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イメージギャラリー&登場人物紹介・設定資料
◉フェイロン・コンイェン・ウンラン・ニイチャン [ネタバレ・挿絵あり]
しおりを挟む【名前】フェイロン
【年齢】41歳
【身分】剣士長
【一人称】儂
【漢字表記】飛龍
【初出】第22話
剣士長。剣士団を統べる。北の蛮族との戦争で返り血で真っ赤に染まった姿から「赤の斬り鬼」の二つ名が王都に轟く剣豪だが、権力闘争に巻き込まれて、出身地である辺境のジーウォ城に左遷されていた。
リーファ姫のことは幼いころから知っていたが、王都にいるころは別の派閥に属していたためあまり接触はなかった。だが、人獣襲撃の際に目の前で城主が喰われた後に、毅然と指揮をとり始める姿を見て感銘を受けて忠誠を誓った。
剣士は正々堂々正面から戦うべしというシキタリに従い、城壁をよじ登ってくる人獣たちを、城壁の上で迎え撃っていた。陣形・戦術といった概念のない剣士団では率いるというよりは統べるという表現の方が長のあり方としてピッタリくる。
夜明けとともに人獣たちの襲撃は止むが、警戒のため歩哨に最終城壁に自ら立っているところに訪れた勇吾とシアユンから、剣士以外の村人を城壁防衛に加えるという提案をされる。人の命を奪うのは剣士の役割なのがシキタリであったが、半数以上の部下を失う中「狩人が仕留められるのは獣。狩人が仕留められないのは人」として、承諾する。
また、シキタリでは「マレビトの言葉を受け入れる」と定められていて「マレビトの言葉に従う」とされていないのは、自分でよく考えて受け入れよとの祖霊の思いが込められているのではないかというシアユンの言葉に、大きく頷いてみせる。
若い頃に幼馴染のミオンに振られたことから故郷を離れて王都の剣士になった経緯があり、勇吾にシンパシーを示したり、生温かい視線を送ることもある。反動からか王都ではプレイボーイとして鳴らした。
王都に残してきた妻・息子・娘たちのことが心配だが、周りにその気配は感じさせない。
勇吾の提案でフーチャオが指揮をとる村人たちが、城壁をよじ登ってくる人獣に熱湯をかけたり矢を射かけたり、槍で仕留めたりする戦い方から、戦術というものについて考え始め、シキタリを守った剣士たちの個人戦ではなく集団戦の価値を認めるようになっていく。
また危地に送りこまれることが当然であった剣士たちに、弓矢や投石による遠隔戦闘で、近接戦闘を出来るだけ避けさせたいという勇吾の気持ちに感じ入るところもある。やがて村人や狩人から兵士団を組織する際には積極的に賛成する。
外城壁奪還後のしばしの平穏が訪れたとき、勇吾から将棋を教わり戦術や陣形の勉強になることからハマる。
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【名前】コンイェン
【年齢】17歳
【身分】剣士
【漢字表記】空燕
【初出】第27話
剣士。やや小柄なオレンジ髪の熱血漢。美しい剣技の使い手。手柄を挙げて王都の剣士になることが夢の野心家。
雨中の戦闘になった際には、跳ね上がる水滴まで舞っているような剣技の美しさに勇吾が見惚れる。獅子型人獣との戦闘でピンチになった際、勇吾の投石に救われてプライドが傷つく。
剣士としてのシキタリを守ってキレイに戦うことより人獣を退けることの方が大事という勇吾の考えに激しく反発する。熱くなるとおかしな行動をとることがあり、勢い余ってヤーモンのイーリンへの恋心を暴露。ヤーモンを失恋させる。
だが、兵士たちが戦闘に加わる中、少しずつ考えを変えヤーモンが剣士を降りて兵士長になる際には、積極的に擁護した。
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【名前】ウンラン
【年齢】68歳
【身分】司徒、子爵
【漢字表記】雲嵐
【初出】第22話
司徒。城内の農業・治政を司る最高責任者。小太りでいつもニコニコしている、人の良さそうな無意識鬼畜上司でワーカーホリックな爺さん。
農地は第3城壁と外城壁の間に広がるため、城壁奪還までは備蓄資材の管理と配給しか仕事がなく、落城の危機であること以上に仕事がないことにやや消沈して暮らしていた。配給は公平かつ無駄がなく、長期間の籠城に耐えられた立役者でもある。
また、北の蛮族の侵攻への備えという城の性格から、包囲された場合に耐えらえるように、王都への税を一部免除されており食糧が充分に貯蔵されていたことにも助けられる。
しかし、第2王子がリーファ姫に放っていた刺客に脅され、暗殺を手助け。孫のシャオリンの告発によって失脚して地下牢に繋がれる。その後、一緒に失脚したズハンを救ける引き換えに、家宝の3代マレビトの呪符を勇吾に差し出す。
罪を赦免された後は、シャオリンの部屋で隠棲。時折、古巣の司徒府に顔を見せて後任のスイランや勇吾を助けるご隠居様になる。ヤガタ芋という味は悪いが、とにかく育ちの速い野生植物の種芋を貯蔵しており外城壁奪還前の食糧逼迫を救う。
北の蛮族からの攻撃で田畑を蹂躙される可能性を考慮し、作物のタネ類は最終城壁内の宮城の倉庫に貯蔵するように定めていたり、育ちの速い作物を研究させていたことが素早い戦後復興につながり、内政官として有能だったところを見せている。
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【名前】ニイチャン
【年齢】?歳
【身分】元チンピラ、後に槍兵
【初出】第25話
最終城壁内に避難していたチンピラ。勇吾に初めて会ったときには、下品にからかってメイユイに叱責されている。ジンリーの父親だが、放蕩がたたって妻から家を追い出されていた。勇吾が槍を導入した際に、オラオラな気性もあって槍兵になって活躍。しかし、人獣に右腕を食いちぎられて戦線を離脱する。
元々、こんなに活躍する予定ではなかったのですが、登場予定だった人物がどんどん統合されて大活躍。一時、名前を付けることも検討したのですが、タイミングがつかめずニイチャンのまま完結してしまいました。
◉ next >> 『里佳の事情 エピローグ』
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