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1章
6.聖騎士は盲信する
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フシェンは俺の言葉に瞠目した。しかし、それはわずかな間で、すぐに先ほどと同じ一流の芝居役者がみせるような笑顔をみせた。
「よく見ておいででしたね」
俺からすれば、もう少し動揺したような様子が見れると思ったため、肩透かしを食らったような気分だ。
「そうですね。別段隠していることではありませんので、聖者様には先にお伝えしておきます」
フシェンはゆっくりと立ち上がる。そして自分の胸に掌を添え、俺の顔を覗き込む。その瞳は、深い湖のようだった。表面は静まり返り、波一つ立たない。
俺はどうにかして、感情を読み取ろうとするが、ただ空虚感が広がっているようで、読み辛い。
そして、その口を開く。
「私は、死にたいのです」
「──は?」
フシェンは当然のことを言ったような口振りでそういった。それはごくごく普通なことを話したような軽さだ。例えるなら自分は男性だと、告白したような態度だ。
死にたい?こいつ、今死にたいと言ったのか?
「し、死にたい?何を言っている?」
「ただ事実を口にしただけです。私は早く死にたい。ですから、あの時笑ったのは、思った以上に血が出てしまい、少しだけでも死に近づいたようで……それが嬉しくて、つい」
「ま、待ってくれ。理解が追い付かない。優秀な聖騎士である君が、死にたい?」
フシェンは俺の言葉に俯き、少し困ったように眉尻を下げた。それは照れているような表情に見えたが、どうにも今の状況には似つかわしくない表情だ。
「誤解していただきたくないのですが、自分の境遇を嘆いて、このようなことを言っているわけではありません」
混乱している俺を放置して、フシェンは笑った。その笑顔は今までのものとは少し違っていた。
頬をほんのり赤らめ、唇は自然と弧を描いていた。陶酔しているように見つめる先は俺を通り越して遥か先だ。
「神官でもある聖者様ならご存知でしょうが、我らが死ぬと最後の審判にシャウーマ神が現れると伝えられております」
それなら俺も知っている。シャウーマ教の聖典にも書かれている内容だ。死後シャウーマ神は信徒の生前の行いを裁き、魂の在処を審判すると言われている。
「私は、そこでシャウーマ神にお会いしたい」
フシェンは自分の胸の前で、祈るように手を合わせる。
「私はあの方の声を聞きたい、あの方の瞳に映りたい、名前を呼ばれたい。そして願うことが許されるのなら、側に存在することを許されたい」
そうして語るフシェンの姿はまるで別人だった。熱に浮かされたように蠱惑的に語る声に、まるで恋をしているかのように紅潮しきった頬と、感情を隠すことのない表情。
それは、まるで人形が人間になったかのようだ。だからこそ、俺の背筋に悪寒が走る。言葉が出てこない。
こいつは、本気だ。
フシェンは本気で、信仰する神に早く会いたいから自分の命を投げ出したいと思っているのだ。
会える確証もない神を心から信じ、今の生を放り出したいなど、異常だ。頭のネジが外れている。
「だからこそ、死にたいのです。ただ死ぬだけであの方に会えるのならば、喜んで今すぐ喉を掻き切るのですが……それは許されません」
シャウーマ教は自死を禁忌としている。聖典には、自死を行うとシャウーマ神に見放されると書かれている。
どうやらフシェンは、それを信じているようだ。
「しかし、誰かのための死であるならば、それは素晴らしい行いといえるでしょう?」
俺には、その言葉でフシェンがどういうつもりなのかが微かに理解できた。聖典には、自己犠牲に関しては賛美しているような箇所がある。
誰かを守るための死、誰かを説得するための死は自死には当てはまらないと考えられていることが多いのだ。
つまり、フシェンは常に死にたいと思っているが、死ぬためには自己犠牲であったという言い訳が彼には必要なのだろう。
「笑った理由をご理解いただけましたか、聖者様」
さきほどの感情的な姿は消え去り、張り付いたような笑顔が戻ってくる。俺は、咄嗟に言葉が出てこず、ただ頭を縦に振って頷いた。
俺からすれば信じられない思考だ。今の俺には、神なんてものにはいい感情を抱いていない。何をすれば、このように盲信できるのかまったくわからない。
「では、聖者様。申し訳ありませんが荷物をまとめていただけますか?この部屋は聖者様に相応しくありません」
俺は、その言葉を聞いて部屋を見渡す。個人的には住み慣れた自室を離れたくない気持ちもあるが……確かに、この部屋は聖者が住むにはいろいろと問題があるだろう。扉もついさきほど壊れてしまった。
「すでに、別の部屋を手配しておりますのでそちらへ移動して頂けますでしょうか?」
「……ああ、わかった。なら一度出て行ってくれるだろうか。すぐに荷物をまとめよう」
「私もお手伝いいたしましょうか?」
「いや、大丈夫だ。一人で問題ない」
俺がきっぱり言い切ると、フシェンは眉一つ動かさずに頷いた。
「部屋の外でお待ちしております」とだけ言い残して、扉を外して出て行った。もちろん、扉は同じ位置に戻されてはいるが壊れたままだ。
フシェンを待たせているのだから、今すぐに荷物をまとめるべきだ。
だが、その前にやることがある。
俺は、フシェンが出て行ったのをしっかりと確認した後、ベッドの下に腕を突っ込む。
そこから出てきたのは小さな古ぼけた手帳だ。俺はそれを掴み、挟んでいたぺンを右手に持った。
その時だった。ベッドの枕が、何もしていないのに大きく動き、枕下から何かが現れる。
それは手だ。それも手首までしかない左手だった。
傷一つない綺麗な手は俺のより一回り小さく、十歳くらいの手だとわかる。その手首の先からは何も存在しておらず、ただ金色の霧のようなものが立ち上っている。
手首までしかない左手がゆっくりと枕の下から這い出て、こちらへ向かってくる。この状況を事情の知らないものが見たら、叫び声を上げて卒倒しているだろう。
しかし、俺にとって“彼”は特別だった。
「ゴート……そんなところで寝てたのか」
金色の霧が突如大きく膨らんだかと思うと弾けて、砂のように散っていく。そして、その霧は俺の眼前に広がっていった。
『ねえ、レダ。僕のこと、嫌いになったの?』
そのまま金色の霧は俺の目の前で文字の形に変わっていった。空中に浮かんで、俺が読み切った少し後、そのまま溶けるように消えていく。
「なぜ、そうなるんだ」
扉の前にはまだフシェンがいるはずなので、出来る限り小声で話しかける。
“彼”と呼んでいいのかわからないが、彼はこうして文字を書いて意思疎通を行う。名前がないのは呼ぶのに不便だろうとゴートという名前を俺がつけた。
先ほどの文字が溶けるように消え去り、新たな文字が宙に描かれる。
『帰ったのにすぐ呼んでくれなかったし……今も、ほら』
ゴートが人差し指でくいくいと示すのは、ペンを持った俺の右手だ。
『やっぱり、レダも右手がよかったんだ。だって僕、左手だもんね。嫌いになったんでしょ』
「前から言ってるが、その右手に対する劣等感は何なんだ?」
『いいよ、わかってるよ。僕はいつも二番手だ。レダだって、物をしっかり掴むのはいつも右手だし』
ゴートは、こうしていつも右手に劣等感を抱いており、性格もかなり消極的だ。俺が強制しない限りは、この自室に籠りっきりだ。
なぜ籠りっきりかというと、人間が怖いからということらしい。しかし、彼は特別な存在なので普通の人間には認識されない。ただ認識されないだけで、望めば物や人に干渉できたりする。
俺としては見られないのだから、怖がる必要はないと思うんだがな。
「待て待て。とにかく、怒ってない。それよりまずいことになった……聖遺物のせいで、聖者にされそうなんだ」
『え、なんで聖遺物を触ったの⁉というか、どっちの手で⁉』
「おい。いい加減、本気で怒るぞ」
俺が低めな声で告げると、ゴートは四本の指を前にゆっくりと曲げた。それは謝罪する際に頭を下げるように見え、相変わらず仕草が細かい。
「俺は周りの神官たちには嫌われているから、今回の清掃について誰も教えてくれなかったんだ。まさか、あれが聖遺物だと知らなかった」
滅多に開かれない聖の間は、聖遺物を納める部屋だったのだろう。俺としてはこんな辺境にある教会堂に聖遺物があったこと自体が驚きだ。
『聖者にされるのはまずいよ。聖者になるということは、レダの側には常に聖騎士がつくってことだよ?』
そう、俺が聖者になりたくない最大の理由はそこだった。
それに関しては、さきほどフシェンに一人の時間を邪魔しないでくれと伝えたので大丈夫だと信じたいところだ。
『本当に大丈夫?聖者なんてやってる場合じゃないよ。だって今のレダは聖者じゃなくて──』
ゴートが描く金色の文字が、すっと消えていく。そして、次に出てきた言葉に俺は眉を顰めた。
『──この国の神様なんだから』
「よく見ておいででしたね」
俺からすれば、もう少し動揺したような様子が見れると思ったため、肩透かしを食らったような気分だ。
「そうですね。別段隠していることではありませんので、聖者様には先にお伝えしておきます」
フシェンはゆっくりと立ち上がる。そして自分の胸に掌を添え、俺の顔を覗き込む。その瞳は、深い湖のようだった。表面は静まり返り、波一つ立たない。
俺はどうにかして、感情を読み取ろうとするが、ただ空虚感が広がっているようで、読み辛い。
そして、その口を開く。
「私は、死にたいのです」
「──は?」
フシェンは当然のことを言ったような口振りでそういった。それはごくごく普通なことを話したような軽さだ。例えるなら自分は男性だと、告白したような態度だ。
死にたい?こいつ、今死にたいと言ったのか?
「し、死にたい?何を言っている?」
「ただ事実を口にしただけです。私は早く死にたい。ですから、あの時笑ったのは、思った以上に血が出てしまい、少しだけでも死に近づいたようで……それが嬉しくて、つい」
「ま、待ってくれ。理解が追い付かない。優秀な聖騎士である君が、死にたい?」
フシェンは俺の言葉に俯き、少し困ったように眉尻を下げた。それは照れているような表情に見えたが、どうにも今の状況には似つかわしくない表情だ。
「誤解していただきたくないのですが、自分の境遇を嘆いて、このようなことを言っているわけではありません」
混乱している俺を放置して、フシェンは笑った。その笑顔は今までのものとは少し違っていた。
頬をほんのり赤らめ、唇は自然と弧を描いていた。陶酔しているように見つめる先は俺を通り越して遥か先だ。
「神官でもある聖者様ならご存知でしょうが、我らが死ぬと最後の審判にシャウーマ神が現れると伝えられております」
それなら俺も知っている。シャウーマ教の聖典にも書かれている内容だ。死後シャウーマ神は信徒の生前の行いを裁き、魂の在処を審判すると言われている。
「私は、そこでシャウーマ神にお会いしたい」
フシェンは自分の胸の前で、祈るように手を合わせる。
「私はあの方の声を聞きたい、あの方の瞳に映りたい、名前を呼ばれたい。そして願うことが許されるのなら、側に存在することを許されたい」
そうして語るフシェンの姿はまるで別人だった。熱に浮かされたように蠱惑的に語る声に、まるで恋をしているかのように紅潮しきった頬と、感情を隠すことのない表情。
それは、まるで人形が人間になったかのようだ。だからこそ、俺の背筋に悪寒が走る。言葉が出てこない。
こいつは、本気だ。
フシェンは本気で、信仰する神に早く会いたいから自分の命を投げ出したいと思っているのだ。
会える確証もない神を心から信じ、今の生を放り出したいなど、異常だ。頭のネジが外れている。
「だからこそ、死にたいのです。ただ死ぬだけであの方に会えるのならば、喜んで今すぐ喉を掻き切るのですが……それは許されません」
シャウーマ教は自死を禁忌としている。聖典には、自死を行うとシャウーマ神に見放されると書かれている。
どうやらフシェンは、それを信じているようだ。
「しかし、誰かのための死であるならば、それは素晴らしい行いといえるでしょう?」
俺には、その言葉でフシェンがどういうつもりなのかが微かに理解できた。聖典には、自己犠牲に関しては賛美しているような箇所がある。
誰かを守るための死、誰かを説得するための死は自死には当てはまらないと考えられていることが多いのだ。
つまり、フシェンは常に死にたいと思っているが、死ぬためには自己犠牲であったという言い訳が彼には必要なのだろう。
「笑った理由をご理解いただけましたか、聖者様」
さきほどの感情的な姿は消え去り、張り付いたような笑顔が戻ってくる。俺は、咄嗟に言葉が出てこず、ただ頭を縦に振って頷いた。
俺からすれば信じられない思考だ。今の俺には、神なんてものにはいい感情を抱いていない。何をすれば、このように盲信できるのかまったくわからない。
「では、聖者様。申し訳ありませんが荷物をまとめていただけますか?この部屋は聖者様に相応しくありません」
俺は、その言葉を聞いて部屋を見渡す。個人的には住み慣れた自室を離れたくない気持ちもあるが……確かに、この部屋は聖者が住むにはいろいろと問題があるだろう。扉もついさきほど壊れてしまった。
「すでに、別の部屋を手配しておりますのでそちらへ移動して頂けますでしょうか?」
「……ああ、わかった。なら一度出て行ってくれるだろうか。すぐに荷物をまとめよう」
「私もお手伝いいたしましょうか?」
「いや、大丈夫だ。一人で問題ない」
俺がきっぱり言い切ると、フシェンは眉一つ動かさずに頷いた。
「部屋の外でお待ちしております」とだけ言い残して、扉を外して出て行った。もちろん、扉は同じ位置に戻されてはいるが壊れたままだ。
フシェンを待たせているのだから、今すぐに荷物をまとめるべきだ。
だが、その前にやることがある。
俺は、フシェンが出て行ったのをしっかりと確認した後、ベッドの下に腕を突っ込む。
そこから出てきたのは小さな古ぼけた手帳だ。俺はそれを掴み、挟んでいたぺンを右手に持った。
その時だった。ベッドの枕が、何もしていないのに大きく動き、枕下から何かが現れる。
それは手だ。それも手首までしかない左手だった。
傷一つない綺麗な手は俺のより一回り小さく、十歳くらいの手だとわかる。その手首の先からは何も存在しておらず、ただ金色の霧のようなものが立ち上っている。
手首までしかない左手がゆっくりと枕の下から這い出て、こちらへ向かってくる。この状況を事情の知らないものが見たら、叫び声を上げて卒倒しているだろう。
しかし、俺にとって“彼”は特別だった。
「ゴート……そんなところで寝てたのか」
金色の霧が突如大きく膨らんだかと思うと弾けて、砂のように散っていく。そして、その霧は俺の眼前に広がっていった。
『ねえ、レダ。僕のこと、嫌いになったの?』
そのまま金色の霧は俺の目の前で文字の形に変わっていった。空中に浮かんで、俺が読み切った少し後、そのまま溶けるように消えていく。
「なぜ、そうなるんだ」
扉の前にはまだフシェンがいるはずなので、出来る限り小声で話しかける。
“彼”と呼んでいいのかわからないが、彼はこうして文字を書いて意思疎通を行う。名前がないのは呼ぶのに不便だろうとゴートという名前を俺がつけた。
先ほどの文字が溶けるように消え去り、新たな文字が宙に描かれる。
『帰ったのにすぐ呼んでくれなかったし……今も、ほら』
ゴートが人差し指でくいくいと示すのは、ペンを持った俺の右手だ。
『やっぱり、レダも右手がよかったんだ。だって僕、左手だもんね。嫌いになったんでしょ』
「前から言ってるが、その右手に対する劣等感は何なんだ?」
『いいよ、わかってるよ。僕はいつも二番手だ。レダだって、物をしっかり掴むのはいつも右手だし』
ゴートは、こうしていつも右手に劣等感を抱いており、性格もかなり消極的だ。俺が強制しない限りは、この自室に籠りっきりだ。
なぜ籠りっきりかというと、人間が怖いからということらしい。しかし、彼は特別な存在なので普通の人間には認識されない。ただ認識されないだけで、望めば物や人に干渉できたりする。
俺としては見られないのだから、怖がる必要はないと思うんだがな。
「待て待て。とにかく、怒ってない。それよりまずいことになった……聖遺物のせいで、聖者にされそうなんだ」
『え、なんで聖遺物を触ったの⁉というか、どっちの手で⁉』
「おい。いい加減、本気で怒るぞ」
俺が低めな声で告げると、ゴートは四本の指を前にゆっくりと曲げた。それは謝罪する際に頭を下げるように見え、相変わらず仕草が細かい。
「俺は周りの神官たちには嫌われているから、今回の清掃について誰も教えてくれなかったんだ。まさか、あれが聖遺物だと知らなかった」
滅多に開かれない聖の間は、聖遺物を納める部屋だったのだろう。俺としてはこんな辺境にある教会堂に聖遺物があったこと自体が驚きだ。
『聖者にされるのはまずいよ。聖者になるということは、レダの側には常に聖騎士がつくってことだよ?』
そう、俺が聖者になりたくない最大の理由はそこだった。
それに関しては、さきほどフシェンに一人の時間を邪魔しないでくれと伝えたので大丈夫だと信じたいところだ。
『本当に大丈夫?聖者なんてやってる場合じゃないよ。だって今のレダは聖者じゃなくて──』
ゴートが描く金色の文字が、すっと消えていく。そして、次に出てきた言葉に俺は眉を顰めた。
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