外れスキルと馬鹿にされた【経験値固定】は実はチートスキルだった件

霜月雹花

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第二章

第75話 【試験・1】

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 王城での話し合いから二日後、いつも通り学園に登校をして朝の会で先生から告げられた言葉。

「来週は試験がありますので、しっかりと勉強をしましょう」

 その言葉にクラスメート達は、ほぼ全員が落ち込んでいた。

「あれ、意外とアリスは落ち込んでないね」

「うん。だって、アルフ君に沢山教えて貰ったから、逆に今の自分がどれだけ出来るのか早く試したいって思ってるよ」

 最近のアリスは目に見えて成長していて、今まで分からなかった所が分かるようになり、かなり勉強が好きになって来ている。
 あのまま嫌いになられていたら、それこそ学園を退学になっていたかもしれなくて、エルドさん達には本当に感謝された。

「う~……アルフ君、助けて~」

「リサって、もしかして勉強苦手なの?」

 その日の魔法訓練の時間、リサは俺に助けてを求めて来た。

「得意な科目もあるけど、苦手分野がとことん苦手で毎回点数が悪いの……次、点数が悪かったら私の調合セットを没収するってお父さん達に言われてて……」

「成程ね。まあ、手伝う事は出来るけど、あと一週間しかないから力になれるか分からないけど」

「いいの? 本当に!?」

「うん。リサも友達だし、友達が困ってたら助けるのが当然でしょ」

 俺がそう言うと、リサは涙目で「ありがと~、アルフ君!」と感謝の言葉を言われた。

「でも勉強を教える時間は、アリスとは違ってかなり少ないからな……アリス。明日から、昼休みはリサも一緒で良い? 食事を早めに食べて、残りの時間で勉強を教えようと思うんだけど」

「大丈夫だよ。私も試験に向けて、もっと勉強したかったから」

 許可下りたので、俺はリサに明日の昼休みは一緒に食事をして、そのまま勉強会をしようと提案した。

「い、一緒に食事って、あ、アリスちゃんと一緒に食べれるの? い、いいのアリスちゃん?」

「う、うん。リサちゃんとはずっとこの訓練で一緒で、少しだけ慣れたから多分大丈夫だよ……」

 リサから話しかけられ、少しビクッと反応したアリスは、勇気を振り絞ってそうリサに言った。
 アリスの言葉を聞いたリサは、嬉しそうな顔をしたまま頭側から地面に倒れた。
 倒れる際、俺が【風属性魔法】で支えたから怪我は無かったが、暫くは起きそうになかった。

「勉強だけ進んでいたけど、俺以外共とも少しは喋られるようになったね」

「リサちゃんだからかな? ほら、ずっと一緒に魔法訓練を受けてるからだと思う」

「まあ、確かにグループを作らない時でも近くで一緒に受けてるからな、それに他の時間でも偶に喋ってたおかげだろうな」

 リサとは魔法訓練の時間は勿論の事、それ以外の時間でも偶にアリスに話しかけていた事がある。
 アリスは俺を介してリサとほんの一言二言だけ会話をしたりしていたが、それの積み重ねで今回は少しだけ会話が出来たのだろう。

「この調子で人見知りの方も治せたらいいな」

「そうだね。商会をもし継ぐってなったら、今の私じゃ商会長なんて出来ないから頑張らないと……でも、まだ時間は掛りそう」

「ゆっくりでいいと思うよ。まだ学園生活はあるんだし、学園が終わっても直ぐに商会長になる訳でも無いからね。焦らずゆっくりと、少しずつでも良いから前に進んでいけばいいと思うよ」

 そうアリスに言った後、俺はリサを起こして授業をしっかりと受けた。
 その後、学園が終わり商会へと帰宅した俺は、今日はアリスと魔法訓練するのではなく、一緒に勉強をする事にした。
 試験が楽しみだと言っているアリスだが、試験に向けてもっと詰め込んでおきたいと帰ってくる際に言っていた。
 だったら、今週は商会でやってる訓練は一旦お休みにして、勉強会をしようという話になった。

「この時間にリサも一緒に勉強が出来たら、試験に向けて色々と対策が出来そうだな……アリス。この時間もリサを連れて来ても大丈夫か?」

「うん。流石にお昼休みだけじゃ、リサちゃんに勉強を教えられないと思うから私は良いよ。でも、寮のスペースを使うならお爺ちゃんに許可を取らないと駄目だと思う」

「そうだね。なら、ちょっと後で許可を取りに行ってくるね」

 そう言った俺はアリスを部屋に残し、一度商会の受付へと行きエルドさんと面会が出来るか尋ねた。
 すると、丁度休憩を取っているらしく、今なら大丈夫だと言われた。

「下からアルフが来ると連絡が来たが、今日はどうしたんだ?」

「はい。実は同じクラスの方が勉強に困っていて、一緒に勉強をする為に商会の施設を使わせてもらえないかと思い話をしに来ました」

「ふむ、その子はアリスとはどんな感じなんだ?」

「今日、少しだけですがアリスが自分からその方に話す位の関係値です」

 そう言うと、エルドさんは「それは真か!?」と驚き半分疑い半分でそう聞いて来た。

「はい。嘘ではありません。少しずつですが、アリスも人見知り克服の為に成長しているみたいです」

 エルドさんは俺の話を聞いた後、リサを連れてくる事に許可を出してくれた。
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