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第96話

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 一日中リバーシーをやった次の日、流石のドラグノフも「今日は、リバーシーはやる気に起きない」と言いアーリンも「私もドラグノフには勝てるけどクリフ君に勝てないから、今日は良いかな~」と言ったので今日何をするか3人で考えていた。

「あっ、そう言えばさドラグノフ。ドラグノフの里とどうやってここの行き来するんだ?」

「んっ? それなら、先にこの家の何処かにレドルの杖の転移場所を決めておいて竜の里に行った時にあっちでも転移場所を設定しておけば、移動が楽で行き来のし易さも最高だぞ」

「そうか、レドルの杖があったな、んじゃ早速この家の何処かに転移する場所の設定しようか、まずは父さんに何処か使って良い部屋あるか聞いてみるか」

「あっ、私ちょっと一回ルシアちゃんの所に帰りたいんだけど、良いかな?」

「分かった。なら、行く時また召喚するからアーリンは帰ってていいよ」

 そう言うと、「ありがと~」と言って窓の外から飛んで行った。どうやって帰るんだろうと俺が呟くと「アーリンなら、何処でも妖精の国に帰れるからもう既に帰っていると思うぞ」とドラグノフに教えて貰った。
 その後、ドラグノフと一緒部屋から出てリビングに行き朝食を食べた後父さんと一緒に書斎に向かった。

「それで、クリフ。話って何だい?」

「えっと、ドラグノフからレドルの杖貰ってこの家に転移先を設定したいんだけど、何処か設定してもいい場所ない?」

「レ、レドルの杖?! クリフ、そんなの持ってたの?!」

 父さんは、俺がレドルの杖を持ってる事に驚き座っていた椅子から転げ落ちた。転げ落ちた父さんを立ち上がらせ椅子に座らせた後、「ドラグノフとの試合で勝ってもらったんだよ」と言うと「い、一本だけしかないのかい?」と聞かれた。

「どうだっけ? 最後らへんは殆ど戦利品見て無かったから、覚えてないかな? それにドラグノフのアイテムボックスにもまだ俺の戦利品が残ってるし、どうドラグノフ?」

「うむ、クリフの父には悪いがレドルの杖は一本しか持っておらんかったぞ、元々2つ持っておったんだが1つはリグルにやってしまったからな」

「そ、そうかい……まあ、転移先の設定なら地下の部屋で開いてる場所ならどこでも使って良いよ」

「分かった。決まった部屋が見つかったら、また呼びに来るね」

「うん」

 そう言って俺とドラグノフは、書斎を出て行き地下へと向かった。地下には、武器庫やアイテム倉庫、食糧倉庫などがあり途中で「リグルの転移部屋」という部屋もあった。俺達は、どんどん奥へと行き殆ど使われていない部屋を見つけた。
 部屋の中には、本棚とテーブルと椅子が1個ずつ置かれているだけで本棚には数冊の本が飾られているだけだった。

「よし、ここにするか、父さん呼んでくるからドラグノフは待ってて」

「うむ、分かった。先にこの部屋の掃除をしておこう」

「うん、頼む」

 ドラグノフに部屋の事を頼み地下から戻った俺は、書斎に行き父さんを呼び先程選んだ部屋まで案内した。部屋まで案内し、中に入るとさっき来た時よりきれいになっていてドラグノフが「どうだ、我掃除は得意な方なんだぞ」と胸を張って言ってきた。
 それに対し俺は普通に有難かったから「普通にめっちゃ片付けられてて驚いた。ありがとう。ドラグノフ」と言うとドラグノフは少し照れていた。

「随分、奥の部屋を選んだね。まあ、ここなら誰も使ってないだろうし隣の部屋もどうせ何も置いてないから好きに使って良いよ」

「ありがとう。父さん、それじゃ本当に好きに使わせてもらうね」

 その後、父さんは「それじゃ、私は仕事があるから」と言って帰って行ったのでまずはドラグノフと一緒にこの部屋を改造する事にした。

「ドラグノフ、まずここの部屋と隣の部屋も貰ったから改造しよう。まずはここと隣の部屋を扉で行き来できるように改築するぞ」

「うむ、任せろ。我は、これでも自分の巣は自分で作っていたからなこういうのは得意だ」

 と言って石壁を躊躇なく殴り穴を開け改築を始めた。その間、俺は部屋の中にある物をアイテムボックスに入れたりゴミの分別を始めた。
 そして、改築を始めて3時間位経ちいい具合に1つ目の部屋と2つ目の部屋が出来上がった。

「よし、2つ目の部屋に転移先の設定をしよう。1つ目の部屋は戻って来た時の休息として使うから今後、テーブルとか買って来て改装していくか」

「うむ、そうだな我も改装には手を貸そう」

 その後、転移先の設定をした後、父さん達に「それじゃ、俺達竜の里に行ってくるね」と言って家を出て行き王都の門を潜の少し歩いた先でドラグノフには竜化して貰いアーリンを召喚魔法で呼び、アーリンと俺はドラグノフの背中に乗り出発した。
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