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12.おおきな流れ
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煌びやかにして豪壮な謁見の間。
姉王妃トゥイッカとふたり華やかなドレスを着せられ、玉座の国王オロフ陛下をはさんで座る。
次々に現われる有力貴族たちを謁見し、献納された特産品に礼を述べる。
アーヴィド王子はまだ目覚めていない。
水分を摂ってくれるようになって、表情はいくぶん和らいだように見えたけど、依然として意識が戻らない。
日が昇る前に、後ろ髪をひかれる思いで、秋の収穫祭が挙行される王宮へと向かった。
――大丈夫。イサクが見てくれているから……。
と、心を鎮めながら、側妃――第2王妃としての務めを果たす。
おろそかにすれば、周囲に疑念を生みかねない。心を平常に保とうと努めた。
主だった貴族の謁見を終えると、つぎは園遊会で、さらに多くの貴族たちと挨拶を交わす。
王族の一員として、わたしはわたしで単独行動になる。
というのも14ヶ国を併呑したギレンシュテット王国には、各国から帰順した多数の貴族がいる。王族が分担して彼らからの挨拶を受けるのだ。
しかも、今年は王族が3人減った。
急遽、わたしが挨拶を受け持つ貴族が増えてしまった。
例年より高位の貴族とも交わらなくてはならず、粗相のないようにと神経が擦り減る。
――本来なら、今年はアーヴィド王子の受け持ちだった貴族……。
という気持ちを押し殺し、厳かにふる舞い、丁重な挨拶を受ける。
しかも、元は君主であった者や、亡国から帰順した新参の貴族たちの関係は複雑だ。
爵位と勢力が一致しない者も多い。
男爵であるのに侯爵並みの礼遇を与えなくてはならない者などもいるし、逆もある。
間違いのないよう、名前ひとつ呼ぶのにも気を遣う。
幸い、名家生まれのフレイヤが常にそばにいてくれるので、どうにかやり過ごすことができている。
けれど、挨拶を交わすどの顔も、緊張で青ざめ引きつっている。
――無理もない……。
王太子殿下ご謀反の報は、すでに王国を駆けめぐっていた。
逃亡した王子たちを追討する兵も発せられ、事実上の戒厳令が布かれた中での収穫祭など前代未聞。
それどころか、昨晩のうちに謀反に同心したとして粛清された貴族もいるのだ。
不在の貴族の不在の理由を、誰も尋ねることができない。粛清された者と親しいと受け止められては自らの身を危うくする。
貴族たちにとっても領地の産品を誇り王族から褒辞を賜る晴れの舞台であるはずが、堅い空気が拭えない。
気持ち良さそうに高笑いしているのは、国王オロフ陛下のみ。
――王太子殿下のご謀反が堪えたように見えたのは、わたしの気のせいだったか……。
やはり、暴虐の王。
実の息子に死を賜ったばかりで見せる笑顔とは思えない。
怖気がする。
わたしもふる舞いに隙は見せられない。
怪しまれることのないよう、疑念を生むキッカケひとつ与えないよう、慎重にふる舞う。
――大罪人、アーヴィド。
心の中で何度も、呪文のように唱える。
いずれは無実の罪を晴らしたい。
けれど、いまは凶事に心を痛め、悪辣な謀反人に眉をひそめなくてはならない。王子たちに憤り、嘆き、貶す皆のなかに溶け込む……、
それだけが、追っ手の目からアーヴィド王子を覆い隠す手立てだ。
側妃であるわたしの手の内に匿う以上、わたしから漏れなければ、見付けることはできないはず……、
と、シモンの姿が視界に入り、緊張が走る。
庭園の隅で、警備にあたっていた。
追討に兵を出したことで、人手が足りていないのだろう。
ふだんは表舞台に立つことのない、黒狼の騎士たちの漆黒の鎧がチラホラ見える。
それがより一層に貴族たちを緊張させ、謀反人の王子たちへの呪いの言葉を吐かせていた。
人格者の王太子殿下は、長年に渡って孝養を装い、国王を騙してきた狡猾な人間だったと囁かれ、
アーヴィド王子の天真爛漫なおふる舞いも、王太子殿下の野心を隠すための擬態ではなかったかと噂される。
謀反の大罪が、どんどん既成の事実として固まってゆく。
人質の側妃などが押しとどめることの出来ない、おおきな流れが出来ていた。
やがて、庭園のいちばん端っこで、部族の使者たちから拝礼を受けた。
故郷であるレトキの地は属領のあつかいで、総督が置かれて首長権さえ認めてもらっていない。
族長である父が3年前に亡くなってからは、長老たちが総督の指揮のもとでレトキ族を治めている。
そんな辺境の蛮族から差し出された人質の姉妹が、王妃と側妃になっているのは、
暴虐の王の一存だ。
理由はほかにない。ギレンシュテット王国で、オロフ陛下のご意向より上に来るものはなにもない。
異論を唱え、オロフ陛下の機嫌を損ねれば首が飛ぶ。
側妃であるわたしに、前例のない第2王妃の格式と陛下の尊称を許されたのも、オロフ陛下のご裁定。
王国内に外戚をもたない姉の王妃としての権威を補わせるためにすぎず、ひいてはオロフ陛下の権威を守るためでもある。
わたしの意志など関係ない。
そのわたしに、部族の使者たちが日に焼けた顔をしわクチャにしてレトキ族伝統の拝礼を捧げてくれる。
王国への貢納とは別に、わたしへの土産の品を贈ってくれる。
ゆたかな贈物を目にして、部族のみなが平穏に暮らせているのだろうと、囚われの身を慰め、あたたかい気持ちになる。
秋の収穫祭で、唯一のたのしみだ。
そして、血の気が引いた。
「明日は離宮におうかがいさせていただきますので……」
――そうだった……。収穫祭のあと、離宮に寄るようにと頼んだのは、わたしだった……。
狩りなど部族の伝統を学び、部族の近況を聞いて、故郷に思いを馳せる。
年に一度、わたしの心を慰め、癒やしてくれる穏やかな時間。
だけど、今年は地下にアーヴィド王子がいる。
わたし手製の狩具を見てもらい、アドバイスをもらう時間、足下にはアーヴィド王子がいる。
例年どおりにふる舞うなら、彼らを狩り小屋に招き入れない訳にはいかない。
「ええ、妾も楽しみにしています」
浮き足立ちそうな心を必死に押さえ付け、部族の使者にニコリと微笑んだ。
姉王妃トゥイッカとふたり華やかなドレスを着せられ、玉座の国王オロフ陛下をはさんで座る。
次々に現われる有力貴族たちを謁見し、献納された特産品に礼を述べる。
アーヴィド王子はまだ目覚めていない。
水分を摂ってくれるようになって、表情はいくぶん和らいだように見えたけど、依然として意識が戻らない。
日が昇る前に、後ろ髪をひかれる思いで、秋の収穫祭が挙行される王宮へと向かった。
――大丈夫。イサクが見てくれているから……。
と、心を鎮めながら、側妃――第2王妃としての務めを果たす。
おろそかにすれば、周囲に疑念を生みかねない。心を平常に保とうと努めた。
主だった貴族の謁見を終えると、つぎは園遊会で、さらに多くの貴族たちと挨拶を交わす。
王族の一員として、わたしはわたしで単独行動になる。
というのも14ヶ国を併呑したギレンシュテット王国には、各国から帰順した多数の貴族がいる。王族が分担して彼らからの挨拶を受けるのだ。
しかも、今年は王族が3人減った。
急遽、わたしが挨拶を受け持つ貴族が増えてしまった。
例年より高位の貴族とも交わらなくてはならず、粗相のないようにと神経が擦り減る。
――本来なら、今年はアーヴィド王子の受け持ちだった貴族……。
という気持ちを押し殺し、厳かにふる舞い、丁重な挨拶を受ける。
しかも、元は君主であった者や、亡国から帰順した新参の貴族たちの関係は複雑だ。
爵位と勢力が一致しない者も多い。
男爵であるのに侯爵並みの礼遇を与えなくてはならない者などもいるし、逆もある。
間違いのないよう、名前ひとつ呼ぶのにも気を遣う。
幸い、名家生まれのフレイヤが常にそばにいてくれるので、どうにかやり過ごすことができている。
けれど、挨拶を交わすどの顔も、緊張で青ざめ引きつっている。
――無理もない……。
王太子殿下ご謀反の報は、すでに王国を駆けめぐっていた。
逃亡した王子たちを追討する兵も発せられ、事実上の戒厳令が布かれた中での収穫祭など前代未聞。
それどころか、昨晩のうちに謀反に同心したとして粛清された貴族もいるのだ。
不在の貴族の不在の理由を、誰も尋ねることができない。粛清された者と親しいと受け止められては自らの身を危うくする。
貴族たちにとっても領地の産品を誇り王族から褒辞を賜る晴れの舞台であるはずが、堅い空気が拭えない。
気持ち良さそうに高笑いしているのは、国王オロフ陛下のみ。
――王太子殿下のご謀反が堪えたように見えたのは、わたしの気のせいだったか……。
やはり、暴虐の王。
実の息子に死を賜ったばかりで見せる笑顔とは思えない。
怖気がする。
わたしもふる舞いに隙は見せられない。
怪しまれることのないよう、疑念を生むキッカケひとつ与えないよう、慎重にふる舞う。
――大罪人、アーヴィド。
心の中で何度も、呪文のように唱える。
いずれは無実の罪を晴らしたい。
けれど、いまは凶事に心を痛め、悪辣な謀反人に眉をひそめなくてはならない。王子たちに憤り、嘆き、貶す皆のなかに溶け込む……、
それだけが、追っ手の目からアーヴィド王子を覆い隠す手立てだ。
側妃であるわたしの手の内に匿う以上、わたしから漏れなければ、見付けることはできないはず……、
と、シモンの姿が視界に入り、緊張が走る。
庭園の隅で、警備にあたっていた。
追討に兵を出したことで、人手が足りていないのだろう。
ふだんは表舞台に立つことのない、黒狼の騎士たちの漆黒の鎧がチラホラ見える。
それがより一層に貴族たちを緊張させ、謀反人の王子たちへの呪いの言葉を吐かせていた。
人格者の王太子殿下は、長年に渡って孝養を装い、国王を騙してきた狡猾な人間だったと囁かれ、
アーヴィド王子の天真爛漫なおふる舞いも、王太子殿下の野心を隠すための擬態ではなかったかと噂される。
謀反の大罪が、どんどん既成の事実として固まってゆく。
人質の側妃などが押しとどめることの出来ない、おおきな流れが出来ていた。
やがて、庭園のいちばん端っこで、部族の使者たちから拝礼を受けた。
故郷であるレトキの地は属領のあつかいで、総督が置かれて首長権さえ認めてもらっていない。
族長である父が3年前に亡くなってからは、長老たちが総督の指揮のもとでレトキ族を治めている。
そんな辺境の蛮族から差し出された人質の姉妹が、王妃と側妃になっているのは、
暴虐の王の一存だ。
理由はほかにない。ギレンシュテット王国で、オロフ陛下のご意向より上に来るものはなにもない。
異論を唱え、オロフ陛下の機嫌を損ねれば首が飛ぶ。
側妃であるわたしに、前例のない第2王妃の格式と陛下の尊称を許されたのも、オロフ陛下のご裁定。
王国内に外戚をもたない姉の王妃としての権威を補わせるためにすぎず、ひいてはオロフ陛下の権威を守るためでもある。
わたしの意志など関係ない。
そのわたしに、部族の使者たちが日に焼けた顔をしわクチャにしてレトキ族伝統の拝礼を捧げてくれる。
王国への貢納とは別に、わたしへの土産の品を贈ってくれる。
ゆたかな贈物を目にして、部族のみなが平穏に暮らせているのだろうと、囚われの身を慰め、あたたかい気持ちになる。
秋の収穫祭で、唯一のたのしみだ。
そして、血の気が引いた。
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――そうだった……。収穫祭のあと、離宮に寄るようにと頼んだのは、わたしだった……。
狩りなど部族の伝統を学び、部族の近況を聞いて、故郷に思いを馳せる。
年に一度、わたしの心を慰め、癒やしてくれる穏やかな時間。
だけど、今年は地下にアーヴィド王子がいる。
わたし手製の狩具を見てもらい、アドバイスをもらう時間、足下にはアーヴィド王子がいる。
例年どおりにふる舞うなら、彼らを狩り小屋に招き入れない訳にはいかない。
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