままのシーシが言った。
工房では今、馬車づくりに取り組んでくれている。住民各々、出身地を見て回りたい者もいる。
完全に荒れ果てる前に見せてあげたい。
サスペンションとか余計なことを口走ってしまったので、シーシに火がついてしまって、なかなかハイスペックな馬車が出来上がりそうだ。
さらには、
「熱の呪符で蒸気機関とか作れないのかな?」
と、リーファの無邪気な言葉で、シーシの目は輝きっ放しだ。
『里帰り』の出発は遅れてるけど、完成すれば馬車との合わせ技で蒸気自動車になって、サッと行ってサッと帰って来れるかもしれない。
うつ伏せになってるシーシのプリッと丸いお尻を撫でると、ヒャッ! と、可愛い声をあげた。
「自然に触ってくれるのだ」
「ダメだった?」
「嬉しいのだ! ボクからは散々触ったけど、求められるのは……、気持ちいいものなのだ!」
「俺も……、気持ち良かったよ……? シーシが、くにっくにっ、ってしてくれて」
「そ、そんなこと言われたら、またお相手願いたくなるのだ……。ナははははは」
お相手、願われた。
◇
今のジーウォは、いわゆる内政ターンな訳だけど、あまり俺の出番はない。
というのも、スイランさん始め司徒府の皆さんが優秀だからだ。少しずつ貨幣経済を復活させ、小さな街だけど流通も始まった。小さいなりに活気が生まれている。
その司徒府でスイランさんの右腕として成長を見せているシャオリンが、俺の寝室に現れた。
「謎なのです……」
と、シャオリンは難しい顔をした。
「最初に『あれ?』っと思ったのは、剣士以外を戦闘に参加させるって話を大浴場でされたときです」
シキタリに反するや否やで、大激論になったヤツだ。
「マレビト様に反対する意見も、うんうんって聞かれてて、皆んなが熱くなっても、うんうんって聞かれてて……。私はスゴいなぁって、見てたんですけど」
あの頃、まだシャオリンの顔と名前は一致してなかった。
「マレビト様は顔にピシピシ飛沫が当たっても平然とされてて……」
見られてたのか……。そりゃ、ぶるんぶるん揺れる膨らみからの飛沫なんて、どう反応したらいいか分かりませんよ。
「それから……、もう、ずっと謎なんです……」
と、シャオリンは難しい顔で考え込んでしまった。
ウンランさんからリーファの姪っ子であることが打ち明けられたシャオリンだけど、王族としての待遇ではなく子爵位の維持を望んだ。
ウンランさんは涙目になって喜んでた。
いずれ国家の重責を担うべく、スイランさんの下で研鑽に励んでいる。けど、謹慎中もお色気大作戦のビキニ姿で俺を迎えたような娘だ。
真面目だけど、どこか融通の効かない抜けたところがある。
「何が謎なの?」
「なんで、私がどうしても、どうしても、マレビト様のお側を離れたくないのか……、分からないのです」
「そ、そっか……」
「これでは、お口説きできません……」
と、しょんぼりしてる。
「なのに、皆んなが次は私がいいって、ニコニコして送り出してくれるのです。それも謎なのです」
「うーん。謎だねぇ」
あまりに難しい顔をしているので、つい微笑ましくなってしまった。17歳にしては幼く見えるシャオリンが考え込んでると、ちびっ子探偵みたいに見えてくる。
「だから……」
と、突然、顔を赤くしたと思ったら俺の腕に抱き着いて、控えめなのを押し当てた。
「マレビト様に突き止めていただきたいのです……。私の謎を……」
「え……?」
「私だけでは、どうしても分からないのです……」
と、上目遣いに見上げられて息を呑んでしまった。もちろん、そのまま突き止めた――。
視界に入る紋様が一つ増え、ますます蠢きがクリアに見えるようになってきた。
「まだ……、よく分かりません……」
とか、頬を赤らめるのが可愛くて、ついつい朝まで何度も突き止めるお手伝いをしてしまった。
自分ほど解き明かすのが難しい謎はないよな。
って、シャオリンの気持ちがよく分かって、「今でも自分の気持ちに戸惑ってる」ってホンファの言葉も思い出してた……。
と、シーシが笑い声にバリエーションを見せた。
「ホ、ホントに来るとは思ってなかったのだっ」
「いつでも忍んでいいって言ってたでしょ?」
「そ、そうなのだっ……。ボクは側室なのだ」
「皆んなで相手してもいい、ってまで言ってたのに」
「ボ、ボクだけお相手で申し訳ないのだ」
お相手願った。
――ちゃんと側室として大事にしてあげるのよ。呪力を発現させる道具みたいにしたらダメだからね。
と、リーファの言葉に、それももっともだと思った。
3代マレビトの山口さんの心がちぎれたのは、逆に山口さん自身が道具扱いされたからだと思う。
「ボクやミンリン様を女子扱いしてくれるのは、マレビト様だけなのだ……」
と、ベッドでうつ伏せになったままのシーシが言った。
工房では今、馬車づくりに取り組んでくれている。住民各々、出身地を見て回りたい者もいる。
完全に荒れ果てる前に見せてあげたい。
サスペンションとか余計なことを口走ってしまったので、シーシに火がついてしまって、なかなかハイスペックな馬車が出来上がりそうだ。
さらには、
「熱の呪符で蒸気機関とか作れないのかな?」
と、リーファの無邪気な言葉で、シーシの目は輝きっ放しだ。
『里帰り』の出発は遅れてるけど、完成すれば馬車との合わせ技で蒸気自動車になって、サッと行ってサッと帰って来れるかもしれない。
うつ伏せになってるシーシのプリッと丸いお尻を撫でると、ヒャッ! と、可愛い声をあげた。
「自然に触ってくれるのだ」
「ダメだった?」
「嬉しいのだ! ボクからは散々触ったけど、求められるのは……、気持ちいいものなのだ!」
「俺も……、気持ち良かったよ……? シーシが、くにっくにっ、ってしてくれて」
「そ、そんなこと言われたら、またお相手願いたくなるのだ……。ナははははは」
お相手、願われた。
◇
今のジーウォは、いわゆる内政ターンな訳だけど、あまり俺の出番はない。
というのも、スイランさん始め司徒府の皆さんが優秀だからだ。少しずつ貨幣経済を復活させ、小さな街だけど流通も始まった。小さいなりに活気が生まれている。
その司徒府でスイランさんの右腕として成長を見せているシャオリンが、俺の寝室に現れた。
「謎なのです……」
と、シャオリンは難しい顔をした。
「最初に『あれ?』っと思ったのは、剣士以外を戦闘に参加させるって話を大浴場でされたときです」
シキタリに反するや否やで、大激論になったヤツだ。
「マレビト様に反対する意見も、うんうんって聞かれてて、皆んなが熱くなっても、うんうんって聞かれてて……。私はスゴいなぁって、見てたんですけど」
あの頃、まだシャオリンの顔と名前は一致してなかった。
「マレビト様は顔にピシピシ飛沫が当たっても平然とされてて……」
見られてたのか……。そりゃ、ぶるんぶるん揺れる膨らみからの飛沫なんて、どう反応したらいいか分かりませんよ。
「それから……、もう、ずっと謎なんです……」
と、シャオリンは難しい顔で考え込んでしまった。
ウンランさんからリーファの姪っ子であることが打ち明けられたシャオリンだけど、王族としての待遇ではなく子爵位の維持を望んだ。
ウンランさんは涙目になって喜んでた。
いずれ国家の重責を担うべく、スイランさんの下で研鑽に励んでいる。けど、謹慎中もお色気大作戦のビキニ姿で俺を迎えたような娘だ。
真面目だけど、どこか融通の効かない抜けたところがある。
「何が謎なの?」
「なんで、私がどうしても、どうしても、マレビト様のお側を離れたくないのか……、分からないのです」
「そ、そっか……」
「これでは、お口説きできません……」
と、しょんぼりしてる。
「なのに、皆んなが次は私がいいって、ニコニコして送り出してくれるのです。それも謎なのです」
「うーん。謎だねぇ」
あまりに難しい顔をしているので、つい微笑ましくなってしまった。17歳にしては幼く見えるシャオリンが考え込んでると、ちびっ子探偵みたいに見えてくる。
「だから……」
と、突然、顔を赤くしたと思ったら俺の腕に抱き着いて、控えめなのを押し当てた。
「マレビト様に突き止めていただきたいのです……。私の謎を……」
「え……?」
「私だけでは、どうしても分からないのです……」
と、上目遣いに見上げられて息を呑んでしまった。もちろん、そのまま突き止めた――。
視界に入る紋様が一つ増え、ますます蠢きがクリアに見えるようになってきた。
「まだ……、よく分かりません……」
とか、頬を赤らめるのが可愛くて、ついつい朝まで何度も突き止めるお手伝いをしてしまった。
自分ほど解き明かすのが難しい謎はないよな。
って、シャオリンの気持ちがよく分かって、「今でも自分の気持ちに戸惑ってる」ってホンファの言葉も思い出してた……。
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